ドラフト緊急生特番!お母さんありがとう〜夢を追う親と子の壮絶人生ドキュメント 2014.10.23

≫お母さん、ありがとう。
お母さん、ありがとう。
お父さん、ありがとう。
≫そう、これは息子を支え続けた家族の物語。
夢を背負って戦う少年たちの真実。
生存率10%の絶望。
脳腫瘍におかされた我が子と一緒に立ち上がれますか?被災、積み重なっていく借金。
それでも子どもに夢を追えと言ってやれますか?過酷な労働の末、変わり果てた母。
自分のために息子が夢をあきらめたら、どう思いますか?≫今のお母さんしかいないので。
≫待っててください。
≫苦難を乗り越え、彼らは今日、夢のきざはしを上る。
≫お母さん、ありがとう。
≫2014年10月23日、今夜は1年に1度、プロ野球という希望の星が新たに誕生する瞬間をともに見守りたいと思います。
そして親と子の物語を胸に刻んでいきたいと思いますが中居君、今年も運命の日がやってきましたよ。
≫ドキュメントですからね。
≫オープニングから涙が出てしまった。
≫1人ずつのドキュメントがずっしり詰まってますからね。
≫とにかくプロ野球選手になるためにあらゆる犠牲を払ってきた家族の苦労がここで報われるのか、それともどうなのかと、そういう瞬間に立ち会う我々も幸せですよね。
≫僕らも緊張しますよね。
≫今年注目のビッグ2と言われた、早稲田大学、有原投手は日本ハム、そして済美高校の安樂投手は楽天が交渉権を獲得。
≫みんなパ・リーグ行っちゃうんですよ。
毎年パ・リーグ。
去年だけですよ、セ・リーグにチョチョッと行ってくれたのは。
チョチョじゃないですけども、パ・リーグばっかりに行っちゃうんですよね。
≫くじ運がすごい強い。
そして京都大学から初のプロ野球選手が登場しそうですよ。
2位指名です、ロッテが。
≫どうする京都大学と、これ、悩むわね。
≫スタジオにはたくさんのお客様にお越しいただいていますね。
≫古田さん、ドラフトは選ばれる立場と選ぶ立場、2通り経験されたと思いますが、ドラフト、いかがでしょう?≫僕は大学4年生のときに、ドラフトかかるんじゃないかと言われ報道陣を前にずーっと指名を待ってて結局指名されなかったんですよね。
そういう経験があったんで。
≫そのときの思いって、どういう?≫もうみんなが気を使ってくださってね、どう声をかけていいかわからないからって感じでみんなが遠目に見てくれるんですけど、でも、こっちもどんな顔していいかわかんないけど、俺、来年からどうなるのかってすごい考えて。
≫それで社会人に行ったということですね。
≫社会人では成功しているから、天国と地獄を両方味わっている。
そして、監督としても引いている。
≫くじを引きましたから。
≫選ぶときって、みんなでミーティングするんですか?≫ミーティングしますね。
それで基本的には編成の方々が1年、2年とかけてこの選手にいきたいと大体決まっているので。
でも当日、1位は大体決まっているんですけど。
≫2位以下はやっぱり。
≫その場で決まりますからね。
≫監督の権限ってあるんですか?≫ピッチャーとってほしいんですけどと言っても、スカウトが、これという名簿があって。
≫そこにドラマもありますからね。
≫ピン子さん、まだ会議が行われていますので、今まさに会議中の会場と中継がつながっています。
小笠原アナウンサー。
≫こちら、グランドプリンスホテル新高輪の会場では球界の未来をしょって立つ新たなスターが続々と誕生しています。
この後、注目選手の指名の瞬間、最新情報など、随時お伝えしていきます。
≫続いてご紹介したいと思いますけれども、お父さまがソフトバンクの監督に就任するんじゃないかと言われています、息子さんの工藤さん、よろしくお願いします。
阿須加君、どう?ドラフトって。
今年齢は?≫今、23ですね。
≫22、23で大学を卒業した選手は、今やっぱり人生の分岐点に立たされているという。
≫「ルーズヴェルト・ゲーム」ではピッチャーやってましたもんね?ドラマでは150km台を出していましたけど、実際は?≫出ても125後半出るか、出ないかくらい。
≫十分だと思いますよ。
≫何で野球やらなかったの?≫野球はあまり…。
僕、ずっとテニスをやっていて、テニスを好きでやっていたので、≫嫌なのかもしれないね、勝ったとか負けたとか見てるのが。
≫勝負の世界にお父さんがいましたからね。
≫今年もドラフトの見どころが一目でわかるボードを用意しました。
≫早速まいりましょうか。
1人目、まいりましょう。
≫では母と子の壮絶物語、ご覧いただきましょう。
≫生存率10%。
15歳の少年を襲ったのは…脳のガンと言われる難病でした。
そのとき、母は…2008年3月21日、死も覚悟した大手術。
そのわずか2年後。
くしくも手術と同じ日に少年は甲子園のマウンドに立ちました。
命と夢をつないでくれた、お母さんとともに。
これは、息子を思う母の愛が奇跡を呼んだ物語。
≫伝統の六大学野球で現役最多のリーグ通算20勝。
明治大学のエース・山崎福也君。
2年年上のお兄さんに影響を受け野球にのめり込みました。
兄、福之さんは甲子園を目指し埼玉の強豪・聖望学園に進学。
福也もまた夢を抱きました。
≫お母さん、似合う?≫うん、すっごい似合うよ。
≫15歳の冬、西東京の名門、日大三高へ進学が決定。
その、入学直前のことでした。
≫母の思いつきで受けたMRI検査。
それがすべての始まりでした。
検査で見つかった脳の影。
しかし、医師は…≫影が映ってますが、大丈夫だと思います。
多分、検査のときに動いたせいでしょう。
≫よかった、僕狭いとこ、苦手なんですよ。
≫説明を聞いても、おさまらない胸騒ぎ。
本当に息子は大丈夫なのだろうか。
念のため、別の病院でも検査を受けることに。
