妄想ニホン料理「どげ〜なもんでしょな♪ 茶わんむしの巻」 2014.10.24

ドイツ東部の街マイセン。
ここはヨーロッパ最高峰の磁器「マイセン焼き」の街として知られています。
(秋元)有名ですよねマイセンの食器。
訪ねたのは街の外れ地元の人たちに愛されているレストランです。
こちらのお店は1600年代の古民家をそのまま使ったレストラン。
お母さんのベアーテさんが作る家庭料理が大人気。
マイセンの食器に載って並びます。
しかしハンドリック家に作ってもらうのはドイツ料理ではない。
日本料理の「茶わん蒸し」。
与えられるヒントはごくごく簡単。
(吉村)分かるのかな?語感で分かるのかね。
とりあえずちゅう房へ移動。
その間も考えてます。
お鍋に合うざるを見つけて一安心。
すると突然…。
夫婦でひともんちゃく。
いいシーン撮ったね。
ベアーテさんを何とか説き伏せた父と息子。
食材を買い出しに。
選んだのは魚。
サケの薫製を使うようです。
調理開始。
水を張った寸胴鍋にまず塩を入れて…ってあれ?蒸す時に塩を入れる必要ってありましたっけ?長ネギを刻んで入れたのはマッシュポテト。
旅館の定番というヒントから思いついたそうです。
マッシュポテトはドイツの定番。
誰でも知ってる食べ物だからだとか。
次にベアーテさん買ってきたサケをほぐしてそれをマッシュポテトの中へ。
お握りのように包んでいきます。
ころころこねておだんごを作りました。
このだんごを熱湯の入った寸胴鍋のマイセン焼きに置きました。
ハンドリック家史上初めて茶わんを蒸します。
お母さんの心配など気にもせず息子のセシル君は次の工程に。
フライパンにたっぷりのバターを熱してマッシュルームを炒めます。
刻んだネギを入れて自家製の牛肉ブイヨンと塩コリアンダーパウダーを入れて煮詰めます。
マイセン焼きを鍋で蒸す事15分。
3人が初めて蒸した「茶わん蒸し」。
さあどうなっているのか。
表面がつやつやしてます。
ドイツの定番マッシュポテトの新展開。
ベアーテさんどうです?盛りつけです。
蒸したマッシュポテトのだんごにマッシュルームのソースをかけてサケのすり身の塩漬けをかけたら…。
ハンドリック一家が作った…蒸したマッシュポテトはもっちもちの食感。
中にはほぐしたシャケがたっぷり。
シャケの塩気と濃厚なバターソースが混ざり合ってうまみがジュワッと口の中に広がります。
ではハンドリックさん一家が作った「茶わん蒸し」を近所のご家族に食べてもらいます。
では日本の「茶わん蒸し」見て下さい。
ハンドリック家の皆さんダンケシェーン。
さあさあ始まりました「妄想ニホン料理」。
おなじみの日本料理を海外の料理人がごくごく簡単なヒントだけを頼りに作る作る!今回のお題は「茶わん蒸し」。
ドイツそしてフィリピンの料理人が見た事もない「茶わん蒸し」に挑戦します。
これは料理の新たな可能性を探る異文化交流クッキングバラエティーであ〜る!「茶わん蒸し」ってよく食べます?仕事とかうまくいったらスーパーとかで売ってるんですよ。
レンジであっためるやつとかちょいちょい買いますよ。
破天荒な生き方をなさってるだけに食べ方も?破天荒!パーンと肘伸ばしてグイッと飲んでカーンで終わりですよ。
飲み物?飲み物です。
よく食べます?そうですね。
旅館にちょっと泊まりに行った時とかお寿司屋さんとかで。
食べた事あります?類君は。
僕は多分…あるかないか分かんないですけど。
そんな遠い記憶?でもお寿司屋さんに出たよというのが意外でした。
スーパーにも売ってるって。
(吉村)全然ありますよね。
今日見てみ。
本番中に勝手に傷つくのやめて下さいよ。
マイセンの中心にある磁器工房。
ここでは300年前に生まれた秘伝の白磁技術を今日まで継承しています。
