会見に臨む阪神・西岡=球団事務所(撮影・白鳥恵)【拡大】
虎のリードオフマンが危機感を募らせた。阪神は補強にことごとく失敗。西岡は戦力ダウンが懸念されるチーム状況を冷静に見つめた。
「若返りがフォーカスされているが、新井さんが出たり、チームにマイナスと感じている。さみしいけど、それ(マイナス面)を上回るチーム作りをしないといけない」
中島を逃した虎。新井が戦力外で退団し、鳥谷もメジャー移籍の可能性があるなど、10年ぶりのリーグ優勝と30年ぶりの日本一を目指す来季に向け、明るい材料は少ない。今後、大きな補強が見込まれない中、現有戦力の底上げは不可欠。もちろん、若手の台頭にも期待がかかる。それでも、西岡は「若い力が出てくるのはプラスだが、自分は追われる立場なので、まだまだ突き放したいという強い気持ちを持っている」と言い切った。
今季は開幕3戦目で福留と交錯し、鼻骨骨折や左肩脱臼などを負った。その後、復帰したが、右肘痛などに悩まされ、出場24試合で2年契約の最終年は不完全燃焼に終わった。「(2年契約のうち)事実上、1年しか貢献できなかった。巻き返したい」。リベンジに向けて、来季は志願の1年契約。交渉は約10分間で終了し、年俸2000万円ダウンも納得のサインだった。