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ここまでわかる血液検査 脳梗塞、がん、認知障害

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2014/11/29付
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 血液検査では、コレステロールの値や肝臓の状態など、健康状態に関する様々な情報が得られる。最近では病気が将来発症する可能性や、実際にかかっている可能性がどれぐらいあるかといった、いわゆるリスクまでわかるようになってきた。脳梗塞や心筋梗塞、がん、認知症、うつ病などで、早めに対策を講じることができるかもしれない。

 ある日突然発症する脳梗塞は、脳の血管が詰まり、まひや言語障害などの後遺症が残ることも多い。早期発見には脳ドックなどが知られるが、血液検査でより早い時期から発症の可能性がわかるようになった。

 「LOXインデックス」は、脳梗塞と心筋梗塞のリスクがわかる新しい検査法だ。脳梗塞と心筋梗塞は臓器こそ違うが、原因は同じ動脈硬化と血栓。この検査では、血液中にある超悪玉の変性LDLコレステロールと、その受容体であるLOX―1という物質を調べることで、動脈硬化の進行度を初期段階から判定できる。

 信州大学医学部(松本市)器官制御生理学教室教授の沢村達也さんは、「従来、動脈硬化のリスクは主にLDLコレステロール値を目安にしていたが、実際にはこの値が低くても脳梗塞や心筋梗塞を発症する人がいるし、また高くても発症しない人がいる。LOXインデックスでは、コレステロールの量ではなく、いわば質を測ることができる」と話す。

 酸化などで変性したLDLが増えると、血管の内皮細胞にある受容体のLOX―1も増加。その結果、血管に慢性的な炎症が起こり、動脈硬化が加速するという。

■危険性2~3倍

 沢村さんは国立循環器病研究センター在籍中に、この検査法の開発に携わった。もとになったのは、大阪府吹田市の住民2500人の健康状態を11年間追跡調査した「吹田研究」だ。この研究ではLOXインデックスが高い群は低い群に比べ、脳梗塞になるリスクが3倍、心筋梗塞では2倍高いことがわかった。

 検査ではリスクを4段階で判定。これが高い場合は、超音波で血管内を映す頸(けい)動脈エコーなどの検査が勧められる。適度な運動、魚や野菜の摂取など動脈硬化を防ぐ生活も心がけたい。

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