NTT、島津製作所、積水ハウスの3社は4日、車椅子やベッドから念じるだけで家電などを操作できる新技術を開発したと発表した。従来は専用の訓練が必要だったが、新技術では手が少し動く人なら訓練なしでも使える。2020年ごろの実用化を目指す。
国際電気通信基礎技術研究所(ATR)などとの共同研究で、BMI(ブレイン・マシン・インターフェース)と呼ぶ技術を応用した。使用者は脳内の血流を測る装置を頭に付ける。腕や指をわずかに動かす時に生じる血流の変化を捉え、テレビや空調のスイッチを切り替える。実験での成功率は84%だった。
腕や指を少しだけ動かせるものの、テレビなどのスイッチは操作できない人は多い。身体機能が衰えた高齢者が増える日本で、BMIは介護の負担を減らす技術として期待されているが、車椅子や家電を操作するのに特殊な訓練が必要で普及の障壁になっていた。
さらに多くの動作ができるよう改良し、装置の価格も抑えるという。
積水ハウス、NTT、国際電気通信基礎技術研究所、島津製作所、BMI