韓国政府、売買春拠点25カ所を一斉閉鎖へ

 韓国政府が売買春の拠点を一斉に閉鎖する措置を打ち出した。女性家族部(省に相当)は4日、政府ソウル庁舎で行われたチョン・ホンウォン首相主宰の「第59回国家政策調整会議」で、売買春の拠点の閉鎖を含む「売買春の根絶および性的暴力予防教育の推進方策」を報告した。

 女性家族部は「10年前に性売買(売買春)特別法が施行されたことにより、2004年に35カ所あった売買春の拠点は減少の一途をたどったが、依然として25カ所残っている。売買春の拠点を閉鎖するため、政府が集中的に行政力を行使する」と説明した。

 まず来年から、ソウル市の清凉里、京畿道坡州市のヨンジュコルなど25カ所ある売買春の拠点に対し、地方自治体と共同で実態調査を行うとともに、警察庁は売買春業者に対する家宅捜索を行って証拠を確保し、処罰する方針だ。地方自治体はこれらの地域での違法行為に対し行政罰を下す。

 女性家族部側は「売買春の拠点を閉鎖するためには、政府だけでなく警察庁、地方自治体、消防署、税務署、市民団体などが協力して取り組まなければならない。来年からあらゆる手段を用い、明らかな違法行為である売買春の拠点を閉鎖できるよう取り組んでいく」と説明した。

 政府はまた、売買春の拠点を閉鎖した後、その地域をどのような空間に変えていくか、地方自治体と共に整備計画を樹立し、地域の特性に合わせた開発をしていく方針だ。

 また「キス部屋(性交類似行為を行う業者)」や耳かきサロンなど、新手または変わり種の売買春業者に対する取り締まりも強化する。これらの業者に対する警察庁の摘発件数は、2010年に2068件、11年に2932件、12年に4371件、昨年には4706件と、増加の一途をたどっている。

キム・ヨンジュ記者
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