ガイアの夜明け【“食の安全”を守る!驚きの仕組み】 2014.10.21

「GAIA」…それは息づく大きな生命体。
混沌の時代にも希望を見いだし再生を果たして未来へ向かう。
そこにきっと夜明けがやってくる。
横浜市の中心部ここに人気のスーパーマーケットがあります。
ここは飲食店など大量の食材を必要とする人向けの店です。
こんにゃくはこの大きさ。
たっぷり入って値段も安い。
このため今や更に海外から取り寄せたさまざまな食材もこの店のウリです。
しかし今ある輸入食材で頭の痛い問題が出ていたのです。
業務スーパーを運営するのは品質管理の担当者があるデータを見せてくれました。
中国産の鶏肉加工品の出荷が7月に比べ3割近く減っていたのです。
そのきっかけは…。
7月に発覚した中国の食品工場が期限切れの鶏肉を使用していた問題です。
問題を起こした工場と取り引きのあったマクドナルドは…。
この問題の影響で上場以来初の営業赤字に陥る見通しとなりました。
以前から安全管理を徹底して行ってきました。
倉庫に中国で作られた鶏肉商品がありました。
問題の工場とは別のところから輸入したものです。
こちらは日本に届いた中国産の鶏肉は更に神戸物産独自の検査を行います。
倉庫で温度管理や臭いなど10項目以上をチェック。
このあと鶏肉は本社の品質管理室に持ち込まれ専門のスタッフによる検査に移ります。
まず検査する鶏肉を細かく刻みます。
そこに水を加え成分を抽出した液体を検査します。
神戸物産は20項目の検査が可能な体制を整えています。
こうした検査をすべての輸入食材で行っているそうです。
しかし依然中国産の売り上げは回復のメドが立ちません。
というふうに真摯にとらえないといけない。
どうすれば消費者に中国産食材の安心・安全をアピールできるのか。
その翌日。
売り場に動きがありました。
これまでやってきた取り組みを大きなポップにして店内に掲げることにしたのです。
更に試食コーナーの横にパソコンを置き中国の工場での衛生管理の様子を紹介。
お客さんにも積極的に声をかけて説明します。
食の安心・安全をどう実現していくのか?現場の挑戦を追いました。
食材に関する情報をすべて公開する外食店。
その驚きのシステムとは?客が殺到する地方スーパー。
思わず買いたくなる420種類の安心商品。
試行錯誤の末たどり着いた栽培方法。
謎の粉の正体とは?近頃食の安心・安全をアピールするためにその食材を誰が作ったのか生産者を表示するスーパーや外食チェーンが増えています。
例えばこちらは…。
このように生産者の似顔絵と名前が貼られています。
顔が見える食品は野菜果物から始まって今は肉魚卵まで広がっているということです。
続いてこちらはモスバーガーの野菜バーガーという商品です。
このハンバーガーに使われているレタストマトタマネギは国内の契約農家から仕入れているということです。
モスバーガーの店舗に行くとご覧のようにすべての店舗でこのようなボードを出して使われている野菜をどこの誰が作ったのかを表示しているそうです。
そしてこちらは串に刺さった豚肉。
いわゆるやきとんとしてある飲食店が出しているものです。
一見なんの変哲もないやきとんに見えますが実は豚肉の流通経路をとことん追跡する驚きの仕組みを作り上げ特許まで取得しているということです。
『ガイアの夜明け』今回は安心・安全な食を提供するための最新の取り組みを追いました。
ここにご当地グルメで人気の店があります。
ひびき。
連日この賑わい。
はいすみません失礼いたします!人気は豚肉を串に刺して食べる辛味噌をたっぷりつけて食べるのが東松山流です。
やきとんを焼くのはこの機械。
遠赤外線の周りを1周するうちに焼き上がるというもの。
この機械ひびきが自社で開発し特許まで取得。
しかしひびきが持つ特許はこれだけではありません。
客がスマートフォンを取り出しました。
ポスターに記されている四角いQRコードを読み取ります。
すると…。
画面に出てきたのは自分が食べているやきとんの情報。
そこには豚肉の生産者の名前が。
しかしひびきの仕組みは更に上をいっていました。
生産者名の上には工場で串に刺した日付や担当者の名前まで。
豚肉の生産から販売までの経路がわかるいわゆるトレーサビリティーシステムがもうひとつの特許だったのです。
ひびきを運営する会社は埼玉県・川越市にあります。
豚肉を中心とした店を…。
こちらが情報公開を徹底する外食チェーンを作り上げた人物です。
