おばはん刑事!流石姫子8 2014.10.22

(山田正子)姫子さん素敵です!
(流石姫子)日本の女はやっぱり着物でしょ?
(山城大吉)成人式に行くんですか?そうでございます!
(鴨下秀樹)まさかデート…。
(安井民夫)ないない!
(木村琢八)それだけはないっすよね!?お先に!何だよ今の微笑みは?
(堤恭一)よく似合ってますよ。
親父とデートなんでしょ?いいえ。
初恋の人と。
初恋の人!?「流石さんは別に親父と結婚してるわけでもないしフリーなんだから…。
いちいち報告することもないんだけど…」
(堤啓吾)お前ねさっきから何が言いたいんだよ?だから流石さんが今デートしてるんだよ!初恋の人と!初恋ってどういう意味だ?「手遅れにならなきゃいいけどな」手遅れ!?「じゃあな」どういう意味だよ!?おい恭一!
(スタッフ)すみません。
今リハーサル中なんで…。
あのマッちゃんに…。
(スタッフ)マッちゃん?松園先生いらっしゃいますか?
(スタッフ)はい。
(松園龍雲)姫ちゃん!マッちゃん!久しぶり!よく来てくれたね。
本当に久しぶり。
すっかり立派になっちゃって。
何が立派なもんか。
歳とっただけですよ。
ちょっと1枚。
ちょっといきなり何よ!?いやいや着物姿の女性を撮るのが私の趣味でね。
でもすごいじゃない。
あのマッちゃんが着物の作家さんになるなんて。
あの着物全部マッちゃんがデザインした着物なんでしょ?あの斬新な柄といい色といい素敵じゃない!半分は今回一緒にやる竹村くんの作品だ。
姫ちゃんにも紹介するよ。
竹村くん!京美人を紹介するよ。
幼なじみで流石姫子さん。
こう見えても今は横浜で刑事さんをやっているんだ。
竹村くんは若手で今最も注目されている着物作家なんだ。
(竹村清人)まさか横浜で和服の似合う刑事さんにお会いできるとは思いませんでしたよ。
竹村です。
松園先生にはいつもご指導いただいています。
流石です。
あんまりカッコいいんでモデルさんかと思いました。
先生明日のショー流石さんにも出ていただいたらどうですか?この着物の着こなしモデルじゃちょっとできませんよ。
モデル!?私がですか?そんな…。
今日の明日じゃ無理だよ。
あのでも私明日非番なんですけど…。
だったら決まりだ。
早速ですけど着替えてもらえますか?いえでも私がモデルなんてそんな無理ですよ。
無理無理…。
ハハハ…。
亜由美!どうしたんだ?姫ちゃん娘なんだよ。
まぁこんなきれいな娘さんがいたんですか?
(松園亜由美)お父さん!どうしてこんな男と仕事するのよ?いきなりご挨拶だなぁ…。
金輪際こんな男と仕事しないって約束して。
そんなこと言いにわざわざ京都から出て来たのか!?仕事のことに口を出すな!帰りなさい。
お父さんがどうしてもこの男と組むのやめないんだったら明日のショーぶち壊してやるから。
ふざけたことを言ってるんじゃない!帰るんだ!お父さんこそ目を覚ましなさいよ!・
(石堂隆一郎)すみません。
テレビの取材が入りま〜す!さぁどうぞ…。
松園先生テレビ局の方が先生にインタビューをお願いしたいそうなんで…。
悪いが竹村くんにお願いしてくれ。
姫ちゃん出よう。
さっき亜由美が来てたでしょ?ああ。
何も知らずに松園にかみついてた。
あの女結構厄介ですよね…。
女はみんな厄介なもんだろ。
そうは言ってもやめられないんでしょ?社長。
インタビューはどこでしましょう?そうですね。
モデルをバックにお願いします。
それじゃお願いします。
こちらにどうぞ。
あぁーっ!眼が…眼が…!マッちゃんおはよう!おはよう。
悪いね姫ちゃん。
せっかくの休みだっていうのに。
実は前から一度モデルをやってみたかったの。
ハハハ…。
うふふ…。
(女の悲鳴)
(石堂)おい照明入れろ!
(石堂)どうした?竹村先生…!横浜本牧署の流石です。
現場を保存します。
私の指示に従ってください!石堂さんは桔梗屋呉服店の社長さんとお聞きしましたけど被害者の竹村さんとはよくお仕事なさっていたんですか?はい。
竹村先生とはデビューのころからのお付き合いでして…。
今回全国6大都市で松園先生との合同の新作発表会を計画しておりまして…。
横浜がそのスタートだったんです。
それなのにこんなことになってしまって…。
何でわざわざこんな着物を?マッちゃんこれは竹村さんがデザインしたもの?竹村くんの代表作だ。
落款のところから切り裂かれているわ…。
楽観的?楽観的なのは木村ちゃんのココ。
これは落款!着物をデザインした人の署名のこと。
ああ!絵にするサインみたいなものですか。
そういうこと。
じゃあこの顔の傷も何かのサインですかね?何でひっかかれるとこんな傷になるんだろう…。
姫ちゃんもういいかな?ちょっと気分が…。
あっごめんなさい。
(秋葉信太郎)何だこれ?安井さんこれ何ですかね?楊枝にしちゃ太過ぎるな。
でも箸にしても細過ぎますよ。
姫子さん!これはたぶんつげ櫛の歯ね。
ツゲグチ?本当にもうみんな何もものを知らないんだから。
これでよく刑事が務まるわね!流石さんに務まるくらいですからね。
ツゲグチじゃなくてつげ櫛なの!あああれね!知ったかぶりして…。
日本髪を結うときなんかはなくてはならない木の櫛なの!でしょ?秋葉ちゃんこれが凶器の可能性もあるわ。
念のため鑑定して。
はいわかりました。
ありがとう。
はい。
(鴨下)ガイシャ竹村清人。
死因は脳挫傷。
死亡推定時刻は昨夜11時前後です。
ガイシャは照明用のキャットウォークの上からホシに突き落とされたとみて間違いありませんか?ええ間違いないと思われます。
鑑識がキャットウォークの上でもみ合った形跡を確認しています。
顔に傷をつけた凶器は特定できましたか?現場に落ちていた木片にガイシャの皮膚が付着しているのが確認されました。
鑑識で調べた結果この木片はつげ櫛の歯と断定されました。
つげ櫛?どんな櫛ですか?あっいや…。
それがちょっと自分にもイメージできなくて…。
どんな櫛でしたっけ?はぁ?つげ櫛ですか?あれはですね…。
あっ資料がちょっと今…。
これがつげ櫛です!これは私が30年以上も使っている物ですがつげ櫛には使う目的によっていろんな種類があります。
舞妓さんが日本髪を結うための櫛。
それからお相撲さんの大銀杏を結うための櫛。
それから私たちが日常に使う櫛。
それからもっと便利なのはものもらいができたときですね畳でグーッとこすりますと摩擦をしてこの温かくなったのを消毒のように…。
流石さん!わかりましたから!パフォーマンスは結構です。
知らなかったんだから黙って聞きなさい!つげ櫛くらい知ってますよ!失礼な!見栄張っちゃって…。
見栄とは何ですか見栄とは…!課長!本当に知らないじゃないですか。
流石さんこの10本の傷をつけられるようなつげ櫛も実際にあるんですか?先ほども言いましたようにつげ櫛にはいろんな種類があります。
おそらく10本歯のつげ櫛も探せばあると思います。
なるほど。
もっと気になるのはガイシャに掛けられていた着物です。
掛けられていた着物はガイシャがデザインした着物です。
しかも作者のサインである落款のところから真っ二つに切り裂かれていました。
これは間違いなく恨みです!恨み?はい。
着物作家にとって落款は命も同然。
その落款をわざわざ切り裂いたということはガイシャに対してよほどの恨みを抱いている人間による犯行だと思われます。
なるほど。
さすが姫子さん!何か今日の姫子さん冴えてません?珍しく説得力があるよな。
珍しくは余計です!流石さんはガイシャと面識があったそうですね?ええちょっとですけど。
怨恨のセンで何か心当たりはありませんか?
