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 奈良県大和郡山市の国道で2003年、逃走車の助手席の男性(当時28)が警察官の発砲を受けて死亡した事件で、最高裁第三小法廷(大谷剛彦裁判長)は、殺人と特別公務員暴行陵虐致死の罪に問われた警察官2人を無罪とした二審判決を支持する決定を出した。2日付。2人の無罪が確定する。

 2人の裁判は「付審判」という制度に基づく。同制度は、公務員の職権乱用などの訴えを検察が不起訴とした際、訴えた人が裁判所に審判を求めることができるもの。今回の裁判は男性の遺族が求めた。検察官役の指定弁護士が二審を不服として上告していたが、小法廷はこれを退けた。

 裁判では、発砲した警察官2人に殺意があったかどうかが争われた。昨年2月の二審・大阪高裁判決は「運転席の男性の腕付近を狙ったとする2人の供述は信用できる」と指摘。「殺意はあった」とする指定弁護士側の訴えを退け、無罪を言い渡した。

 二審判決によると、県警の巡査長だった東芳弘被告(38)と巡査部長だった萩原基文被告(38)は03年9月、逃走車を止めるため、3回発砲。そのうち2発が助手席の男性の首などに命中し、男性は死亡した。

 大久保英二・奈良県警首席監察官は「当方の主張が認められ、上告が棄却されたものと受け止めております」とのコメントを出した。