真っ白で硬質そしてその上に描かれた繊細な絵柄がマイセン磁器の命です。
訪ねたのはこの工房に併設されている高級レストラン。
料理長のトルステンさん。
ではすいません日本の「茶わん蒸し」の妄想ビッテシェーン。
何か思い浮かびました?トルステンさん。
いや…食べ物は何も浮かびません。
分からない。
トルステンさんちゅう房へ。
食器を出しました。
(トルステン)もちろんマイセンの磁器です。
日本円にすると23万円!マジで!?調理開始。
使うのはマス。
この近くで養殖しているとか。
マスを一口大に切っていきます。
マトウダイを細かく切ってフードプロセッサーに生クリームと一緒に入れてミンチに。
裏ごししてなめらかなすり身を作りました。
次に使うのは…。
見た事ない。
苦みのあるフダンソウを四角く切って熱湯でゆでます。
色はきれいですね。
白身魚のすり身をゆでたフダンソウの葉に塗りました。
その上にマスの切り身を載せて柿の葉寿司のように包みます。
トルステンさん次の工程へ。
最初に切ったマスのあらを水に入れて煮詰めます。
煮立ったらマッシュルームとタマネギを入れてタイム白ワインを加えて煮込みます。
30分ほどたったらこして魚のスープをとりました。
更にサフランを加えて色づけ。
かたくり粉と生クリームを入れてとろみをつけようとするがあまりつかない。
ここで…。
おっ!近づいた。
…とトルステンさん卵を取りました。
なぜ卵なんですか?卵の黄身だけをかき混ぜて先ほど作った魚のスープを注いで混ぜていきます。
まさに「茶わん蒸し」の卵液です。
そしてトルステンさんマイセンの高級砂糖入れを出してきました。
白いマイセン磁器にマスのフダンソウ巻きを入れて卵液を注ぎました。
(吉村)だいぶ近いこれ。
蓋をしてスチーマーに入れます。
ふだんは魚の蒸し料理などに使っているそうです。
15分ほど蒸します。
ところでトルステンさんプルプルはどう解釈したんでしょうか?プルプル?トルステンさん見事な論理です。
トルステンさんが論理的に導き出した…マスのだしがしっかりきいた卵はプルプルというよりクリーミーでヨーロピアンな味わい。
フダンソウで巻いた肉厚のマスと卵を一緒に食べると魚のうまみを卵がくるんで濃厚だけどエレガント!相当ですよね。
これ相当…ほぼ「茶わん蒸し」ですもん。
これだけのヒントで日本と近づいてる部分とかあるとうわっとうれしくなりますね。
ほんとですよね。
また冷静でしたね。
あの方ね。
感情的にカーッとならない。
俺だったらはしゃいじゃいますよ卵見つけた時に。
「うるさいうるさい!」ってなります。
ごめんなさい。
マイセンのシェフトルステンさんが妄想した「茶わん蒸し」を再現いたしました。
召し上がれ。
うわ〜!崩すのがもったいないような美しさですよね。
(吉村)うお〜!うるさい…!感動してるんです。
うるさい。
静かに感動して下さいほんとに。
いただきます。
うわ…うまっ!すごいこれ。
ほんとだ。
ぐっと魚介が濃縮されてるというか味が。
クリーミーですねちょっと。
日本の「茶わん蒸し」より生クリームがやっぱりたってますね。
濃厚ですね。
(秋元)優しい味。
「茶わん蒸し」の良さをよりよくしてくれたようなね。
引き立てて洋風にしたみたいな。
そうですね。
今日は「茶わん蒸し」の歴史を紹介しましょう。
江戸前期の料理書。
ここに登場する料理が諸説ありますが「茶わん蒸し」のルーツであるとか。
その名は「玉子ふわふわ」。
レシピを見てみましょう。
はい出来ました。
「玉子ふわふわ」。
今の「茶わん蒸し」とは違い具が入っておらず食感もその名のとおりふわっふわ。
ここで疑問が。
何で「ふわふわ」が今の「プルプル」になったの?諸説ありますがプルプルになったのは江戸時代の長崎だとか。