(亜由美)お父さんがこの男と組むのやめないんだったら明日のショーぶち壊しにしてやるから!まさか…。
心当たりがあるんですか?あっいえ…。
課長怨恨のセンでガイシャの人間関係徹底的に洗ってください。
よろしくお願いします!
(一同)はい!いつも今日みたいだと息子としては冷や汗をかかずにすむんですけどね…。
いつもと同じですけど。
またぁ…。
竹村さんは着物のデザイナーとしてはもちろんだけどあれだけの二枚目だからファンも多かったでしょう?そうなるといろんなファンもいたんでしょう?
(松園)いつだったかストーカーみたいなファンがいて困るってこぼしていたことがあったよ。
ストーカーみたいなファン?そのストーカーみたいなファンの名前ってわかりますか?たぶん桔梗屋の石堂社長ならわかるんじゃないかな。
竹村くんのマネージャーみたいなこともしていましたから。
木村ちゃん。
はい!娘さん亜由美さんっていったかしら。
もう京都へ帰ったの?さああれっきり会ってないから…。
亜由美さん昨日どうしてあんなこと…。
お父さん。
どうしてこんな男と一緒に仕事するの?金輪際こんな男と仕事しないって約束して。
お父さんがこの男と組むのやめないんだったら明日のショーぶち壊しにしてやるから!亜由美さん殺された竹村さんに何か恨みでも…。
付き合っていたんだよ。
付き合っていたって竹村さんと亜由美さんが?もう1年以上前の話だが…。
(松園)一時は結婚話も出ていたんだがいろいろとあってね。
そうだったの…。
でもそのことを知っててどうして竹村さんと一緒に仕事なんか…。
仕事は仕事。
姫ちゃんにもわからないことが仕事にはあるんだよ。
何か収穫あったの?ええ。
大収穫が。
松園龍雲さんですね?ええそうですが。
(安井)申し訳ありませんが署のほうでちょっとお話をお伺いできますか?ちょっと待ってよ!昨夜ガイシャと口論した揚げ句暴行騒ぎを起こしていたんですよ。
こちらの先生が。
(松園)そのことは認めます。
昨夜竹村さんと口論した揚げ句暴力を振るったことは認めるんですね?はい…。
貴様を殺してやりたい!殺してやりたい!
(石堂)松園先生!どうして口論になったんですか?竹村くんが着物作家として許せない行為を重ねていたのでそれをいさめようとして…。
着物作家として許せない行為?具体的にどういうことでしょう?彼は自分が二枚目なのをいいことにお客様と寝ては自分の思いどおりに利用していたんです。
確かにあれだけの二枚目ならそういうこともあるかもしれません。
でもそれは単に先生の嫉妬じゃないんですか?
(松園)嫉妬?桔梗屋呉服店の社長さんが言ってましたよ。
最近じゃ先生の着物よりも竹村さんの着物のほうが売れてたんで先生相当焦ってたって。
そういう嫉妬や焦りの気持ちが積もりに積もってとうとう…。
ちょっと!失礼なこと言ったら私が承知しませんよ!マッちゃんが昨日今日出てきた若造に嫉妬なんかするわけないでしょ!流石さん落ち着いて。
誰よりも着物を愛しているマッちゃんがあんなふうに着物を切り裂いてガイシャに掛けるわけないでしょ?どこに目が付いてんのよ!?マッちゃんがホシのわけないでしょ?まったく何を考えてるのよ?姫子さん!ちょっと姫子さん!ガイシャにつきまとっていたストーカーわかったの?ええ。
該当者が3人いましたけど全員シロです。
3人とも地元の警察でアリバイを確認してもらいましたから確かですよ。
他にも女性関係で恨みをかってたはずよ。
何か当てがあるんですか?わぁっ!
(秋葉)姫子さん。
大発見!大発見ですよ!体と同じでオーバーなんだから。
ガイシャの携帯に脅迫メールが入っていたんです。
脅迫メール?これです!「さっきあなたにもらった着物をビリビリに切り裂いた」。
「次はあなたの番よ。
春駒」。
ガイシャが殺された日の夕方に着信したメールです。
春駒って女性の名前ですかね?たぶん舞妓さんか芸妓さんじゃないかしら?ガイシャに付いていたスタッフの話によりますとガイシャと松園がもめたのは一度や二度じゃなかったそうです。
(竹村)確かにあなたにはお世話になりました。
しかしあなたの時代はもう終わってるんですよ。
何だと!?これからは俺の時代です。
生意気を言うんじゃない!
