科捜研の女 #2 2014.10.23

(宇佐見裕也)6時方向上空!
(涌田亜美)機体下部に箱状の物体…爆弾!?
(野間春樹)なんだあのヘリ!
(成田幸也)かわせ!
(爆発音)
(土門薫)榊!
(日野和正)榊君!
(日野)榊君!
(宇佐見)マリコさん!榊!しっかりしろ!榊!大丈夫か?
(榊マリコ)大丈夫…。
(木島修平)本当に大丈夫ですか?爆風で倒れただけだから。
とっさに爆風をこれでよけたんですね。
それより護送車は?
(木島)峠をすでに越えて市街地に向かっています。
そう…。
(相馬涼)嵯峨根田は奪還されずに済みましたね。
だが成田たちを逃した事も事実だ。
どうだった?あの山の中腹辺りに成田たちが潜んでいた痕跡が見つかった。
(木島)タイヤ痕が複数残っていました。
おそらくオフロードバイクでしょう。
ヘリを目の前で爆発させて護送車を止め嵯峨根田を奪還し林道を使って逃げる計画だったのかもな。
(携帯電話)
(渋沢冬水)弁護士の渋沢です。
今地検に来てて嵯峨根田の取り調べが行われるはずだったんですが…。
まだ着いてないんですか?いえ護送車はつい3分前に着きました。
ですが…。
(冬水)嵯峨根田は乗っていなかったようです。
土門さん護送車は空だったって。
どういう事ですか!?そういう事か…。
まさか…。
あの護送車は成田たちをおびき出す罠だったんだ!
(嵯峨根田輝)検察がドタキャンとは世も末だな。
(矢長克也)一体何が…どうなってるんだ?説明してください。
(藤倉甚一)その顔は説明しなくてももうわかっているんだろう。
なぜこんな真似が出来るかを聞いてるんです。
(藤倉)襲われる可能性がある護送車に被疑者を乗せないという判断のどこが間違っている?問題は自分たちや科捜研にもそれを伝えなかった事です!移送情報が外部に漏れている恐れがある以上情報管理の徹底は当然の措置だ。
事実襲撃犯は移送日が今日だと知っていた。
(吉岡清彦)何より護送車に嵯峨根田が乗っていようといまいとあなた方一課のすべき事は変わらなかったはずだ!
(藤倉)君らは結果的にそれを怠ったんだ。
(吉岡)成田たちをみすみす取り逃がした責任は当然取ってもらえるんだろうな。
ですが犯人のリモコンヘリにはプラスチック爆弾が搭載されていました。
衝突すれば運転手が負傷した可能性も高かったはずです。
当然それに対する措置も考慮した。
(藤倉)護送車を運転した機動隊員には爆発物処理班と同じ装備をさせていた。
だからわざと爆発させて成田たちをおびき出すべきだったというんですか!ヘリも爆弾も護送車を威嚇して停車させるための陽動作戦だったかもしれんだろう!だったらこっちになぜ先にそれを言ってくれないんだ!待ってください!ヘリを護送車から遠ざけようとしたのは私の判断です!
(佐伯)おいおいおいおい…。
君たちなあもうちょっと仲良くやれんのか。
佐伯本部長…。
事件はまだ解決してないんだろう?今は一刻も早く成田たちを捕まえる事に専心したまえ!ずっと引っかかってる事がある。
何?倉庫で遺体で見つかった広瀬を成田たちが殺したのだとすればその殺害動機は一体なんだ?確かに広瀬さんも襲撃に参加する仲間だったはずなのに…。
藤倉刑事部長が言っていた移送情報の漏洩も気になる。
成田たちはどこから情報を手に入れたのかしら?
