米紙ニューヨーク・タイムズは4日付で、日本の右派政治勢力が従軍慰安婦という歴史的事実を否定しようと「脅迫キャンペーン」を展開し、安倍政権は歴史の修正を求める勢力に迎合する「火遊び」をしていると強い表現で批判する社説を掲載した。
社説は、従軍慰安婦が存在し日本兵の性的な虐待の対象となったことは、日本の主流派研究者や外国人の間で「歴史的事実として確立」していると指摘。その上で、慰安婦問題を「戦時の日本の敵がでっち上げたうそ」と扱おうとする政治的動きがあると非難した。
安倍晋三首相については「中国や韓国から批判され、米国でも不満の対象」だとした。
同紙は3日付の1面で、慰安婦報道に関わった朝日新聞元記者に嫌がらせが続く現状を伝えた。社説はあらためて元記者とその家族への「超民族主義者による暴力の脅迫」に触れた。(共同)