課外授業 ようこそ先輩「最高の調味料はおもてなし〜和食料理人 松久信幸〜」 2014.10.20

今回の舞台は…先輩は坊主頭で…胸にはサングラス。
和洋折衷独特な姿のこのお方。
(松久信幸)月に1回は帰ってくるんですけども3日間ぐらいしか日本にいないので…。
そうですね今年間10か月ぐらい旅をしていますかね。
世界中を飛び回る…松久さんは海外でもたくさんのレストランを経営。
世界中の人々の舌を魅了してきました。
そんな松久さんが日本の後輩たちに伝えたいのは料理の技ではなくあの言葉。
今日は君たちにそういうものをいろんな所にこれから行って見つけてもらいたいなと…。
おもてなしって何だろう?松久さんはお客さんがたくさんいる場所に行けば分かると言います。
おもてなしと料理にはどんな関係があるのか難しそうですね。
そして泣き出す女の子。
何があったんでしょう?埼玉県北東部にある…海外で暮らす松久さんにとって52年ぶりの母校です。
おはようございます。
待っていたのは卒業間近の6年生36人。
ふだん僕は日本には住んでいない。
アメリカに住んでいます。
アメリカではみんなは…。
何て書いてありますか?
(子どもたち)NOBU。
みんな今日と明日僕の事をNOBUさんと呼んで下さい。
よろしくお願いします。
君たちもレストランに行った事はたくさんあると思うんだけどもレストランに行った時にどういうふうに接してもらえたらいいか。
どういうような料理を出してくれたらいいか。
食べ終わった時に「ああおいしかったな」って…。
お客様はそういうものを求めてレストランにやって来る。
お客さんにどれだけ気を遣ってあげる事ができるかというのが僕の仕事に関しては一番大事で…君たちが思うおもてなしというのはどういう事なのか。
ちょっと思っている事を聞かせてくれる人がいれば…。
子どもたちレストランには行った事あるけどおもてなしなんて意識した事ない様子。
難しいかな?難しいよね。
幼い頃から海外で仕事をするのが夢だったというNOBUさん。
夢がかなったのは23歳の時でした。
海外で自分の名前をつけたレストランを次々に開店。
NOBUさんが握る巻き寿司はロール寿司と呼ばれて大人気となりました。
人気の秘密はNOBUさん流のおもてなしがあったからなんです。
やはり文化が変わる言葉が変わる習慣は変わるけれども人に対する自分の優しい気持ちを表す…人に優しくしてあげる人にいろんな気遣いをしてあげるっていう気持ちは国が変わっても僕は一緒だと思うんです。
じゃあまずは…NOBUさん子どもたちにおもてなしを体験してもらう事にしました。
何でしょう?風呂敷の中にはNOBUさんが実際にレストランで出しているおもてなしが入っているんです。
まっすぐね。
せ〜ので開けようか。
(子どもたち)せ〜の。
(男子)えいっ!中にはおいしそうなデザートが。
蓋を開けるまでの楽しみ。
これが要するに一つのワクワクするっていう…。
まずこの驚きなのね。
開けた時にお客さんに喜んでもらうという…。
それも僕はおもてなしの一つだと思う。
NOBUさんは料理だけじゃなくお客さんを楽しませる事も大切なおもてなしだと言うんです。
更にNOBUさん流のおもてなしを子どもたちへ伝授。
僕の言うおもてなしとは気配り。
相手に対してどういう気を遣ってあげるか。
あと目配り。
君たちはどういうふうにして相手を見るか。
最後に心配りというのは自分の心を相手に伝えるという事。
相手に対して気を遣ってあげる事が僕にとっての目配り気配り心配りな訳ね。
だから今日は君たちにそういうものをいろんな所にこれから行って見つけてもらいたいなと。
(子どもたち)はい。
NOBUさんは人が集まる場所には必ずおもてなしがあると言います。
子どもたちは3つの班に分かれて町へ飛び出しました。
気配り目配り心配りの…。
おもてなし。
2班が向かったのは町で130年も続いているお店。
老舗のうなぎ屋さん。
NOBUさんは長く愛されているお店には必ずおもてなしがあると言います。
初めて見るうなぎ屋さんの舞台裏。
さあどんなおもてなしがあるんでしょうかね。
何でうなぎ屋さんにトランシーバーが?お店の外で誰かが話をしているらしい。
話をしている人を探してみます。
ん?あの人かな?これで中にいる人たちにマイクを通してお伝えしています。
早く情報を伝えるためにこれでお伝えしています。
3名様お越しになりました。
外からの連絡を受けると店内ではすぐに熱々のお茶を準備。
やって来たお客さんへの心配りのおもてなしなんです。
こちらはカウンター。
こういう細い…これ見えるかな?
(子どもたち)見える!一本一本丁寧に小骨を抜き子どもやお年寄りでも安心して食べられる気配り。
