ハートネットTV ブレイクスルー「file.12 JK・可能性を信じてる」 2014.10.20

今日も行き場を失った少女たちが街をさまよっています。
仁藤夢乃さんはそんな少女たちの悩みに耳を傾け力になりたいと活動しています
すいません。
話を聞いた女子中高生は1,000人以上。
普通の少女たちが裏社会に陥っていくリアルを伝えてきました
そこには大人たちが目を背ける現実があります
活動の原動力は悩み苦しんだ自身の過去です。
家にも学校にも居場所をなくし流されるままに渋谷をさまよった日々
そんな仁藤さんを変えてくれたのは一人の大人との出会い
同じ目線に立ち可能性を信じてくれました。
今大人になった仁藤さんが今度は少女たちに伝えたい。
あなたの可能性を信じてる
僕たちはみんなつらい事悲しい事悔しい事にぶつかり前に進めなくなってしまう時があります。
そんな時再び一歩前に踏み出すヒントを探る「ブレイクスルー」。
今日ご紹介するのはかつて家にも学校にも居場所がなく日々渋谷をさまよっていたという仁藤夢乃さんです。
夜11時仁藤さんは少女たちがさまよう街へと向かいます。
すいません。
高校生?やっぱり何か…。
あっ仕事?そうなんだ。
あっそうなんだ。
少女たちは女子高生を売りにした夜の店で働くため街に出ていました。
(仁藤)仁藤夢乃っていうんですけど高校生でね…さまざまな悩みを抱え渋谷や秋葉原を漂う少女たち。
かつて同じ境遇にいた自分を重ねながら仁藤さんは声をかけます。
何か困った事あったら連絡して。
大学を出てから少女たちが抱える問題を社会に伝える活動をしてきた仁藤さん。
この日は内閣府主催の勉強会に講師として参加しました。
(仁藤)今も本当もうリアルタイムにそういう状況にある…。
集まったのは各省庁や地方自治体などで若者問題に取り組む人たち。
仁藤さんが訴えるのは大人たちが見ようとしない女子高生の実態。
制服を着て客と街をデートする…女子高生を売りにした接客業が広がっています。
性産業に取り込まれていく少女たち。
多くは普通の子だといいます。
特別な少女たちの問題という思い込みをなくしてほしい。
仁藤さんのもとには日々少女たちからSOSが送られてきます。
「死にたい。
誰か助けて」。
せっぱ詰まった思いがつづられていました。
待っていたのは都内の高校に通う17歳のマコさんです。
どこにでもいる普通の女の子。
裏社会に陥っていくきっかけとなったのはJKお散歩でした。
仁藤さんはまずはマコさんの話にじっくり耳を傾けます。
居場所がない。
街をさまようのは寂しさを埋めるため。
駄目だと分かっていても抜け出せない今の生活。
かつて同じような闇の中にいた仁藤さんは今からでも変わる事ができるとマコさんに語りかけます。
居場所をなくした少女たちに必要なのは信じられる大人の存在。
彼女たちにいつでも気軽に頼ってもらいたい。
仁藤さんは考えています。
今日は仁藤夢乃さんにお越し頂いています。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
今の実情っていうのはああいう講演会で話されたら大人たちはどういうリアクションをとるんですか?結構私高校でも講演なんかするんですけど高校で話すとすごい先生が驚かれてる事っていうのもあるんですけど。
大人が知らないっていう事がすごく怖くて。
だから子どもたちも今働いてる子なんかああいう所で働いてる子も知らないからやっちゃうんです。
何で知らないかっていったらやっぱり危険を教えられてないし自分事として思えない。
でもそれは大人にも話してもみんな知らないんだからそこのギャップを埋めていかないといけないなっていうのはすごい思ってます。
お散歩って言えば健全なのかっていう…。
このトラップだらけで…。
何か規制されてもどんどんどんどん悪い大人がアイデアで健全に聞こえるような形システムを生み出していってまた若い子をむくな子たちを引っ張り込んでくっていう…。
そういう子たちには話して危ないよとかって教えたりとか具体的にいろいろアドバイスするんですけどある意味従順なんでお店の人に決められたルールもすごく守るので。
「店長に辞めたいって言ったら3か月前に言われないと困るって言われたんであと3か月働きます」なんていう話とか。
素直すぎる純粋すぎるそういう子の方が…。
そっか。
そうなんです。
その相談相手に今夢乃さんがなってらっしゃるんだろうなって思うんですけど。
マコさんってあれからいろいろ変化ってあったんですか?
(仁藤)今はもうすごい笑顔に…。
ちょっとずつ自信もできたし一回私たちの仲間たちを呼んで一緒にごはん食べて「高校時代どんなだったの?」とか言って。
みんなで話してたら「いや〜。
私は大人の話は聞いた事がなかったから何かすごい視野が開けた」って言ったりしてくるんですけど…。
やっぱり過去に失敗だったり過去につらいものを抱えてる人がそれを昇華できるのって誰かに自分もそうだったよって言ってあげられる優しさだと思うんですよ。
結局今の行政の支援とかでも窓口はあるし受け皿の議論というのはすごいされてるんですよ。
