最適なヘテロモデルの検証
片浦 哲平
2001年12月16日

1.先週からの課題

  先週からの課題として,
 ・様々なパラメータでのヘテロGAの検証
 ・ga2kのマニュアル作成
 ・himeno benchをPGIで実行しgccと比較する

2.研究報告
 様々なパラメータでのヘテロGAの検証

 今回の測定で比較を行ったのは次のような条件である.
 1.移住させる個体にエリートを必ず含む場合とランダムな場合.
 2.各島の処理速度の差を変化させる
 3.均質なDGAと非均質なDGAの性能を調べるため,計算量と移住量を調整

まず,実行したパラメータを表1にしめす.

表1 1.の条件で実行したパラメータ

総個体数
400
終了世代
一番速い島が2000世代に到達した時
設計変数
20
遺伝子長
400
交叉率
1.0
交叉方法
一点交叉
突然変異率
1/L
島数
4, 8
移住率
0.5
移住間隔
5
エリート保存
1島につき1
対象問題
Rastrigin, Rosenbrock
試行回数
10
移住エリート個体
0,1

表2 移住までの計算世代数

  1 2 3 4 5 6 7 8
移住までの計算世代数 75 65 55 45 35 25 15 5

実行結果を以下に示す.


島の処理速度差による並列効果の検討
次に島の処理速度が異なった場合にどのような結果になるのかを検証した.島数は4島で行った.また,効果があるかどうかを調べる基準にSGAも表示した.
表3 実行したパラメータ

総個体数
400
終了世代
5000
設計変数
20
遺伝子長
400
交叉率
1.0
交叉方法
一点交叉
突然変異率
1/L
島数
4
移住率
0.1
移住間隔
非均質DGA 10,25,35,45
エリート保存
1島につき5
対象問題
Rastrigin, Griewank,Ridge
試行回数
10
移住エリート数
5

実行結果を以下に示す.

均質なDGAと非均質なDGAの性能調査
最後に均質なDGAと非均質なDGAの性能を調査した.非均質なDGAの各島の環境は表6のとおりである.

表5 3.の条件で実行したパラメータ

総個体数
200
終了世代
一番速い島が10000世代(ヘテロ1)
一番速い島が11250世代(ヘテロ2)
一番速い島が7500世代(ヘテロ3)
6250世代(DGA)
設計変数
10
遺伝子長
200
交叉率
1.0
交叉方法
一点交叉
突然変異率
1/L
島数
4
移住率
0.5
移住間隔
5(DGA),8(ヘテロ1:一番速い島)
9(ヘテロ2),6(ヘテロ3)
エリート保存
1島につき1
対象問題
Schwefel,Rosenbrock
Rastrigin, Griewank,Ridge
試行回数
10
移住エリート個体
1

表6移住までの計算世代数

  1 2 3 4
DGA 5 5 5 5
ヘテロ1 8 6 4 2
ヘテロ2 6 6 6 2
ヘテロ3 9 9 1 1

実行結果を以下に示す.

その他
PGIの性能を調査するために姫野ベンチをgcc,PGIでコンパイルしたものをGregorで実行した.

実行結果を以下に示す.

 3.今後の課題

 ・非均質DGAの性能の調査