>  >  > 安倍内閣と在特会 “関係”のルーツ

C.R.A.C.野間易通「ネット右翼の15年~『自由』が民主主義を壊していく」第2回

安倍首相と在特会元幹部──“ツーショット事件”は偶然ではない

【この記事のキーワード】, ,
2014.12.03
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
noma_rensai_01.jpg


 安倍内閣のツーショット写真騒動は、第2次安倍内閣改造の前日、9月2日にツイッター上で始まった。最初に問題となったのは高市早苗と稲田朋美。それぞれが日の丸をバックに同じ中年男性と写真に収まっていたが、この男性は80年代からネオナチ運動をしてきたことで有名な人物だったのである。

 この場合の「ネオナチ運動」とは極右を指して比喩的に言っているのではない。というのも、この男性は文字通りのナチズム、すなわちヒトラーとナチス思想を信奉する国家社会主義日本労働者党(NSJAP)の代表、山田一成なのである。これは欧米では考えられないことで、もしこのようなネオナチ団体の幹部と一緒に写真に収まっていることがわかったら、即座に辞任となる可能性が高いと言われている。

 この高市と稲田の写真が「発掘」されてから2日後、内閣改造の当日に、今度は新しく国家公安委員長に就任した山谷えり子の衝撃写真がネット上をかけめぐった。2009年2月に島根県松江市内で撮影されたその写真に写っていたのは、山谷を囲むようにたたずむ元在特会のメンバー2人と幹部1人である。

 このメンバー2人はそれぞれ西村斉と荒巻靖彦といい、2人とも現在刑務所に服役中だ。罪状は、2009年の京都朝鮮第一初級学校、2010年の徳島県教組に対する威力業務妨害、侮辱、器物損壊、建造物侵入などで、西村が懲役2年、荒巻が懲役1年6か月。2012年のロート製薬への強要罪で西村が懲役1年、荒巻が懲役1年6か月である。2009~2010年頃の在特会、特に関西支部は最も粗暴かつ陰湿で、さまざまな場所でさまざまなターゲットに対してヘイトクライムを繰り返していた。その主犯格が、西村斉と荒巻靖彦なのである。

 そしてもう1人。この写真には重要な人物が写っている。それが集合写真の右端に立つ熟年男性、増木重夫(64歳)だ。当時の肩書は在特会関西支部長である。

 増木重夫は、古くから「行動する保守」を注視してきた人びとにとってはよく知られた存在だ。というのも、主権回復を目指す会の西村修平とともに、在特会をはじめとした初期の「行動する保守」を育てたのがこの増木という人物だったからである。その増木重夫が「マスキクン」という愛称とともに海外のメディアを賑わすことになろうとは……。

この記事に関する本・雑誌

ネットと愛国 在特会の「闇」を追いかけて (g2book)

新着芸能・エンタメスキャンダルマンガ・アニメビジネス社会カルチャーくらし教養
powered by newziaコネクト

リテラおすすめ本

供述によるとペレイラは......

アントニオ・タブッキ著、須賀敦子訳(白水社)●ファシズムの影がしのびよるポルトガル。しがない中年記者の数奇な運命。

供述によるとペレイラは......

気分はもう戦争

矢作俊彦、大友克洋著(双葉者)●「たまには戦争だってしたいんだ、僕たちは!」――異色の戦争漫画が描く「軽さ」の時代。

気分はもう戦争

独居老人スタイル

都築響一著(筑摩書房)●超高齢社会日本、人生の黄昏は孤独? いや自由だ!! 驚くべき「老い」の姿が「不幸」の概念をゆさぶる。

独居老人スタイル