地元のお店なのに気が付かなかった事がたくさんありました。
かずき君とともき君おもてなしがだんだん分かってきたようですね。
こちらは3班です。
町で愛されるおせんべい屋さんでおもてなし探し。
次々にやって来るお客さん。
たくさんのおもてなしを見つけました。
1班は子どもたちもふだんよく利用している駅へ。
ものを売っていない場所でもいろんなおもてなしの発見があったんです。
発表をして頂けますか?まずじゃあ…駅のチームから。
東武動物公園駅はほかの所よりトイレがきれいでそれは駅員さんが気配りをしているからだと僕は感じました。
ありがとう。
僕は鶴牧せんべい屋に行って必ず笑顔で接していた所がいい心配りだと思います。
それを君は見てどういうふうに感じましたか?そういう事を心掛けているのはすばらしい事だなと思いました。
すばらしい事だと思います。
どんな職業でもそういう気遣いをしてあげる相手の気持ちになってあげるっていう事はどの職業でも僕は一致していると思います。
NOBUさん相手の気持ちになる事が何よりも大切なおもてなしだと言います。
心優しく相手に接するっていう…。
これは日本の文化だと思うんです。
そのおもてなしの原点というようなものを生徒たちに伝えたいなと思ってました。
開けてみて。
NOBUさん頑張った子どもたちにデザートを用意してくれていました。
これ温かいよ。
うまいです。
見るだけかと思っていた子どもたちもまさかのおもてなしにこの笑顔。
ありがとうございました。
…とその時でした。
一人の女の子が泣いています。
NOBUさんも気が付いて女の子のもとへ。
実はさよこさんは甘いものが苦手でデザートが食べられなかったんです。
いつも食べられないんでしょ?彼女甘いものが。
甘いもの食べられなかったんだ?ごめんね。
みんなが喜んでいるのに食べないと場の空気を壊してしまう。
思い詰めたさよこさんは苦手だと言いだせなかったんです。
相手の気持ちを考える事の大切さを伝えたかったNOBUさんにとってさよこさんの涙は重いものでした。
ホントにおもてなしの気持ちでもってやろうとしてるんだけど…。
おもてなしというテーマで僕は君の気持ちを分かってあげられなかったという悔しさが今でもまだ残ってて…ごめんね。
ごめんなさいホントに。
NOBUさん子どもたちへ正直な気持ちを伝えました。
もし僕がこれからロール寿司をみんなでやると言ったらみんなついてきてくれますか?
(子どもたち)はい。
一緒にまた前と同じおもてなしについてディスカッションしてもらえますか?
(子どもたち)はい。
授業再開です。
NOBUさんはふだん着慣れた勝負服のシェフコートで登場。
おもてなしロールという僕のおもてなしを君たちに見せます。
NOBUさんかにを丸ごと揚げて巻き寿司を作る事にしました。
お客さんが食べたいものを何でも自由に巻いてしまうっていうのがNOBUさん流なんです。
巻けないみたいでしょ普通。
だけどこれを…。
太巻きみたいでしょ?そうするとシェルクラブロールっていうのができる。
(拍手)君たちの気持ちを伝えてあげる事。
君たちの手で。
君たちの心で。
それが僕が言うおもてなしという事。
さあ明日は君たちの番だぞ!授業2日目。
お世話になった先生におもてなしの巻き寿司を今日は君たちが作って先生にごちそうしてあげて下さい。
できない事分からない事があったら何でも僕に言ってきて下さい。
一緒にやりましょう。
おもてなしの巻き寿司作りスタート。
1班がおもてなしをする先生は海が大好き。
子どもたちは青いお皿を使いたいと考えていましたがお皿がありません。
するとNOBUさん…。
ここに青い紙があった。
そうしたら青い紙をこのお皿に合わせて切るなり大きくても小さくてもいいんだけどこのお皿の中に君たちが思う海の表現ができるようなものを君たちが考えてこの紙を切ってここに置いて最後に食べ物を載っけるのでこれを上に敷いてやるとこの中に青いお皿が出来て海のイメージが出来るかなという…。
お皿作りを担当するのはみきさんとれいなさん。
紙をお皿の形に切っていきます。
あれ?その黒い紙はどうするのかな?
(れいな)これでいいか。
海が大好きな先生は書道を教えてくれた教頭先生です。
招待状を渡します。
ありがとう。
待っています。
一方こちらは2班のテーブル。
お寿司の材料とは思えませんね。
あずみさん何してるんでしょう?なるほどみかんの白い筋をむいています。
先生が食べた時には君が感じたものは先生に感じてほしくないという事でむいている?偉い偉い。
常に料理をする時でも人に接する時でも何をする時でもそういう気持ちを持ってあげるっていう事が一番大事な事なんだ。
