(cache) 並列クラスタにおけるGAの処理時間について2 並列クラスタにおけるGAの処理時間について2
No. 02, 2001年 6月 15日
片浦 哲平

1  はじめに

今回のレポートでは,前回と同様にGAプログラムを並列化することで処理時間がどのように 変化するかを考察した.データを収集するGAプログラムは佐野正樹氏が作成したソースを用いる. 今回のプログラムでは,対象となる問題に乱数を用い,処理はcambriaで行った.

2  実験内容

今回の実験では,実行に-formit-frame-pointer,-O3,-funroll-all-loopsのパラメータを 用い,並列化に伴う効果を前回の結果と比較した. また,移住間隔を5と1の2パターンで行った. プログラムの初期パラメータはTable:1 ,Table:2 ,Table:3 の通りである.

Table 1: 実験に用いたパラメータ1
試行回数10移住率0.3
移住間隔5交叉率0.8
遺伝子長100突然変異率0.01
負荷1世代数1000


Table 2: 実験に用いたパラメータ2
試行回数10移住率0.3
移住間隔1交叉率0.8
遺伝子長100突然変異率0.01
負荷1世代数1000

Table 3: 実験に用いたパラメータ3
試行回数10移住率0.3
移住間隔5交叉率0.8
遺伝子長100突然変異率0.01
負荷5世代数1000

3  実行結果

まず,実行した結果をTable:3 ,Table:4 Table:5 に示す.
Table 3: 実行結果(パラメータ1)
プロセッサ数etcSelectionMigrationCrossoverMutation合計
140.262556100.1935890.00461860.6819938.066778239.209531
215.91868228.2572197.67417430.20089518.811252100.862222
47.5492087.938552.89901514.8644239.32764142.578837
83.60272.3706671.3276597.3700954.65141919.32254
161.7311610.9079420.59133.5497652.5318769.312044
320.8320430.3810160.3349131.8079071.2654184.621297

Table 4: 実行結果(パラメータ2)
プロセッサ数etcSelectionMigrationCrossoverMutation合計
142.892209100.3427080.00429660.66454838.066487252.970248
215.98304528.37248538.03581630.00604818.794876131.19227
47.5449438.3518414.84971514.9681469.3461755.060814
83.638462.5539426.3972897.4453564.69156224.726609
161.7463080.9492452.9282763.5804622.53744211.741733
320.8428590.4019871.5725551.813211.269455.900061
Table 5: 実行結果(パラメータ3)
プロセッサ数etcSelectionMigrationCrossoverMutation合計
1103.496394100.2988410.0044460.69128138.061267302.552223
247.02105928.274467.6113130.21391518.840106131.96085
423.0296538.3758142.68636514.9009149.32914458.32189
811.3577622.4811871.2519187.3948944.65488627.140647
165.6217590.9067720.6011993.5459162.53017313.205819
322.7756610.3820350.3486811.8095751.2634836.579435

次に得た結果をFig:1 ,Fig:2 ,Fig:3 に示す.

Figure 1: パラメータ1

Figure 2: パラメータ2

Figure 3: パラメータ3



4  考察,今後の課題

今回の結果では前回との違いは確認できなかった. 移住間隔を短くすると移住にかかる時間が大きくなっただけであったし,負荷を大きくしてもetcの時間が増えただけで傾向は変わらなかった.

今後は対象問題をラストリジン関数に変換する.Cambria以外のマシン実行する.LOAD値を5,10で行ってみる.

等の条件を変更して違いを測定してみる.

それと並行して,SGAのプログラムの作成を行う.


File translated from TEX by TTH, version 2.92.
On 14 Jun 2001, 17:06.