ドラマ10 さよなら私(6)「ママになりたい」 2014.11.18

技ありのゴールは、アギーレ監督6試合目で待望の初得点。
日本は、アジアカップへ向け、弾みをつけました。
(薫)あなたの体…乳がんだった。
(友美)えっ?
(春子)何でこんな事になるんだろう?私たちみんな頑張って生きてるのにね。
もし私が死んだら…全てを話して洋介さんの奥さんになって。
健人くんのママはあなたなんだから。
あなたの奥さんは…乳がんなの。
もうじき左胸を切除する。

(洋介)うそだそんな…。
うそだと思うなら友美に聞いてみたら?ありえないだろそんな事!あなたが教える価値もない最低の夫だからじゃないの?すいません…。

(呼び出し音)「ただいま電話に出る事ができません」。
どうなっちゃうんだろ?私たち。
ああ…お帰り。
うん…ただいま。
どうしたの?話せるかな?うん。
友美…がんなの?えっ?そうなんだよね?薫に聞いたの?うん。
そう…。
認めちゃうんだ薫と一緒にいた事。
いいんだそれで。
何で言ってくれなかったの?体の事。
話そらさないで。
薫に私ががんだから早く帰れとでも言われた?…で急いで帰ってきた訳?そりゃあ奥さんが病気だったら他の女と遊んでる場合じゃないもんね。
…で終わり?お遊びは。
それどころじゃないから。
そうでしょ?そう言ってあなたを送り出した女の気持ち考えた?もう…何で言っちゃうんだろ。
ず〜っと俺に言わないつもりだったの?体の事。
そうじゃないけど。
俺が外で違う女性…君の親友と会ってるから言わなかったの?病気の事。
でもそれっておかしくない?はっ?友美…俺の事許せないんだろうけどでも友美だけの問題じゃないから体の事は。
そうでしょ?そんなの分かってる。
あぁ〜もう何なの?これ!最近感じが変わったよね友美。
薫さんと…俺との事が原因?さあ?別に逃げるつもりはないから。
友美。
病気の事ちゃんと聞かせてくれないか。
乳がんなの。
かなり進行してるみたい。
左胸を…切除するしかない。
そっか…。
他に転移は?してない。
よかった。
再来週の木曜日手術する予定。
そこまで決まってるんだ。
ごめんなさい。
ごめんなさい言わなくて。
謝る事じゃないよ。
友美…大丈夫なの?大丈夫な訳ないでしょ!どうしたの?トイレか?
(健人)ケンカしてるの?ごめん。
ケンカなんかしてないよ。
大丈夫。
ごめんね。
また一緒に寝ようか。
じゃあパパにお休みなさい言って。
お休みなさい。
お休み。
野菜もいっぱい食べような。
はいどうぞ。
はいお待たせ。
おっ健人の好きなのばっかりじゃん。
じゃ食べよっか。
うん。
頂きま〜す。
頂きます。
どうした?健人。
行きたくない?ねえ健人。
たまにはサボっちゃおうか。
えっ?行こう。
じゃお預かりしますね。
はい。
おはようございま〜す。
おはようございます。
すみません。
なんかちょっと熱っぽいようなので今日はこれで戻らせてもらいます。
そうですか。
健人くん大丈夫?お大事にどうぞ。
すいません。
どうもありがとうございます。
失礼しま〜す。
お大事にね。
ありがとうございます。
おはようございま〜す。
おはようございま〜す。
うそついちゃったね。
あっちょっと待ってね。
ねえ健人。

(健人)・「せんろはつづくよ」
(2人)・「どこまでも」・「のをこえやまこえ」
(健人)あっ海だ〜!海だよ。
着いた着いた!やった!着いた〜!あ〜あ。
まあいっか。
まあいっか!貝殻はってもいいの?うん。
海の…海の砂。
ねえ目を作ってみる?OK。
じゃあこっちの目はこれにした。
よし!あとはトンネルだ。
あっ!届けた〜!やったね〜。
よしジャンプしてタッチだ!せ〜の!あぁ〜!やった…。
あ〜あ壊れちゃった。
もう1回作ってみる?もう1回作ってみようか。
よし頑張れ!また海行きたい!うんそうだね。
じゃまた明日も行こうか。
うん!楽しかったもんね〜。
うわ〜すごいね。
うんすごい。
でもここにしようか。
うんここにしよう!気持ちいいね〜。
潜る?潜れる?潜れる。
わ〜わ〜わ〜。
いいよ見てるよ。
分かった?分かった…。
何が?泳いで。
せ〜のひゅ〜。

