2014.10.27 19:45

「下着姿で検査された」鹿児島市の県立高元生徒が提訴

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わいせつ事件簿

 在籍していた鹿児島県立高校で、財布を盗んだと教諭に犯人視され、パンツ1枚の姿で所持品検査されたとして、鹿児島市の男性(22)が27日までに、県に330万円の損害賠償を求め鹿児島地裁に提訴した。10日付。県は「訴状を精査し、適切に対応したい」とコメントした。

 訴状によると、男性が鹿児島市の県立高校3年だった2010年12月、現金約1万5000円が入ったクラスメートの財布が紛失し、担任の教諭が居合わせた生徒の所持品検査をしたところ、男性のバッグから、現金が入っていない財布が見つかった。

 男性に身に覚えはなかったが、担任ら教諭4人は生徒指導室で「パンツ一丁にならんか」と命じ、下着姿での検査を強要した。現金は見つからなかったが、教諭から謝罪はなかった。

 男性は、教諭が検査に加え、特別指導として「盗人」や「犯罪」の意味を調べてノートに繰り返し書き取る作業をさせたとして、精神的苦痛を受けたと主張。以後、男性はクラスの生徒から無視され、卒業後に開かれた同窓会にも自分だけ呼ばれなかったとしている。(共同)