(宇佐見)爆弾は成分からC4タイプのプラスチック爆弾。
原料の不純物の割合が広瀬さんの工場から盗まれたものと一致しました。
(日野)ヘリの部品から出た指紋も広瀬さん殺害現場の指紋と一致したよ。
やはり襲撃犯は成田たちで間違いないですね。
ただ一番多かったのは前歴のある成田石場中室じゃなくて残りのもう1人のものだった。
つまり正体不明の4人目の男がヘリの担当だった。
爆発の瞬間の映像を解析したんですが…亜美ちゃん。
はい。
爆煙の大きさなどから使われた爆弾の量を割り出してみました。
その結果…。
(日野)C4タイプのプラスチック爆弾が2キログラム…。
盗まれた原料で作れる最大量です。
これだけの量の爆弾が至近距離で爆発したら護送車に乗っていた人間の命は保証出来ません。
でもおかしいと思わない?成田たちの狙いは護送車を止めて嵯峨根田を奪還する事だったはず。
でもこの爆弾の量ではひとつ間違えば…嵯峨根田を死なせてしまったかもしれない。
爆弾の量を間違えたんでしょうか?リモコンヘリ機種特定出来ました。
(相馬)生産台数限定なんで入手先絞れますよ。
(木島)会員登録?うちはレンタルもやってるんで免許証のコピー取らせてもらって…。
(木島)「野間春樹」…。
これが4人目の男?
(木島)野間春樹30歳。
幼い頃に両親を亡くして親戚に引き取られたあと工科大学の電子工学科を卒業しています。
リモコンヘリに関して高い知識を持っていてもおかしくありませんね。
ええ。
でも妙な事に野間春樹は破綻したサガネダ・システムの会員でした。
えっ?会員って金騙し取られた被害者って事でしょ?被害者なのに加害者側の成田たちと一緒に社長の嵯峨根田の奪還に協力してたんですか?思い出したわこの男。
移送の前日私たちが葦風峠を調べに行った時…。
なんかあったんですか?声をかけてきたって事は私たちが京都府警の人間だと気づいていたのかもしれませんね。
だとしたらおかしくありません?犯人グループは警察がマークしていると知りながら襲撃を決行したっていう事になります。
ひょっとして爆弾の量が多すぎた事と関係があるかもしれない。
どういう事ですか?あくまで推測だけど嵯峨根田輝を奪還しようとしていた成田たちとこの野間春樹という男は違う目的で行動していたんじゃないかしら。
(石場秀夫)春樹お前ヘマしやがってコラ!
(中室孝治)お前のせいで会長を連れ戻せなかったんだぞ。
警察のヘリが来たせいでパニクっちゃって…。
(成田)それより問題は爆弾のほうだ。
(成田)言ったはずだよな。
爆発は目くらましで護送車を止めるのが目的だって。
何度も何度も…。
なのにあの爆弾の量はなんだ?てめえなんか隠してるな?はあ?なんの冗談ですか…。
(成田)待て!
(石場)おい待てコラ!
(木島)管理人の話だと野間春樹は1週間ほど家には帰っていないそうです。
おい…。
サガネダ・システムに関する記事…。
破綻して事件になる前マスコミが持ち上げていた時代のもある。
(木島)土門さんこれ…!野間春樹は嵯峨根田輝をつけ狙っていたのか。
(木島)ほとんどストーカーですね。
これは…!あなたには幼い頃別れた春樹という名の弟がいますね?養子になって現在の姓は野間。
この男性ですね?春樹は私の弟です。
野間春樹には現在逃走中の成田たちとともに嵯峨根田の移送を妨害しようとした容疑がかかっています。
春樹さんの部屋から嵯峨根田輝をつけ回し隠し撮りした写真が多数見つかりました。
その理由をあなたならご存じなのではありませんか?嵯峨根田輝こと徳本弘之は私と春樹の両親を殺したんです。
25年前の冬…。
(冬水の声)ファンヒーターの事故で自宅が火事になり私と春樹は助かったんですが…。
(冬水の声)父と母は逃げ遅れて亡くなりました。
その当時同じメーカーのファンヒーターの事故が多発していたため警察も消防も事件性のない事故だと判断しました。
ですが事件から3週間経った頃春樹が当時従業員だった徳本弘之が火をつけたのを見たと言い出したんです。
ああっ…。
俺がここにいた事を誰かに話したら…必ずお前を殺しに来るからな。
絶対誰にも言うんじゃねえぞ。
ですが警察が調べた結果あの夜徳本は飲み屋で初めて会った女性と意気投合してホテルにいたと供述し女性もそれを認めたそうです。
アリバイが成立したという事ですか?