でもそういう女の子って来ないんだよねって言われるんですね。
来ないんです。
窓口を開いてるだけでは。
今悩んでる女の子たちを救うには健やかすぎては救えない気がして。
変な言い方だけど正しい大人がちょっとチャラい感じで話しかけられるような…。
そんな感じだったら何かすてきなんだけど。
やっぱり健やかなものって敷居が高くなるじゃないですか。
でもやっぱりそこに踏み込まない限りはその子たちは一人では生きていけないしどんどんそういう所に行ってしまうのでその覚悟を本当大人が持って本当はやってほしいと思ってやってます。
東京郊外の共働きの家庭で育った仁藤さん。
明るく活発な女の子でした。
中高一貫校に進学し成績も優秀でしたがふとした事で駄目な子のレッテルを貼られます。
更に家では子育てに疲れうつ病になった母親と度々衝突するようになりました。
家にはいたくない。
渋谷をさまよう生活が始まります。
お金を稼ぐため街で誘われたメイドカフェでバイト。
しかしそこで出会う人たちとのつきあいは裏切ったり裏切られたり。
心は落ち着きませんでした。
疲れ果てた仁藤さんは高校を退学。
生きる希望を失います。
(踏切の音)そんな仁藤さんを変えたのは一人の大人との出会いでした。
阿蘇敏文さん。
高校中退者が通う予備校で20年近く講師をしていました。
阿蘇さんが担当していたのは農業を通して生き方を学ぶ農園ゼミです。
仁藤さんが初めて農園に行った日。
阿蘇さんのもとには仁藤さんのほかにも引きこもりやいじめなどで居場所をなくした若者たちが集まってきていました。
はい乾杯。
4年前に他界した阿蘇さん。
いつでも若者を子ども扱いせず一人の人として向き合ってくれたといいます。
当時仁藤さんはなかなか心を開けずにいました。
大人は信用できない。
そんな仁藤さんに阿蘇さんは根気強く話しかけてきました。
ようやく出会えた信頼できる大人。
仁藤さんの心は少しずつほぐれていきました。
そんな阿蘇さんが教えてくれた大切な事があります。
自分がそうやって自分を見せてるから相手にも見せてもらえるっていう話は本当そうだなと思って。
自分の殻を破れば可能性は広がる。
阿蘇さんの教えを少女たちに伝えたいと仁藤さんは考えています。
今あのころの自分を振り返ってみてどうですか?でもすごいその時は大人は分かってくれないっていう思いがすごい強くて。
でも阿蘇さんは何だろう…すごい向き合ってくれた大人だったんですよ。
どういうコミュニケーションのとり方されてたんですか?まずは誰が来ても最初にようこそって。
よく来たねとは言ってくれるんですね。
でもそのあとやっぱり話聞く中でそれは違うと思う事があったら言ってくる。
それは君も悪かったんじゃないなんていう事も言うし何か理不尽な男の子にばっかりつらい作業させて男の子からそれこそデモみたいな反対運動が起きたりとか。
その時の阿蘇さんの行動ってどうだったんですか?何か言い合ってました。
ちゃんと自分の考え改める事もあったし謝る事もあった。
…で弱みも見せてくれる。
完璧じゃない自分を見せてくれたんですよ。
だから私たちも…。
いびつなまま受け入れてもらえたから。
心開いてこない人に心開けないですもんね。
そうなんですよ。
本当単純に。
支援を提供するとかじゃなくて一緒に道を切り開いていってくれるような大人ですよね。
何かしてあげるとかじゃなくて。
阿蘇さんに出会って阿蘇さんの関わる大人たちとまた出会って視野がすごく広がったって事で…世界観とか。
いろんな阿蘇さんの仲間たちとかいろんな大人が国籍とか年齢とか職業を超えて畑にやって来てたんですね。
そんな人たちと作業を通して50代のおばちゃんが来て「私50歳になってから新しい資格取ったのよ」っておっしゃっててその時は「えっ50歳になってから新たな資格とか新たな人生ってあるの?」って。
そういう衝撃だったりとかそういう大人からあなたまだいけるよとか応援してるよとかって言われると自分も…。
まずは阿蘇さんが可能性を先に信じてくれたから私も信じれた。
でも今の悩んでる女の子たちっていうのは結構先に自分で諦める前に大人から諦められてる子っていうのはすごく多いんですよ。
だから私たちが彼女たちの事を信じ直さなきゃいけないし…。
2011年東日本大震災で大きな被害を受けた女川町に向かった仁藤さん。
復興に向け自分たちも何かしたいと考えている地元の高校生たちに出会います。
仁藤さんと高校生は一緒にお菓子を開発。
売り上げの一部は復興のための支援金になりました。
どんな状況にあっても高校生には希望と可能性がある。
仁藤さんは確信します。
震災後は東北に…。
私は当時学生でボランティアで行ったんですけど避難所を回る中で高校生っていう存在がすごい気になっていたんですね。
高校生がぽつんと一人でいる子がいてそういう子たちに話しかけて仲良くやっているうちに高校生たちも何かしたいっていう思いをすごい持ってるっていう事に気付いたんですね。
今日は一緒に商品開発をした佐々木いずみさんにお電話がつながっているそうなのでちょっとお話聞いてみたいと思います。
もしもし。

