警察庁:ヘイトスピーチのデモ13都道府県で

毎日新聞 2014年12月03日 19時13分(最終更新 12月03日 19時50分)

 警察庁は3日、国内外の治安情勢をまとめた2014年版「治安の回顧と展望」を公表した。在日コリアンらの排斥などを掲げてヘイトスピーチ(憎悪表現)のデモを行う右派系市民グループを巡る記述では、代表的な団体として初めて「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の名前を示し、活動や取り締まり状況を紹介。デモは10月末現在、13都道府県で約110件に上ったと記した。警察庁によると、反対勢力との傷害事件など8件で13人が摘発されたという。

 オウム真理教については15都道府県32カ所の拠点施設があり、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などを使って新しい信者を獲得していると指摘。地下鉄サリン事件から来年で20年を迎える中、「一連の凶悪事件に対する記憶の風化などにより、教団の本質が正しく理解されないことも懸念される」と警戒感を示した。【長谷川豊】

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