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WIRED VOL.14

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水をくみ上げ、経済情勢をシミュレートし、未来を予測する、1949年製のコンピューター「MONIAC」

1949年に作製された、水を用いて経済データを分析するコンピューター「MONIAC」。デモンストレーションを動画で紹介。

 
 
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TEXT BY KLINT FINLEY
TRANSLATION BY SATOMI FUJIWARA/GALILEO

WIRED NEWS (US)

上の動画は、先頃行われた1949年製コンピューター「MONIAC」のデモンストレーションの様子だ。

MONIACとは、Monetary National Income Analogue Computer(貨幣的国民所得自動計算機)の略で、水を使って経済を分析するための機械だ。パイプやタンクを通じて水をくみ上げ、経済情勢をシミュレートし、未来を予測しようというものだ。

ルーブ・ゴールドバーグ・マシン」を思い出させるような、高さ2mを超えるこの仕掛けは、経済分野の計算をさせるには奇妙な方法のように見えるかもしれない。特に、当時の計算機でもそうしたタスクは処理できたはずだと考えれば(1946年には米陸軍がENIACを発表しているが、それ以前にも機械式計算機はいくつか開発されている)。

だが、コンピューターの歴史に詳しいドロン・スウェイドが『Inc.』誌の記事で説明しているとおり、これを考案したアルバン・ウィリアム・フィリップス(ニュージーランド生まれで英国などで研究生活を送った経済学者)は、コンピューターにモニターがなかった時代に、経済を視覚化する方法を探していたのだ。


 
 
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