そこで真実が明らかになったのです。
≫この影は、小児延髄上衣腫。
≫えっ、それはどんな病気なんですか?≫脳のガンとも呼ばれる非常に危険な脳腫瘍。
手術は極めて困難で生存率はわずか10%。
原因不明の難病です。
突きつけられた現実に母は絶望しました。
≫何で…。
何で福也がこんな病気に…。
≫ホント、涙が出ちゃうんですが、すいません。
≫甲子園に出てプロになる、そんな夢を追いかけるはずだったのに。
≫俺、もう野球できないのかな…。
≫未来に絶望する息子。
母は、かける言葉が見つかりませんでした。
そんなときにかかってきた1本の電話。
≫検査結果を知った日大三高の小倉監督からでした。
≫大変でしたね、ご心配だと思います。
私は福也君が病気に負けるなんて全く思っていません。
お母さんもどうか、気を落とさないでください。
≫はい。
≫福也君がまたグラウンドに帰ってこれるように精一杯治療の道を探しましょう。
私は待っています。
≫はい、ありがとうございます。
≫そして、一通の手紙が届いたのです。
≫お守り。
≫監督からだ。
≫小倉監督は手紙でも、この言葉を伝えてくれました。
一日でも早く一緒にプレーできることを待っています。
それは監督のたった一つの願いでした。
≫そのときのお守りは、今も大切にしています。
監督の手紙は、母の宝物。
「待っている」その一言が、前を向く勇気をくれたのです。
母は病院探しを始めました。
治してくれるという医師は、なかなか見つかりません。
それでも、手術をしなければ未来は閉ざされたまま。
息子の命をあきらめるわけにはいかない。
≫15歳で死なせてなるものか。
その思いが、一筋の光を導いてくれました。
小児脳腫瘍の権威、澤村豊先生の存在を知ったのです。
母は息子を連れて、北海道に飛びました。
生存率は、わずか10%。
それでも最後の希望にすがりたい、信頼できる先生に運命を託したい。
≫なるほど、腫瘍はここにあるか…≫お願いします、福也を助けてください!あの子にもう一度野球をやらせてあげたいんです、お願いします。
あの子を、どうかあの子を助けてあげてください。
≫わかりました。
≫ありがとうございます。
≫でも、これは非常に難しい手術です。
覚悟が必要です、いいですね?≫はい、お願いします。
≫当時のことを澤村先生もはっきりと覚えています。
≫そして、2008年3月21日。
後頭部を切り開いて腫瘍をすべて取り除く。
非常に高い技術が求められる生死をかけた大手術。
このときの手術映像が残っています。
脳の血管を少しでも傷つければ、障害が残ります。
困難な手術は6時間を超えました。
そして…≫山崎さん、全摘出です。
福也君、無事ですよ。
≫ありがとうございます。
≫腫瘍全摘出。
母の思いが奇跡をたぐり寄せました。
でも、まだ安心はできません。
≫脳にメスを入れたのです。
手術の夜、福也は極度の吐き気と40度の熱に苦しみました。
≫お母さん…。
≫どしたの?苦しい?≫テレビ…。
≫テレビ?≫その日は甲子園の開会式当日。
≫生存率10%の脳腫瘍を患った山崎福也。
大手術を乗り越えたその夜は地獄のような苦しみと闘っていました。
その翌朝…≫テレビ…≫テレビ?≫この日は、甲子園の開会式でした実はこの夢舞台に、兄、福之さんが出場していたのです。
≫手術翌日に立ち上がる、その奇跡を起こしたのは野球への情熱。
≫無事に高校進学を果たし、追いかけた夢。
そして、2年後の3月21日。
くしくも手術と同じ日に福也は甲子園のマウンドに立ちました。
幾つもの奇跡。
その始まりは、我が子を思う母の愛でした。
忘れられない15歳の冬。
重い病魔を突き止めてくれた、お母さん。
お母さん、僕の命と野球の夢をつないでくれてありがとう。
≫母の願いは一つ、元気でいてくれればいいんだよ。
今年9月。
6年前の大手術以来、ずっと受けてきた定期検診もこれで最後になりました。
≫お母さん、命の奇跡をありがとう≫生存率10%の手術を成功させたのは、やはりお母さんであり、あの出会った先生であり。
≫お兄ちゃんであり、家族でありということでしょうね。
≫監督の手紙、電話。
待ってるからって。
≫いろんな人の支えがあって。
≫本当にいろんな人の支えは,彼の野球が好きっていう気持ちからですよね。
だからみんながその気持ちに力をぐっと注ぎたくなるというか、導かれたというか、運命って、つくづく自分で切り開くものだなという感じ。
≫まだ将来を別に約束されてるわけでもないのに監督がああやってお手紙をくれたり、電話をくれたりだとか、徳さんね?≫そういうのが手術をさせたのかもしれないじゃないですか。
≫それでは、山崎福也君の、そしてお母さんの夢はかなったのでしょうか。
≫1位指名?よかった。
≫山崎福也君、オリックスに1巡目で指名されました。
≫おめでとう!やった。
≫もともとものすごい実力を持った投手でありますからね。
≫ただ小さい子でもケガをして夢をあきらめちゃう子もいなくはないと思いますけど、勇気づけられますよね。
≫これ見てて頑張ろうと思うもん。
≫夢はかなうんだっていうね。
≫福也という名前つけてよかった。
≫いい名前、福ですもんね。
≫この山崎福也選手ですが、明治大学にいらっしゃいます。
≫こちら、明治大学の野球部の寮ですが、福也選手に来ていただきました。
おめでとうございます。
そして部員の皆さんにも来ていただきました。
つい先ほど、オリックスの森脇監督の指名挨拶がありました。
どんな言葉をかけられたんですか?≫1年目からしっかり投げれるようにという言葉をいただきました。
≫早速、東府中に監督がいらっしゃったということですが、スタジオどうぞ。
≫福也君、やっぱり同じ病気で闘っている子どもたちの大きな励みになると思うんですよね。
