(cache) 奈良の供述調書漏えい二審も有罪 高裁「正当理由ない」 - 47NEWS(よんななニュース)
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  • 奈良の供述調書漏えい二審も有罪 高裁「正当理由ない」


     大阪高裁に入る崎浜盛三被告=17日午前9時44分

     奈良県の医師宅放火殺人で、医師の長男(19)=殺人などの非行事実で中等少年院送致=の供述調書や鑑定書のコピーをフリージャーナリストに漏らしたとして秘密漏示罪に問われた精神科医崎浜盛三被告(51)の控訴審判決で大阪高裁は17日、懲役4月、執行猶予3年とした一審奈良地裁判決を支持、弁護側の控訴を棄却した。

     弁護側は即日、上告した。

     小倉正三裁判長は判決理由で「殺意がないことを伝えたい、との個人的見解を報道させるために調書を見せたことは、長男の利益になっていない」と指摘。

     「国民は事件について正しい情報を知る権利がある」とする被告の主張については「少年審判を非公開で進めることの重要さを上回る公益性は認められない」と述べ「取材協力に正当な理由はなかった」と判断した。

     さらに「医師として鑑定をしている以上、業務上知り得た秘密を漏らせば罪が成立する」と指摘。「鑑定人は秘密漏示罪の対象外」との弁護側主張を退けた。

     取材手法の適否については言及しなかった。

     秘密漏示罪が適用されたのは、最高裁の統計がある1978年以降、この事件が初めて。

      【共同通信】