IVSの併設イベントで、AWS主催のスタートアップCTO向けのイベントIVS-CTO Night&Dayに招待いただいてBASEのCTOとしておじゃました。
まだBASEに関してはCTOという役割になって実は3ヶ月ぐらいしか経ってない若輩者にも関わらずパネルディスカッションにも出していただけるという光栄な機会も得て、激しく有意義なイベントだった。(なお、モバツイを運営していたころは、代表取締役兼CTOという肩書にしていました)
スタートアップのCTOと言っても組織の規模によって求められる役割が違っていて、そこの言語化みたいなのがあるよなぁと思っていたら、nanapiの和田さんのプレゼン資料にいい整理があった。
■CTOとしての4つのフェーズ
・自分が開発
・みんなと開発
・みんなを支える
・風土をつくる
これは和田さんがこういうフェーズをたどってきたよという話なのだが、これがまさに組織の成長にあわせたCTOの日常的な役割なのだと思う。
自分は、既に開発プロセスが回っている組織にジョインする機会を得たため、「みんなを支える」フェーズでBASEにジョインしたのだと思っていて、だからこそ「コードを書かない」という宣言をしたのだが、それは自分自身がオフィスにいる時のプライオリティをそこに置かないということであり、コードを書くことはチームメンバー一人ひとりに委ね、僕はアーキテクチャやチームの働きやすさ、成長の機会の提供、人材採用など、客観的に開発全体を見る立ち位置を担いますよ、という意味での宣言でした。
何も全てを「自分たちで書くコード」で解決すればいいというものではない、そういう視野で技術全体を見られる立ち位置にいることは大切だと思っています。ちなみに、AWSも全てをEC2で解決するものではない、というのが今回強く学んだことw(EC2脳の人は、AWSの進化についていけないので注意!)
ただ企業規模に関わらず、CTOという役割にとっての共通基盤みたいなものがあるとすれば、それはイベントでも話をしたことだが、
「システムに責任を持つ人」
だということに尽きると思う。だからセキュリティ問題やシステム障害、情報流出のような技術が起因する問題については、社内外問わずCTOが一番の現場責任を担うことになる。
ラストセッションでCEOの方々にご登壇いただくセッションがあったのだが、そこでKlabの真田さんが
プログラミングがうまい、、ではなくて、トラブった時に一番冷静で、客観的で、浮足立って、ヤバイ時に、技術陣が安心させられる存在感。
ということをおっしゃられていたメモが残っている。
まさに技術の責任者として船頭としての役割がCTOにとっては重要なのだと思っていて、この責任を担う立場と考えれば、企業規模の大小は関係ない。
また、真田さんはやはりうまいことをおっしゃられるなぁという印象で、CTOに期待する役割をこのように表現されていた。
先見性、ビジョナリー
5年先、10年先の技術を予見して、
今からこれを導入すべきだ、というのを進言してくれる。
経営にとって技術の責任者が必要だというのは、その会社にとって技術依存度が高いから、ということに他ならない。そうでない会社なら技術責任を担う部分は外注でもいいわけで、そういう企業の責任者が集まる中、CTOとしては、こういうことが必要だということを改めて考える機会になった。
今回、イベントにフル参戦させていただいたのも、今後のこのイベントの流れを見極める興味があったからってのもあった。当然、イベントが成長してくると、参加する意義も高まっていき、どんどん登壇する人たちの企業規模が大きくなったりし、それこそGREEの藤本さんみたいな方や誰もが知ってる海外企業のCTOみたいな偉大な方が出てくる可能性もあるだろう。すごくお話は勉強になる半面、「憧れ」や「ファンクラブ」みたいな形になってしまうと真の勉強会とは言いがたい部分も出てくるだろう。
やはりIVSと併設とは言えCTOが平日2〜3日間会社を空けるわけだから、今持っている問題や、明日ぐらいに遭遇しそうな参加者の悩みを解決できるような世界観は維持して欲しいと思っていますので、是非、今後も期待したいと思っています!
僕も来年のRe:Inventに行けるようにがんばりたいと思います。
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