もう病気はすっかり大丈夫ですか?≫はい、今はもう大丈夫です。
≫甲子園ではバッターでも14安打という記録をつくりましたしバッティングも興味あるんじゃないですか?≫はい、バッティングも大好きです≫だから大谷翔平選手みたいにもなりたいということなのかな。
≫いろんな可能性を秘めてますよね。
≫ご本人は早く報告されたいことと思います。
埼玉県所沢市のご実家にはお母様の山崎路子さんがいらっしゃいます、おめでとうございます。
≫今日の日を本当に一言では語り尽くせない思いで待っていましたお母さんだと思います。
いかがですか、息子さんの今日の表情をご覧になって?≫すごく笑顔で喜んでいたので、こちらの方も指名をしていただきまして、本当にありがとうございます。
≫お母さん、手術をするときの決断生存率10%という可能性、不安だったでしょうね?≫そうですね、ただでも、やはり不安に思うと不安になってしまうので、執刀していただく先生を信じて絶対に200%治してみせるという気持ちで手術に臨ませていただきました。
≫監督がまた、素敵な手紙をくださいましたね?≫お手紙はどれだけの宝物で、財産で今でも持ち歩かせていただいております。
≫支えられたんじゃないでしょうかね、徳さんね。
≫お母さん、本当によかったですね≫ありがとうございます。
今、ドラマを見ながら、それしか言えないんですが、ただ、彼は明治大学時代、52試合通して防御率1.93でありますし、プロでも見事なピッチャーになるんじゃないかと思いますがむしろ息子さんにはどうやって声をおかけになりたいですか?≫今まで、ここまでこさせていただきますのにもたくさんの方にお世話になりまして、たくさんの方に育てていただいてきましたのでとにかくその気持ちを忘れずに、感謝の気持ちを持っていろいろとこれから一番厳しい道に入っていくわけですけれども、とにかく、そういう気持ちを絶対に忘れないで恩返しできるような選手になってもらいたいと思います。
≫そんなお母さんに福也さんが手紙を書いてくれました。
お母さんへの気持ちを込めて、福也さん、読んでいただけますか。
≫お母さんへ。
今、振り返ると、高校に上がる前のお母さんの一言がなければ今の僕はなかったかもしれません。
くじけそうなこともあったけど、お母さんのおかげで病院の先生にも驚異的と言われるほど早く回復し、続けるのが不可能と言われた大好きな野球を続けることができています。
時間があるときは、たとえどんなに遠い場所にも試合に駆けつけて見守ってくれました。
高校、大学は寮生活だったけど、試合で投げるときはもちろん、勝ったときも、打たれて負けてしまったときもいつも連絡をくれたり、家に帰ると優しく迎えてくれておいしい食事を用意してくれました。
直接、口に出すのは照れくさくて今まで言えなかったけど、本当にありがとう。
これからは今まで以上に厳しいことが待ち受けていると思います。
だけど、一日でも早く活躍している姿を見せられるよう頑張って、少しずつ親孝行していきます。
今まで本当にありがとう、これからもよろしくお願いします。
山崎福也。
≫山崎君、お母さんの一言ってどんな一言だったのか最後に聞かせてください。
≫手術をする前なんですけど、検査がありまして、頭の検査はなかったんですけど、母親が頭も検査しておこうと。
≫MRIをやってみようと。
それがなかったら、本当にどうなってたかわかりませんもんね。
すばらしい、お母さんの力。
山崎君、お母様、本当に指名おめでとうございます。
母の力はすごい。
身体検査だけじゃない。
何か不安だと思ってやったんでしょうね。
≫そんなこと思います?普通、検査でMRIもお願いしますなんて普通、言わないと思いますよね。
≫続いて2人目にまいりましょう。
≫青森のあるりんご農園をめぐる、壮絶物語です。
≫青森県弘前市で生まれ育った彼の実家は代々続くりんご農家。
しかし、その歴史は間もなく途絶えてしまうかもしれない。
そして、父は…りんご農家に生まれた、さだめ。
これは北の国で育まれた家族の絆の物語。
≫5時過ぎから突然吹き始めた強い風が、りんごの果実を次々に落としています。
≫23年前、青森に甚大な被害をもたらした台風19号、通称、りんご台風。
記録的な暴風は、収穫直前の外崎家にも大きなつめ跡を残していった。
≫全滅だ…。
≫我が子のように丹精込めて育てたりんごは無残な姿に。
≫拾うぞ。
≫だって…。
≫いいから。
≫落ちた実を放っておけば害虫が発生し、りんごの木まで被害を受けてしまう。
売りものにならないりんごを捨てるためだけに、拾い続けた。
≫この台風により、外崎家は今も続く莫大な借金を抱えることになった。
だがその翌年、長男、修汰の誕生で家族は少しずつ笑顔を取り戻す。
小学生で野球を始めると瞬く間に地元で名の知られる選手に。
ひたむきに頑張る修汰の姿は、どん底にいた家族の希望となった。
そして、小学6年生の秋。
≫ただいま。
≫お帰り。
≫父ちゃんお願いだ、シニアリーグさ入れてくれ。
≫シニアリーグ?≫シニアリーグの方がレベルが高いんだよ。
≫息子の真っすぐな瞳に、父は…≫わかった、いいべ。
≫ホントに?≫ちょっとあんた、シニアリーグってお金かかるって聞いたよ。
≫朝は牛乳配達して夜はりんごの世話をして、どうやって頑張るっていうんだ。
≫修汰、お前がやりてえって言うなら、父ちゃんも母ちゃんも覚悟を決める。
だから、おめえも覚悟を決めろ。
やるってんなら、途中でやめるなんて絶対許さねぇぞ。
≫わかってる、ありがとう。
おら、一生懸命頑張る。
≫だが、この決断はさらに家計を苦しめた。
シニアリーグでプレーするためには、硬式用の高価なグローブが必要になる。
好きなことをやらせたい、しかし…そこで、父は…≫これ、ください。