(冬水)当時自宅には仕入れのための現金が1000万円近くありました。
徳本が金を奪って放火したのだとすればその女性に金を渡して嘘の供述を頼んだ可能性も…。
その後徳本は嵯峨根田輝と名前を変え残った金を元手にサガネダ・システムを作ったのか。
その正体に春樹さんは気づいた。
(冬水)春樹は当時ホテルの客室係をしていました。
かしこまりました。
こちらにサインをお願い致します。
おう。
(冬水)徳本の左手に工場の事故で負った大きな傷があった事を春樹は覚えていました。
だから野間春樹はサガネダ・システムの会員になり嵯峨根田輝が本当に徳本弘之なのかを確かめようとしたんですね。
ですがその前にサガネダ・システムは破綻して嵯峨根田は逮捕されてしまいました。
だから逃走した成田たちと行動をともにし奪還計画に加わるふりをして…。
復讐のため嵯峨根田を殺害しようとした。
先生あなたはどうなんですか?えっ?嵯峨根田が放火殺人犯だとしてもすでに時効が成立していて罪には問えない。
そんな男の弁護をどうして引き受けたんですか?それは…。
成田たちは嵯峨根田が京都地検に移送される日時を知っていました。
弁護人ならそれを知っていても当然ですよね。
土門さん!まさか渋沢先生が移送の情報を…。
私はそんな事はしていません。
だったら何が目的で嵯峨根田の弁護人に?被害者を一刻も早く救済したい。
その言葉に嘘はありません。
ただ私はあの男に会いたかっただけです。
もちろん目的は復讐ではありません。
春樹にも言いました。
(冬水)春樹の気持ちは痛いほどわかる。
でも復讐なんて愚かな事をしたらあなたもこの男と同じになってしまうのよ。
同じ…?犯罪者の道に落ちてしまうの。
(冬水の声)私だって両親を殺し春樹と私の人生を大きく狂わせた徳本という男を殺したいほど憎む気持ちはあります。
ですがそれ以上に法律を守りいかなる法も犯さないでいるべきだと願う気持ちがあるんです。
だから私はあの男のせいで傷つく人を1人でも救済するために嵯峨根田の弁護を引き受けたんです。
それがあなたのお心の天秤が出した答えなんですね。
春樹や成田たちを見つけてください。
お願いします。
(携帯電話)失礼。
土門だ。
どうした?うん…わかった。
すぐ向かう。
何かあったの?野土谷で若い男の遺体が発見された。
えっ…?所持していた免許証の氏名は…。
野間春樹です。
弟の春樹です…。
間違いありません。
ありがとうございました。
検視が終わるまで車のほうで…。
頼む。
はい。
行きましょう。
死亡推定時刻は今日未明午前1時から3時。
死因は頸椎損傷。
転落死の可能性が高いわ。
(宇佐見)あの上からですね…。
行きましょう。
(カメラのシャッター音)全身に打撲痕があるけど転落によるものではないわ。
暴行を受けた可能性があるって事か?野間春樹は成田たちの共犯だったんですよね?だったら仲間割れって事ですか?ひょっとして本当の目的が知られてしまったのかも…。
うん…仮に野間春樹が嵯峨根田輝を奪還ではなく殺害しようとしていたのならそれに気づいた成田たちに殺された可能性は高いだろう。
弟さんの事…。
春樹は成田たちに殺害されたんですね。
それはまだ…。
ですが私は私のやり方で必ず真実を明らかにしてみせます。
お願いします。
心の中の天秤か。
ええ。
悪いほうに傾かないといいんだが…。
彼女なら大丈夫。
私はそう信じてる。
(風丘早月)頸椎骨折肋骨も多発骨折…。
転落死で間違いない。
風丘先生…ここ。
ああ口腔内に水疱。
口内炎かあるいは…。
念のため調べてもらえますか。
はい。

(亜美)現場の崖周辺には防犯カメラが少なくて不審な人物は映っていませんでした。
所長足跡痕からは何か?転落地点の崖の上には被害者の野間春樹と3人分の足跡痕が見つかった。
倉庫で見つかった成田たちのものと一致したしかなり揉み合ったみたいだね。
(相馬)そこでこんな感じですかね。
崖下の遺体の位置と足跡から見てこの姿勢でドン。
殺人なのは間違いないわね。
着衣に付着していた物質の正体がわかりました。
「エルゾポリエーテル」…。
(相馬)接着剤かなんかですか?
