スクエニ、FF13などをスマホで遊べるサービス『Dive in』開始。十分遊べるどころか未来を感じる完成度。
- インプレッション
- 2014年12月03日
スクウェア・エニックスのクラウドゲームサービス、『Dive in』のサービスが始まった。
クラウドゲームサービスとは、オンラインサーバーでゲームを実行し、その結果を手元の端末で受け取って遊ぶゲームサービスだ。
この方法だと、端末の性能に関係なくゲームを遊べるようになるので、iPad や iPhone でも家庭用ゲームを遊べる。
だが、通信遅延でゲーム機同様の操作の反応は望めないし、映像も回線の速度に大きく左右される。
ここをどこまで解決するかが、クラウドゲームサービスのキモとなるわけだ。
果たして、スクエニの Dive in は果たして遊べるレベルのサービスなのか、実際に試してみた。
Dive in を遊ぶには、専用アプリの『Dive in ビューワー』をインストールする必要がある。
また、スクエニメンバーズのアカウントも必要。
アカウントは公式サイトから発行できる → DIVE IN | SQUARE ENIX
現在遊べるのは、『ファイナルファンタジーVII インターナショナル』、『ファイナルファンタジーXIII』、『シーズンオブミステリー』の3本。
いずれも【スタート】を押してから30分体験ができるので、レンタル権を購入してから「動かない!」というトラブルはない。
ただし、30分プレイできるのではなく、スタートした時間から30分後(19:00に始めたら19:30にプレイできなくなる)まで体験できる仕組みなので注意。
Dive in サービスをプレイするには3Mbps以上の安定した回線が必須。高画質でプレイするには6Mbps以上の安定した回線が必須とされている。
今回のテスト環境は、42.29Mbpsと大幅に余裕がある状態である。
検証には iPad mini 2、iPhone 5s、iPad Air 2 を使用した。
さて、肝心の画質はこの環境でプレイすると、本当に美しかった。
動きの少ないシーンではゲーム機に近い美しさ。
回線が細くなると自動で映像が粗くなってゲーム画面の遅延を減らす仕組みもあり、画面の動きが突然止まることも少ない。
動きの激しいシーンでは画質が落ちるが、水の動きがあるシーンでもこの通り。
フレーム数(動作の滑らかさ)は少しゲーム機に劣るが、十分すぎるほど見られる映像だ。
正直、想像以上に美しくて驚いた。
通信環境が良ければ、動きがとても激しいシーンでもそれなり以上の画質で見られる。
下の画像は、バトルでノコギリが回転して主人公を襲う図。背景も物体も激しく動いていたが、十分見られる映像だ。
▲ノコギリが回転しているのに、ノイズはあまり見られない!
操作はバーチャルコントローラーで行う。
フィールド移動や簡単なコマンド選択ならば十分できる範囲と感じた。
iPhone ではバーチャルコントローラーの配置がかわるが、iPad と同じぐらいの操作性だ。
どちらも、RPGの移動や簡易なコマンド入力ならできる。しかし、細かい操作は無理。アクションゲームは絶対遊べないだろう。
ただし、これは『HORIPAD WIRELESS』のような MFi コントローラーを使えばやや改善される。
コントローラーから操作しても遅延をあまり感じず、かなり快適だ。
遅延ゼロというと嘘になるが、RPGの障害になるほどの遅延は感じない。
TGS2014でプレイしたときより快適で、「スクエニはどんな魔法を使ったのだろうか?」そう思ってしまった。
▲ただし、コントローラーでも激しいアクションは無理だと思う。
ただ、FF13は文字が小さいので iPhone の小さい画面では文字が読み取れなかった。
iPad mini でも小さい文字が見づらく、iPad 以上のサイズが最低プレイ環境だ。
続いて、FF7。
元のゲームの解像度が低いためか、iPad では黒い縁が表示された。
ただし、画面が小さくてシンプルなので画質はかなり良い。
バトルで動いても画質があまり粗くならず、とても満足してプレイできた。
文字も大きめで見やすい。
iPhone では、左右に帯が入る。
FF13 は文字が小さくて遊びづらかったが、こちらは十分読める範囲。
FF7 は、iPhoneでもiPadでもそれなり以上に快適にプレイできる。
大きく気になったのは、iPhone をマナーモードにしても音が鳴る点ぐらいだろうか。
ただ、FF7もFF13も回線が不安定になると映像がコマ送りになって、ボタン入力にタイムラグが発生し、まったくゲームにならない。
FF13のようにバトルがタイトなゲームで遅延が発生すると、即死である。
▲ブロックノイズがッ!
また、文字も乱れて読めなくなり、RPGのストーリーも楽しむどころではない。
最低でも「高画質」の基準を満たしていなければ、一切おすすめしない。
以下は回線が快適な前提で書く。
ゲームをそれぞれ30分の試遊した感想は、「思った以上に遊べる」だった。
TGS2014 で試遊したときに、かなりラグを感じたのであまり期待はしていなかった。(当時の記事はこちら → 【TGS2014】スマホでFFができるサービス、DIVE INを試してきた。)
しかし、正式版の Dive in サービスは実用レベルで遊べる。
FF7 のゴールドソーサーのミニゲームなど、アクション要素を伴うものは不満が残るだろうが、移動やバトルに関しては問題を感じなかった。
価格も魅力的だ。30日試遊権であれば1000円前後なので、中古作品を買うよりも安い。
現段階では、回線状況がとても良い限られたプレイヤーしか楽しめないと思う。
しかし、「iPad で FF13 の映像が楽しめる」ことがまずスゴい。
あと1段階ぐらい日本の回線事情が改善されれば、ほとんどのゲームはクラウドゲームで遊ぶようになるのではないか。
それぐらいのポテンシャルと、未来を感じる。
回線に自信のある方は、ぜひ遊んでゲームの未来を感じて欲しい。
関連リンク:
DIVE IN | SQUARE ENIX
アプリリンク:
DIVE INビューワー (itunes 体験無料 iPhone/iPad対応)
動画:
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コメント(4)
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コメント一覧
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- 2014年12月03日 22:09
- 売り切り、通信なしじゃないと嫌だな。
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- 2014年12月03日 23:35
- スクエニずいぶん思い切ったことしたなあ。
言ってみれば新しいゲームハード作ったようなもんでしょ?
こういうことはセガか任天堂がして欲しかったな
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- 2014年12月04日 01:23
- >>あと1段階ぐらい日本の回線事情が改善されれば
iPadがPS3並の性能になる方が早い気がする
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- 2014年12月05日 08:14
- dive inはGクラスタだからスクエニの技術ってわけでもないんだけどな
神羅の方を早くしろと