クリーブランド警察で「過度な武力」が常態化、米司法省調査
2014年12月05日 15:04 発信地:ニューヨーク/米国
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【12月5日 AFP】警察官が黒人容疑者を死なせる事件が相次ぎ全米で批判が高まる中、エリック・ホルダー(Eric Holder)司法長官は4日、オハイオ(Ohio)州クリーブランド(Cleveland)で警察が公務執行の際に「過度な武力」を行使することが常態化しているとの司法省の調査報告を発表した。
米国では、ミズーリ(Missouri)州の大陪審が黒人青年を射殺した白人警官について不起訴とする判断を下したのに続き、ニューヨーク(New York)でも3日、たばこの違法販売の容疑で黒人男性を逮捕する際に首を絞めて男性を死亡させた白人警官について、地元の大陪審は起訴しない決定を下し、大規模な抗議が広がっている。
こうした中で発表された報告書は、1年半前から司法省が行っていた調査の結果をまとめたもの。ホルダー長官は「クリーブランド警察当局において、「過度な武力」を行使することがパターン化・慣例化していると信じる妥当な理由があるとの結論に達した」と説明。「組織的な欠陥だ。説明責任が不十分で、訓練や装備にも不備がある。政策は非効果的で、社会との関わり方も不適切だ」と批判した。
クリーブランドでは先月22日、模造銃を手に公園で遊んでいた黒人少年が、通報を受けて駆け付けた警察官に射殺される事件が起きたが、警察官は現場到着から数秒のうちに発砲していたことが現場の防犯カメラ映像で明らかになっている。(c)AFP/Jennie MATTHEW