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【衆院選】小渕氏「超高速ドブ板」1か所5分、半分おわび

2014年12月5日6時2分  スポーツ報知
  • 行く先々でおわびとお願いのため、頭を下げる小渕優子氏

    行く先々でおわびとお願いのため、頭を下げる小渕優子氏

 不明朗な政治資金問題で経済産業相を辞任した自民党の小渕優子氏(41)が「超高速ドブ板平謝り選挙」を展開している。街頭演説では「ご心配、ご迷惑をおかけしましたことを深くおわび申し上げます」と必ず話し、その半分以上におわびの文言が並ぶ。演説時間を5分以内と短く切り上げ、その分、選挙区内を数多く回る戦術を取って、不祥事発覚後の衆院選を乗り切る。(樋口 智城)

 「毎日が謝罪行脚ということになるでしょうね。とにかく目立たず、粛々とやるだけです」。公示前、陣営関係者は、小渕氏の選挙戦をそう表現した。街頭演説ではとにかく謝罪、謝罪。スピーチは1回5分程度と短く切り上げ、そのぶんを数多くの地区を回れるよう数をこなしている。公示日(2日)は二十数か所。あまりの慌ただしさに、小渕氏は毎回が全力疾走だ。

 「多大なるご心配、ご迷惑をおかけしましたことを、おわび申し上げます」。演説では、必ず冒頭におわびの言葉を述べ、今回の争点の1つになっているアベノミクスの是非や得意の少子化対策などの政策面はほぼ省略、総時間の半分以上を謝罪の言葉に費やしている。「今は十分にご説明することができませんが、必ず疑念を晴らすように努力したい」。必死さの表れなのか、声はときおり裏返り、全ての聴衆に対し、できるだけ握手を交わす姿が印象的だった。

 小渕氏は選挙期間中、毎日、群馬5区を回ることを明言。地元張り付きは、初当選の2000年衆院選以来、14年ぶりだ。03年以降の4度の衆院選は「将来の首相候補」としての知名度を生かし、他候補の応援演説を重視していた。12年衆院選の地元入りはたった7時間。今回の選挙では公示初日は11時間、地元で選挙活動をしており、たった1日で前回のお国入り時間を更新してしまった。

 だが一方で、一部幹部との間に「反省の意識」をめぐるバラつきも浮き彫りに。2日に行われた出陣式では聴衆が見守る公の場で、後援会の女性部長が「(政治資金問題について)ああいう風に誤った報道は残念。悔しさをどこにぶつけていいか分かりません」と言い切った。政治資金問題の発端は女性部主催の観劇会の不明瞭会計であり、政治資金収支報告書上の収支が食い違っていたのだが…。また、別の幹部が「ほかでも似たような(記載ミスをしている)議員、いるだろう。なんでウチだけ一方的に言われるんだ」とまくし立てる一幕も。

 それでも、ほとんどの幹部・陣営関係者は後援会や各地域におわびに駆け回っている。小渕氏は今日もまた、必死に頭を下げて訴え続ける―。

 ◆群馬5区(高崎市、渋川市、富岡市、安中市、北群馬郡、甘楽郡、吾妻郡)

糸井  洋 46 共産新

小渕 優子 41 自民現〈5〉

小林 人志 63 社民新

※丸数字は当選回数

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