2014.11.28 19:57

「捜査書類に虚偽」警官が暴行の判決 大阪府に約256万円の賠償命令

 職務質問をしようとしてきた大阪府警の警察官に投げ飛ばされ肋骨を折ったとして、かつて路上生活を送っていた男性(57)=大阪府高槻市=が、府に約256万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は28日、警官による暴行があったと認め、府に約135万円を支払うよう命じた。

 府警側は当時、公務執行妨害の疑いで男性を現行犯逮捕し、訴訟でも「男性の方から暴行した」と主張したが、古谷恭一郎裁判長は判決理由で「捜査書類の内容に虚偽が含まれ、現場にいた警察官の証言も信用できない。正当行為とは認められない」と判断した。

 判決によると、男性は2010年11月16日、高槻市の路上でアルミ缶を載せた自転車で走っていた際、盗難車であることを疑ったパトロール中の高槻署員2人に職務質問を求められた。男性が停止せずにいると、バイクで幅寄せされ転倒。両肩をつかまれて投げ倒され、のしかかられた。(共同)