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 レオナルド・ダビンチ(1452~1519)の未完の大壁画「アンギアーリの戦い」。その下絵の可能性があるとして論議を呼んでいるイタリアの絵画「タボラ・ドーリア(ドーリア家の板絵)」が来年5月に日本で初公開される。展覧会を開く東京富士美術館(東京都八王子市)が4日、発表した。

 「アンギアーリの戦い」は15世紀半ばにフィレンツェ軍がミラノ軍を破った戦争のこと。フィレンツェのシニョリーア宮殿(現ヴェッキオ宮殿)の広間に飾るためフィレンツェ共和国政府がダビンチに発注したという。

 この大壁画の中心部分とされている軍旗争奪の場面を記録した「タボラ・ドーリア」は縦85センチ・横115センチで、ポプラの木板に描かれた油彩画。貴族のドーリア家が所有していたが、その後転々とし、1992年に東京富士美術館が購入した。同館は2012年にイタリア政府と作品を相互貸与などをする交流協定を結び、作品をイタリアに寄贈した。