豚肉の場合一部の豚を除いて加工場などで処理される過程でさまざまな牧場の豚肉が混ざってしまいます。
このため店に届いたときには誰が生産した豚なのかわからないことが多いのです。
そこに疑問を感じた日疋さんは独自に豚肉を追跡するシステムを構築。
ひびきはどうやってこうした仕組みを作り出すことができたのでしょうか?ある養豚場があります。
おはようございます。
そこに日疋さんがやってきました。
お世話になります。
いつもありがとうございます。
出迎えたのは生産者の橋本さんが育てるのは彩の国黒豚というブランド豚。
橋本さん含め貴重な黒豚です。
実は日疋さんはここの豚を店に出しているのです。
理由のひとつはこの餌。
通常は豚の成長を早めるためカロリーの高い配合飼料を使うそうです。
しかしここは餌に芋や麦などを使い成長のスピードをしぜんに近い状態にしているのです。
すると日疋さん。
本当に食べられます。
この他健康や衛生管理も徹底して行っています。
これがその管理台帳。
ちょっとした異変も見逃さないといいます。
出荷された橋本さんの豚はこうして加工された肉がひびきの工場に届きます。
箱を開けるとある証明書が入っていました。
そこには加工センターでつけられた「41975」という番号が載っていました。
生産者団体のホームページにその5ケタの番号を入力すると。
生産者の橋本さんの情報が表示されました。
更に加工された場所や日付もわかるようになっています。
届いた豚肉はここで商品の形にされます。
作業するのはベテランのパートたち。
肉を串焼きの大きさに切り揃え一本一本手作業で刺していきます。
刺し終わった串を入れるケースを見ると…。
1枚のラベルが貼ってありました。
そこには「1806」という新たな番号が…。
更に串にした日付や庄下さんという串打ちの担当者の名前まで書かれていました。
お名前が載ることでやっぱり仕事のやり方とかも変わってきますか?そしてホームページの「1806」をクリックすると…。
串にした日付と担当した庄下さんの名前がしっかり確認できます。
更に「41975」という番号もあってこの豚肉が加工された場所と生産者までたどれる仕組みなのです。
ひびきがあるプロジェクトに向けて動き出していました。
社長の日疋さんが手にするのは11月にオープンする新たな店のレイアウト。
生産のプロの全農がなぜ小さな外食チェーンをパートナーにしたのでしょうか?ここに県内でも有数の養豚場があります。
そこにやってきたのは…。
洋野牧場では八幡平ポークあいというブランド名の豚を生産しています。
日本各地の生産者とつながりをもつ全農が新店舗の食材候補の一つとして紹介。
宮原さんはどのように飼育してるかを確かめるためにやってきたのです。
洋野牧場では最新の設備を導入。
豚舎内の温度や湿度を豚の生育に最適な状態にしています。
このため病気にかかりにくく健康な豚に育つのです。
こうしてこだわって飼育してもなかなか認知度が上がらない。
生産者は悩んでいました。
話を聞いた宮原さん付加価値をつける武器としてひびきのトレーサビリティーを紹介しました。
ここの豚肉をひびきのシステムにのせて新店舗で使うことになりました。
10月。
岩手の洋野牧場からサンプル用の豚肉が届きました。
早速肉がスライスされます。
そしてひびきの豚肉と同様に作業日と商品番号それに作業者の名前を書いたメモを貼ります。
一方本社のテストキッチンではメニュー作りが始まっていました。
しかしここで宮原さんに新たな難題が降りかかったのです。
店で使う食材の徹底した情報公開がウリの外食チェーンひびき。
この日テストキッチンでは11月にオープンする新店舗のメニュー作りが行われていました。
その責任者が宮原さん。
宮原さんは岩手県産の豚肉八幡平ポークあいを新店舗のメーン食材に選びました。
肉本来の旨みを打ち出すため調味料はほとんど使わず分厚いステーキに。
社長の日疋さんの評価は?ここで日疋さんが宮原さんにこんな言葉を。
トレーサビリティーの更なる進化。
新たな課題に宮原さんこの表情。
東京神田の新店舗。
11月上旬のオープンに向け準備が佳境に入っていました。
しかし宮原さん新たな課題が頭から離れません。
お疲れさまです。
お疲れさまです。
そこに日疋さんがやってきました。
お疲れさまです。
お疲れさまです。
お疲れさまです。
はいお疲れさまです。
宮原さんパソコンを用意。
トレーサビリティーの進化版を報告します。