(宇佐見)いえ建物の気密性を高めるために目地を埋めるコーキング剤です。
それもログハウス用のものでした。
ログハウス?亜美ちゃん周辺の施設を調べて。
ラジャー!ヒットしました。
(相馬)早っ!転落場所の南東にある別荘地の中にログハウス風のものがあります。
土門さん成田たちが潜伏している可能性のある場所が見つかったわ。
転落現場南東の別荘地。
その中のログハウス。
今日は弁護方針の確認のために参りました。
第1回公判は明日ですから時間もあまり…。
弟さんにお悔やみ申し上げるよ。
どうしてそれを…?おい看守!女弁護士さんがお帰りだ。

(ドアが閉まる音)
(吉岡)成田たちが爆弾を所持している可能性は?科捜研の鑑定では原料は使い切っているはずです。
だとしても拳銃は残っている。
ここは俺たちに任せてもらおう。
ホンマに逃げるんですか?とにかく燃やせ。
証拠は一切残すんじゃねえぞ。
はい。
おい!成田幸也だな?
(木島)動くな!両手を頭の後ろに!サガネダ・システムでの金の流れが書いてありますね。
燃えた部分もこの程度なら復元可能です。
土門さんがあのタイミングで突入を決断したおかげですね。
そうだったんだ。
ありがとう。
ん?大事な証拠だ。
灰にしてたまるか。
護送車の襲撃…?なんの冗談です?
(木島)ふざけるな!嵯峨根田がいなければ金が動かせないから奪還しようとしたんだろ!っていうか俺たちがそういう事をしたのを見た人がいるんですか?
(木島)「だったら広瀬を殺した件はどうだ?」「はあ?」「あいつは俺たちを匿うのが嫌になって逃げただけでしょ」詐欺事件のほうが証拠が揃ってる。
まずはそっちで立件したほうがいいだろう。
刑事部長お言葉ですがここは一課の調べを優先していただけませんか?成田たちは広瀬則文と野間春樹を殺しました。
連中の悪事を暴くのは一課にしか出来ません。
お願いします。
わかった。
よろしいですね?
(藤倉)ああ。
広瀬さんは逃げた…成田はそう供述してるの?ああ。
野間春樹殺害はともかく広瀬則文の殺害に関しては動機も含めて不明な点が多すぎる。
移送の情報の事も気になるわね。
うん…。
成田たちはどうして嵯峨根田の移送日時を知る事が出来たのか…。
渋沢先生じゃないとしたら一体どこから?もっとも成田たちが逮捕され今後の移送は襲撃の心配をしないで済むのが不幸中の幸いだがな。
今後の移送って…?明日最初に起訴された詐欺事件の初公判が開かれるそうだ。
(冬水)主任看守の矢長さんですよね?ああ…おたくは確か…。
嵯峨根田の弁護人の渋沢です。
お話があります。
毎度!毎度…。
おはようございます。
今日は月舟もなか!待ってました!
(亜美)ああ〜!
(早月)極上極上〜!
(早月)いててて…。
ああもう髪切るか。
いらっしゃい。
あっマリコさん。
これ。
いやいやいや…。
これ野間春樹さんの口の中の分析結果。
ありがとうございます。
あっどうぞ。
(早月)ああ…。
(日野)マリコ君!とんでもないものが出てきちゃって…。
(早月)うーん!
(日野)ああ風丘先生いらしてたんですか。
所長の分もありますよ。
とんでもないものって?
