きょうの健康 運動で健康「バランストレーニングのすすめ」 2014.10.23

(テーマ音楽)正しい健康情報を分かりやすくお伝えする「きょうの健康」です。
今回は「バランストレーニングのすすめ」と題してお伝えします。
一体どんな運動なんでしょうか。
早速教えて下さる方ご紹介しましょう。
よろしくお願いします。
バランストレーニングの研究がご専門の…どうぞよろしくお願いします。
田中さんまずこのバランストレーニングどんな運動なんでしょうか?バランストレーニングとは立ってる姿勢を維持し転倒を防止するための運動の事です。
こちらをご覧下さい。
転倒・転落による死亡率。
転倒のリスクは50代後半から高まりまして65歳以上を越えると非常に急激に死亡者数が増えております。
グラフで見るとはっきり分かりますよね。
なぜバランス能力というのは低下していくんでしょうか?大きく2つあります。
筋力などの運動機能の低下衰えでその例としては下半身の筋力の低下です。
もう一つは感覚機能の低下です。
足指・足裏の感覚が鈍るとどこに重心がかかっているか分からなくなりますので転倒のリスクが高まります。
これからお教えするバランストレーニングを行えば能力の低下を食い止めたりあるいは機能が改善する方もいらっしゃいますので是非試して頂ければと思います。
はい。
よろしくお願いします。
それではバランストレーニング実践にまいりましょう。
転倒のリスクが高まるとされる60代を代表しまして千葉千代子さんにもお越し頂きました。
どうぞよろしくお願いします。
お願いします。
目隠しをして足の裏で触った物を当てるトレーニングです
それではまず寺澤さんから。
はい。
こちらに物を置きますので足の裏でなぞってみて下さい。
どうぞ。
はい。
どうですか?どんな感じがされますか?う〜ん…ザラザラしてますけど軟らかいのでこれは…スポンジですかね?当たりました。
正解です。
それじゃあ千葉さんの方にもやって頂きましょうか。
よろしくお願いします。
それじゃ千葉さん右足でここにありますので触ってみて下さい。
何でしょうか?どんな感じされますか?ビニールを編んだような感じなんですけど…。
物は分かりますか?物…え…分かんない。
分かりづらいですか?分かりづらいです。
田中さん近いですか?いえ違います。
ごめんなさい。
分からない。
では田中さんに正解を。
鍵です。
えっ!鍵ですか。
鍵ですか。
アイマスク取ってみていいですか?どうぞお取り下さい。
ごめんなさい。
あっ…。
ああ〜!ビニール全然違います。
足の裏の感覚って意外と分からないというのも驚きですよね。
やっぱりこういう事をやる事で足の裏の感覚というのは鍛えられるもんなんですか?そうですね。
週に何回かおうちでいろんな物をなぞってみて自分の感覚を呼び戻すというか。
そういう事をやると効果があると思います。
でもご家族でいろいろこうやってゲームっぽくやったら楽しいかもしれませんし…。
次のバランストレーニングは何でしょうか?歩行時などのバランスを崩した時に足を一歩出す時にふんばれるようになるようなトレーニングとなります。
まず足指でこのタオルをつかむような動きをしてもらいます。
このようにつかむ動きですね。
それから巻き込んでいくような動きをして頂きます。
自分の手前の方にこのようにたぐり寄せてくような形で…。
このような形で足の指の筋力を鍛えていきます。
まずはつかむ。
右足でまずはつかんでみて下さい。
…で上に上げてみて下さい。
そうですね。
結構です。
…でたぐり寄せるんでしたっけ?はい。
手前にたぐり寄せてきます。
はいじゃいきます。
あ…つかみ上げるよりはちょっと難易度が…。
そうですね。
案外手前に持ってくるのは難しい動きなんです。
これ特にどの指に意識を集中して…というのはあるんですか?親指を中心に把持してつかみこんでいくという感じです。
そしてそのほかの指もついてくるという形になります。
分かりました。
では千葉さんもやってみて頂けますか?まずはつかみ上げる。
はい。
大丈夫です。
上手です。
たぐり寄せるですね。
お願いします。
千葉さんいかがですか?難しい。
難しいですか?でもちゃんと…。
