(鴨居)知ってのとおりよその葡萄酒爆発のあおりを食らってうちの太陽ワインの返品騒ぎが起きとる。
主だった小売店にこれまでどおり太陽ワインを置いてもらえるよう頼んでみたけど答えは「ノー」や。
そこの住吉酒造はんも力貸してくれはったんやけどな。
鴨居商店は今創業以来の危機や。
みんなに聞きたい。
太陽ワインをどうするか。
撤退か…存続か。
・「なつかしい人々なつかしい風景」・「その総てと離れてもあなたと歩きたい」・「嵐吹く大地も嵐吹く時代も」・「陽射しを見上げるようにあなたを見つめたい」・「麦に翼はなくても歌に翼があるのなら」・「伝えておくれ故郷へここで生きてゆくと」・「麦は泣き麦は咲き明日へ育ってゆく」太陽ワインは鴨居商店の看板商品。
存続以外ありえへんのちゃいます?宣伝部から言わしてもらうとうちの製品を表に出す時は必ず「太陽ワインの鴨居」から入ります。
太陽ワインのない鴨居商店は牙のない虎みたいなもんですわ。
(青山)ええですか?
(黒沢)ああ青山君。
はい。
昨日ある店のお客さんが言うてはりました。
「やっぱり洋酒は怖い。
もうよう飲まん」て。
一度ついてしもた印象を変えるんは簡単ではないと思います。
つまりほとぼりが冷めるまで待てと?はい。
一時的な撤退を提案します。
(政春)青山君勇気あるのう。
その間他社が黙ってる思うか?洋酒は新しい分野や。
噂では住吉酒造さんも何ぞコソコソ進めとるらしいしな。
一度撤退したらお客の印象は更に悪なる。
下手したら二度と買うてくれへんようになりまっせ。
そやなそれがお客の心理や。
(時計の時報)亀はどう思う?「亀」?わしゃ外の人間でここの社員とは違いますけぇ…。
外も中も関係あらへん。
何でも言うてみ。
え〜…太陽ワインの中身を全く新しい物にします。
(紺野)中身を新しい物に?それ別商品になるん違う?えっ?中身つまり味が変わらんかったら人の印象は変わらん思うんです。
なんぼええ事言われても結局中身が同じなら怖さはなくならんでしょう。
いやいや味の改良となるとまた時間も手間も…。
いや配合変えるだけやったら工場の設備も大きく変えんといけるんちゃいまっか?そのとおり!じゃったらいっそイミテーションワインなんかやめて欧米のワイン造りを目指しゃぁええじゃないですか!ええ?ほしたら…住吉さんに製造してもらう必要ありまへんがな。
おたくの工場からは完全撤退になりまっせ。
あかんあかんあかん…。
え〜…なら…甘味料は全て天然物で薬草香辛料で風味をつけりゃ更に安全で健康にもええニュー太陽ワイン!これできると思います。
健康…。
それええかもしれませんね。
おお。
美容も付け加えたら?女性は美容と健康が大好きやし。
ほうじゃおなごは大好きなんじゃ。
どうです?大将。
ニュー太陽ワインは?大将!中身は変えんでええ。
太陽ワインの中身を変える必要はない!じゃけど今大事なんは中身の安全なんです!世間の見る目を180度変えんと!い…今何て言うた?え?中身の安全。
そのあとや。
えっ…?「世間の見る目を180度変える」?それや。
それや!世の中がアッと驚くような新しい広告を打てばもしかしたら太陽ワインの印象を大きく変えられるかもしれません。
うたうは安心安全!ついでに美容と健康や。
健康的で美しい広告図案考えてみよう!
(規子)はい!
(白井)こんな騒動でわしらの太陽ワインの火を消したらあかん!しかしですな事件の影響で売り上げも減ってしもたし大々的な宣伝するほどの費用が…。
金の心配はいらん。
責任は全部わてが取る!みんなが鴨居商店から目が離せんようになる新しい広告作ったろやないか!
(一同)はい!よし行こう!はい!まずはモデルや。
何やまた辛気くさい顔して。
結局広告で目先を変えるんですね。
すねんなよ。
自分の意見が全部通らなんだからいうて。
別にすねとる訳じゃ…。
ものを突き動かすのは切り替えの速さや。
じゃったら何でわしをここに呼んだんですか?中身の話すると思たからや。
えっ?この手の話し合いは事務方だけが騒いでもあかん。
あらゆる方向からの物差しが必要なんや。
職人いうか造り手の生の声を聞かなええもんはできまへん。
(エリー)お帰り!おお…ただいま。
どうしたんじゃ?どうしてマッサン話さない?何を?鴨居商店にしばらくいるって。
ああ…。
どうして何も言ってくれない?仕事じゃ。
別に1から10まで説明せんでもええじゃろう。
私報告があります。
あ?私優子さんと友達になりました。
へえ〜。
優子さんのお見合いボスが断りました。
へえ〜。
ええっ!?しかし何でじゃ?うん…。
本当は優子さんまだ結婚したくない。
ああ…。
その気持ちボスがやっと分かってくれた。
爆発事件のあおりで追い詰められとるはずじゃのに。
爆発?ああ…。
途中でみんなが意見割れとっても最後にはちゃ〜んと一つにまとまって。
マッサン今私優子さんの事話してるよ。
あっああ…ほうじゃったのう。
すまんすまん。
鴨居商店の話は後。
そうそう…その鴨居の大将じゃ!ありゃ最初から自分で答えを出しとったんかのう。
太陽ワインは存続じゃいうて決めとってその上でその答えにみんなが向かうようにうまい事仕向けたんじゃろか。
どうじゃろね。
そうなんじゃこれが不思議なんじゃ。
わしの意見に反対した思たら最後にはわしのような人間も必要じゃ言う。
どっちがほんまの大将なんじゃ?はっ…。
えっ?ごちそうさまでした。
エリー何を怒っとるんじゃ?あっ…分からんわもう…。
ええ感じじゃのう。
(鴨居)違うな〜。
色使いが?構図ですか?いやいやもっと根本的に。
今までと全く違うやり方で女性をグ〜ッと引き付けるにはどないしたらええんや?そないイメージだけ言われても…。
(戸が開く音)マッサン!