頑張って。
はい。
こちらはさよこさん。
甘いものが苦手だったはずだけどパンケーキ焼いてます。
やった!ベストベスト。
NOBUさんに褒められてうれしそう。
おもてなしをする先生の大好物を全部入れた巻き寿司。
さあ巻けるかな?
(子どもたち)おお〜!ステーキにフルーツのパンケーキ寿司。
長さ40cmのジャンボ巻き寿司が完成。
2班がおもてなしするのはこの教室で英語を教えてくれたリッキー先生。
先生がやって来ました。
(子どもたち)いらっしゃいませ。
今日はリッキー先生への感謝の気持ちを込めてこののり巻きを作りました。
(リッキー)ありがとうございます。
パンケーキ。
リッキー先生さよこさんが担当したケーキの部分が気になる様子。
先生喜んでくれるかな?いっぱいおもてなししたりされたりしてとても楽しかった。
NOBUさんが来てくれてホントにいろんな事を学べておもてなしがどれだけ大切かがよく分かりました。
おい!話してるんだよ!気を遣いなさいよ。
そこら辺でしょ気遣いっていうのは。
気配りだ。
こちらは教頭先生。
1班はおもてなし会場に来る間も楽しんでもらおうと廊下にメッセージが隠された文字を貼っておきました。
あらら?教頭先生通り過ぎちゃった。
どんな言葉になるのか先生気が付いたんでしょうか?
(拍手)みんなありがとう。
すごいね。
順番を追っていくと文字がずっとつながっていて最後は「ありがとうございました」っていうふうになっていた。
とても楽しく歩いてくる事ができました。
卵ときゅうりで作った亀。
貝。
教頭先生が大好きな海をイメージした巻き寿司。
お味はいかがですか?おいしい。
何かねみんなの気持ちが籠もっているようだよ。
ありがとう。
とてもおいしいよ。
あっ!下に…「海」の字が出てきて「波」の字が出てきたんだ。
すごい。
とてもうれしいです。
ありがとうな。
教頭先生喜んでくれましたね。
大成功。
おもてなしの気持ちちゃんと伝わりました。
NOBUさんから後輩たちへ最後の授業。
まず最初にこの2日間僕につきあってくれてありがとう。
多分君たちは巻き寿司をやる前ってすごく大変な気持ちだったと思う。
「これできるのかな」っていう不安もあったと思う。
だけど結果的にできたよね。
それは君たちの自信につながると思います。
ですから僕自身もその中でたくさん学びました。
ホントに正直に学びました。
君たちの純粋な気持ちまた僕も何か原点に戻れたような気がします。
じゃあこれで授業を終わります。
ありがとうございました。
(子どもたち)ありがとうございました。
もう1日2日欲しいな。
何か僕自身の真剣勝負ができたかなっていう気がします。
(子どもたち)NOBUさん!ありがとうございました!今日と昨日のNOBUさんの授業でおもてなしの事がよく分かりました。
あとちょっと甘いのを気にしてくれてありがとうございました。
この2日間ありがとうございました。
僕も気が付かない部分があってごめんね。
ひと言あれば君を泣かす事なかったと思うのね。
そういう気遣いも僕はしなきゃいけないなという事を感じたんで君からも学ばせてもらいました。
じゃあありがとう。
ありがとうございました。
2日間ありがとうございました。
2014/10/20(月) 12:25〜12:50
NHKEテレ1大阪
課外授業 ようこそ先輩「最高の調味料はおもてなし〜和食料理人 松久信幸〜」[解][字][再]

今回の先輩は、和食料理人の松久信幸さん。和食の魅力のひとつ「おもてなし」について考えます。子どもたちはお世話になった先生たちにおもてなしをすることにした…。

詳細情報
番組内容
今回の先輩は、世界を飛び回る和食料理人の“ノブさん”こと、松久信幸さん。和食が世界で愛されるのは、客の身になってとことん考える「おもてなしの心」があるから。子どもたちは、おもてなしを求めて町なかへ。うなぎ屋、せんべい屋や駅など、人が出入りする場所で、おもてなしを探していく。学校に戻ると、ノブさんからもおもてなしのプレゼント。歓声があがる。しかしこの後、ノブさんが顔面そう白になる大ピンチが起きた…。
出演者
【出演】和食料理人…松久信幸,【語り】近石真介

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – その他
趣味/教育 – その他
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
サンプリングレート : 48kHz

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