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 再稼働に向けた原子力規制委員会による審査が進む関西電力の高浜原発3、4号機(福井県高浜町)と大飯原発3、4号機(同県おおい町)の再稼働禁止を求めて、地元住民らが5日午後、福井地裁に仮処分を申し立てた。再稼働禁止の仮処分が決まれば、両原発は当面再稼働できなくなる。

 申し立てたのは、5月に同地裁で大飯3、4号機の運転差し止めの勝訴判決を受けた原告4人を含む福井県民ら9人。

 福井地裁の5月の判決は大飯3、4号機の地震対策の不備を認めた上で「原発の本質的な危険性」を指摘し、発電コストよりも「生存にかかわる人格権」が優先するとして、関電に運転差し止めを命じた。ただ、名古屋高裁金沢支部で控訴審が続いているため判決が確定せず、高浜3、4号機の再稼働に向けた適合審査も大詰めを迎えている。このため、住民側の弁護団は暫定的に運転を差し止める仮処分を求めることにした。