Bluetooth SIG が、Bluetooth 4.2 を発表しました。従来よりセキュリティを強化するとともに、Bluetooth Smart の通信において通信速度の高速化と IPv6 対応を強化しています。
 
 
Bluetooth 4.2 の特徴は、Bluetooth Smart デバイス間の通信パケットあたりの容量が10倍になったことと、データ転送速度を2.5倍に高速化したこと。Bluetooth SIG によれば、これにより送信エラーの減少と低消費電力化が見込めるとしています。
さらに新プロファイル IPSP (Internet Protocol Support Profile)で IPv6/6LoWPAN(IPv6 over Low power Wireless Personal Area Networks) による通信をサポート。Bluetooth Smart 対応のデバイスが直接インターネットにアクセス可能となります。

たとえば、活動量計のようなウェアラブルデバイスはこれまでスマートフォンとの連携によってウェブサービスにデータを送っていました。しかし IPSP をサポートすれば、活動量計が単体でウェブサービスと通信できるようになります。

もちろん活動量計だけでなく、照明その他の家電製品が Bluetooth 4.2 の普及によって直接インターネットへアクセス可能となり、いわゆる IoT(Internet of Things) の時代が本格化することになりそうです。
いろいろなものがインターネットに繋がるようになれば、気になるのがセキュリティ。Bluetooth 4.2 では新たに米連邦情報処理規格「FIPS」に対応したことで、不正なトラッキングを防止するとともにユーザーによるプライバシー制御を可能としました。たとえばビーコン通信などでもユーザーの許可なく情報を取得できないような設定が可能となります。

なお、Bluetooth 4.2 は発表されたものの、IPSP プロファイルについては年内の策定完了を目指して作業が続けられています。
Bluetooth 4.2 発表。Bluetooth Smart で直接インターネットに接続。通信速度とセキュリティ強化

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