被災農家の農業法人経営破たん12月04日 15時37分
東日本大震災で被災した農家が設立した名取市の農業法人「さんいちファーム」は、販売が進まずに、資金繰りに行き詰まったため事業を停止し、事実上、経営破たんしたことがわかりました。
「さんいちファーム」は、震災で被災した農家3人が平成23年11月に設立した農業法人で、国や県からの補助金や民間の復興ファンドなどから支援を受けて津波で被災した水田に野菜工場を建設し、レタスやベビーリーフなどを生産していました。
大規模な水耕栽培を取り入れ農作物を加工し販売するいわゆる6次産業化の復興モデルとして注目されました。
事後処理を一任された弁護士によりますと「さんいちファーム」は安定生産ができないうえ計画通りに販売が進まず業績は低迷していたということです。
このため資金繰りに行き詰まり今月1日付けで事業を停止し、来月中に裁判所に自己破産申請する方向で準備に入りました。
負債の総額はおよそ1億2000万円だということです。