佐野さんのGAとの性能比較
2001年 11月2日
片浦哲平

1.先週からの課題

先週からの課題は,自分のプログラムにバグが無いかを確認することであった.

2.研究報告

今週行ったこと

シェルの導入
 先週,今週と本格的なデータ観測を行った.その際にデータをまとめて出力できる環境を整備しないと,データ整理にとてつもない時間を要することがようやく理解できた.そのため,プログラムを修正して,試行回数分の平均値の履歴,すべての試行における各世代でのBEST値の履歴,同WORST値の履歴,島ごとの適合度の履歴,発生した個体群の推移などをまとめてファイル出力できるようにした.
 また,出力した結果をシェルを用いて一括でグラフ化したり,初期パラメータをコマンドラインから入力できるように改良し,何種類ものパラメータを使って複数回実行する必要がある際にも一回で実行できるようにした.

佐野さんのGAとの性能比較
 今週は上浦さんが引越しのためいらっしゃらないので,佐野さんのGAと性能比較を行った.
自分のプログラムは佐野さんの実装を参考にしているため,条件をそろえることが簡単であった.
初期値は前回と同様に表1のようにした.

表1 初期値

世代数
2000
個体数
400
交叉率
1.0
突然変異率
1/L
遺伝子長
100
設計変数
10
エリート保存

1×島数

移住率
0.2/0.4
移住間隔
1/5/10
島数
4/10/40/80
試行回数
20
選択方式
ルーレット選択
目的関数
rastrigin/griewank
移住トポロジー
ランダムリング
移住のタイミング
選択後

実行結果を示す.結果は表2の通りに配置してある

表2 配置

島数4 移住間隔1
島数4 移住間隔5
島数4 移住間隔10
島数10 移住間隔1
島数10 移住間隔5
島数10 移住間隔10
島数40 移住間隔1
島数40 移住間隔5
島数40 移住間隔10
島数80 移住間隔1
島数80 移住間隔5
島数80 移住間隔10

測定結果,
rastrigin 移住率0.2移住率0.4
griewank 移住率0.2移住率0.4

前回の上浦さんのデータとの比較とは異なり大まかに似た傾向の解が出たように思われる.

3.今後の課題

 ・環境分散GAの作成
各母集団で初期個体の異なる環境分散GAの作成
PGIでコンパイルが通るようにプログラムのチューニングを行う

4.その他
・iSIGHT関連の活動として,ドキュメントiSIGHT,GENEsYs,および分散遺伝的アルゴリズムの性能比較をまとめた.