これがホームページ上で八幡平ポークあいの情報を伝える画面です。
宮原さんの改良点はその下のほう。
そこには岩手県の生産者が自ら書き込んだコメントがありました。
宮原さんは食材の情報を提供するだけでなく生産者と客の交流の場にしようと考えたのです。
思いが込もったトレーサビリティー。
社長も納得です。
一方客が殺到する地方スーパー。
わざわざ買いに来たくなる商品。
開発の裏側。
安心・安全な食材を仕入れるだけではなくそれを自ら開発しているスーパーが愛知県にあります。
こちらに並んでいるのはすべてそのスーパーのオリジナル商品だそうです。
例えばこちら。
こだわりの食パン。
袋を見ると無添加と表示されています。
原料の小麦粉は防腐剤を使っていないカナダ産のものを使用しているということです。
そしてこちらのリンゴ。
普通リンゴを育てるときの肥料には病気などを予防する薬が入っているということですがこちらはそうした肥料を使わずより安心な栄養剤を使って育てたそうです。
そして更にこちらの卵。
「求めうる最善の環境と飼料でおいしさを追求しました」と書いてあります。
どのように作られているかというと鶏をストレスのない開放的な環境で育てて飼料には米ぬかや薬草など自然なものを使っているということです。
こうしたこだわりの独自の商品はこのスーパーにおよそ420種類もあります。
これらの商品を作るために取り引きしている生産者や加工業者は全国で…。
このように北海道から沖縄までほぼ全国の生産者や業者と取り引きしているそうです。
地方のいちスーパーがいったいどうやってこれほどたくさんの独自商品を作ることができたのか。
その舞台裏を追いました。
江口さんが言うスーパーは愛知県・蒲郡市にあります。
平日の昼間だというのに店内はこのにぎわい。
こちらの長野県産のレタスはミネラルの多いお客が次々と買っていきます。
調味料や加工食品にもこだわりがあります。
こちらのスモークサーモンは添加物一切なし。
使っているのは食塩とコショウだけ。
こちらはこれに好みのルーを入れればすぐカレーが出来上がります。
にんじんやじゃがいもなどの具材が入っていますがその生産者までラベルに明記されているのです。
安心・安全にこだわっていても値段はお手頃。
こうした食品を日常的に食べてもらいたいとチラシなどは一切出さずその分価格を抑えているのです。
すばらしいぶどうですよ。
宮川さん…。
このスーパーの私たちはそれにのっていただけるようなそのように思ってるんです。
三浦さんは自らの思いに賛同してくれる農家や加工工場を全国を回って開拓してきました。
こんにちはお久しぶりです。
こんにちは。
ここはそのひとつお世話になります。
こちらこそ。
ありがとうございます。
齋藤さん夫婦は独自の方法でイチゴを栽培しています。
何かをまき始めました。
この粉は何なのでしょうか。
ダニを食べるダニをまく。
実はイチゴには10月になるとダニが発生します。
これがそのダニ。
イチゴの樹液を吸ってしまいます。
そこでその天敵となる別のダニをイチゴにまくのです。
下のオレンジのダニがこれがイチゴに発生するダニを食べてくれるのです。
食べたあとは餌がなくなるのでまいたダニも死んでしまいます。
この方法で齋藤さんはこの栽培方法にほれ込んだ三浦さん。
口説き落として契約農家になってもらったのです。
三浦さんは齋藤さんに新たな栽培方法を提案します。
それは特別な方法でこうすることで根の張りがよくなりイチゴが大きく甘くなったそうです。
齋藤さんのイチゴはサンヨネの目玉商品のひとつです。
社長さんにパートナーって言ったら失礼かもしれないけれど。
こうして農家と作り上げた商品が毎日店頭に並ぶのです。
さあいらっしゃい。
いかがですか。
さあお客様こちらは愛知県の農家が作ったサツマイモ。
3年かけて畑の農薬を抜いたあと麦を混ぜるなどして土を改良しました。
9年の歳月をかけてようやく実ったものです。
早速お客さんが手に取りました。
9年かけて作ったんですって。
へぇ〜。
ここの方の…。
そうなると…。
サンヨネの社長三浦さんが向かったのは…。
モリタンは業務用コロッケの専門メーカー。
三浦さんここで秋に向けた商品を作ってもらおうというのです。
もちろんおいしさと安心にこだわったサンヨネ独自のコロッケです。
ありがとうございます。
三浦さんがここにコロッケ作りを依頼するのには理由がありました。
それはコロッケにつけるパン粉。
