日本画家小倉遊亀。
105歳で亡くなるまで制作への情熱を持ち続けました。
遊亀の画業を支えたのは常に師と仰いだ安田靫彦の存在でした。
近代日本画壇に大きな足跡を残した小倉遊亀と安田靫彦の展覧会です。
歴史画の大家安田靫彦。
若くして岡倉天心に見いだされ奈良で日本古来の美術を研究。
法隆寺金堂壁画の再現模写も手がけました。
万葉の歌人額田王を描いた代表作。
古美術から学んだしなやかな線と鮮やかな色彩がみやびで品格ある画面を作り出しています。
教べんを執りながら絵を学んできた遊亀が靫彦に入門したのは25歳。
靫彦は身につけてきた全ての型を捨てるように命じました。
この型いっぺん破らなきゃだ。
この型を破るとね今度はね上も下もね左右広くなって広い天地に出られる。
だから1枚の葉っぱが手に入る。
1枚の葉っぱが手に入ったら宇宙全体みんな手に入ると。
自分らしい表現を探し始めた遊亀が30歳で初めて院展に出品した作品。
湯気が立ちこめる浴槽と幼い少女という珍しい画題に挑戦しています。
長らく所在不明だった初期の静物画。
植物のみずみずしい生命感を捉えています。
一方靫彦は歴史画の新境地を切り開いていきます。
源頼朝と義経の再会を描いた「黄瀬川陣」。
綿密な時代考証に裏付けられた場面作りによって歴史上の人物の内面まで生き生きと描き出しました。
真っ赤な背景に大胆な構図。
時のトップスター越路吹雪。
遊亀は靫彦から鋭い人間観察を受け継ぎながら現代的な感性を取り入れていきます。
71歳の時の作品。
一列に並んで歩く母と子そして犬。
何気ない日常に注がれる温かいまなざしが感じられます。
1,100年以上にわたり密教の中核寺院として栄えてきました。
国宝11点を含む醍醐寺の名宝を集めた展覧会です。
密教の代表的な仏の一つ不動明王。
大日如来の化身とされ仏の教えに従わない者を降伏させるため恐ろしい姿をしています。
密教では十二天の一つとして南方の守護にあたり無病息災や安産を祈願する本尊ともされます。
そして今回の注目が奈良時代に作られた日本最古の絵巻…長さ15メートル全場面が展示されています。
釈が出家し姿を変えながら悟りを開く様子を教典に基づいて描いています。
苦行の間は薄紅色の服を着て髪を2つに束ねています。
その後川で身を清めると天衣をまとった菩薩に変わります。
菩提樹の下で悟りを開くと黄色の体をした如来の姿に。
そしてクライマックス。
中央に座る釈がその力で四方から迫る魔王の軍団を撃退しています。
この作品「醍醐寺本」は巻頭部分から巻末までが欠落する事なく全ての場面が残っているという事でストーリーを追いながら画面を見ていく事によって時間的経過を見ている人が体感できるというそういう点を実感して頂きたいと思います。
応仁の乱以降荒れ果てていた醍醐寺。
その復興に手を差し伸べたのが豊臣秀吉です。
こちらは秀吉の所持品と伝えられる金の天目茶碗と台。
焼き物の器の釉薬の垂れ具合や土のざらつきまで再現されています。
醍醐寺は文化の発信地でもありました。
ふすま絵や屏風絵などすぐれた作品が残されています。
11枚の扇が貼られた俵屋宗達の屏風。
古い物語絵などがモチーフになっていて宗達の扇面画の代表作と言われます。
東京では13年ぶりとなる醍醐寺の展覧会。
明治から昭和にかけ日本の水彩画の先駆者として活躍した三宅克己。
紙の白い部分を光に見立てた透明水彩の技法。
三宅は水彩画の本場イギリスを何度も訪れ技術を学びました。
ローマの凱旋門を描いた代表作の一つ。
大理石に当たる光と影を丹念に描き出しています。
横1メートルを超える大作。
日本の風景で油絵に負けない水彩表現に挑んでいます。
日本と中国の小さな工芸品を中心に紹介する展覧会です。
高さ6センチ。
中国の嗅ぎたばこを入れる容器です。
表面にかぶせた青いガラスを削り牡丹と蝶の文様を作りました。
刀の飾り金具目貫。
高さ1.6センチの中に子犬の愛らしい表情が表現されています。
横16センチの小さな日本地図。
江戸時代西洋から導入された銅版画の技術を競うように小さな印刷物が盛んに刷られました。
藩の名前や城の位置も正確に記されています。
江戸琳派の祖と呼ばれる酒井抱一。
25歳の肉筆浮世絵。
歌人在原行平にちょう愛された姉妹の亡霊を墨と金泥で描いています。
中央に大きく余白をとった「燕子花図」。
尾形光琳に傾倒し始めた頃の作品で光琳に学びつつも独自の画風を見いだそうとしています。
金地に四季の花と鳥を描いた豪華な屏風。
江戸文化の中で育まれた繊細で優美な美意識が花開いた作品です。
洋画や日本画から漫画まで縦横無尽に活躍した画家小川千甕。
ヨーロッパで描いた絵葉書。
西洋のダンサーを日本の民俗画のような表現で描いています。
こちらは洋画風の日本画に挑んだ作品。
掛け軸にルノワールのような色彩とタッチを使っています。
打って変わって水墨を基調にした京都鞍馬の火祭り。
辺り一帯がたいまつとかがり火そして人々の出す熱気に包まれています。
小川千甕の回顧展。
「デザインを五感で楽しむ」をコンセプトに毎年開かれる「DESIGNTOUCH」。
今年は芝生の広場にちょっと変わったイスが登場しました。
全てのイスには科学の楽しさを感じる仕掛けがあります。
動滑車が2つついたイス。
自分の体を3/3の力で持ち上げる事ができます。
日本列島を30万分の1の縮尺で表したベンチ。
方角も正確です。
横から見ると地球の丸みに合わせて弧を描くような形をしています。
ミッドタウン・タワーの影を日時計の針として使うと…イスに落ちる影が時を知らせてくれます。
(古屋)全てが座るというアクションをもとに発見があるようなデザインになっていてイス一つにつき1つの科学的な発見があるんですね。
それが全部座ってみないと分からない仕組みになっているので是非いろいろ座って比べてみたりとか楽しんで頂けたらと思います。
思わず座ってみたくなるイスの数々。
2014/10/26(日) 09:45〜10:00
NHKEテレ1大阪
日曜美術館 アートシーン▽遊亀と靫彦 師からのたまもの・受け継がれた美 展ほか[字]
「遊亀と靫彦 ─師からのたまもの・受け継がれた美─」(滋賀県立近代美術館 10月11日〜11月24日)ほか、展覧会情報
詳細情報
番組内容
「遊亀と靫彦─師からのたまもの・受け継がれた美─」(滋賀県立近代美術館 10月11日〜11月24日)ほか、展覧会情報
出演者
【司会】井浦新,伊東敏恵
ジャンル :
趣味/教育 – 音楽・美術・工芸
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
情報/ワイドショー – その他
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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