国際激流と日本

米国の著名ジャーナリスト、
慰安婦問題の真実解明に着手日本の濡れ衣は晴らされるのか?

2014.12.03(水)  古森 義久

・日本はすでに慰安婦が存在したことへの謝罪を表明し、賠償金までを提供した。だが日本糾弾勢力は日本がいくら謝罪しても賠償しても、日本を叩き続ける。日本国民はなんの責任もない過去の事案を理由に不当な攻撃を浴び続けている。日本人は、日本を叩くこと自体に真の目的があることを知るべきだ。

・慰安婦問題で日本を糾弾する真の主役は中国であり、韓国がそれに便乗している。中国当局は米国内で在米中国系の「世界抗日戦争史実維護連合会」という政治組織を動かして、反日活動を進めている。中国側の狙いは日本と米国の同盟の絆を弱めて、離反させることだ。

いまこそ日本は濡れ衣を晴らすとき

 ヨン氏は以上のような主張を述べるとともに、「現在の日本は世界の中で、民主主義、平和主義、人道主義を最も実践する国なのだから、慰安婦問題での不当な糾弾に対して断固として反論すべきだ」と強調する。そしてヨン氏自身も、これからこうした調査結果をまとめて、米側の主要メディアを通じて、米国民向け、さらには国際社会向けに慰安婦問題の真実を発表していくつもりだという。

 私は長年、米国での慰安婦問題をめぐる動きを追ってきたが、米国の大手ジャーナリズムの慰安婦問題に関する不公正、不正確な扱いに失望を重ねてきた。そんな私にとって、米国でこれほど冷静かつ客観的な対応が出てきたことは大きな驚きであり、新たな光のように思えた。日本側としてはもちろん大歓迎したい見解である。しかもヨン氏はアメリカ国内で広く知られたジャーナリストなのだ。

 ヨン氏のような米国の言論人が、慰安婦問題に関して日本の立場を支持する見解を表明するようになるとは、つい最近まで想像もできなかった。いや、日本の立場というよりは事実ということである。日本の真実を世界に理解してもらうためには、やはり発信する努力を重ねなければならないという鉄則を改めて思い知らされた。

 日本や日本国民にとって、慰安婦問題の現在までの世界での扱いは完全に濡れ衣である。日本にとっての「世紀の冤罪」とさえ言えるだろう。その濡れ衣を晴らすのはあくまで日本自身の使命である。だが、このタイミングでのヨン氏の言明は極めて心強い援軍であり激励でもあると言えるだろう。


【あわせてお読みください】
・「朝日の慰安婦記事『訂正』で動揺する米国の反日活動家たち
( 2014.10.01、古森 義久 )
・「今、『慰安婦問題』の誤解を解く最後の時
( 2014.10.23、井本 省吾 )
・「データが如実に語る20万従軍慰安婦の嘘
( 2014.10.15、篠田 芳明 )

 

いかがでしたか?
JBpress をブックマークしましょう!
Twitterで @JBpress をフォローしましょう!
Facebookページ に「いいね」お願いします!

 

Premium Information
<<好評発売中!>>
【JBpress新書シリーズ発刊!】
第一弾は「若者よ、外資系はいいぞ」
~四十代年収四千万になる人生設計術:祖父江 基史氏・著
楽天SocialNewsに投稿!
このエントリーをはてなブックマークに追加

バックナンバー

Comment

アクセスランキング
プライバシーマーク

当社は、2010年1月に日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)より、個人情報について適切な取り扱いがおこなわれている企業に与えられる「プライバシーマーク」を取得いたしました。

Back To Top