(鴨下)その度に桔梗屋呉服店の石堂社長が間に入ってその場をおさめてたそうなんですけど…。
いつも松園の怒りをおさめるのが大変だったそうです。
松園を徹底的に追い込んだほうがよさそうですね。
明日も引き続き松園の事情聴取をお願いします。
わかりました。
(山城)例の脅迫メールはどうしましょう?まず春駒の身元を確認してください。
ガイシャの仕事場が京都にあるということは京都の舞妓という可能性もあります。
場合によっては京都府警の応援を要請しましょう。
その必要はありません!署長が必要だとおっしゃってるんですから必要なんですよ!いいえ!京都には私が行きます!流石さんどうしてあなたが行くんですか?松園さんをいくら事情聴取してもまったく無駄です。
今回の事件を解決するカギは春駒とつげ櫛!おそらくこの2つを結びつけるのは京都です!先ほども言いましたけども京都の捜査が必要なときは京都府警に応援を要請します。
我々には横浜でやるべき捜査があるでしょ?マッちゃんの名誉がかかってるんです。
こんな大事なこと人に任せておけますか。
失礼!京都行きは絶対に許しませんよ流石さん!おい!誰か止めてこい!ああ私が…。
やっぱり変わってねえや。
流石さん!困りますよ!松園さんが初恋の人なんですね?マッちゃんが人を殺せるような人じゃないってこと私が一番よく知っています。
だからといって…。
傷ついてほしくないんです!マッちゃんはああ見えても繊細な人です。
今みたいに疑われるようなことが続いたら仕事にだって影響します。
だから1分でも1秒でも早く真犯人を挙げてマッちゃんの無実を証明してあげたいんです。
流石さんの気持ちはわかりますけどあなたがしようとしていることは…。
ごめんなさい。
あぁ〜久しぶりの京都ね…。
さあ捜査捜査…。
何するの!やだなぁ。
ひったくりじゃありませんよ。
木村ちゃん…。
自分もお供しますよ。
さあ行きましょう!へぇ〜!ここが有名な祇園ですか?修学旅行のときは来なかったからなぁ…。
あっ姫子さん!舞妓さんですよ舞妓さん。
いやぁ〜生舞妓見たの初めてだよ!一緒に記念写真撮りましょう。
ちょっと!修学旅行じゃないの。
いやでも…。
早く!もう…。
ちょっとすみません。
祇園に春駒さんという舞妓さんか芸妓さんいます?ええ。
舞妓さんでいはりますけど。
どこの置屋さんかわかりますか?あっ姫子さんここですよ。
春駒…。
こんにちは。
こんにちは。
横浜から来ました流石と申しますが春駒さんいらっしゃいますか?今ちょっと出かけてますけど…。
ちょっと春駒さんの携帯に電話してもらえませんか?舞妓には携帯電話は持たせてしまへんのどす。
春駒に何か…?
(女将)春駒はもう祇園の街では生きていかれしません。
どうしてですか?舞妓になりたくてうちに来る子に必ず私は言うんどす。
「家族のことは忘れて祇園の街の人間になりなはれ」って。
春駒にもそない言うて教えてきました。
春駒は私の教えをよう守って祇園の街の人間になりました。
それは祇園の街に愛される舞妓になったということどす。
それなのに…。
男が春駒さんを変えたんですか?ええ。
その男って着物作家の竹村清人さんですか?そうどす。
2人の間に何があったんです?竹村は結婚をエサに春駒を利用したんどす。
春駒は祇園一の売れっ子どしたよて…。
(女将)お座敷に呼ぶだけで竹村には箔が付きました。
しかも春駒は京都中の政財界の方にごひいきにしていただいてましたよってにその人脈を竹村は狙っていたんどす。
それで利用するだけ利用してあとはポイかよ…。
おまけに変なビデオまで祇園中にばらまかれて…。
変なビデオって?口に出すのもおぞましいビデオどす。
それかてあの竹村がばらまいたに違いおへんのや!
(携帯電話)ちょっとごめんなさい。
はい流石です。
姫ちゃん私だよ。
あっどうも。
あの…恭一に聞いたんだけどもね…。
京都で勝手に捜査なんかしてるとどういうことになるか姫ちゃんならよくわかるよね?悪いことは言わないから横浜にすぐ帰って来なさい。
(啓吾)「姫ちゃん聞いてる?」ごめんなさい…。
姫ちゃん?姫ちゃん!切っちゃったよ…。
しょうがねえなまったくもう…。
姫ちゃん!いないよな…。
姫子さん!うん?今女将さんから聞いたんですけど春駒さん竹村が殺された晩は祇園のお座敷に出てたそうです。
間違いありませんか?間違いありまへん。
春駒はボツですね。
まだそうと決まったわけじゃないわ。
一度本人に会ってみないと…。
その前にこっちから行きますか?あっ!また証拠品勝手に…。
だってこれがなかったら捜査できないでしょう?だからって…また鑑識の秋葉ちゃん脅したんでしょ?脅したなんて…。
ちょっと借りてきただけよ。
今ごろ署長怒ってるだろうな…。
署長が怖くて刑事やってられますか!任しときなはれ!やっぱり来るんじゃなかったなぁ…。
姫子さん!ちょっと…!これは「深歯」の歯どすな。
せやけどうちで作った櫛やおへんな…。
歯を見ただけで自分のところで作ったかどうかわかるんですか?ええだいたいは。
「歯スリ」いうてヤスリで歯の形を整えるときに職人さんの個性が出るんどす。
さっき「フカバ」とおっしゃいましたけどどれが「フカバ」ですか?深歯は…これが深歯どす。
これなら凶器になるな…。
これは歯が9本ですけど歯が10本のもあるんですよね?えっ?10本てなものはあらしません。
どうしてですか?つげ櫛いうのは昔から歯の数は奇数と決まってるんどすえ。