すんません、今、これを買う金なくて。
でも、息子さどうしても使わせてやりたいのっす。
必ず後で払いますんで、何とぞお願いするっす。
≫後払いで何とか手に入れたグローブ。
≫ほれ、これ使え。
≫父ちゃんなしたの?これ。
≫いいから、硬式でなきゃダメなんだべ。
≫ありがとう。
ずっと大事にする!≫修汰はこの約束を守り、グローブを高校卒業までの6年間、大事に使い続けた。
どんなにボロボロになっても。
母もまた、寝る間を惜しんで息子を支えた。
必死に支えてくれる両親のおかげで、一層野球に打ち込んでいった修汰。
そんな孫の成長を、おばあちゃんも温かく見守っていた。
≫修汰、りんご、こっちさ来て、食べ≫サンキュー、ばっちゃ。
≫修汰に畑の跡取りを期待しているおばあちゃん。
しかし、ある日…≫ばっちゃ、ちょっとトレーニングさせてけ。
握力を鍛えるトレーニング。
≫ありがとね、気持ちいいな。
≫なんも、なんも。
≫これだけ力強ければ、りんご畑もやってけるな。
お父さんも安心だ。
≫ばっちゃ、おら、りんごはやんね。
プロさなる、プロ野球入って、父ちゃん、母ちゃんを助けるんだ。
≫そっだな夢みてえな話。
≫夢だ、かなえなければならない、俺の夢だ。
≫複雑な思いだった。
代々守り続けてきたりんご畑を途絶えさせたくない。
≫一方、父は…≫りんご畑か、それとも夢か。
そして…≫りんご畑を継ぐか、それともプロ野球の夢か。
青森の外崎家に今年も実りの秋が訪れた。
家族の熱意と愛情によって、たわわに実った、自慢のりんご。
修汰は、幼い頃から日本一の味だと信じている。
≫その夜。
≫孫の思いに、おばあちゃんは…≫修汰の真っすぐな瞳を見て、応援することを心に決めたおばあちゃん。
そのとき…≫言葉にできない感情。
父は、ずっと自問自答を繰り返していた。
先祖の思いが宿るりんご畑を終わらせていいのか。
かなうかわからない息子の夢にすべてを捧げていいのか。
だが、修汰は幼い日の約束を守り野球を投げ出さなかった。
だから息子の夢を見届けよう。
≫りんご畑からプロ野球へ。
家族の夢は、実を結ぶのか。
≫お父様は複雑だったんでしょうね。
うれしさの涙とりんご農園を畳まなければいけない寂しさと。
≫ジレンマがあったんでしょうかね。
≫阿須加君、いかがでしょう。
≫お父さん、すばらしい方だなと思いましたね。
≫継いでほしいんだよお父さん、どっかで。
≫だけど、やってほしいんだよね。
≫あの思いが、わがんねの4文字に詰まっていましたね、涙に。
≫おばあちゃんが賛成してくれたんだもん、珍しく。
どうする?本当に。
≫外崎修汰君の、そして家族の夢はかなったのでしょうか?≫よかったな〜。
≫西武。
≫ということで外崎修汰君、西武に3巡目で指名されました。
≫皆さんの大きな決意が道を開きました。
≫ご家族、完全に油断していましたね。
≫1番、2番ないから。
≫でも大丈夫よ、西武のりんごコーナーで売ればいいんだもん。
≫外崎家から西武にね。
≫外崎りんこで売ればいいのよ。
売り子で行くわよ。
≫富士大学にいらっしゃる外崎修汰選手とつながっています。
≫こちら岩手県花巻市の富士大学です。
野球部のグラウンドのすぐ隣にあります監督室に外崎選手に来てもらいました。
外崎さん、改めて、指名から少し時間がたちましたけれども、今どんな気持ちですか?≫本当に呼ばれるまで緊張してドキドキだったんですけど、呼ばれた瞬間、体の力がすっと抜けた感じで、安心しました。
≫目に涙が浮かんでいるようにも見えたんですが?≫VTR見て、そのときの驚きとか本当に思い出しちゃって、ちょっと、うるって来ました。
≫外崎君、東京のスタジオですが、りんご農家を継ぐかどうか迷った時期もあったんですか?≫本当に、この先野球をずっと続けてプロに入れるっていう保証もないですし、どっちを真剣に取り組もうかって迷いましたね。
≫でも、体もやわらかいし、笑顔もいつも絶やさない、リーダーシップもあるし、これで埼玉西武も明るくなるんじゃないですか。
ピン子さんが言っていたけど、りんごを西武球場で売ればと言っていましたよ。
≫ぜひお願いします。
≫お願いされても困りますけどね。
≫気持ちを受けとめてくれたご家族が弘前のご実家にいらっしゃいます。
お父様の日出城さん、お母様の公子さん、おばあさまのアキ子さん、皆さんそろっていただいています。
おめでとうございます。
≫色づきがいいですね。
≫りんごも、いい宣伝になりますよ≫おばあちゃまのアキ子さん、おめでとうございます。
≫ありがとうございました、皆さんのおかげでした。
≫心からうれしいですか?≫うれしいです。
≫よかった。
≫お父さんもどんな気持ちですか?泣いてます?≫自分の泣き顔見て、泣いてました≫でもお父さん、失礼ですけど、外崎家にはまだ借金がおありだと聞いています。
≫はい、たっぷり。
≫じゃあ、これは息子さんの契約金で返せますかね?≫期待してます。
≫だって、あのグローブ、すばらしいじゃないですか。
後払いでプレゼントしたんでしょ?≫そうです。
≫スポーツ屋さんにも感謝ね。
≫グローブ代は、もう払いました?≫そのグローブはもう払いました。
≫よかったです。
≫その後のやつは、まだ…。
≫お母様、すてきな息子さんですね≫はい、ありがとうございます。
≫でも、5代目の跡継ぎという気持ちはどこかにあったんじゃないですか?≫う〜ん、私は見てて、農家は継がせたくないなって気持ちは…、ええ。
≫外崎君、早く結婚して子どもができたらまた子どもにね、早めに外崎君は結婚された方がいいと思いますよ。
≫中居君が言うと説得力ないからね。
≫では、手紙をご披露いただけますか。
≫お父さん、絶対に弱いところを見せなかったお父さん。
泣いた姿を初めて見ました。