(鴨居)エリーちゃん!何しに来たんじゃ?わしゃ今のう…。
わてが呼んだんや!センス抜群のエリーちゃんの意見聞きとうてな。
エリーちゃん。
こんにちは。
オッホホ〜エリーです。
よろしくお願いします。
エリーちゃんのハズバンドがええ案出せへんから困り果てとったんや。
わしゃ意見言うとったでしょうが!
(鴨居)お前の意見は真面目くさってつまらん!はあ!?もっと遊び心を持てってエリーちゃんからも言うたって。
マッサンもっと遊び心を持って。
(笑い声)安心安全のワインに遊び心はいらん!
(鴨居)辛気くさいのう。
わしのどこが辛気くさいんですか!
(鴨居)どこがてお前…。
あ〜もうあの人はほんまにしつこい!マッサン参ったわ…。
社員でもないのにこき使われて「妥協したらあかん」って粘る粘る。
社員は社員でのう大将が「とにかくやってみなはれ」ってどんどんどんどん背中押すもんじゃけんどがな無理難題でもがんがんぶつかっていくんじゃ。
わしもいつか驚かしてやるけんのう。
大将が思いもつかんアイデアズバ〜ッと出したる!アハハハッ!何笑っとるんじゃ?フフフッ…。
えっ?マッサンと大将仕事してる楽しそう。
な…何でじゃ?わしゃ疲れて「参った〜」って言うとるだけじゃ。
マッサンニコニコ私うれしい。
何を言いよるんね。
わ…わしゃ早よ住吉に帰りたいわ。
おっ…。
当たり前じゃ!ハッ…。
フフフッ…。
マッサン。
(大作)全てが白紙!?
(笹塚)はい。
新たな資金はご用意できません。
葡萄酒の爆発とウイスキー事業は別なんですよ!すいません。
上の判断で…。
いや…だからうちで製造してる葡萄酒は安全なんですよ。
専門的な事は分かりません。
ただそういう危険性のあるものを作ってる会社を簡単に信用したらあかんと判断したようなんですよ。
上がね。
(矢口)なるほど。
なるほどて…。
(池田)見事に当たりましたね好子さんの予想。
…というか妄想?
(好子)ちゃんと日記に書いた?乙女心とメザシの関係。
あっ…今夜書いときます。
(松原)どないなんねやろなこの会社。
早よ探さな手遅れになるかも。
新しい見合い相手?新しい働き口。
(鼻歌)
(優子)何やええ事あったん?マッサン最近楽しそう。
ほんま?だから私も頑張ります。
うん。
・邪魔するで。
おじいちゃん。
こんにちは。
お父さんお母さん呼んできなさい。
はい。
(守谷)一体どういう事なんや?ですから3人でよう話し合いしまして…。
大作君置かれてる状況分かってるな?この窮地をなんとかするためにわしは縁談を持ってきたんやないか。
しかし…。
しかしもかかしもあるか!優子そやろ?藤岡さんに頭下げて見合いは予定どおりやってもらうようお願いしてきたんや。
(守谷)ええか?この縁談を断るっちゅう事はここの住吉酒造が倒産するっちゅう事や。
佳代。
(佳代)はい。
優子分かってくれますな?分かりました。
再び蓋を綴じてしまった優子さん。
エリーの胸には何とも言えない寂しさが広がっていました。
生字幕放送でお伝えします2014/10/23(木) 08:00〜08:15
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 マッサン(22)「破(わ)れ鍋に綴(と)じ蓋」[解][字][デ]
鴨居(堤真一)の斬新な手法と決断に次第に魅了されていくマッサン(玉山鉄二)。一方、窮地に陥る住吉酒造の存続のため、優子(相武紗季)はある決断をする。
詳細情報
番組内容
鴨居商店の会議に参加したマッサン(玉山鉄二)は、鴨居(堤真一)に太陽ワインの未来について問われ、中身の一新を提案する。しかし、鴨居の出した決断は、中身はそのままで新たな広告を打ち出し再起を図るというものだった。憤慨するも次第に鴨居に魅了されていくマッサン。一方、銀行からの融資が白紙に戻り住吉酒造は窮地に陥る。会社存続には縁談を受けるしかないと迫られた優子(相武紗季)は…。
出演者
【出演】玉山鉄二,シャーロット・ケイト・フォックス,相武紗季,夏樹陽子,白井晃,江口のりこ,志賀廣太郎,岡本信人,中村嘉葎雄,西川きよし,堤真一
原作・脚本
【作】羽原大介
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
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