(いずみ)もしもし。
いずみさんにとって夢乃さんってどんな人ですか?・まあ一番最初は明るい東京のギャルだって思って。
「これ一緒にやろうよ」って言われて「何言ってんの?」みたいな感じだったんですけど今いろんな活動振り返ってみて考え方いろんなものを変えてくれた人ですね。
(仁藤)いずみちゃん何が変わった?・見た目的に言うと私震災後とかいろいろ人と話す事も減って自分の中に閉じ籠もろうとして前髪とかすごい長かったんですよ。
確かに。
隠してたんだ顔を。
・だけど販売活動を通していくうちに自分の中から発生していく何かとともに前髪も眉毛ぐらいにバツンって切ってもっと視野を広げる意味で明るくなれましたね。
いや〜。
いずみさんこれからどんな事やってみたいですか?・やっぱり自分から何かを発信しなきゃ何か始まんないっていう事はすごく学んだので若い観点と大人からの観点で復興のしかたはさまざまだなって思うのでそういう面にいろいろ関わっていきたいなとはずっと思ってます。
すてき。
本当にありがとうございましたお電話。
・ありがとうございます。
お話しできてうれしかったです。
いずみちゃんすごくしっかりした方だなっていうイメージを受けたんですけれども初めて会った時はこういうしゃべり方の女性ではなかったって事ですか?全然しゃべらなくてみんなもうこんな固まっちゃって「はい。
よろしくお願いします」と何か小声で言う。
最初はガチガチだったのかしらって。
どんどん変わって…。
それで仁藤さんが今度与えた影響で彼女は今電話で自分が踏み込まないと扉が開かないような事を学んだって言っていた。
このポジティブな連鎖をもう生み始めてるんだなってすごい今電話で感じたんですけど…。
(仁藤)やっぱりそうですよね。
自分の可能性を信じてほしいっていうのはすごい思ってだから「できるよ!」っていうかお互いが殻を破ってというかでも最初のきっかけは大人がすべきだし。
その殻を自分から一歩踏み出せるかっていうところが本当その子と自分の人生をこれから変えていくっていうか一緒にいろんな人を巻き込んで生きていけるようにしたいっていうかなるといいな。
(仁藤)こんにちは〜。
こんにちは。
仁藤です。
よろしくお願いします。
あっ本当?え〜すごい。
いきま〜す。
はいチーズ。
本当今日はありがとうございました。
(一同)ありがとうございます。
(拍手)2014/10/20(月) 13:05〜13:35
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ハートネットTV「ブレイクスルー」。第12回は、居場所をなくした少女の自立を支援する仁藤夢乃さん。【出演】風間俊介(俳優)安藤桃子(映画監督)【音楽】若旦那

詳細情報
番組内容
ハートネットTV。月曜日は、壁にぶつかって悩んだ時、一歩前に進むためのヒントを探る企画「ブレイクスルー」。第12回は、女子高生の自立を支援する団体“Colabo”の代表・仁藤夢乃さん(24)。高校時代、家にも学校にも居場所がなく渋谷をさまよった仁藤さん。自分が大人になったいま、生きづらさを抱える少女たちをどう救えるのか、活動の日々を追った。【出演】風間俊介(俳優)安藤桃子(映画監督)【音楽】若旦那
出演者
【出演】一般社団法人Colabo代表…仁藤夢乃,【司会】風間俊介,安藤桃子

ジャンル :
福祉 – 社会福祉
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
福祉 – ボランティア

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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