今までつらいことがあっても、決して気づかれないよう隠していたんだと思い、本当に強いお父さんだなと尊敬したよ。
お母さん、仕事して疲れているのに毎日のように洗濯や送り迎えをしてくれて、本当に感謝しているよ、ありがとうおばあちゃん、いつも優しくて、疲れて居間で寝ちゃっている僕を、風邪ひくから部屋で寝なさいと起こしてくれたね。
肩もみをしながら、何気ない会話をしたのはいい思い出だね。
お父さん、お母さん、おばあちゃん、今日まで本当にありがとう。
これからも、応援よろしくね、修汰。
≫本当に素敵だわ。
≫おばあちゃま、僕、徳光といいますけど、同世代なんですが、お互いに長生きしましょう。
楽しみだもんね。
≫頑張ります、ありがとうございます。
≫最高のお孫さんですよ。
≫西武まで見に行かなきゃならないね。
≫お父様の日出城さん、ひと言息子さんに、指名の日、記念の日、ねぎらいの言葉をお願いします。
≫本当におめでとう。
これからが本番なので、ケガしないで楽しい野球をみんなに見せてください。
以上でございます。
≫外崎君、お父さん、お母さん、おばあちゃん、指名おめでとうございます。
ありがとうございました。
≫3人目まいりましょうか。
≫それでは、あまりに壮絶な母と子の人生、ご覧いただきましょう。
≫こんな私のもとに生まれてごめんね。
これは、あるお母さんの息子への言葉です。
≫おかあさん、おれ、絶対にプロになる!≫よっしゃー。
≫息子のため、ずっと頑張ってきたお母さん。
しかし…仕事中の事故。
多額の借金。
極度のストレスのため髪の毛がすべて抜け落ちたことも。
母は言いました。
でも、息子は…≫亜細亜大学、薮田和樹君。
彼には、お父さんの記憶がありません。
なぜなら、彼が生まれてまもなく両親が離婚したから。
2歳離れた兄と和樹は、母が引き取りました。
お母さんの仕事は保険の外交員。
子どもたちに不自由をさせたくないと、お母さんは、必死に働きました、しかも…夜はお弁当屋さんでアルバイト。
それでも月収は15万円。
子ども2人を育てるのに、十分とは言えませんでした。
≫お兄ちゃん、和樹、もうすぐご飯できるから。
ご飯できたら片づけるんだよ。
≫あ、何にもない。
≫薮田家の家計は、いつも大ピンチ≫お腹すいた。
今日のご飯、何?≫あのね…≫よし和樹、今日はごちそうだぞ。
≫やった、お兄ちゃんつくって、つくって!≫そんな母の窮地も、楽しみに変えていた子どもたち。
幼い頃のごちそうは、かつお節マヨネーズかけご飯。
≫ごちそう、完成!≫いただきまーす。
暮らしぶりは貧乏でも、薮田家には笑顔があふれていました。
小学2年生で兄と一緒に野球を始めた和樹。
お母さんはいつも応援に来てくれました。
≫和樹の三振、すごかったね。
お兄ちゃんのツーベースヒットもカッコよかった。
≫お母さん、監督が今度、泊まりで試合あるって。
≫…そう。
≫道具代に遠征費、リトルリーグもお金がかかります。
≫和樹、遠征は行かない。
≫えっ、どうして?≫どうせ弱いチームだ、行っても意味がない。
それにお金もかかるし…。
≫えっ、行きたい、試合したいよ。
≫行かなきゃ、2人ともプロになりたいんでしょ?だったら試合も練習もサボっちゃダメ。
≫でも…≫子どもが余計な心配しないの。
大丈夫、お母さんバリバリ働くから≫やったー、お母さん、おれ、絶対プロになる。
≫よっしゃー!≫しかし、実はこのとき、家計は火の車を通り越していました。
≫薮田さん、本当はダメなんですからね、給料の前借りなんて。
≫はい、すいません、恩にきます。
≫生活に行き詰まり、給料の前借りさらに、知人から借金を重ねていたのです。
精神的にも、肉体的にも疲労困憊。
でも、子どもたちの前では気丈に振る舞い続けたそうです。
≫ねえ、お兄ちゃん、和樹、唐揚げもらってきたよ!ごめんね、毎日遅くて。
≫しかし我れに返った瞬間、襲われる不安。
それをすべて1人で抱え込んでいたお母さん。
ひとり涙していた背中を、和樹は今も忘れられないそうです高校は県外の名門校に進学。
和樹は寮生活を始めました。
そのため、お母さんは少しでも高い収入を求め、タクシーの運転手になりました。
朝6時から翌朝6時まで。
休憩を挟むとはいえ、24時間勤務のハードワーク。
それでも月収の半分は和樹の寮費に消えたそうです。
≫ただいま。
お兄ちゃん、和樹の応援に行ってくる。
≫今から?だって夜勤明けじゃん寝なよ、体壊すって。
≫平気、平気、大丈夫。
≫しかも休日になると、和樹の野球を応援に岡山まで。
そんな生活は、やはり限界を超えていました。
事故を起こし、タクシー会社を辞めることに。
家計はさらに厳しくなりました。
そして、行き詰まったお母さんがつい手を出してしまったのが…借金は膨らむ一方でした。
まるで悪夢のような転落人生。
しかも悲劇は、まだ終わっていなかったのです。
≫お母さん、何これ?ブラシ、すごい髪ついてる。
頭、見てみろよ。
突如、抜け始めた髪の毛。
≫息子たちのため、頑張り続けたお母さん。
ところが…仕事中に事故を起こし、会社を辞める羽目に。
借金は膨らみ続けました。
しかし悲劇は、まだ序章にすぎなかったのです。
≫お母さん、何?これ。
ブラシ、すごい髪ついてる。
頭、見てみろよ。
≫なんと触っただけで抜け落ちた髪の毛。
それはとどまることを知らず、やがて、眉毛にまで及びました。
当時の実際の写真です。
≫そんな、あまりに残酷な姿を目の当たりにしていた兄は…≫そう、実はこの頃、お母さんは視力も低下しました。
しかし、この事実をお母さんは、和樹には隠し続けました。
ただ野球に打ち込んでほしいと応援にはカツラをかぶっていったそうです。
そして高校3年生、和樹に東京の大学から誘いが来ました。
≫兄ちゃん、俺さ、大学行ってプロになる。