(2人)いっただきま〜す!エビフライからね食べよう。
うん。
よ〜しじゃあママはエビのお刺身から。
う〜ん。
おいしい!おいしいね〜!ああ。
うん。
うん。
そう分かった。
気を付けて。

(2人)やった〜!よ〜し次は?山?お山を作りま〜す。
あっ薫おばちゃ〜ん!ごめん。
健人くんすごいね。
お城?うん。
ママと作った〜!そうすごい上手ね。
かっこいいね〜。
うん!へぇ〜。
すごく固まってる。
健人くん出来たら教えてね。
(健人)うん!本当なら母親であるあなたが言うべき事かもしれないけど…。
でも私…言いたいんだあの子に病気の事。
こんな事言ったら嫌かもしれないけど…。
言ったよね。
「産んだから母親になるんじゃない。
母親になろうと努力したからなれるんだ」って。
言ったよ。
私ちゃんとあの子の母親になりたいの。
だから…ごめん。
私が言いたい。
見届けてほしいの。
分かった。
わぁ〜すご〜い!健人。
ちょっとママのお話聞いてくれるかな?うん。
ありがとう。
ママはね今とっても重たい病気にかかってるんだ。
ママの体の中にはね悪いばい菌みたいなのがいっぱいいてママの体を自分たちのものにしようとしてるの。
でもねママは闘ってるの。
悪いヤツらと一生懸命闘ってるの。
それはなぜかというと…。
あなたの事が大好きだから。
ママは健人とずっと一緒にいるために頑張ってるんだ。
闘ってる。
分かるかな?うん。
ママ負けない?負けないよママ。
だって健人のママは強いでしょう?うん。
負けない。
でもねこれからママはその悪いばい菌たちと最後の闘いをしなきゃならないの。
病院で先生方と。
だからちょっとだけ健人と会えなくなるんだ。
やっつけるのに時間がかかるからね。
分かる?はい。
我慢できるよね?健人。
ママの応援してくれるよね?はい。
ありがとう健人。
偉いな〜健人は。
う〜ん偉い偉い。
ありがとう。
ありがとう。
寝た?ごめん勝手な事して。
ううん。
いいけど…何の話をするの?来てからで。
(チャイム)はい。
「薫です」。
今開けます。
遅くにごめん。
座って。
2人に僕の頼みを聞いてほしい。
君たち2人は親友だ昔からの。
少し疎遠にはなってたみたいだけど僕には分からない深い絆のようなものがあるんだと思う。
薫と…。
薫って呼ぶよ。
気を悪くしたらごめん。
薫とは仕事で出会った。
うちの社が協力した映画祭の会議で。
僕はその席で薫をすてきな人だなと思った。
友美とはタイプの違う女性だと思った。
薫は当たり障りのない意見しか言わない男たちに対して1人だけ自分の意見をはっきり言った。
そして映画への愛や熱意を語った強い口調で。
男たちはみんなどこか失笑してた。
その青臭い意見に対して。
現実はそうはいかない。
僕も立場としてはそちら側の人間だ。
でもそれがすてきだと思った。
いい女だと思った。
「抱きたい。
自分のものにしたい」と思った。
…で会議が終わったあと僕の方から誘った。
そのあと薫が友美の親友で薫から見たら僕は親友の夫である事が話をしてて分かった。
薫は心の底から驚いた顔をしてた。
その事を薫がどう思ったのか僕には分からない。
でも僕は何だか驚いたっていうよりふに落ちたんだ。
「ああこの人が友美のず〜っと言ってた薫さんか。
言ってたとおりのすてきな人だな」って。
それが分かった気がして。
…でそれでもまた会えないかと提案した。
会いたいと。
家庭を壊すつもりはない。
妻である友美の事は愛してるしもちろん健人も。
それでも会いたいと言った。
都合のいい話だと思うだろうけど友美も薫も2人とも僕は愛してるんだと思う。
でもそうはいかなくなった。
どういう経緯なのか分からないけど友美はその事を知った。
そして2人の間でどうなってるのか僕には分からないけど君たちはその事を認識し合ってる。
でもなぜか何事もなく僕と薫の関係は続いた。
僕だけが3人の関係に気付かないでいた期間がどれくらいだったのか分からない。
君たちがどういう気持ちだったのかも分からない。
でもその関係も続ける訳にはいかなくなった。
友美が病気になってしまったから。
僕はその事を薫から知らされた。
…でここからが僕の提案とお願いなんだけど僕たち3人の関係をどうするのかと友美の病気の事は分けて考えるべきなんじゃないかと思うんだ。
君たち2人にはさっきも言ったとおり僕には計り知れない強い関係と絆がある。
だから薫…友美のそばにいて支えてやってくれないか?それが一番いいと思うんだ友美にとって。
頼む。
それがいいと思う…私は。
あっ…薫がよければ。
私もそうしたい。
よかった。
友美をよろしくお願いします。
大丈夫?大丈夫です。
健人をよろしくお願いします。
分かった。
靴履いて。
健人。
じゃあ頑張ってくるね。
うん。
ファイト!
(2人)お〜!行こっか。
うん。
行ってらっしゃい。
(2人)行ってきます。
よし!ああ…終わった!うん…頑張るね。