(日野)これが…。
(早月)「0818」…。
電話番号じゃないね。
(亜美)8月18日10時45分とかじゃないですか?嵯峨根田が移送された日付とその開始時刻。
(相馬)やっぱり移送の情報は成田たちに漏れてたんだ。
で指紋なんだけどね…2人分あって1つは驚いた事に嵯峨根田のものだった。
勾留中の嵯峨根田の指紋がついたメモがどうして外部の成田たちに?さっぱりイミフです。
もう1人誰なんですか?前歴者にはなかったんだ。
ただ2つの指紋の皮脂が溶け合ってるから時間を空けずに2人が触れた可能性が高いな。
つまり勾留中の嵯峨根田のすぐ近くにいる人物。
このメモから嵯峨根田輝とあなたの指紋が検出されました。
記録も調べた。
嵯峨根田の独居房の担当は主任看守のお前だな。
いやこ…これは何かの…。
聞き込みの結果ギャンブルにはまって借金がある事もわかった。
勾留中の嵯峨根田に買収されて成田たちに情報を流していたのならお前明らかな公務員法違反だぞ。
あ…あの弁護士を…弁護士の先生を呼んでください!弁護士?はい。
渋沢冬水先生です。
どうして彼女の事を?実は昨日…。
(冬水)公務員法違反はもちろんお金の約束をしていたなら加重収賄罪懲役刑になります。
勘弁してくださいよ。
私は脅されただけで…。
だったら私にだけは話してください。
真実を。
(矢長の声)訴えるような事はしない。
力になるから全部話してほしいと言われて…。
勾留中の嵯峨根田からの指示を外部の成田たちに伝えていた事を白状したのか?教えてください。
嵯峨根田からは他にどんな指示を?それは…。
早く吐いてすっきりしろ。
地検への移送が突然中止になったあとで…。
(矢長の声)成田から「ハルキが命令を無視した。
爆弾を多量に積んでいた」…そう伝えるように言われてメモを渡したら代わりに返事が…。
「始末しろ」と書かれていた…。
野間春樹殺害は嵯峨根田が指示したって事か。
待って…。
渋沢冬水さんにも今の話を?
(矢長)ええ。
土門さん今日って確か…。
嵯峨根田の初公判の日だ。
(検察官)以上でこちらの冒頭陳述を終わります。
(裁判長)では続いて弁護人冒頭陳述を。
(裁判長)弁護人冒頭陳述はその場で行うように。
肩でも揉んでくれるのかな?女弁護士の先生。
(裁判長)弁護人!何をする気です!?ナイフだ!
(人々の悲鳴)
(刺す音)
(人々の悲鳴)
(検察官)何をしてる!やめさせろ!近づいたら次はのどを刺します!渋沢さん…!?急いでここから出てください。
避難の誘導を!
(警備員)はい!榊さん…。
やっぱり復讐のために俺の弁護を引き受けたのか…。
いつから私の事を?最初に会った時からだよ!弁護士の渋沢冬水です。
(嵯峨根田の声)大きくなったな社長んとこの冬水嬢ちゃん。
(嵯峨根田)拘置所の面会室じゃ俺に指一本触れる事は出来ない。
だが公判じゃいくらでも近づく事が出来る。
しかも弁護士の先生ならボディーチェックもなしだ。
最初からずっとこの機会を待ってたわけか。
ううんそうじゃない。
そうじゃないはずでしょ?ねえ?来ないで!人の心の中には天秤がある。
あなたはそう言った。
看守の矢長さんから弟さんの死が嵯峨根田の指示だと聞いた時あなたの天秤は傾いてしまった。
復讐という間違った側に…。
これが正しい答えなの。
だってこの男は私の両親ばかりか春樹まで奪ったのよ。
たとえこの男を殺したって世界の誰も私を責める事は出来ない。
私は許されるはず。
震えてるぞ。
そんな手で俺が殺せるのか?出来るわ。
あなたに弟さんと同じ事はさせない!倉庫で扼殺された広瀬さんのあごには切り傷があった。
詳しく調べたらその傷口からあるウイルスが見つかった。
それがなんだっていうの?これが弟さんの口の中の水疱を鑑定した結果。
弟さんは口唇ヘルペスに感染していて両手からもウイルスが見つかっているわ。
そして同じものが広瀬さんの…しかもあごの傷だけから検出された。
野間春樹の手が広瀬則文の首筋に触れたためウイルスが傷口に入ったんだ。
弟さんが広瀬さんを扼殺した証拠です。
そんなの嘘よ…。
だってどうして…?2人が亡くなった今推測するしか出来ないが爆弾の知識があった広瀬がリモコンヘリに搭載しようとしていた爆弾の量が多すぎる事に気づいたとしたら…。
お願いです。
成田たちには黙っていてください!
(広瀬則文)ふざけるな!会長が死んだら金が手に入らないんだぞ!何考えてるんだ!ちょっと待ってください!
