時間軸のスケーリング

1.先週からの課題

  先週からの課題として,
 ・himeno benchによるPGIの性能調査
 ・実行結果比較のための軸として時間軸をスケーリングした実行結果で考察を行う

2.研究報告
 時間軸のスケーリング

 先週作成したプログラムを様々なパラメータの元で実行した.
 出力は時間単位で行うように考えていたが,今回の報告に間に合わなかったため,今回はすべての島で同期が取れ,移住が行えるタイミングの時にできるように改良した.

まず,実行したパラメータを表1にしめす.

表1 実行したパラメータ

総個体数
400
終了世代
一番速い島が2000世代に到達した時
設計変数
20
遺伝子長
400
交叉率
1.0
交叉方法
一点交叉
突然変異率
1/L
島数
4, 8
移住率
0.5
移住間隔
5
エリート保存
1島につき1
対象問題
Rastrigin, Rosenbrock
試行回数
5

また,移住までの計算世代数は島ごとに表2のようになる

表2 移住までの計算世代数

  1 2 3 4 5 6 7 8
移住までの計算世代数 75 65 55 45 35 25 15 5

実行結果を以下に示す.

追加
金曜日の研究報告の際に,各島ごとの履歴から遅い島の精度は速い島に引っ張られているだけで,遅い島を計算に加えることに意味があるのかどうかが分からなかったので,その調査を行った.
実行には4島の場合は,一番速い島以外の島を死なせた条件にして,1島だけの場合,2島での場合,3島での場合の3パターンと比較し,8島での場合は,前述の条件に加えて5島での場合も加えた.各島が死んだ場合を想定しているので,パラメータは各島での個体は同じだが,総個体数が死んだ島の数分だけ少なくなっている.試行回数は10回である.

実行結果を以下に示す.


計算量と情報交換量の比較
先ほどの時間のスケーリング法では,時間による各島の適合度の履歴を出すことができたが,島の処理速度が同じDGA(以下:均質DGA)と島の処理速度が異なるDGA(以下:非均質DGA)で効果がどのくらい違うのかを比較することが全くできなかった.そのため,今度は計算量と情報交換量を等しくすることで履歴は表示できないが,均質DGAと非均質DGAの実行結果の精度の比較が行えるように改良を加えた.表3にパラメータを示す.

表3 実行したパラメータ

総個体数
100
終了世代
全島の評価計算回数の合計が250000
設計変数
3,10
遺伝子長
30,200
交叉率
1.0
交叉方法
一点交叉
突然変異率
1/L
島数
4
移住率
0.5
移住間隔
均質DGA 5 非均質DGA 2,4,6,8
エリート保存
1島につき1
対象問題
Rastrigin, Schwefel
試行回数
5

実行結果を以下に示す.


 3.今後の課題

 ・非均質DGAの性能の調査
 ・PGIのベンチマーク