当時長崎ではもたらされた南蛮や中国の料理をもとにそれを日本風にアレンジした「卓袱料理」が大流行。
色とりどりの食材をふんだんに使うぜいたくな料理でした。
その卓袱料理の影響でいろんな具が入った「茶わん蒸し」が登場したとも言われています。
幕末の慶応2年には日本初の「茶わん蒸し」専門店も誕生。
かまぼこやしいたけ鶏肉にぎんなん。
今ではおなじみの具の数々もこの店の初代が選んだのだとか。
更に卵とだしの割合を工夫しプルプルの食感に進化させたのです。
こうした長崎の「茶わん蒸し」の工夫が全国に広がり「茶わん蒸し」は後に旅館の夕食の定番にまでなりました。
諸説ありますが…。
さて類君次の妄想料理をどこから?今度の妄想「茶わん蒸し」はフィリピンからです。
V振りは秋元さんにお願いしたいと思います。
じゃあそれ言えばいいじゃない。
かつて「東洋の真珠」と呼ばれたマニラ。
この街には300年に及ぶスペイン支配の面影が今も残されています。
スペイン料理更に中国料理の影響を受けながらユニークな進化を遂げたのがフィリピン料理なんです。
長崎で完成したといわれる「茶わん蒸し」を妄想してもらうにはまさに最適の地!というわけでマニラで評判のお店を訪ねました。
こちらなんとマラカニアン宮殿の敷地内。
「プリーズ」ってマダムいいんですか?あがらせて頂くと何やらすてきな書斎が…。
レガルダ家はスペインの血を引く名家。
おじい様はここで病院を開いていたそうです。
そしてマダムが大好きなおばあ様がこの方。
ロモナ大奥様。
それはそれは料理が得意だったそうです。
評判を呼び多くの人がレガルダ家にやって来ました。
特に人気だったのがパエリア。
具を一緒に炊き込まず別々に仕上げるのがおばあ様風。
マダムはおばあ様の料理を多くの人に伝えたいとレストランをオープンさせたのであります。
家具や食器もそのまま使い長年レガルダ家に仕えていたシェフたちが料理します。
それではマダムとシェフに妄想して頂きましょう!「茶わん蒸し」どげ〜なもんでしょな。
「私に恥をかかせないでね」と。
シャイでごめんなシャイ。
買い出しに行くとそこは雨。
スコールです。
料理長のラッセルさんと助手のホセさん。
市場で食材を探します。
ヒソヒソ話では豆腐とかココナツとか言ってましたけど…。
きました!モロラッパー?そりゃ何だYOYOYO!ワンタンの皮みたいだYO!ワンタンでスペイン系?フィリピンのスペイン料理でワンタン?そして次は?ココナツです。
どうやらフレッシュなココナツを丸ごと使うようです。
材料がそろったところで調理開始。
まずはワンタンの具を作ります。
豚のひき肉に卵塩コショウネギのみじん切りを入れよく混ぜます。
おっとちゅう房の入り口にマダムの姿が。
次にきっちり小さじ1杯分のあんを丁寧に包んでいきます。
几帳面ですねシェフ。
レガルダ家に仕えて16年。
最初庭師として雇われたそうです。
しかし真面目だけど食いしん坊な性格を大奥様に買われ料理人に大抜てき。
さすが元庭師いい仕事をします。
ワンタンが出来たらスープ作り。
ココナツオイルをひいてタマネギを炒めます。
続いてたっぷりのニンニクを投入。
香りがたったら鶏ガラスープを流し込みます。
するとシェフの背後にマダムが。
なんとこのスープおばあ様の得意料理だったんです。
スペインと中国の文化がディープに混じり合った港街で生まれたおばあ様。
このモロスープがふるさとの味だったんですね。
ワンタンを入れて…。
おっとここでココナツを割りだしました。
若いココナツを割ると中に入っている透明な液体がココナツウォーター。
ほんのり甘くミネラルが豊富で美容にもいいとか。
さあココナツウォーター注入です。
マダムの指示どおりに最後に果肉を入れました。