奇数?特注ででも頼まへん限り10本歯のつげ櫛ちゅうのはちょっとおへんやろな。
(携帯電話)特注で…?傷は確かに10本だった…。
はいどうも。
姫子さん春駒さんの居場所がわかりました。
(春駒)脅迫メールは確かに送りました。
そやけど殺したりしてまへん!竹村さんが殺された晩お座敷に出ていたそうですね?へえ出てました。
ここにも髪を結いに来てましたから本当にそれは間違いないですね。
そうですか。
あいつやったら誰に殺されてもおかしないわ!どういう意味です?あいつにうちみたいな目に遭わされた女はいっぱいいるっていうことどす。
あいつは女を利用することしか考えてへんのよ。
もう1ついいですか?祇園の街に変なビデオが出回ってたって女将さんおっしゃってましたけどどんなビデオですか?うちが…セックスしているビデオどす。
竹村に隠し撮りされてたんどす。
先生おおきに。
はい。
春駒さん。
苦労して舞妓さんになれたんでしょ?大変だけど頑張ってくださいね。
できることやったらうちがあいつのこと殺してやりたかった。
(店員)ありがとうございました。
10本歯だわ。
本当だ!先生このつげ櫛は先生がお使いですか?いいえ。
うちの店の女の子の櫛です。
お弟子さんですか?はい。
遅くなりました。
あなた…!お父さん。
どうしてこんな男と一緒に仕事するのよ?これはまだ新しいですよね?最近買い換えたんですか?そうです。
どうして買い換えたんです?歯が1本折れたからです。
前使ってた櫛はどうしました?捨てました。
どこへ?燃えるゴミに出しました。
新しい櫛はどこで買ったんですか?芦田工房っていうところで作ってもらいました。
その捨てた櫛っていうのも芦田工房で?そうです。
もういいでしょうか?仕事がありますので。
あっごめんなさい。
もう1つだけ…。
竹村さんが殺された晩その晩…。
亜由美さん横浜へ泊まりました?泊まりました。
昔竹村さんとお付き合いしていたことがあるようですね?父から聞いたんですね?そうです。
お父さんと竹村さんが一緒に仕事すること反対していたようだけど何か深いわけがあるんですか?竹村っていう男には着物を作る心なんて全然ありませんでした。
見せかけの美しさを売り物にして金儲けしか考えない金の亡者です。
だから父にはそんな男と一緒に仕事をしてほしくなかった…。
なのに父は魂をあいつに売ったんです!父親と仲が悪いと見せかけて実は共犯だったりして…。
木村ちゃんまで何てこと言うのよ!そんなこと言うんだったらもうさっさと横浜へ帰りなさい!じょ冗談ですよ!姫子さん!持ちますから…。
(石堂)いい出来でしょ?先生。
なにせ先生の素晴らしいデザインを生かすために京都の選りすぐりの職人たちに手作りさせたものですから。
これでしたら先生もご満足いただけるでしょう。
これからお食事でもいかがですか?次のデザインの打ち合わせもさせていただきたいんで…。
また警察に呼ばれているんだ。
失礼する。
警察も無駄なことをするもんだ。
本当にご苦労さまです。
じゃあ…。
竹村先生の分まで稼がせてもらうぞ。
横浜の工場のほうは?発表会にはなんとか間に合いそうです。
これと同じデザインで原価は必ず半分以下に抑えろ。
ただ品質をそこまで落として客にバレないでしょうか?松園先生の落款さえ入っていれば客は勝手に京都で手作りされた最高級品だって思ってくれるよ。
おっ!いいの乗ってるじゃん!ごめんください。
あの…芦田さんですね?さっきお電話でお話した流石です。
お仕事中すみません。
あのこちらで10本歯のつげ櫛作ってますよね?木村ちゃんあったわ。
(芦田武雄)触るな!ごめんなさい。
10本歯の深歯なんて珍しいですよね?普通つげ櫛の歯の数は奇数でしょ?俺に何を訊きたいんですか?松園亜由美さんに10本歯の深歯を作ってあげましたよね?彼女から10本歯にしてくれって注文されたんですか?10本歯の深歯なら何本も作ってます。
何本も?どうしてわざわざ10本歯にしたんですか?人と同じ物を作りたくないから。
じゃあこれも芦田さんが作ったのかしら?どうですか?違う。
てっきり彼女のつげ櫛だと思ったんだけどなぁ…。
これが芦田の作った物じゃないとすると松園亜由美が捨てたっていうつげ櫛の歯じゃないってことですよね?ってことは松園亜由美は関係ないってことか…。
もう一度あの美容室に戻るわよ。
えっ?ちょっと姫子さん!帰った?亜由美ちゃん今日は病院に行く日なんですよ。
どこか悪いんですか?刑事さんやからお話しますけど亜由美ちゃん月に一度心療内科に通ってるんですよ。
心療内科?どうしてですか?詳しいことはわからへんのですけど何や鬱みたいになることが多いんですわ。
それで心療内科に…。
私から聞いたって言わんといてくださいよ。
わかりました。
それと…。
この亜由美さんのつげ櫛お借りしてもいいですか?仕事に差し支えますか?いや別に仕事はできるけど…。
ええですわ。
明日亜由美ちゃんに言っておきます。
すみません。
つげ櫛借りてどうするんですか?これと比べるのよ。
でもさっき…。
違う。
どうも嘘ついてるような気がして仕方がないのよ。
だけど比べるって言ったってどうやって比べるんですか?まさか横浜に持って帰って鑑識に出すなんて言わないでくださいよ。
このままおいそれと横浜に帰るわけにもいかないしかといって京都府警に頼むわけにもいかないしね…。
じゃあどうするんですか?まあおいしいものでも食べて考えましょう。
それいいね!よ〜しいっぱい食うぞ!
