前々回の「ウェアラブル端末用Android Wearアプリ開発の基礎知識」と前回の「Android 5.0発表&スマホと連動する音声認識Android Wearアプリの作り方」で、Android Wearの腕時計アプリとAndroidのスマホアプリが連動して「タクシーを呼ぶ」というボイスアクションに対応するサンプルアプリを作成してきました。
今回は、電話をする処理とスマホ側のAndroidアプリの実装を解説する予定でしたが、いったん休憩してAndroid Wear時計アプリ「Watch Face」の作り方を解説します。ボイスアクションアプリは次回完成させます。
Android Wearでは時計アプリがデフォルトでいくつか用意されています。
この時計アプリは「Watch Face」と呼ばれています。
Android Wearの解説記事で最初に取り上げたかったのは、このWatch Faceの開発方法だったのですが、なぜか作成方法やAPIがAndroidの公式ドキュメントに存在しません。それでもコミュニティを中心に、Watch Faceの作成方法がだんだんと解き明かされてきており、今ではGoogle Play Storeから数々のWatch Faceをダウンロードして好みのデザインにすることができるようになりました。
今回はAndroid Wear用アプリの花形であるWatch Faceの作成方法に関して解説します。
なお、今回紹介する作成方法は、グーグルが保証する手順ではないため、将来的に動作しなくなる可能性があることをあらかじめご了承ください。
以下はAndroid Wear Developersコミュニティの管理メンバーのポストです。
一部引用して要約します。
These changes mentioned above are coming soon and will make it easier for you to create great watch faces, but the existing unpublished API may not be compatible with the next Android Wear release, and no one wants to disrupt the experience for users in the future.
まもなく最終版のAPIが公開されることで、開発者は簡単にWatch Faceアプリを開発できるようになりますが、既存の非公開のAPIと次期Android WearリリースのAPIでは互換性がないかもしれず、そして誰もがユーザーの不利益を望んではいません(ので、現段階ではPlay Storeにアプリを公開するのは控えた方がよいでしょう)。
もしAPIに互換性がなくなり、作成方法が変わった場合、本連載で改めて解説します。
今回のサンプルアプリは以下よりダウンロード可能です。
今回のサンプルWatch Faceアプリは、タッチすると以下のように和暦で年月日を含め現在時刻を表示します。
しばらく放置すると省電力のため薄暗くなりますが、その際には時刻のみを表示するようにしています。
スマートフォン側の言語設定が日本語以外の場合、英語表記で年月日を表示します。
さて、それではアプリの構成を見ていきましょう。
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