(山崎)あっ…すいません!私帰るけど。
(山崎)あっそうでしたね。
お疲れさまです。
それ…。
あっすいません。
悪くないと思う。
(山崎)すいません。
えっ?えっマジっすか?ほんとに?ありがとうございます!初めてですよ!薫さんに憧れてこの会社入って3年。
初めて…。
ありがとうございます!私に憧れて会社入ったんだ。
はい…。
どこに憧れたの?えっ?それ前言いましたよ俺。
そういうのは何度でも言うんだよ。
はぁ…。
うん?いや…。
うん?だから…。
(光雄)あっえっとじゃあ…。
私今日友美の付き添いだから。
薫もあとで来るし。
少し遅くなります。
付き添い?友美乳がんの手術するの。
入院。
えっ?何で何にも悪い事してない人がそんな目に遭うんだろう。
納得できないほんとに。
私が何も言わないから自分からは何もしないんだ。
えっ?私は友美の手術が終わるまで何も言わないって決めてるの。
大事な友達が生きるか死ぬかの闘いをしてる事に比べたらあまりにくだらない。
だから言いたくもないし考えたくもない。
友美の事だけ考えたい。
あっいや…。
できれば友美の手術が終わるまで出てってほしい。
えっ?うれしそうだから今のは取り消し。
自分だけ楽しもうったってそうはさせないわよ。
罰が当たるわよ。
何言ってんだよお前。
遅刻なんじゃないの?あっ行ってきます!あっ…春子は?まだだけど。
何やってんの?あの子。
私が車出すとか言ってたのにねぇ。
(車のクラクション)あっ来た。
お〜い。
はいは〜い。
はいはいはい…。
もっともっと。
OK。
ごめんねごめんねごめんね。
よいしょ。
ごめんごめんごめん。
ナビがバカになっちゃって。
ナビがバカなんじゃないと思うよ。
じゃ誰がバカなの?
(クラクション)おっと…。
おい前の車危ないだろ!あんたでしょ。
うん?春子大丈夫なの?そもそも運転とかやった事あるの?えっ何?もう…ほんとに大丈夫なの?田舎では大丈夫だったの。
東京車多すぎ。
何よそれ。
薫昔から乗り物苦手だったもんね。
そういう問題?楽しいね〜。
このままどっか行きたいね!もう男なんていらない!
(冬子)ごめんね。
ごめんごめん。
なかなか店長の話が終わらんくてさぁ。
もうやんなっちゃうよね。
勤務時間終わってんのにねぇ。
うん。
大丈夫だよ。
外には奥さんいなかった。
ちゃんとチェックした。
任して。
ああそう…。
ああそいでね今日お店に来たお客さんなんだけどね…。
あっ…これおいしいんだ。
ほら。
ねっ。
ああ…うんうまい。
いくらだと思う?これだけで。
さあ?ダメだよちゃんと言って。
300円とか?近い!350円!何の話だったっけ?お客さん。
そうだそうだ。
それがね…。
次のシンガポールお前に行ってもらうからな。
シンガポール?私がですか?まあ仮にコンペが通ったらだけどな。
他に誰がいるんだよあのプロジェクト任せられるヤツが。
お前だって自分で見届けたいだろ?まあ長くて3年だよ。
あっ…はい。
よろしくな。
ああどうもどうも。
今見て見ないふりしたでしょ春子。
それ言うかな?それって薫っぽいよ友美。
確かに。
(笑い声)何がおかしいの?何でもない何でもない。
どうだった?OKです!特別に許して頂きました!やった!ほんとに?ここに一緒に泊まれるの?粘り強く気持ちを込めて説得しました。
…で最後は一緒に泣いて特別に許可して頂きました〜!うわっ友美っぽい。
えっ?ああ…だよね。
洋介さんは?うん…大丈夫。
健人を頼んである。
そうなんだ。
こういう気持ちはやっぱり女でないと。
うんそうだよ。
やっぱり女同士だよ。
役に立たない男はいらない。
ほんといらない!その話する?しな〜い。
この話するのも悔しいから。
それにあんまりふさわしいと思えないし。
じゃあちょっと私の自慢話をしようかな〜。
聞きたい。
私ね結構すごいんだよ。
映画のプロデューサーなんてさ俳優じゃないし監督じゃないし世間の人には何やってるかよく分からないと思うんだよね。
実際やってる事は地味なんだよ。
調整役っていうかさ。
へぇ〜。
でもね私の関わった映画が好きで私みたいになりたいって言って私のいる会社に入ってきた人だっているんだよ。
それって結構すごい事でしょ。
(春子)うん。
まあ残念ながらちょっと優秀とは言えないんだけどね〜。
…っていうかうちのスタッフほんと全然ダメで私がいないとどうにもならないの。
でもまあそれだけ頼られてるっていう事なんだけどね。
だからさ神様は早川薫をこの世界から消したりしないと思うね。
困る人がいっぱいいるから。
あなたたち2人だって困るでしょ?だから早川薫はいなくなったりしません。
早川薫は大丈夫。
(春子)えっ終わり?ほんとにただの自慢話じゃん。
友美の事励ますのかと思ってた!だから自慢話って言ったでしょ。
お休み。
ああそっか。
昨日はあれだね翔太くんたちに悪かったね。
全然大丈夫!私がいないから晩ごはん好きな出前が頼めるって大喜びだったよ。
そっかそういうもんか。
そういうもんだよ。