契約金いっぱいもらってさ、そしたら車買ってやるよ。
≫和樹、大学には行くな。
大学は、もっと金がかかる。
うちにそんな金はない。
母さん、お前に野球させるために寝ずにタクシー走らせてお前の応援行って、2度も事故ってボロボロになって。
≫だって!≫母さん、働き過ぎてストレスでハゲまでつくってるんだぞ。
和樹、これ以上母さんに無理させるな。
≫温和な兄の、いつになく激しい口調に和樹は初めて家の経済事情を知ったのです。
≫ごめん…和樹。
≫そして気づかされた母の優しさ。
自分は甘えていただけだった。
迎えた大学・推薦入試の日。
試験は論文形式で行われました。
和樹が原稿用紙に記したのは…これだけ、我流こそ人生。
最後まで悩み続けた末、わざと不合格になる道を選んだのです。
≫もう野球はやめる、しかし高校時代の恩師からこんな言葉が。
事情を知った大学側も奨学金での入学を勧め2次試験を行い、見事合格。
最速151kmのストレートを武器にプロ注目のピッチャーに成長。
そして今日、ドラフト会議の日を迎えました。
ここまで和樹の野球を支え続けたお母さん。
それでも…≫女手1つで息子のために頑張ってきたお母さん。
でも今、心に去来するのは何もしてやれなかったという後悔の念だけでした。
≫私みたいなお母さんのもとに生まれてごめんねっていう気持ちがすごくあると。
どう?そういう言葉を聞いて。
≫私のもとに生まれてごめんねって、そのお母さんの気持ちを考えるともう胸が詰まりますけど、でも、その苦労が報われるといいですね。
≫お兄ちゃんもいいじゃないですか、板挟みになって。
≫優しさを共有しながらということですから。
徳さん、ねえ?≫何でこんないい2人の息子に育ったのかね。
≫多感な時期もあったと思いますよ。
お母さんもそうですけど、息子の2人はすごく大変な思いをされていたんじゃないかと思います。
≫こんなに野球って、お金かかると思わなかったわ。
≫かかるんですよ、やっぱり。
リトルリーグでも遠征したりすると。
≫寮費をもう少し安くお願いします。
≫よかった、広島に2巡目で指名されました。
≫おめでとうございます。
≫2巡目よ。
≫すごいね、地元で。
≫電車賃かかんないんだから、よかった。
≫すごいですよ。
≫うれしそうだったね、今、2人もね。
≫中継つながってるんでしょう?≫薮田和樹選手、亜細亜大学にいらっしゃいます。
≫広島から2位指名を受けました藪田和樹投手です。
お母さんとの小さい頃からの夢をかなえて、今、どんなお気持ちですか?≫やっとここまで来れたっていうのはあります。
≫お母さんは大変な思いをして育ててくれたんですよね?≫そうです…≫今改めて振り返って、どうですか?≫本当に、これから恩返ししていくつもりでいっぱいです。
≫藪田君、おめでとうございます。
でも、4年のときはあまり成績を残せなかったじゃないですか、3年、4年ね。
よく指名来ましたね、うれしかったでしょう?≫びっくりしました。
≫お母さん、お兄さんにどんな言葉をかけたいですか?≫本当にひとまず、今までありがとうというのを伝えて、これからまた、地元でプレーしていくんですけど、また迷惑をかけてしまうと思うんですけど、その分、頑張っていこうと思います≫地元、広島にお母様とお兄様もいらっしゃいます。
≫広島市の薮田選手のご実家です。
お母さん、広島東洋カープ、ドラフト2位ですね、本当によかったですね。
≫地元でよかったです、帰ってきてくれます。
≫近くで応援できますね。
≫お母さん、昌美さん、よくお金のやりくりをしてここまで2人の息子さんを育ててこられましたね。
だって病気になるまでになってしまった、でも、報われましたね。
本当つらい時期が多かったんじゃないですか?≫でも、いい人たちにめぐり会えて皆さんがサポートしてくださったので感謝しています。
≫お母さんも、やっぱり和樹君が野球をやってる姿が一番楽しくて、一番幸せを感じられる瞬間なんじゃないでしょうか?≫そうです。
≫お兄ちゃん、止めちゃったね、大学行き。
≫そうですね、今の結果があるんでよかったと思います。
≫よかったよ、あそこあんまり強く止めなくて。
≫でも、お兄ちゃんはお母さん思いだよね。
≫本当に、みんな優しいんだもん。
≫でも、和樹君、亜細亜大学の推薦入学のときのあの「我流こそ人生」本当に書かれたんですか、落ちるつもりで?≫はい。
≫結構な覚悟だと思うよ。
≫勇気が要るね。
≫そんな和樹さんは今日お母さんに手紙を書いてくれていますので早速披露していただきたいと思います。
≫泣かないでしっかり読んでください。
≫お母さん、野球を始めさせていただいて今年で16年になります。
これまでの野球人生の中には、楽しかったことも、苦しかったこともありましたが、お母さんの存在が自分の人生の大きな支えになっています。
ケガを繰り返し、そのたびに弱音を吐いていた自分をずっと変わらず応援し続けてくれたのは、お母さんでした。
自分の体調の方が悪いはずなのに心配をかけないようにと何も言わず応援し続けてきてくれたのかと思うと、感謝をしても、し切れません。
これからは、野球を職業にしていけるということで今まで以上に心配をかけてしまうと思いますが、自分も精一杯頑張っていこうと思います。
最後に、ここまでこれたのは、誰でもなく、たった1人のお母さんのおかげです。
お母さん、ありがとう。
≫お母さん、昌美さん、どうですか?言葉出ないかな。
もうすばらしい、あの子育ての様子を見ると我々もたまりませんよね。
体との闘い、お金との闘いですもんこれからお母さん、カープ女子ですよ?≫表現いろいろありますけど、確かにカープ女子ですね。
