広島県を訪問していた天皇、皇后両陛下は4日、広島市の広島原爆養護ホーム「矢野おりづる園」を訪れ、被爆者10人と懇談した。

 両陛下は二手に分かれ、一人ひとりに声をかけた。被爆した当時を「言葉には尽くせません」と振り返った久保宓(みち)子さん(83)を、天皇陛下は「大変な状況だったんでしょうね」といたわった。入所者で最高齢の中浜菊子さん(101)には、天皇陛下が「お元気ですね」と声をかけ、皇后さまは中浜さんの手に触れながら「本当にお元気でよかった」と笑顔を見せた。

 新保トシ子さん(99)、妻鹿(めが)キミ子さん(83)の親子に、皇后さまは「ご一緒でよろしゅうございましたね」、天皇陛下は「どうぞお元気で。親子でね」とそれぞれ声をかけていた。