ちょっと滑ります。
難しいですね。
今やってみて思ったんですけど特に足の小指はほとんど機能しないというかほとんど役に立ってない気がしたんですけどね。
ただ足の指とほかの指をだんだん動かしてく事によって小指もだんだん動くような形になってきますんで是非全体がつかめた方が床を把持できますから親指だけではなくて全体の動きを練習するという事が大事になってきます。
足の指の筋トレは両方の足でしっかり行いましょう。
足の裏の感覚や足の指の筋肉を鍛えたあといよいよ実践です。
座布団など軟らかいクッションの上に立ってトレーニングします
田中さん続いてのバランストレーニングはどんな事をやりましょうか?次はバランス能力に重要な感覚と運動のトレーニングをする方法です。
雪道や泥道電車の中で不安定な床で姿勢を維持するための能力が上がります。
このトレーニングは転倒の危険が増すので壁のそばで行うとかほかの人の補助を依頼するなど転倒に備えてから行って下さい。
分かりました。
まずは座布団かクッションの上に乗って頂いて前の方に体を傾けていきます。
この時ひざはできるだけ伸ばした状況でこのように棒のような形で前にのめります。
次は後ろの方にのめります。
次は左側の方にのめります。
次は右側の方にのめる。
前後左右の動きを行います。
このような形です。
では私と千葉さんもやってみましょうか。
はい。
よろしいですか?お願いします。
まず前方の方にひざを伸ばした状態で体全体を前に傾けるようにやってみて下さい。
じゃあいきます。
あまり無理されないところまでで…。
大体そのぐらいで転倒しそうか前に足が出そうなところで止めて頂ければ…。
あまり腰を曲げないようにして下さい。
千葉さん。
そうですそうです。
そのぐらいで結構ですよ。
十分。
…でこのあとは?今度は後ろの方にのめってみて下さい。
これも後ろの転倒危険なんであまり無理されないで結構です。
これぐらいの傾きで…?足がちょっと浮く程度で。
それぐらいで十分だと思います。
今度は左側の方に動いてみて下さい。
横に千葉さんがいるからちょっと心配ですよね。
それで右側の方に…。
無理して傾きをできるんだと思ってあんまりやらなくてもいいんですよね?できる範囲でやってもらえれば。
じゃ最後右の方にグッと傾けて下さい。
これぐらいでいいですか?結構です。
十分です。
かなり下が不安定なんであまり無理されないでやって頂ければと思います。
今両足でやりましたが続いてはどうしましょうか?次は片足立ちをこの上でやります。
例えば右足を上げます。
その時は軽くひざを曲げるぐらいでそこでバランスを保ちます。
分かりました。
じゃあちょっとやってみて下さい。
右足を軽くひざを曲げて上げていきます。
これは傾けなくていいんですよね?片足だけで立ってればいい…?そうです。
はい結構です。
逆の方もやってみて下さい。
はい。
はい結構です。
大体これも3秒から5秒ぐらいでできれば10秒ぐらいやれるとよいと思います。
千葉さんどうでしたか?今のところ大丈夫です。
決して無理はしなくていいという事ですよね。
あとは壁越しとか誰かについて頂くという形でやって頂いた方が結構だと思います。
ありがとうございました。
こちらは田中さんの研究室がある…
実はどれぐらいバランスが保てるかその能力を調べる機械があります。
実際の医療現場でも使われているその機械を使ってバランス能力を測ってみます
前後左右に私の方で誘導しますので振動がするまで頑張ってみて下さい。
分かりました。
それじゃスタートします。
それでは前の方にのめってみて下さい。
そうするとおなかの方から振動しますよね。
外れると元に戻ります。
そうですね。
後ろに行きます。
そうしたら後ろから刺激します。
これで自分の前後の限界が分かるという事になります。
…で右側。
…で左側ですね。
こんな形でバランスのデータがとれるという事になります。
これは体を前後左右に傾けた時の重心の様子を表したものです。
一般的に高齢者の場合重心を動かす範囲が安定しません。
そのためいざという時に支えられず転倒のリスクが高まります