実はそのパン粉を作るためにモリタンではわざわざ自社でパンを焼いています。
しかもそのパンはパン粉にまでこだわる姿勢に三浦さんは感動したのです。
パン粉を作る工程で使わないで作るためにはいよいよ秋のコロッケ作りへ。
しかし三浦さんこの表情。
実は心配事がありました。
ここにスーパーサンヨネの契約農家があります。
サンヨネの社長三浦さんは心配事があってわざわざ訪ねてきたのです。
物としてあがってるのが不思議なくらいで。
不思議なくらい?不思議なくらいです。
じゃあ普通の農協の管轄の人は?7割…。
ダメ?7割腐った。
実は9月北海道は大雨が続き農作物に大きな被害が出ていました。
三浦さんと滝川さんは30年以上のつきあい。
長年協力し合い難しいとされる無農薬でのカボチャの栽培に成功しました。
それを使ったコロッケを秋の目玉商品にしようと三浦さんは考えていたのですが…。
果たして長雨でカボチャは…。
どうやら問題はなさそう。
コロッケ作りは予定どおり始まることに。
こちらは食品工場のモリタン。
早速カボチャコロッケの製造が始まりました。
まずはカボチャを細かくカット。
皮も材料として使います。
これを蒸してペースト状にします。
添加物は一切使いません。
そしてあの自家製のパン粉をつけていきます。
秋の目玉商品カボチャコロッケが出来上がりました。
三浦さん出来上がったコロッケを早速試食。
これたまらない。
農家と工場そして三浦さんの安心・安全への思いがこもったコロッケです。
サンヨネの店頭にカボチャコロッケが並びました。
ところが客は素通り。
何があったのでしょうか?こだわりの商品を売る愛知県のスーパーサンヨネ。
店頭に無農薬のカボチャで作ったコロッケが並びました。
値段は1個80円。
ところがお客はなかなか手に取ってくれません。
どうやら発売したてで商品になじみがないようです。
そこで社長の三浦さん売り場に駆けつけます。
今年の新ものです。
声を張り上げてアピールします。
いらっしゃいませ。
するとその声につられてお客がカボチャコロッケに興味を示してくれました。
そして閉店間際準備していた800個のコロッケは見事完売。
三浦さん安心・安全な商品作りのため全国を駆け巡ります。
そういう考え方があるんです。
消費者が望む安心・安全な商品を届けるため地道な取り組みがさまざまな形で行われていることが今回わかりました。
安心・安全な食とひと言で言っても私たちが口にするまでには生産加工流通とあらゆる段階での目配りが必要なようです。
世界中から食材を輸入する日本でいかに安心・安全を確保していくのか。
今後も関心を持っていきたいと思います。
2014/10/21(火) 22:00〜22:54
テレビ大阪1
ガイアの夜明け【“食の安全”を守る!驚きの仕組み】[字]

ここまで分かる!驚きのトレーサビリティー▼安心安全な商品は自分たちで作れ…地方スーパーの挑戦▼消費者の求める食の安心安全をどう実現するのか?その取り組みを追った

詳細情報
番組内容
今年7月、中国の食肉会社が使用期限切れの肉を使用した問題が発覚。日本の消費者の間で再び“食の安心・安全”への関心が高まっている。番組では、食の安心・安全にこだわり、好業績をあげる企業に注目。独自に開発したトレーサビリティーを構築し、消費者に顔の見える商品を提供している飲食店や徹底した安心安全なオリジナル商品を全国の生産者と一緒に開発する地方のスーパーマーケットを取材する。
出演者
【案内人】江口洋介
【ナレーター】杉本哲太
音楽
【音楽】
新井誠志
【テーマ曲】
◆オープニング曲
 「鼓動〜ガイアの夜明け」(作曲/岸利至)
◆エンディング曲
 「夜空の花」(作曲/新井誠志)
「ガイア」とは
ギリシャ神話に登場する「大地の女神」を意味し、後にノーベル賞作家のウイリアム・ゴールディングが「地球」を指して“ガイア”と呼んだことから「ガイア=地球」という解釈が定着している。「ガイアの夜明け」という番組タイトルには、地球規模で経済事象を捉えることで21世紀の新たな日本像を模索すること、そして低迷する経済状況からの再生=「夜明け」を目指す現在の日本を描くという意味合いが込められている。
関連情報
◆ホームページ

http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/

◆公式Twitter

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