果肉は火を入れすぎると硬くなってしまうのだそうです。
シェフがまな板を出して豆腐を切りだしたのはなんとマダム。
ついに自ら包丁を握ります。
フィリピンではヤシの幹の軟らかい部分を食べるんだそうです。
幹食べれるんだ!食感はサクサク。
スープのアクセントとして入れます。
ここでお豆腐を入れて…おっとマダムプルプルはどうしました?純粋をタガログ語で「PuroPuro」というそうです。
プロプロとプルプルなるほど。
茶わんの代わりにココナツを蒸して甘い香りをたたせます。
「茶わん蒸し」ならぬ蒸しココナツにプロプロなスープを入れて青ネギと…。
ああすみません。
フライドガーリックを添えて完成です。
すばらしい。
蓋を開けるとおばあ様の思い出が甘い香りとなって立ちのぼります。
優しいけれどコクのある鶏ガラスープ。
ガーリックの香りとココナツウォーターが加わって南国ならではの絶妙なバランス。
ワンタンはプルッヤシの幹がサクッココナツの果肉がしんなり豆腐はホロリさまざまな食感が広がります。
試食するのはもちろんマダム。
奥さんのOKがないと…。
プロプロなフィリピンの「茶わん蒸し」。
食べてみましょ!再現してくれたのは日本在住のシェフクラウディオさん。
何て言ったの?「こんにちは」って。
才加ちゃんってフィリピンの観光大使か何かやってるの?そうなんです観光親善大使をやらせて頂いてて。
さて大使のお口に合いますでしょうか?せ〜のオープン。
(秋元)わ〜いい香り!これはいいわ!この香り。
あっ!甘い。
この甘みココナツの甘みですね。
俺初めてですこういう感じのスープ。
甘いスープって初めてですよね。
めちゃくちゃうまい!マイルドでおいしい。
プルップル。
おいしいワンタン。
お豆腐もああやって当たり前に売ってるんだ。
ほんと?あの音階で?そうなんです。
「タ〜ホ〜」といって本当に豆腐が入ってて…ちょっと待って。
おしょうゆじゃなくて?おしょうゆじゃなくて…そうやって売ってるんだね。
売ってます。
うわ〜うれしい話。
ほんとはまっちゃうなこれ。
いろんな妄想料理を見てきましたがいかがだったでしょうか?もう終わっちゃいました?あっという間ねほんと。
また呼んで下さい!締めちゃった!文化と文化が出会った時ワッハッハと笑う余裕があればおいしい発明生まれます。
皆さんも是非ワッハッハとクッキング!「妄想ニホン料理」また来週お会いしましょう。
パアラム!アメリカカリフォルニア州の海岸。
2014/10/24(金) 02:00〜02:30
NHK総合1・神戸
妄想ニホン料理「どげ〜なもんでしょな♪ 茶わんむしの巻」[字][再]

日本料理をまったく知らない海外の料理人が、簡単なヒントだけを頼りに作ったら?生み出される、奇想天外・抱腹絶倒なニホン料理の数々!今回のお題は「茶わん蒸し」。

詳細情報
番組内容
“ニホン料理”に挑む料理人へのヒントは(1)“茶わん蒸し”とは茶わんを蒸した食べ物である。(2)日本の旅館の夕食の定番である。(3)食感はプルプル。 挑戦するのは、ドイツ東部、陶器の街マイセンのシェフ。高級食器を使いこなすとはいえ「蒸し料理」には縁がない!一方フィリピンはマニラ。スペインや中国の影響を受けたユニークな料理文化で知られるが、やはり「蒸す」ことは?さあ、どんな妄想料理が誕生するのか!?
出演者
【出演】秋元才加,吉村崇,【司会】清水ミチコ,栗原類

ジャンル :
バラエティ – 料理バラエティ
情報/ワイドショー – グルメ・料理

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
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