≫スタジオの皆さん、お母さん、少し前に目の手術をされて今までよりも少し見えるようになってこられたということで広島のスタジアムで和樹選手を本当に応援することができるんですよね。
楽しみに待っていますので。
≫もう頑張ってほしい。
≫スタジオの私たちも応援しています。
≫ありがとうございました。
≫薮田君、たった1人のすばらしいお母さんに恩返しできるように僕たちも応援してますから。
ありがとうございました。
≫おめでとうございました。
≫いろんな人生、形があると思いますけど。
≫僕もね、母がずっと共働きで頑張ってくれたので今あるんでね、ちょっといろいろ思い出しますね。
≫年取ったのよ。
≫続いて、ボードの方まいりましょう。
最後になりますね。
≫実は、山崎康晃君は既にDeNAで1位に指名されているんです。
≫ということで、ご覧いただきましょう。
母と子の愛情物語です。
≫亜細亜大学、山崎康晃。
2球団競合の末、横浜DeNAが交渉権を獲得。
そのとき自宅では…この喜びに至るまでの葛藤と衝突、≫夢をかなえた山崎康晃には幸せにしたい人がいる。
それはフィリピン出身の母、ベリアさん。
≫ベリアさんは19歳で来日。
ゆくゆくは母国で国の仕事に就くはずだった。
しかし、日本人男性と恋に落ち、結婚。
姉、麻美と康晃を授かり幸せな暮らしを送っていた。
康晃は小学校に上がると、野球にのめり込んだ。
だが、そんな矢先、幸せな日々は終わりを迎える。
小学3年生のとき、両親が離婚。
ベリアさんはフィリピンに帰ることも考えていた。
そんなとき、康晃のふとした言葉が彼女の人生を変える。
≫息子の不安げなまなざしが母の心に火を灯した。
≫大好きな野球を続けさせる、その約束を守るため、母は日本で生きていく決意を固めた。
だが、異国の地でシングルマザーとして生きていくのは想像以上に過酷だった。
朝、子どもたちの食事をつくると、夕方5時まで工場のパート。
夜も寝る間も惜しんで働き続けた。
それでも、母の仕事が原因で康晃は言われなきいじめにも遭ったと言う。
≫山崎、お前の母ちゃん、水商売してんだろ。
≫どけよ、どけって。
≫母の苦労はわかっている。
だが、思春期の康晃は、何かにぶつからずにはいられなかった。
≫酒臭いんだよ!≫どうした?≫酒飲むのが仕事かよ。
毎晩毎晩、男に酒つくって、バカみてぇ!≫康晃…≫やり場のない怒りはさらに…康晃は知っていた。
すべてを犠牲にして野球を続けさせてくれた母。
あふれる愛情を注いでくれた母。
拳よりも…心が痛かった。
今も残るタンスの傷は、少年に大きな目標をもたらした。
その決意がつづられた色紙は、母の大切な宝物となっている。
そして、母に送った1通の手紙が…≫それが康晃が母へと誓った約束。
覚悟を決めた親子はこれまで以上に互いを支え合った。
母とともに康晃は、夢への階段を一段ずつ駆け上がっていく。
その後、名門・亜細亜大学に進学。
大学の寮に入るため親元を離れるときが来た。
そこで康晃がとった行動を、母は後に知ることとなる。
≫母と姉のことをよろしくお願いします。
息子は家族に黙って1軒1軒、近所に頭を下げて回っていたと言う。
そして運命のドラフトを前に≫運命のドラフトを前に、大学で寮生活を送る康晃が久々に実家へ帰ってきた。
≫お疲れ〜、これからだけどね。
≫家族3人で暮らしていた部屋は今は母のひとり暮らし。
≫ミニギャラリー。
≫ちょっとね。
≫壁一面に彩られた康晃の栄光の証。
これは母、ベリアさんが頑張ってきた証でもある。
そして、部屋のカレンダーには幼い頃から描き続けた約束の日が。
≫互いを思いやり2つの約束を果たした母と息子。
康晃の本当の親孝行は今日から始まる。
≫DeNA1位指名ですね。
2人目ということで。
何でみんなあんないい子なんだろう。
何で家族思いなんだろう。
≫ホント、みんな欲しい。
≫山崎康晃選手と中継がつながっています、おめでとうございます。
≫DeNAベイスターズに1位指名を受けました山崎康晃さんです、おめでとうございます。
≫ありがとうございます。
≫本当にいい人ですね、山崎さんはでも、お母さんとの約束をドラ1ですから最高の形で果たしたんじゃないですか?≫そうですね、ずっと母を幸せにするということが目標でもあったので、その念願の夢が今日かなって本当によかったと思っています。
≫プロになって改めて、お母さんへの思いはどんな思いですか?≫本当に、こうしてこういうチャンスをもらったんで、やっぱり何とか生かして、すぐにでもお母さんに恩返ししたいという思いがあります。
≫康晃君、寮に入るときに近所の人たちに、母と姉をよろしくお願いしますって、1軒1軒回って、どういう気持ちで回ったんですか?≫うちにはお父さんという存在が早くしてなかったので、やっぱり何とか僕がしっかり柱にならなきゃいけないという思いを込めて周囲の人たちに挨拶しました。
≫お母様の声も伺ってみましょう。
東京のご実家にいらっしゃるお母さん、ベリアさんとも中継がつながっています。
≫ベリアさん、麻美さん、おめでとうございます。
≫ありがとうございます。
≫ベリアさん、女手一つで育ててきたかいがありましたね?≫そうですね、彼は頑張ってるんで私も頑張らないといけないなと思いました。
≫フィリピンに帰ろうと思った時期もあったそうですね?≫そうですね、親1人で育てられるかな、できるのかなって思って悩んで。
でも、やっぱり日本人で生まれて、日本で育てようと思いました。
≫子どもは日本生まれなんですもんね。
≫もともと実力ある選手ですけど、1位指名というのは、改めてどんな気持ちですか?≫本人の地道な努力もあってずーっとドラ1を目指しているという目標があったんで。
≫でも家中、トロフィーとか表彰状だらけじゃないですか。
また勲章が1つ増えましたね。
≫もっと増えていくんじゃないですか。