(春子)どうしたの?うん…何でもない。
じゃあ行ってくるね。
うん。
頑張れ友美!おう!春子。
悪くないおっぱいだったよね。
でもさなくなっても私は十分いい女だわ。

(看護師)じゃあ行きましょうか。
じゃあやっつけてくる。
うん!よろしく。
よろしくお願いします。
星野友美さんですね?はい。
はいよろしくお願いします。
キャップ着けていきますね。
はい。
どうもありがとうございます。
うわっ!戻りたいんでしょ。
戻れないんだよね…もう。
(春子)二番でいいと思ってたし二番でいられるだけ幸せだと思ってた。
私は母になりあなたは女に戻る。
それが君たちが幸せになる道なんだよね?・「こんな風に私はいつも」・「掴んだ分だけ遠くなる」・「壊さないように生きるのに」・「壊れてしまうのは何故だろう」・「愛さなきゃこれからも」・「揺れるたびに掴むのに」・「離してしまうのは何故だろう」・「急がなきゃ」・「あなたを抱きしめるために」2014/11/18(火) 22:00〜22:50
NHK総合1・神戸
ドラマ10 さよなら私(6)「ママになりたい」[解][字]

心が入れ替わった友美と薫。お互いの人生を生きる2人は、親友の心と秘密に初めて触れていく。人気脚本家・岡田惠和が描く、女性たちの本音と真の友情物語。

詳細情報
番組内容
友美(心は薫・永作博美)の病気を知った洋介(藤木直人)は、ついに薫(心は友美・石田ゆり子)との不倫を告白するが、友美に動揺する様子はない。日に日に健人(

カテゴリー: 未分類 | 投稿日: | 投稿者: