大腸がん悪化の「目印」特定 転移予測の実用化目指す
朝日新聞デジタル 12月4日(木)8時11分配信
大腸がん悪化の目印となる分子を京都大などのグループが見つけ、3日発表した。この分子に特定の化学変化が起きていると、がん細胞が別の場所に移って転移しやすくなり生存率が低かった。大腸がんの転移を予測する診断法はまだ確立されておらず、数年後の実用化を目指している。
大腸がんの死亡率は男性では肺、胃に次ぎ3番目、女性では最も高い。死亡するケースの大半は転移が原因だ。
グループはマウスを使って転移を起こす大腸がんの細胞を研究。「Trio(トリオ)」というたんぱく質の特定の部位に化学変化が起きていると、がん細胞の運動を促す分子を活性化させることがわかった。
京大病院が保存する中程度の大腸がん患者115人のがん細胞を調べると、70人でこの化学変化が見られ、2割が診断から5年以内に転移で亡くなっていた。一方、化学変化が見られなかった45人はこの間、全員が生存していた。
グループの武藤(たけとう)誠名誉教授(実験腫瘍(しゅよう)学)は「患者の転移の起きやすさがわかれば、効果的に治療できる可能性がある」と話す。成果は米がん学会の学術誌電子版に掲載された。(阿部彰芳)
朝日新聞社
最終更新:12月4日(木)8時11分
Yahoo!ニュース関連記事
朝日新聞デジタルselect on Yahoo!ニュース の最新記事
動画付きニュース
アクセスランキング(IT・科学)
-
1
「人類の終わりの可能性」ホーキング氏、人工知能開発に警告 AFP=時事 12月3日(水)15時16分
-
2
グリーン先生がホステスに…… あの英語教科書の10年後を描いた「DARK HORIZON」が悲惨すぎる ねとらぼ 12月3日(水)13時10分
-
3
スマホでのエッチなやりとりにご注意 ITmedia エンタープライズ 12月1日(月)17時4分
-
4
はやぶさ2、打ち上げ成功で 中国ネット上に「小日本はスゴイ」の声=中国版ツイッター サーチナ 12月3日(水)17時43分
-
5
「マリオは黒人のようにジャンプし、ユダヤ人のようにコインをつかむ」バロテッリの人種差別批判がかえって炎上する事態に ねとらぼ 12月3日(水)15時3分
老後とお金
老後や遺産相続でもめないために。準備すべきことを考えます。