(近藤)失礼します。
流石さんですか?そうですけど…。
私京都府警捜査一課の近藤です。
よろしくお願いします。
同じく沖田です。
捜査一課長から流石さんのお手伝いをするように言われて参りました。
えっ?姫子さんきっと署長が頼んでくれたんですよ。
まさか…。
あの早速ですみませんけどこのつげ櫛とこのつげ櫛の歯が同じ職人が作ったものかどうか鑑定してもらいたいんですけど。
わかりました。
お預かりします。
どうもすみませんね。
他に何か?いえもう十分です。
そうですか。
至急鑑定させていただきます。
では失礼します。
よろしく!いやぁ署長も何だかんだ言っても姫子さんには甘いからなぁ。
あっまさか署長と何かあるんじゃないでしょうね?何言ってるのよ!あるわけないでしょ!はいはい。
(電話)はい堤です。
「流石です」流石さん!よくぬけぬけと電話なんかかけてこれましたね。
署長こそあんなことして。
「あんなこと?」意外と優しいんですね。
ありがとうございました。
さっきから何言ってるんですか?またとぼけちゃって。
京都府警に頼んでくれたんでしょ?京都府警に!?署長の期待に応えられるようにホシを挙げますから。
何か誤解してませんか?京都府警がどうしたんですか?もうおとぼけはいいですから。
ほなさいなら。
「ちょっと流石さん!?」京都府警に頼んだ…?親父だ!あぁはい恭一か。
「親父何頼んだ!?」今日はな肝吸い付きのうな重だ。
夕飯のことを聞いてるんじゃないよ!京都府警に何を頼んだんだって聞いてるんだよ!流石さんのために何か頼んだだろ?さあな?何か頼んだっけかなぁ?「あっそう。
そうやってとぼけてればいいよ」お前父親に向かってとぼけてるってことはないだろう。
一応言っておくけどついさっき流石さんの初恋の人にはお帰り願ったから。
えっ何だって?京都で流石さんが初恋の人とどうにかなっても親父の場合自業自得だからな。
自業自得ってのは何だよ?後悔するなよ!ちょっと待て恭一!後悔なんかするわけないだろ!よね…!?安井さんこのまま京都に帰していいんですか?本当に…。
仕方ないだろ。
限りなく灰色じゃ逮捕状は取れないんだよ。
あーっやっぱりダメだこれ…。
当たり前よ!あれだけ食べれば…。
だっておいしかったんだもん。
さっきの薬局で胃薬買って来ます。
ちょっと先に行っててください。
すみません!あぁあっ!姫子さん!姫子さん!あぁーっ!姫子さん大丈夫ですか?大丈夫。
それにしても誰だよ?多分このバッグを狙ったのよ。
えっ?バッグを!?さっきまでこのバッグの中に入ってた証拠品のつげ櫛の歯を狙ったのよ。
クソッ…。
失礼します。
先生流石さんがお見えです。
お通ししなさい。
はい。
どうぞ。
よく来てくれたね。
どう久しぶりの京都は?すっかり変わっちゃって…。
まぁきれい!「着物生き物」っていう言葉を知ってる?着物生き物?着物にはこういうふうに掛けたときつまり「静」の美しさと実際に人が着るときつまり「動」の美しさがあるという意味なんだ。
「静」と「動」の美…。
でもやはり着物の美しさは人が着るときにひときわ輝く。
だからデザインをするときにも常に人が着ているイメージを頭の中に描きながら机に向かうんだ。
着物をタンスの肥やしにするなんて本当に罪なことね。
作り手としてはそれだけは勘弁願いたいね。
この花柄なんて本当に生きてるみたい。
これみんなバラの花?私を着物作家として世に出してくれた「バラシリーズ」だ。
洋服にバラの柄を使うのは当たり前だけど着物にバラの柄を使うのは勇気がいったでしょ?姫ちゃんがやれって言ってくれたんだよ。
私が?いつそんなこと言ったの?夢の中でね。
夢の中で?私がまだ駆け出しで壁にぶち当たっていたときに姫ちゃんがバラの花を抱えて夢に出てきたんだ。
それでバラのデザインを思いついたんだよ。
また!マッちゃんは昔から作り話がうまいんだから。
今の話は本当さ…。
そういうことにしときましょ。
本当だって。
うふふ…。
これ花嫁衣装?これも素敵…。
亜由美の花嫁衣装なんだ。
亜由美さん結婚するの?おめでとう!ありがとう。
お相手は?つげ櫛を作っている芦田っていう青年でね。
芦田さん…。
無口だがいい男なんだ。
そうよかったわね。
奥さん喜んでいるでしょ?死んだんだ…。
もう2年になるかな…。
亜由美さんの花嫁姿見せてあげられなくて残念だったわね。
今の自分があるのもすべてこいつのおかげなんだ。
姫ちゃんちょっと付き合ってくれないか?えっ?ご苦労さま。
これが亜由美の花嫁衣装だ。
着物は一生物だと言うだろ?実はそうじゃない。
この花嫁衣装を亜由美が着てそれをまた亜由美の娘が着る。
そしてまたその娘の娘もこれを受け継ぐんだ。
そうやって代々家の宝物になっていくものなのね。
そう…。
でもそうやって亜由美さんの花嫁衣装を作ってあげられるなんて幸せなお父さんね。
ああ…。
「バラが咲いたバラが咲いた真っ赤なバラが〜」「淋しかった僕の庭にバラが咲いた〜」懐かしいわ。
「たったひとつ咲いたバラ小さなバラで〜」高校生のときよく一緒に歌ったわね。
いつもマッちゃんがギターを弾いてくれて。
「バラよバラよ小さなバラ〜」「いつまでもそこに咲いてておくれ…」懐かしいわ〜。
高校のときに結婚の約束をするなんて今から思うと2人とも相当ませてたね。
お互いに純粋だったんですよ。
でも私が高校を卒業するとすぐにフランスに留学したいって言い出して…。
でもあのときは驚いたわ。
留学しても勝手に期間を延ばしたりして悪かったと思ってるよ。
でもそのおかげで今のマッちゃんがあるんだから。
でも洋服のデザイナーになるとばかり思ってたわ。
姫ちゃんから結婚のこと白紙にしようっていう手紙がきたとき正直ショックだった。
でも私にはわかってたんだ。
姫ちゃんが私の負担にならないようにあの手紙を書いてくれたんだってことをね。
すまなかった…。
そんな…私はあのときどうしても警察官になることを諦めきれなかったの。
だから…両親にやっと説き伏せてわざわざ横浜まで行って警察官になって…。
一度だけ横浜に行ったことあるんだ。
えっ!?いつ?フランスから戻ってきてすぐにね。
そしたら姫ちゃんこんな大きなお腹してた。
知らなかったわ。
マッちゃんが横浜まで会いに来てくれたなんて…。
約束どおり姫ちゃんと結婚してたらどうなってたかな?何言ってるの!「今の僕があるのは奥さんのおかげだ」ってさっき言ったじゃない!それは本当だよ。
あいつには感謝している。
だけど…。
私が心から結婚したいと思ってたのは…。
人生にはどうしても取り返しのつかないことってあるんだね。
でも亜由美さんとのことは取り返しがつかないことじゃありませんよ。
本当は親子仲がいいんでしょ?結婚式までに仲直りしたほうがいいわ。
