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» 2014年12月04日 09時04分 UPDATE

「厳しい運用、待ち受けている」 「はやぶさ2」プロジェクトマネージャの国中均さん 初代のイオンエンジン担当 (1/2)

「厳しい運用が待ち受けている」――「はやぶさ2」の打ち上げが成功したが、プロジェクトマネージャの国中均さん(54)に安堵の表情はなかった。

[産経新聞]
産経新聞

 「たった600キロの重さの小舟が大海原に向かった。厳しい運用が待ち受けている」

 心血を注いだ小惑星探査機「はやぶさ2」が旅立った。打ち上げ後の会見では緊張した様子で言葉をつなぎ、安堵(あんど)の表情はなかった。

画像 小惑星探査機「はやぶさ2」の模型を前に笑顔を見せるJAXAの国中均・プロジェクトマネージャ=3日午後、鹿児島県南種子町(甘利慈撮影)

 初代はやぶさで「イオンエンジン」の開発を担当。燃料ガスをイオン化して噴射する心臓部だが、故障で帰還が危うくなった。その反省を生かしてエンジンを改良し、後継機の指揮を執る。

 「技術を洗練し、優れたものができた。ただ、成功は約束されてはいない」

 子供の頃は飛行機に憧れた。夢は宇宙へと広がり「人工衛星を飛ばしたい」と京都大工学部へ。燃費に優れるが実用化の見通しが立たないイオンエンジンの存在を知り、「日陰の領域だからこそ、研究課題が山ほどある。面白そうだ」とのめり込んだ。

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