これだけ科学的にしかもグラフで映像として自分のバランス感覚を測るというのは非常に自分の状態がよく分かりますよね。
はい。
自分の体がどれぐらい傾けられるか一度確かめてみましょう
再びトレーニングです。
転倒予防のため下半身全般の筋肉を鍛えます
足裏だけでなくて関節の動きを滑らかにするのと同時に下半身の筋力を鍛えます。
まずは四つんばいになります。
…で肩幅ぐらいに手足を幅をとります。
ここで例えば右手を上げます。
手の先を見るような形になりまして今度は左足を上げます。
その状態のまま左足も上げると。
この状態で3ないし5秒保持します。
じゃちょっと私と千葉さんもやってみますね。
じゃ一緒にやってみましょうか。
右手を上げて手の先を見て下さい。
…で左足を上げて下さい。
そこで頑張ります。
結構疲れますね。
千葉さんどうですか?きついです。
戻して下さい。
逆の手足をいきましょうか。
左手を上げて手の先を見て右足を上げます。
バランス保つのが大変ですね。
はい結構です。
次にひざ立ちから片ひざ立ちに移動します。
ひざ立ち。
両ひざ立ちになります。
まずは両ひざ立ちになりましてこの状態で右の足を前に振って片ひざ立ちになります。
この状態です。
…で元に戻します。
これが一連の流れです。
分かりました。
じゃ右足を前に出して下さい。
ここで3ないし5秒保持して戻します。
…で逆の足をやってみて下さい。
左足を前に出して…保持して元に戻します。
四つんばいから手と足を上げる運動。
バランス感覚を養うために必要な手と足の筋肉を鍛える運動です
続いて片ひざで立つ運動。
立つ歩くための筋肉を鍛える事ができます
今日行ったトレーニングを1か月続けると効果が生まれます。
それはこちらのグラフ。
体の重心を動かす事ができる範囲が大きく広がりました。
前後左右それぞれの方向により大きく重心を移動させる事ができ体が安定して転倒しにくくなったのです
千葉さん。
これぐらい効果があがってるという事ですが。
すばらしいですね。
今日かなり苦戦してるところもありましたがいかがでしょうか?最近お友達と「つまずきが多いね」なんて言っていましたんでこれを是非続けていきたいなと思っております。
このバランスっていうのは場合によっては階段とかお風呂場なんかでつまずいたりしてしまうと大きな事故にもつながりかねませんしそういう点では非常に大事だなというのを今日やりながら思ったんですがいかがでしょうか?バランス能力の低下は転倒や歩行障害を引き起こして日常生活におっしゃるとおり大きな支障を来します。
しかしトレーニングを継続的に行う事でそのリスクを下げる事ができると思いますんで是非実践して頂ければと思います。
はい。
今日は皆さんどうもありがとうございました。
ありがとうございました。
2014/10/23(木) 20:30〜20:45
NHKEテレ1大阪
きょうの健康 運動で健康「バランストレーニングのすすめ」[解][字]

姿勢を維持し、転倒のリスクを下げる効果があるバランストレーニング。その秘けつは足の裏の感覚を取り戻すこと。具体的な運動法やポイントを、実演を交えて詳しく紹介する

詳細情報
番組内容
転倒のリスクは50代後半から高まり、65歳以上になると転倒・転落による死亡者数は急激に上がる。筋力の低下に加えて「下半身の感覚機能の低下」にも要注意だ。床と直に接する足の指・足の裏からの感覚情報を失うと、体の重心を上手に保てなくなる。そこでオススメなのが「バランストレーニング」。足の感覚を養うコツや、重心を保つ具体的な運動法、ポイントなどを実演を交えて詳しく紹介する。
出演者
【講師】東京大学先端科学技術研究センター特任教授…田中敏明,東京大学先端科学技術研究センター研究員…加藤貴志,千葉千代子,【キャスター】寺澤敏行

ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – 高齢者
趣味/教育 – 生涯教育・資格

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
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