くらし☆解説「エボラ出血熱と日本」 2014.10.22

生字幕放送でお伝えします岩渕⇒こんにちは10時5分です。
「くらしきらり解説」です。
きょうのテーマは、こちらです。
アフリカで流行が広がっているエボラ出血熱。
スペインやアメリカでも感染者が出ていますが、日本への影響はどうなんでしょうか、担当は谷田部雅嗣解説委員です。
谷田部さん、アメリカで感染者が出たということで、日本でもこういう感染が起きるのではないかと心配ですね。
アメリカは世界でいちばん感染症対策が進んでいる国と思われていましたので、びっくりしたわけですけれどもいずれにしても日本とかアメリカでも、もしエボラ出血熱の人が入国しても、アフリカのようにどんどん広がっていくということは考えられないので、その点は安心していいんですがアメリカと日本の対策についてきょうはお話ししたいと思います。
今の流行状況はどうなっていますか。
流行しているのは、アフリカの西部です。
ギニア、リベリア、シエラレオネという国で現在感染者の数が合計1万人近くになっていてほぼ半分の方が亡くなっているということです。
WHOが、このまま感染者が増えると12月には毎週、感染者が1万人というような状況にもなってくるおそれがあるというふうに警告しています。
この感染は、そもそも収まらないんですか。
原因となるのはエボラウイルスというものです。
このウイルスは感染した人が症状を起こしてその段階で血液とか、吐いたり下痢をしたりといった排せつ物の中にウイルスが含まれるようになりますのでそれに触れることで感染します。
インフルエンザとかノロウイルスのようにせきをしたりすることによってその辺にウイルスが飛び散ることで感染するという空気感染は起こらないとされています。
とにかく触れないようにするということで隔離ですね。
ですからこの流行を抑えるためにはエボラウイルスを持っている感染者の人を隔離するということ、そして治療することが大事です。
この西アフリカでは例えば、人口密集地で起きてしまったということもありますしもともと医療機関が少ないお医者さんとか看護師さんの数が足りない。
現地の方が感染症に対する知識がないということで、隔離することがいかに大事かということをなかなか理解してもらえないということで、感染者の隔離が難しいということで広がってしまったというのが現状です。
アメリカで感染者が出たというのは、どうしてですか。
これも大変不思議な話なんですが発端となったのは先月、リベリアからアメリカに入った人男性なんですが、この方が、リベリアで患者さんと接触したことがあって、それで入国してしまったということです問題は。
最初に男性を診断したときにリベリアから来たということが情報として伝わらなかったのかもしれませんが見逃してしまったということです。
その結果、診断が遅れて症状が悪化して隔離治療されましたが今月8日に亡くなってしまったということです。
問題は、なぜ最初に見逃してしまったのか、エボラ出血熱の特徴としては突然、発熱する、症状が進むと出血をするということがあるんですが突然、熱が出るというのはアフリカで同じように流行しているマラリアなどがあるので、見ただけでは区別が難しい血液を採ってエボラウイルスであるかということを検査しなければ分からないということです。
診断しにくい、これは日本でも同じことです。
目の前に感染した人が来ても必ずしも診断できるとはかぎらないというところなんです。
今回、二次感染もありましたね。
看護師さんが、ちゃんと防護服を着て治療にあたったということなんですけれども、今月12日に1人そして今月14日に2人目ということで2人の方が感染した。
この2人目の方は、なおかつ感染が確認される前に飛行機に乗ってしまったんです。
飛行機に乗った人にも感染したのではないかというふうにおそれられているんですが、今のところここから感染者が出たとは報告されていません。
それほど大変ではないかもしれませんが問題はなぜ防護服を着ているのに感染してしまったのかということです。
どうしてですか。
これは、防護服の着用訓練がうまくいってなかったのではないか、着るときに不備があったのではないかということで例を挙げてみます。
これは軍手ですが、例えばこのような手袋をしますね、患者さんの治療をするというときに表面にウイルスが付きます。
脱いだ手が表面に触ってしまって、そして目などを触ると粘膜から感染してしまうということで、手袋を裏返して脱ぐここにはウイルスが付いていませんので、付いていない面でもう一方の手袋を脱ぐということですね。
手にはウイルスが当然、付いていないということで、こういった形でやらなければこういった手順にミスがあると感染してしまうということが起きてしまいます。
スペインで起きた二次感染もそうしたミスがあったんですね。
こういったことが日本でも起きる可能性があります。
教訓にしなければいけません。
もし日本に入ってきた場合対策はどうするんでしょうか。
1つは水際対策です。
アメリカとかヨーロッパですと、西アフリカから直接やって来る直行便があります。
そうするとリベリアから来たということが分かったりするんですが、日本ではそういった直行便がありませんので、どこから来たか分からないということがあるので乗客の人にどこから来ましたか西アフリカに滞在したことがあるかを聞いて申告してもらう。
症状が出ていれば、もちろんそのまま診断して隔離治療ということになるんですが、そうじゃない場合はひとつ、潜伏期間がありますので症状が出ていない、ただ3週間ぐらいは様子を見なければいけません。
そういうことがあるので、こういった流行地域で旅行したとかという方は発熱や下痢がないかもしくはこういうことが21日間の間に起きてしまったら近くの保健所に連絡してもらう相談するというようなことです。
というようなことをしているんです。
さらに厚生労働省はギニアやリベリア、シエラレオネ3週間以内に滞在したことがあれば申告してもらって、そして潜伏期間が終わるまでは、毎日検疫所に連絡をするというようなことを義務づけるというようなこともしています。
これで水際では、ある程度防げる可能性もあるんですが、必ずしもアメリカのようにとにかく入ってきてから発病して分かるというようなことがありますので、どうするかということです。
そうすると例えば日本には感染症指定医療機関というのが全国47か所あります。
エボラとか、そのほかにも、重要な感染症があります。
そういう感染症が起きた場合は収容して隔離治療するということが定められています。
法律で、医療機関でエボラ出血熱の人を確認しましたということならば、届け出なければいけません。
保健所などでも連絡が入って診断された人が病院に運ばれるんです。
運ばれる、例えば車をどういう形にするか細かく決まっています。
実際に出た場合は、そういったことが行われるんですが、アメリカの例にあるように例えば防護服の着方1つでもあるいは車の使い方とかいろいろなところで実際にやってみなければ分からないということがあります。
そういう実地訓練が必要です。
アメリカの例を受けて、日本でもこういった病院でとにかく実施訓練をしようというようなことが行われていて、今週とか来週とか実施訓練をやるというところもあります。
アメリカですと2人で1組看護にあたります装着したり脱いだりするときにお互いにミスが起きないように確認することが大事です。
安全を保つためにもそういった形でやるほうがいいというようなことが言われています、実際には例えばここで感染者が見つかりましたというときに、どうやってあとから消毒するか細かいところも詰めていかないとパニックになってしまうということもあります。
こういう心配はアフリカで感染が広がっているからです、ですからその火を消せば心配もなくなります。
谷田部解説委員でした。
あすはこちらです。
2014/10/22(水) 10:05〜10:15
NHK総合1・神戸
くらし☆解説「エボラ出血熱と日本」[字]

NHK解説委員…谷田部雅嗣,【司会】岩渕梢

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【出演】NHK解説委員…谷田部雅嗣,【司会】岩渕梢

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ニュース/報道 – 解説
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
情報/ワイドショー – 健康・医療

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