今亜由美さん心療内科に通っているそうね?亡くなった竹村さんのことが原因かしら?彼と別れた後一時期ひどい鬱状態になってね。
それから定期的に通ってるんだ。
竹村さんのことはいろいろ聞いてるわ。
ほとんどが悪い噂だけど。
でも私にはどうしてもわからないの。
マッちゃんがどうして竹村さんと一緒に組んで仕事をしているのか…。
一緒に組んでることを反対してる亜由美さんのほうが…。
その人の気持ちのほうがよくわかるわ。
亜由美は何もかも忘れて芦田くんと結婚すればいい。
彼ならきっと亜由美を幸せにしてくれる。
私はただ亜由美の花嫁衣装が出来上がるのを見届けるだけだ。

(亜由美)やっぱり帰るわ。
(芦田)お父さんこの春の発表会を一番大事にしているんだろ?亜由美にも見てもらいたいはずだ。
お父さんが竹村と組んで仕事をすることはもうないんだ。
お父さんと仲直りするにはちょうどいい機会だ。
いや〜これぞ京都ですね。
やっぱり着物は日本人の心だなぁ。

(松園)姫ちゃん!よく来てくれたね。
最後まで楽しんでってね。
ありがとう。
うまいですね。
姫子さんあの舞妓さん来てますよ。
どうも…。
姫子さん自分こういうの初めてなんですよ。
私がやるとおりにしなさい。
はいこうやって…。
そしてこう…。
ではいただきます。
苦い!すみませんもうちょっとお湯を足して…。
木村ちゃん!そのまま飲みなさい。
はい…。
あら?芦田さんとこの咲樹ちゃんやおへんか!?あっはい。
芦田…!?やっぱり!べっぴんさんな舞妓ちゃんにならはって…。
おきばりやしてな。
おばちゃん!ねぇそこの藤色の…。
まぁ〜はんなりとしたいいお着物ですこと!そうどすか?去年のこの会で松園先生直々にお見立てしていただいたんです。
どうりでよくお似合いで…。
はい。
みなさんそう言ってくれはります。
さっきの舞妓さんひょっとして芦田さんのお嬢さんかしら?いや芦田さんご存じ?昔ちょっとお世話になりまして。
確かお兄さんもいらっしゃいましたよね?今何をしてらっしゃるんですか?ああ武雄さんね。
確かつげ櫛の職人さんにならはったって聞いてますえ。
あっ…まぁそうですか。
懐かしいわ。
どうも。
姫子さん…芦田は春駒の実の兄ってことですか?そういうことみたいね。
流石さん!どうも。
例のつげ櫛の歯の鑑定の結果が出ました。
どうもすみません。
どうもありがとうございました。
失礼します。
どうでした?両方とも同じ職人が作った物と断定されたわ。
つまりこのつげ櫛の歯は芦田が作った物に間違いないってことですか?なのにどうして嘘なんか…。
違う。
あっ!姫子さんを襲ったバイクあれも芦田のですよ。
芦田の工房前にあのバイクが停まっているの思い出しました!芦田だったら竹村を殺す動機も十分ですよ。
妹の恨みを晴らすために自分で作ったつげ櫛で竹村さんを襲った…。
きっとそうですよ!行こう。

(鴨下)また落款から切り裂かれてますよ。
同一犯による犯行ですかね?
(安井)わざわざこんなふうに着物を掛けておく奴他にいるか?このままマークしてこの会場を出たところで声をかけるわよ。
はい。
わかりました。
ありがとう。
みんな良かったよ。
ありがとうございます!お前だって本当はお父さんに結婚式に出てほしいんだろ?結婚式は2人きりでやるって決めたじゃない。
いい加減意地張るのよせよ。
亜由美…!本日は松園龍雲新作着物発表会にお越しくださり誠にありがとうございました。
ここで1つ皆様にご報告申し上げることがございます。
私松園龍雲…。
今日を持ちまして引退させていただきます。
引退…!?
(携帯電話)はい流石です。
「堤です」今朝桔梗屋呉服店の石堂社長の他殺体が発見されました。
殺害現場の状況から竹村清人の事件と同一犯による犯行と断定しました。
わかりました。
2人を殺したホシは私の目の前にいます。
(パトカーのサイレン)ご苦労さまでした。
いろいろ勝手なことをしまして…。
そのことは後にしましょう。
石堂社長が殺された状況を教えてください。
死因は硬膜下血腫。
おそらくホシに非常階段で突き落とされたためと思われます。
死亡推定時刻は昨夜の8時前後。
掛けられていた着物は今回もやはり竹村清人の物ですか?今回は松園龍雲の作品でした。
マッちゃんの…!?鮮やかなバラの柄でした。
マッちゃんの代表作「バラシリーズ」だわ。
着物はまた落款のところから切り裂かれていました。
どうしてマッちゃんの着物が…。
これは松園亜由美さんから借りてきた物ですけど芦田さんが作った物に間違いありませんか?ええ…。
こっちはこの前工房で見ていただきましたよね?どうですか?違う。
もう一度見てください。
つげ櫛の職人さんは自分が作ったつげ櫛は歯を見ただけでわかるそうですね?俺が作った物じゃない。
おかしいな…。
京都府警の科学捜査研究所で鑑定してもらった結果この2つは同じ職人が作った物と断定されたんですけどね。
石堂社長のときはつげ櫛は?凶器として使われた形跡は一切ありません。
(ノック)署長ちょっとすみません。
これが殺された石堂の机の中から出てきたんです。
松園亜由美?マッちゃんの娘さんです。
中身見たら驚きますよ。
ひどい…。
もういいですよ。
これで芦田がどうして2人を殺したのか動機がはっきりしました。
石堂社長のところから亜由美さんのビデオが見つかりました。
ビデオの中身に心当たりありますね?こういうビデオを亜由美さんが竹村に撮られていたこと芦田さん前から知っていました?妹の春駒さんも亜由美さんと同じような目に遭っていたと聞きました。
石堂社長も竹村とグルだったんですね?竹村と石堂をやったのはお前だな?そうなんだろ!?よし。
よく認めた。
やってしまったことはしょうがないんだ。
あとは全部はいて楽になれ。
京都で私をバイクで襲ったのもあなたなのね?やっぱり…。
かわいい妹さんと婚約者をこんなひどい目に遭わされたあなたの気持ちわからないでもないわ。
でもどうして石堂社長に松園さんの着物を切り裂いて掛けたりしたの?松園さんにとって着物は命も同然。
その着物をあなたが切り裂くなんて私には信じられない。
ねえ答えて。
どうしてあんなことしたの?流石さんあとは我々が…。
それともう1つわからないのはあなたが凶器として使ったつげ櫛…。
松園さんにとって着物が命のように…。
あなたにとってつげ櫛は命のはずよ。
そんなつげ櫛をどうして凶器として使ったの?ねえどうして?自分の命をかけてでもあいつらにはどうしても復讐してやりたかった。
はいご苦労さまでした。
あとは我々に任せてください。
流石さん署長室まで…。
流石さん!いつまで待たせるつもりですか!?申し訳ありません…。
今から京都に戻ります。
