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【ビジネス解読】
復調日本に引き離され沈む韓国製造業 躍進中国にも挟まれ“深刻な憂鬱”
韓国の製造業が“凋落”の危機にひんしている。韓国銀行が16日発表した2013年の企業経営分析によると、韓国製造業者の売上高増加率は前年比でわずか0.5%にとどまった。通貨危機直後の1998年の0.7%より低く、統計を取り始めた61年以来、最も低いという。中央日報電子版によると、徐英京(ソ・ヨンギョン)韓銀副総裁は「まだ予断するのは難しいが、今年の製造業の売上高増加率は過去初めてマイナスになる可能性がある」とコメント、さらに業績が悪化する可能性を示唆した。業績反転のきっかけをつかめずにいる韓国製造業。日本の製造業を追い詰めたかつての勢いは完全に失われている。
売上高わずか0.5%増
10月16日、韓国の産業界に衝撃が走った。現代重工業グループが造船3社の現代重工業、現代尾浦造船、現代三湖重工業の全役員262人の31%に相当する81人を退任させる電撃人事を発表したのだ。これほど大幅な役員削減は通貨危機以降、韓国の大企業では例がないという。朝鮮日報電子版が伝えた。
日本の経済団体連合会(経団連)にあたる韓国の全国経済人連合会(全経連)の業績分析によると、12年に前年比2.1%増だった韓国造船業の売上高伸び率は、13年が1.3%、今年上期は前年同期比でマイナス0.9%と減少に転じた。営業利益率に至っては13年が2.0だったが、今年上期はマイナス3.6%と大幅に悪化した。