(広瀬)やめろ…!せっかくのチャンスなのに…!誰にも邪魔なんか…。
ああ…ああ…!野間春樹は遺体をロッカーに隠し成田たちには広瀬は逃げ出したと嘘の言い訳をした。
あなたの弟さんは復讐という間違った思いに取りつかれ復讐とはまるで関係のない広瀬さんを殺害し犯罪者の道に落ちてしまった。
そんなまさか…。
冬水さんあなたも春樹さんと同じ道を選びますか?私はあなたを信じています。
あなたなら間違ったほうに傾いた天秤を戻す事が出来るはず。
おい。
(警察官)はい。
おかげで死に損なったよ。
うっ…!傷は?大丈夫。
深くないわ。
そりゃよかったな。
お前が奪った数百億円を取り戻すまでは死なれたら困るからな。
ん?おい。

(藤倉)結論から言えば私の選択は間違っていました。
護送車を空にしたとはいえ状況次第ではとんでもない惨事を招いていたかもしれません。
移送の安全を図るか被疑者の逮捕を優先するかこれは君誰だって迷うだろう。
なんの問題もないよ。
両者が正しいからこそ問題なんです。
どちらも正しくどちらも間違っていない。
それでもどちらかを選ぶのが上に立つ人間の仕事です。
今回も君はとってもよくやってくれたんだ。
だからだね…。
(藤倉)あの2人と仲良くやれという話ですか?なんだわかってるのか。
土門と榊は組織においては例外中の例外です。
成果は確実に上げていて道具という意味では申し分ありません。
よく言えば奇跡ですがひとつ間違えれば大きな破綻の原因ともなりかねません。
ですから…。
なんだ?私は私のやり方を変える気はありません。
看守の矢長の供述が決め手で野間春樹の殺害が嵯峨根田の指示だった事を成田たちもやっと認めました。
じゃあ嵯峨根田には殺人容疑も?ええ。
並行して二課もプライベートバンクの件を徹底的に追及するつもりです。
うん。
殺人罪なら当分出て来られないしさすがの嵯峨根田ももう観念するしかないでしょう。
被害者にお金が戻る可能性も高くなったんだ。
よかったぁ。
さて…事件も一段落ついた事だしまあ改めてみんなで椅子の件を話し…。
ああやべえ!鑑識に遺留品返すの忘れてた!ああ〜!私もハードディスク元に戻さないと!そうだ…俺も報告書を書かなきゃ!じゃあ濃いお茶でも淹れましょうか。
うん。
どうした?ちょっと冬水さんの言葉を思い出してたの。
渋沢弁護士か…。
ある一つの答えが正しくてもう一つが間違っているなら私たちは決して迷う事はない。
もし迷う事があるとしたら一つの答えが正しくて同時に間違っている。
そしてもう一つの答えも正しくて間違っている。
心の中の天秤ってやつか。
もし同じ事が私に起きたら私の天秤はどんなふうに答えを出すんだろうって。
俺には想像もつかんな。
えっ?お前が迷ってる姿なんか想像出来ないって言ってるんだ。
もう人の事をなんだと思ってるわけ?
(2人の笑い声)日本髪…。
(亜美)じゃあ被害者は舞子さん?
(相馬)被害者を刺した凶器はずばりハサミ。
(田宮柚子)慶介さんのお嫁さんになれて幸せでした。
2人のDNAは一致しなかったのか?もう1人あの部屋に入った人物がいる。
2014/10/23(木) 20:00〜20:54
ABCテレビ1
科捜研の女 #2[字]

詐欺事件の首謀者が乗る護送車を守ったマリコ(沢口靖子)たち。しかしその車に被疑者が乗せられていなかった…。それは藤倉刑事部長(金田明夫)が仕組んだ罠だったのだ。

詳細情報
◇番組内容
殺人を犯したとみられる犯人グループの中で、唯一正体不明だった4人目のメンバーが分かった。野間春樹。奇妙なことに嵯峨根田に金をだまし取られた被害者だったことが判明する。マリコは、野間と嵯峨根田の弁護士・渋沢冬水(田中美里)との意外な繋がりを見つけるのだが…。
◇出演者
沢口靖子、内藤剛志、若村麻由美、風間トオル、金田明夫、斉藤暁、長田成哉、崎本大海、山本ひかる、西田健
【ゲスト】田中美里
◇脚本
戸田山雅司
◇監督

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