事件はもう解決したんですよ。
今さら京都に何しに戻るんですか?いいえ!まだ事件は解決していません。
だってホシはもう自白したでしょ?芦田はかばっているのかもしれません。
かばっている?誰をですか?失礼します!あっ姫子さん!?亜由美さん連絡もしないで仕事休んでましたね。
姫子さんが言うようにやっぱり芦田は亜由美さんのことをかばっているんですかね?マッちゃんの着物が切り裂かれて石堂に掛けられていたことがどうしても気になるのよ。
マッちゃんに反発していた亜由美さんが真犯人だとしたら着物のことは納得できるわね。
だけど本当に芦田が誰かをかばっているんだとしたら松園さんをかばってるって可能性もありますよね。
マッちゃんを?松園さんにも2人を殺す動機はあったわけでしょ?凶器になったつげ櫛だって簡単に手に入るじゃないですか。
だったら着物は?どうしてマッちゃんがわざわざ自分の着物を切り裂かなくちゃならないのよ!?自分の分身みたいな着物をそんなことするわけないでしょ!芦田さんが…。
竹村さんと石堂社長を殺したことを自供しました。
芦田くんが?そんな…。
そんなはずはない。
芦田さん誰かをかばっているんじゃない?マッちゃんもしかして何か知ってるんじゃ…!?竹村さんが殺された晩亜由美さん横浜に泊まっていたそうね。
3月31日の晩つまり石堂社長が殺された晩亜由美さんどこにいたのかしら?亜由美とは連絡も取っていないんだ。
そんなことはわからないよ。
だいたい亜由美も芦田くんももうすぐ結婚するんだよ。
どうしてそんなときに…。
結婚するからこそ幸せを邪魔する2人にはいなくなってほしかったこともあるわ。
幸せを邪魔する?あの…念のためにお訊きしますけど松園さんは3月31日の夜京都にいらっしゃいました?まだそんなこと言ってるの?念のためですよ。
次の日が発表会だったのでここにこもっていろいろと準備をしていました。
そのことを証明してくれる人はいますか?あの晩は誰もいなかったから…。
あっ散歩に出ました。
ほら写真が…。
趣味だって言っただろ?ちょっと白川あたりに散歩に出たときに撮ったものです。
あきれた。
マッちゃんが自分の着物を裂いてまであんなことするわけないって何回言ったらわかるのよ!姫子さんには悪いけどこれはアリバイにはなりませんよ。
だってここにちゃんと日付と時間が…!日付と時間なんてどうにでも変えられるんですよ。
へっ?そうなの?だから余計なんか怪しいんだよなぁこれ…。
だったらここに写ってる舞妓さん探して訊いてみましょうよ!これあなたね?へえそうどす。
これを撮ったのは3月31日の夜だった?そやったと思いますけど…!?思いますじゃないの。
ちゃんと思い出してほしいの!無理どす。
1日に何回もこうやって写真撮らはりますさかい…。
ちゃんとなんて覚えてられまへん!そやけどここに日付が入ってますさかいきっと3月31日に撮りました。
どうもありがとう。
あっせっかくだから自分も…。
あのちょっとすみません!あっすみません!一緒に写真いいですか?姫子さん!姫子さんも一緒に…。
姫子さん?姫子さん!?ついさっき出来上がってちょうど今届いたところなんだ。
いい仕上がりだ。
あの日から亜由美さんの花嫁衣装を最後の作品にしようと思っていたのね。
だから突然引退宣言なんか…。
姫ちゃん気づいたんだね?少しだけ時間をくれないか?最後に自分の手でこれに落款を入れたいんだ。
わかりました。
すまない。
あっ姫子さん!置いてきぼりはないでしょ!?姫子さん?亜由美さん!?父いますか?どうしたの?今父から変な電話が…!姫子さん!
(松園)姫ちゃんすまない。
マッちゃん…!?お母さんの写真がない。
えっ!渡月橋…。
母の好きだった場所です。
よくここに2人で来たね。
やっぱりお前がそばにいてくれないとダメだ。

(亜由美)お父さん!何をするつもり?姫ちゃん許してくれ…。
何やってるのお父さん?亜由美母さんのところへ行かせてくれ。
何言ってるのよお父さん!やめて!「バラが咲いたバラが咲いた真っ赤なバラが〜」「淋しかった僕の庭にバラが咲いた〜」「たったひとつ咲いたバラ小さなバラで〜」「淋しかった僕の庭が明るくなった〜」「バラよバラよ〜小さなバラ」「いつまでもそこに咲いてておくれ〜」マッちゃんもうバカなことは考えないわね?3月31日の晩本当は京都にいなかったわね?この写真は4月に入ってから撮ったものでしょ?やっぱり姫ちゃんは京女だね。
京女なら誰でも一度は舞妓さんにあこがれるものよ。
姫子さんどうして4月に入って撮ったってわかったんですか?舞妓さんの頭を見て。
かんざしを差しているでしょ?これは「花かんざし」といって月ごとに花が変わっていくの。
3月だったら菜の花。
4月だったら桜。
この花かんざしは間違いなく桜よ…。
本当だ!姫ちゃんの思っているとおり竹村と石堂を殺したのは私だ。
どうして!?どうしてお父さんが?亜由美さんそれはすべてあなたを守るためよ。
姫ちゃんいい!もう何も言わないでくれ!いいえ。
確かに亜由美さんにとってはつらいことだけどこのことは亜由美さんも知っておいたほうがいいと思うわ。
亜由美さん自身が嫌な過去からさよならするためにもね。
もういいんだよ姫ちゃん!頼むからやめてくれ!聞かせてください!今聞かないと一生後悔すると思うんです。
お願いします!マッちゃん…。
亜由美さんあなた竹村にひどいビデオを隠し撮りされていたの。
(亜由美)ビデオ…?亜由美…!竹村の野郎…!竹村はそのビデオをマッちゃんに送りつけて脅迫したのよ。
ビデオをばらまかれたくなかったら俺の言うことを聞けって…。
だからお父さん竹村と組んで仕事なんか…。
桔梗屋の石堂社長と組んでいた竹村は儲けるためには自分のブランドだけではもの足らず松園龍雲というもっと大きなブランドが欲しかったのよ。
だから亜由美さんに近づいて…。
最低…!あの日竹村と何があったの?最初から殺すつもりはなかったんでしょ?私のせいです。
どういうことなの?あの日私どうしても父には竹村と一緒に仕事をしてほしくなくて直接竹村にかけ合ったんです。
嘘よ!あなたみたいな男と父が仕事したがるわけないじゃない!今晩ホテルの俺の部屋に来いよ。
二度と父と仕事しないって約束してくれる?部屋に来たら約束してやるよ。
(亜由美)ここでして!つげ櫛職人なんかと結婚してもつまんないぞ。
一度女に刺されてみたかったんだ…。
亜由美やめろ!やめなさい!京都に帰れって言ったじゃないか!だったらこの場で誓ってよ!二度とこんな男と仕事しないって!誓えないの?最低…。
お父さん最低よ!松園先生女殴っちゃダメですよ。
男として最低だな。
貴様!貴様を殺してやりたい!殺してやりたい!殺してやりたい!松園先生!?何をしてるんです!
(松園)そのときもう限界だと思った。
このままだと着物作家松園龍雲は完全に死んでしまう。
亜由美の心も私から完全に離れていってしまう。
だから竹村との関係を逆転させるために賭けに出たんだ。
組んで仕事をするのはこれが最後にしよう。
それはどういう意味ですか?亜由美のテープを世間にばらまくならばらまけばいい。
その前にお前と石堂のことを警察に告発してやる。
俺たちがそんな足がつくようなことしてると思ってるんですか?ビデオをいくら調べたって俺が撮ってばらまいたなんてこと一切証明できませんよ。
松園先生がビデオをばらまいてほしいって言うならいっそのことインターネットで公開しましょうか?日本どころか世界中で24時間娘さんがもだえてるところが見れますよ。
竹村!?この顔が…!あぁーっ!眼が…眼が…!
(松園)あのときすぐに姫ちゃんのところに自首して行こうと思った。
(松園)本当にそう思った。
(松園)だけどまだやり残したことがあったんだ。
そんなマッちゃんにはお構いなしに今度は石堂からもっとひどい要求をされたんでしょ?春の新作発表会の前の日に石堂は私をわざわざ横浜まで呼びつけた。
3月31日の晩ね?明日の新作発表会でこれも先生のデザインとして発表させていただきますから。
これは私の作品じゃないよ。
先生の作品ですよ!ふざけるな!こんな粗悪品を松園龍雲の作品として発表できるか!失礼する。
もう娘さんだけの問題じゃないでしょう?竹村先生を殺したのは松園先生あなただ!あなた以外には考えられませんものね?明日こちらも発表させてもらっていいですね!?断る。
春の新作発表会は着物作家松園龍雲が1年で一番大事にしている発表会だ。
そこでこんなまがい物を発表するくらいならこのまま私は警察に行く。
松園先生まぁ落ち着いて話しましょうよ。
少しぐらい質を落としたってわかりゃしませんて。
お互い楽して稼ぎませんか?警察に行く。
先生ちょっと待って!先生待ってください!離せ!
(石堂)話を聞いてくださいよ先生!ちょっと待って…。
(松園)石堂!2人の遺体に落款のところから切り裂いた着物を掛けておいたのはどうして?着物作家竹村清人と自分自身に引導を渡したつもりだった。
どうしてビデオのことを私に話してくれなかったの?話してくれてたらこんなことにはならなかったのに…!ねえどうして?亜由美さん。
確かにあなたの言うとおりだわ。
ビデオのことをせめて警察に相談してくれてたらこんなことにはならなかったかもしれない。
でもそれができなかったお父さんの気持ちもわかってあげて。
わからない…。
わからないわよ!私のために全部背負い込むなんて…。
バカ!お父さんはバカよ!松園さん…。
亜由美さんあなたに見せたいものがあるの。
亜由美さんこれはあなたの花嫁衣装よ。
お父さんさっき言ったでしょ?自首したかったけどやり残したことがあったって…。
それはこれが出来上がるのを見届けたかったことよ。
知らなかった。
私のためにこんな花嫁衣装…。
お父さんは竹村たちに脅迫されて悩み苦しんだと思うわ。
でも悩んで悩んで悩み抜いた末着物作家の魂をたとえ売ってでもあなたのことを命がけで守ることを選んだの。
お父さんをそうさせたのは間違いなくあなたへの愛情よ。
その愛情の証がこの花嫁衣装だわ。
ごめんなさい。
お父さんごめんなさい。
私のためにごめんなさい…。
お前がどうして謝るんだ?お前に悪いことは何ひとつないんだぞ。
私のことなんか忘れて芦田くんと1日も早く結婚しなさい。
いやいやよ!お父さんほっといて結婚なんてできない!亜由美…。
芦田くんが私の罪をかぶろうとしたのもお前を守るためだったんだぞ!私にはもうお前を守ってやることができない。
芦田くんならきっとお前を幸せにしてくれる。
お父さん…。
マッちゃんきちんと罪を償って1日も早く亜由美さんの花嫁姿を見てあげて。
ご苦労さまです。
いやぁ本当にご苦労さまですね。
まぁ二度も職務命令違反を犯して京都に行ってるのにこの程度ですんでいるんですから感謝してもらいたいですね。
(携帯電話)はい堤です。
(啓吾)「恭一か!?」あの姫ちゃんなぁ京都からまだ戻ってないのかい?「戻ってないね」えぇそりゃどうしてだい!?だってとっくに事件は解決したんだろ?京都で別の幼なじみとどうとかって言ってたな…。
別の幼なじみってどういうことだよ!?「忙しいんだ。
切るよ」お前署長としてそういうことでいいのかい?おい恭一恭一!流石さん今親父から電話でめちゃくちゃ怒られました。
姫ちゃんをこれ以上いじめるなって言われたんでしょ?残念でした。
もっと厳しい罰を与えるようにときつく叱られました。
あと10台ほどよろしくお願いします。
啓吾さんがそんなこと言うわけないでしょ!止めてください。
ホースを下ろしなさい!啓吾さんがそんなこと言うわけないでしょ!もう!2014/10/22(水) 14:00〜15:51
ABCテレビ1
おばはん刑事!流石姫子8[再][字]

京都祇園、着物ショー連続殺人!引き裂かれた花嫁衣裳と花かんざしにトリックが…

詳細情報
◇出演者
中村玉緒、鶴見辰吾、竜雷太、北村総一朗、柳沢慎吾

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz

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