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【阿比留瑠比の極言御免】朝日新聞、取り消し記事の矛盾

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【阿比留瑠比の極言御免】
朝日新聞、取り消し記事の矛盾

 藤岡信勝・拓殖大客員教授が先月、僚紙夕刊フジに連載していたコラムで興味深い事実を指摘していた。朝鮮半島で女性を奴隷狩りのようにして強制連行したと証言した吉田清治氏について、虚偽だと判断して関連記事16本を取り消した朝日新聞の矛盾に関してである。

男性連行証言

 朝日は慰安婦に関する吉田証言は否定したものの、同じ吉田氏が朝鮮人男性6千人弱を同様に連行したと証言した記事は取り消していないというのだ。

 なるほど、朝日の昭和57年10月1日付朝刊記事「朝鮮人こうして連行 樺太裁判で体験を証言」「壮年男子根こそぎ 集落包囲、殴りつけ」は、東京地裁での吉田氏の言葉をそのまま紹介してこう書いている。

 「木刀で殴りつけ、『コラ、表に出ろ』と、男を全員道路にたたき出した。その中から二十-四十歳に思える男だけをホロでおおったトラックに乗せ、着のみ着のままで連行した」

 「吉田さんが指揮した限りでも、こうして推定六千人弱を『労務動員』した」

 朝日が歴史問題でいかに「職業的詐話師」(現代史家の秦郁彦氏)である吉田氏に執心し、また依存していたかがうかがえる。ともあれ、男性強制連行の記事はなぜそのままなのか。

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