≫堀尾さん、康晃君がお母さんへの手紙を書いてくれていますので、ここで読んでもらいましょう、お願いします。
≫お母さんへ。
ここまで大好きな野球を続けさせてくれてありがとう。
今、思えば慣れない日本の生活の中で働きに出て、お金を稼ぐことはとても大変なことだと思います。
お母さんのつくってくれたご飯はとてもおいしかったです。
当時は当たり前のように食べていたけれど、今、こうして大学生になり、様々なことを勉強してきたことで決して当たり前のことではなかったのかなと感じております。
僕は幼い頃からプロ野球選手になって少しでもお母さんを楽にしてあげたいと思っていました。
今日、その夢がかなったことをうれしく思います。
これからは少しでもお母さんに恩返しができればいいと思っています。
迷惑をかけてしまうこともあるけれど、これからもよろしくお願いします、康晃。
≫康晃君、具体的にどんな形でプロ野球に入ってお母さんに恩返ししたいですか?≫まず日本の温泉を満喫してもらいたいなと。
≫反抗期もありましたもんね。
≫でもいじめた子なんて今、後悔していて一番友だちだなんて言いたがるの、そういうの。
見てるか、そいつ。
≫高木さん、いかがですか?≫親が苦労を隠しててもね、子どもってちゃんとわかって、立派に育つんですね。
≫本当にしっかりしてる、ちゃんとしてる、渡部君?≫人として、お母さんが好きだっていう発言もすごいですよね。
≫この番組はみんなスターになってるから、本当に。
縁起のいい番組なんだから。
≫お姉さんに伺いたいんですけど、お姉さん、どういう弟さんですか?≫ちっちゃいときはやんちゃだったんですけど、やっぱり野球で縦社会とか学んでかすごく優しい弟ですね。
≫ちょっと道にそれそうになったこともあるんですか?≫ちょっと暴力的な…≫男の子だからね。
≫お母さんがいなくて寂しくてとか、ただ反抗期だったんですよね。
それがあって。
≫なんか本当に…≫あんた、甘ったれてるでしょ。
≫立派な息子さんに育ったんだからね、工藤君も。
≫本当に家族を大切にしなきゃいけないなって改めて。
≫お父さん、大切にしてあげてください。
お父さん元気だと思いますけどね。
≫もしかしたら、あのチームのあの監督になるかもしれないからね。
≫でも、いい顔してますね。
≫山崎君、これからの活躍、みんなで応援しています。
そして、お母さん、お姉様、おめでとうございます。
ありがとうございました。
≫今年のドラフトもいろんなドラマがあり私たち、また泣いてしまいました。
≫見ている子どもたちも環境が整わなくても何か頑張れば夢がかなうんだろう、プロ野球選手になれると思えたんじゃないかな。
≫いい参考になったと思う、勇気もらったんじゃないですか?≫何しろケガをしないでください、それだけです。
≫僕は、母と子のつながりというのは280日間の親父より長いわけじゃないですか。
それを感じましたね、今日改めて。
≫僕もまだまだ母に親孝行できてないんでやらなきゃいけないなと思いました。
≫親孝行する時間が…。
堀尾さんもご覧になってても何か感極まるじゃないですけど…。
≫ただやっぱり、ドラフト指名されなかった人たち、その家族もたくさんいるわけですよ。
でも、古田さんもそういうときがあったわけだから、次のステップへの悔しさ、そういうものにつなげてほしいですね。
≫その人の分も頑張ってほしいなと思いますね。
下位の人たちもいますから1位、2位がすべてではないですし下位の指名でも1軍でプレーされる方もいますしね。
夢がありますよ、やっぱり、プロになろうという。
≫能力を信じる立派な母をたくさん見させてもらいました。
≫母は強しですね。
≫今日指名された選手、ご家族の方我々はいつまでも応援していきたいと思います。
プロに入ってからが勝負です。
2014/10/23(木) 19:00〜20:54
MBS毎日放送
ドラフト緊急生特番!お母さんありがとう〜夢を追う親と子の壮絶人生ドキュメント[字]

「プロ野球選手になりたい」悲劇や挫折を乗り越えプロ野球への夢を追いつづけた親子の物語。親子の夢は今夜かなうのか? 運命のドラフト会議当日の緊急特番

詳細情報
お知らせ
夢の、憧れのプロ野球選手。その扉を開くためには必ず通らなければいけない道がある。それが「プロ野球ドラフト会議」。この、たった1日がドラフト候補生にとっては運命の1日なのだ。ここで指名されない限り、プロ野球選手にはなれない。
それは二人三脚で彼らを支え続けた母親にとっても同じことである。本人のみならず周囲の大切な人たちの運命をも翻弄する2時間。
番組内容
ドラフト候補生たちのこれまでの道のりを再現VTRにまとめ、プロ野球選手誕生の瞬間をスタジオゲストと共に見届ける。また、選手・家族と生中継を結びプロになれる喜び、歓喜の涙を一緒に味わう。

▽借金・事故・病気…息子の夢実現へ戦う母…そして髪は抜けおちた私が母親でごめんね…
▽生存確率10%脳腫瘍…母の愛で奇跡が起きた
▽壮絶農業一家の決断…父号泣
出演者
【MC】
堀尾正明
中居正広
【アシスタントMC】
進藤晶子
【スタジオゲスト】
徳光和夫
泉ピン子
古田敦也
高木美保
渡部建
工藤阿須加

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ドキュメンタリー/教養 – スポーツ
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32722(0x7FD2)
TransportStreamID:32722(0x7FD2)
ServiceID:2064(0x0810)
EventID:1284(0x0504)

カテゴリー: 未分類 | 投稿日: | 投稿者: