おはようございます。
7時になりました。
小渕経済産業大臣は、みずからの後援会などの政治資金収支報告書を巡る問題について、国民の理解を得るのは難しいと判断し、閣僚を辞任する意向を固め、きょう、安倍総理大臣と会談し、伝えることにしています。
安倍総理大臣は、政権運営などへの影響を最小限に抑えるため辞任を了承し、直ちに後任人事に着手するものと見られます。
小渕経済産業大臣の政治資金を巡る問題。
後援会など2つの政治団体が開催した観劇会で、参加者から集めた会費と、劇場に支払った金額の収支が大きく食い違っていたことが明らかになりました。
さらに、平成24年に開催された観劇会は、これらの政治団体の政治資金収支報告書に収入も支出も記載されていなかったことも明らかになりました。
小渕大臣は、観劇会に関する資料を国会に提出し、調査結果を明らかにしたいとしてきました。
小渕大臣は、きょう、これまでにまとめた調査結果の内容を明らかにすることにしていますが、収支が大幅に食い違っていることなどについて、国民の理解を得るのは難しいと判断し、閣僚を辞任する意向を固めました。
小渕大臣はきょう、安倍総理大臣と会談し、調査結果の内容などを説明したうえで、閣僚を辞任する意向を伝えることにしています。
これを受けて、安倍総理大臣は、政権運営などへの影響を最小限に抑えるため、辞任を了承し、直ちに後任人事に着手するものと見られます。
第2次安倍内閣発足以来閣僚が辞任するのは初めてで、小渕大臣が先月の内閣改造で内閣の重要課題の女性の活躍の象徴として起用された閣僚の一人でもあることから、政権へのダメージは避けられず、政府・与党内からは今後の国会審議への影響を懸念する声が出ています。
こうした中、松島法務大臣がみずからの選挙区の祭りで、うちわを配ったとして野党から追及されている問題で、与党内から松島大臣の辞任を求める声が出始めており、今後、この問題への対応も焦点となる見通しです。
小渕大臣の政治資金を巡る問題。
これまでに明らかになっている後援会などの2つの政治団体だけでなく、小渕大臣がみずから代表を務める資金管理団体からも観劇会への支出があったことが新たに分かりました。
小渕大臣がみずから代表を務める資金管理団体の平成20年の政治資金収支報告書です。
政治活動費の内訳の支出の目的の欄には観劇代の文字が。
平成20年の観劇会について、小渕大臣がみずから代表を務める資金管理団体、未来産業研究会から、290万円の支出があったことが新たに分かりました。
小渕大臣はきょう、観劇会に関する資料を含め、調査結果を公表する予定です。
調査結果では、観劇会を巡って、後援会などの収支が大きく食い違っていることや、平成24年分の記載がないことに加え、代表を務める資金管理団体からの支出についても焦点になると見られます。
さらに、別の事実も明らかになりました。
後援会と共に観劇会を開催した政治団体、自由民主党群馬県ふるさと振興支部の政治資金収支報告書の作成担当者とされる男性が、NHKの取材に対して、作成担当者になっていることは、今回初めて知った。
記憶にはないが、頼まれて名義を貸した可能性があると話しました。
この男性は、平成21年から24年にかけて、政治資金収支報告書に作成担当者として記載されています。
きょうの調査結果の公表で、小渕大臣はこうした点についても説明を求められることになると見られます。
皇后さまはきょう、80歳・傘寿の誕生日を迎えられました。
皇后さまは誕生日にあたり、記者の質問に文書で回答を寄せられました。
皇后さまは傘寿を迎えた感想について、子育てを含め、家庭を守る立場と自分に課された務めを果たす立場を両立させていくために、これまで多くの職員の協力を得てきています。
社会の人々にも見守られ、支えられてまいりましたと周囲への感謝の気持ちを記されました。
皇太子さまとテニスはどちらがお強い?
それは殿下のほうがおつようございます。
結婚されたのは24歳。
一般の家庭から皇太子妃が選ばれたのは初めてでした。
80歳の誕生日を迎えられたことを受けて、宮内庁が公開した写真です。
この中には、中学校の英語の教員免許や、大学の卒業証書の写真もあります。
公務や日常生活の様子を映した映像も公開されました。
こちらはことし5月、観光用のトロッコ列車に乗車された際の映像です。
皇后さまは寄せられた文書の中で、50年以上にわたるご一緒の生活の中で、陛下は常に謙虚な方でいらっしゃり、また、子どもたちや私を時に厳しく、しかし、どのようなときにも寛容に導いてくださり、私が今日まで来られたのは、このおかげであったと思いますとつづられました。
皇后さまは一貫して、災害の被災者や、社会で弱い立場にある人たちに心を寄せられてきました。
皇后さまは、来年、戦後70年を迎えることについて、大勢の人たちの戦中戦後に思いを致す年になろうと思いますと述べられました。
そして、今、平和の恩恵にあずかっている私たち皆が、絶えず平和を志向し、国内外を問わず、争いや苦しみの芽となるものを摘み続ける努力を積み重ねていくことが大切ではないかと考えていますと記されました。
皇居では、きょう、皇族方や安倍総理大臣も出席して皇后さまの誕生日の祝賀行事が行われます。
派遣労働の期間制限を一部撤廃する、労働者派遣法の改正案についてです。
与党側が、今週23日に衆議院本会議を開いて審議入りしたいとしているのに対し、民主党などは格差の拡大につながるとして、廃案に追い込みたい考えです。
労働者派遣法の改正案は、一部の業務を除いて、最長3年までとされている派遣期間の制限を撤廃し、代わりに1人の派遣労働者が同じ部署で働ける期間を3年に制限する内容で、先の国会で条文にミスが見つかったことから廃案になり、政府は今の国会に再び提出しました。
これについて与党側は、派遣労働者のキャリアアップを図るなど、女性の活躍にも資する改革だとして、今週23日に衆議院本会議を開き、安倍総理大臣に出席を求めて審議入りするとともに、来月上旬には衆議院を通過させたいとしています。
これに対し、野党側のうち、民主党、共産党、生活の党、社民党は、派遣労働を固定化し、格差の拡大につながるなどとして、廃案に追い込みたい考えです。
また維新の党と次世代の党、みんなの党は、改正案の方向性などは理解できるとしており、このうち維新の党とみんなの党は、派遣労働者の待遇改善も併せて進めるべきだとして、対案の提出や法案の修正を求めることにしています。
一方、国会では、内閣の重要課題の一つである地方創生の関連法案を巡って、与党側があさって、徳島市で開かれる地方公聴会での議論を踏まえたうえで、今週中に法案を審議している特別委員会で採決を行いたいとしていて、与野党の調整が本格化する見通しです。
政府は、北朝鮮による拉致被害者らの調査の現状を把握するため、早ければ今月中にも担当者をピョンヤンに派遣する方向で調整に入りました。
きょう午後、政府と与野党の国会議員で作る協議会で意見を聞いたうえで、最終的な対応を決定することにしています。
北朝鮮側が、先の政府間協議で、拉致被害者らの調査の詳細は、ピョンヤンで特別調査委員会のメンバーから直接聞くよう求めてきたことを巡って、政府は、安倍総理大臣の指示を受けた山谷拉致問題担当大臣が、拉致被害者の家族会や自民党などから意見を聞きました。
この中では、担当者の派遣に慎重な意見や、圧力をさらに高めるべきだという指摘が相次いだほか、拉致被害者の家族会は山谷大臣に対し、安否に関する具体的な報告が聞ける段階まで、派遣は待つべきだとする申し入れ書を提出しました。
そして政府は、こうした意見も踏まえて対応を検討した結果、拉致問題の全面的な解決を目指すうえで、対話を継続しなければ事態の前進は望めないとして、早ければ今月中にも担当者をピョンヤンに派遣する方向で調整に入りました。
政府はきょう午後、総理大臣官邸で、政府と与野党の国会議員で作る協議会を開くことにしており、ここで出された意見も参考に、最終的な対応を決定することにしています。
また山谷大臣は、政府の方針が決まれば、拉致被害者の家族らと面会し、決定の経緯などについて説明することにしています。
次は感染が広がるエボラ出血熱についてです。
西アフリカで発生したエボラ出血熱。
その後、スペインやアメリカでは、患者の治療に関わっていた医療従事者が二次感染するという新たな事態に発展し、世界各地で感染拡大への懸念が広がっています。
アメリカで、二次感染の発端となった男性は、先月20日、西アフリカのリベリアから入国しました。
このときは発症しておらず、当局は感染を把握することができませんでした。
その後、体調を崩した男性は病院で診察を受けましたが、その際も医師は感染を疑わずに帰宅させていました。
男性は死亡し、治療に関わっていた女性看護師2人が二次感染。
感染症への備えが整っているはずの先進国で、医療従事者が感染したことに、動揺が広がっています。
WHO・世界保健機関によりますと、エボラ出血熱やその疑いでこれまでに死亡した人は、西アフリカのギニアやリベリア、シエラレオネを中心に、4500人以上に上ります。
感染拡大への懸念は、国際会議の場でも。
先週イタリアで開かれた、ASEM・アジア・ヨーロッパ首脳会議では、議長声明の中で、エボラ出血熱の感染拡大について、世界の保健と安全に対する深刻な脅威だと強い懸念を示しています。
感染が拡大するエボラ出血熱に対し、日本での水際対策はどうなっているのでしょうか。
成田空港から黒田アナウンサーが中継でお伝えします。
日本の空の玄関口、成田空港です。
1日平均10万人近くが利用します。
この時間、オーストラリアのシドニーや香港、そしてインドのデリーなどから次々と飛行機が到着してきています。
空港のロビー、見てみますと、大きなスーツケースを抱えた人たち、そして出迎えの人たちの姿が多く見られます。
この成田空港、ことしの8月以降、警戒を強めています。
エボラ出血熱が発生しているギニアやナイジェリアなど、アフリカ5か国に滞在したすべての乗客に対して、検疫所での報告を呼びかけています。
今、私がいるのは1階の到着ロビー。
この奥、2階に検疫所がありまして、そこで水際の対策が行われています。
乗客全員を対象に、サーモグラフィーと呼ばれる機器で体温を調べたり、エボラ出血熱が発生した国に滞在した人に対して、検疫官が個室で聞き取り調査を行うなど、チェックを徹底しています。
そして、エボラ出血熱の症状の吐き気や下痢、出血がないかなどを確認し、万が一、感染が疑われる場合は、国内に45ある指定の医療機関に搬送することになっています。
ただし、ウイルスの潜伏期間は通常は1週間から10日程度、最長で3週間と、幅があります。
検疫だけですべてを食い止めるのは難しいというのが現状です。
ですから、空港到着時に症状が出ていなくても、西アフリカなどで患者に接触した可能性が否定できないという人に対しては、電話などで検疫所への報告を義務づけています。
タイのバンコクに仕事で行ってきたという男性は、バンコクを出るときもサーモグラフィーで検査をしていました。
日本でも検査をしている光景を見て、ふだんと違う緊張感を感じましたと話していました。
以上、成田空港から中継でお伝えしました。
次です。
74人が犠牲になった広島市の土砂災害から、きょうで2か月です。
被災地では、土砂の撤去が進み、最大で16万人余りに出された避難指示・勧告の大部分が解除されましたが、自宅に戻った住民からは、安全面の不安を訴える声も上がっていて、本格的な対策を早急に進めることが課題となっています。
ことし8月20日に広島市で起きた大規模な土砂災害では、74人が死亡し、一時、最大16万人余りに対して、避難指示や避難勧告が出されました。
広島市では今月17日までに、安佐南区八木地区の16世帯42人を除いて、避難指示・勧告をすべて解除し、住民は自宅に戻ったり、自宅に戻るため、家を再建したりしています。
しかしこれまでに行われた対策は、土砂崩れの被害を軽減する応急的なものにとどまっています。
また、避難情報を周知するための防災無線などが整備されないままの地区もあり、住民からは安全面での不安を訴える声が上がっています。
中には再び土砂災害が起こるのではないかという恐怖感から、体の不調を訴える住民もいて、年内に設計に着手する予定の砂防ダムなどのハード面と、情報提供の態勢整備などのソフト面の両方で、本格的な対策を早急に進めることが課題となっています。
経団連は、韓国の経済団体との定期的な懇談会を、7年ぶりに再開することを決めました。
日本と韓国の関係が冷え込む中、経済分野での連携を深めることで、日韓の関係改善を目指すことになりました。
経団連の榊原会長を団長とする訪問団は、来月末、韓国のソウルを訪れ、韓国の経済団体、全国経済人連合会・全経連との懇談会を開きます。
経団連と全経連は、昭和58年からほぼ毎年、懇談会を開いていましたが、平成20年から開催が途絶えていて、今回が7年ぶりの開催になります。
懇談会では、少子高齢化やエネルギーなど、日韓に共通する課題の解決に向けて議論するほか、日本、中国、韓国によるFTA・自由貿易協定の交渉加速をお互いの政府に働きかけることなどを話し合う見通しで、経済分野での連携を深める方針です。
経団連の榊原会長は、NHKの国際放送でのインタビューで、日韓の経済交流を拡大し、両国の関係改善につなげていきたいと抱負を述べました。
これに関連するインタビューの内容は、インターネット上のNHK国際放送の英語サイト、NHKワールドオンラインに掲載しています。
甘みや苦みなどの味覚について、東京医科歯科大学の研究グループが、およそ350人の子どもを対象に調べたところ、基本となる4つの味覚のいずれかを認識できなかった子どもが、全体の30%余りを占めたことが分かりました。
東京医科歯科大学の植野正之准教授の研究グループは、おととし、埼玉県内の小学1年生から中学3年生までの349人を対象に、甘みや苦みなど、基本となる4つの味覚を認識できるかどうか調査しました。
その結果、酸味を認識できなかった子どもは全体の21%で、塩味は14%、甘みと苦みはそれぞれ6%の子どもが分からないと答えました。
また、いずれかの味覚を認識できなかった子どもは107人と、全体の31%を占めました。
研究グループによりますと、味覚を認識できなかった子どもは、ジュースを毎日飲んでいたり、野菜の摂取が少なかったりしたほか、ファストフードなどの加工食品を好む傾向も見られたということです。
さて、フランスでヨーロッパ最大級の食品の見本市が始まりました。
日本産の牛肉が、EU・ヨーロッパ連合の域内で解禁されたことを受けて、日本の和牛がPRされました。
これは、パリ郊外の会場で19日から始まった国際総合食品見本市で、世界中からおよそ6500の食品メーカーや団体などが参加する、ヨーロッパ最大規模のものです。
このうち、和牛をPRするためにJETRO・日本貿易振興機構が設けたブースでは、ヨーロッパで販売されている牛肉とは違う、軟らかくジューシーな和牛の売り込みが行われています。
日本産の牛肉のEUへの輸出は、BSEや口てい疫の発生などで解禁が遅れていましたが、安全性が高まったとして、ことしから出荷が始まったばかりで、業界団体などでは統一のシールを貼るなどして浸透を目指しています。
会場では、日本人の料理人が和牛を使った牛丼の調理を実演し、ふるまっていました。
続いてはこちらです。
1964年10月。
心も浮き立つようなオリンピックマーチが鳴り響きます。
日本選手団の入場であります。
東京で初めてのオリンピックが開かれました。
東洋の魔女たちの激しいファイトが勝ったのか。
選手たちの活躍は、今も語り継がれています。
みやけ、見事に銀メダルを獲得しました。
あれから50年。
今、若きアスリートたちが、2020年東京オリンピックを目指しています。
きょうは6年後の東京オリンピックで期待のアスリートに注目します。
筒井アナウンサーとお伝えします。
おはようございます。
東京オリンピック、6年後ですが、もう、勝負は始まってるんですね。
もちろんもう始まっていますよ。
その6年後の東京オリンピックで、活躍が期待される若手アスリート。
まだまだなじみのない選手もいるかもしれませんけれども、もちろん、きらりと光る、期待の星たちです。
8月に行われたユースオリンピック。
200を超える国と地域から、10代の選手たちが集まりました。
日本のお家芸、体操の湯浅賢哉選手16歳。
現地でも大人気です。
え?
囲まれてる。
目指すのは、美しく伸びやかな演技。
足の指先まで意識をめぐらせます。
湯浅選手はまず、種目別のゆかで銀メダル。
鉄棒では。
目指す伸びやかな演技で金メダル。
6年後の頂点を見据えています。
女子選手も大活躍。
レスリング52キロ級、17歳の向田真優選手。
特徴は10種類に及ぶ多彩なタックル。
金メダルを獲得しました。
続いて行われたのがアジア大会。
およそ1万人の出場選手の中でMVPに輝いたのが、萩野公介選手20歳。
競泳で4つの金メダルを獲得しました。
大活躍。
得意とするのは個人メドレー。
バタフライ、背泳ぎ、平泳ぎ、自由形。
競泳のすべての力が求められます。
萩野選手は2つの大会新記録をマーク。
その力を証明しました。
個人メドレーの勝者はキング・オブ・スイマーとも呼ばれます。
目標は日本人初となる、この種目でのオリンピック金メダルです。
風格ありますもんね、もうね。
各競技、期待の若手いますが、VTRで紹介した体操の湯浅選手、体操といいますと、内村航平選手、そしてひねりの天才、白井健三選手がいますが、湯浅選手も、彼らに次ぐ次世代のホープとして期待されています。
穴開くぐらいまで…。
ホープなんですね。
こうした湯浅選手も出場するであろう、若い選手が出場するであろう、6年後の東京オリンピック、日本の目標のメダル総数が、70から80。
金メダルに関しては25から30なんですね。
かなり高い数字にも思えるんですけれどね、どうですかね。
簡単な数字ではないと思いますけれども、ですから体操や競泳、そしてレスリング、そして柔道など、日本が強いといわれる競技で、メダルを確保したいところです。
そうですね。
その柔道で期待の選手がいます。
こちら、神戸市の高校2年生、阿部一二三選手。
一二三という名前は、ご両親が一歩ずつ成長してほしいという思いから名付けたそうなんですね。
阿部選手はその名前のとおり、中学、高校で日本一、そして8月に行われたユースオリンピックでも、オール一本勝ちで、66キロ級金メダルと、着実にステップアップしているんですね。
今後、彼がオリンピックにどう挑むのか、挑戦を取材しました。
阿部一二三選手17歳。
得意技は背負い投げ。
全試合、一本勝ちでのオリンピック金メダルを目指しています。
しかし、世界を相手に一本を取るのは、容易ではありません。
阿部選手は身長1メートル68センチ。
世界の同じ階級の中では小柄です。
この日は、海外選手を想定し、10センチ近く背が高いコーチが練習相手です。
阿部選手が投げようと前に出ても、身長で上回るコーチに覆いかぶさられ、動きを封じ込められてしまいます。
こうなると、投げるためのベストの間合いが取れません。
どうしたら世界を相手に投げ技を決められるのか。
背負い投げにいく!背負い投げ、一本!野村忠宏。
ヒントになったのが、オリンピック3連覇の野村忠宏選手です。
自分より背が低い野村選手が、世界の強豪を次々と投げる姿に、目を奪われます。
背負い投げ、一本!
阿部選手は折に触れ、野村選手の映像を見て研究するようになりました。
見ているのは、試合ではありませんでした。
練習相手を立てず、自分の理想の動きを繰り返す姿でした。
注目したのは、投げる直前の左手の使い方。
相手の袖をつかみ、体を浮かせる動きです。
実戦よりもあえて大きく動かしていました。
ベストの間合いで投げるためには、左手の意識を強く持つことが、最も大切なんだと気付かされたのです。
阿部選手は、全体練習の後に行うイメージトレーニングに、より力を入れるようになりました。
野村選手から学んだ左手の使い方。
少しでも近づこうと、身長の高い相手を投げる動きを体にしみこませます。
イメージトレーニングで培った動きが、実を結びます。
ユースオリンピック決勝。
相手は阿部選手よりも背が高く、国際大会でも活躍する同世代のライバルです。
会心の背負い投げ。
一本勝ちで世界大会で初めての金メダルを獲得しました。
左手で相手の体を浮かせて崩します。
そこから素早く、低い姿勢で相手の懐に入り、ベストの間合いで、背負い投げを決めたのです。
まさに理想の形でした。
6年後の東京オリンピックで金メダルを。
阿部選手は、その一歩を踏み出しました。
左手がベストな間合いのポイントということですけど、やはり、6年後の世界をイメージして、高い意識で取り組んでるんでしょうね。
今からですよね。
こうした柔道のような日本のお家芸にももちろん期待、高まるんですが、続いては、さまざまな競技でメダルをとろうという動き、今、全国各地に広がっているという話題です。
25メートルを全力疾走。
前後左右に素早くステップ。
これ、福岡県が行うタレント発掘事業。
オリンピックを担える人材を見いだそうというねらいです。
去年は県内の小中学生、およそ4万7000人から、3段階の選考を経て、60人を選抜しました。
アーチェリーやボクシングなど、なじみの少ない分野も積極的に挑戦させ、適性に合うものは何か、見つけ出すんですね。
事業が始まって10年。
日本代表として国際大会に出場する選手が次々に生まれています。
その数21人。
フェンシングにライフル射撃など、11の競技にわたります。
この事業で才能を見いだされ、日本代表に選ばれた高校生がいます。
高校3年生の高田美佐紀さん。
先月、ホッケーで18歳以下の日本代表に選ばれました。
実は高田さん、中学生まではバレーボールの選手だったんですね。
エースアタッカーでしたが、身長は1メートル50センチと小柄でした。
バレーボールのかたわら、タレント発掘事業に挑戦してきました。
こちらが高田さんの適性評価です。
バレーボールの将来性は最も低いD。
ブロック大会出場程度。
身長が低いことなどが理由でした。
ずばっと言いますね。
そうですね。
一方でホッケーは、国体出場レベルという高い評価。
日本代表選考会への推薦は可能と添えられていました。
足の速さやボールへの反応のよさ、高い適性が認められたんです。
ホッケーの強豪校に進学した高田さんは、元日本代表の監督の下で特訓中。
競技を始めて僅か2年半でつかんだ日本代表。
期待がかかります。
なるほどね。
本人の希望と合わせて、周りがいかにその人の才能を見つけ出してあげるかっていうのも、大切になってきそうですね。
自分でも気付かない才能、もしかしたらあるかもしれませんからね。
ということですよね。
こうした未来のメダリストを発掘する事業ですが、調べたところ、20余りの都道府県で行われているんですね。
お家芸だけでなく、ホッケーなど、さまざまな競技でメダルをとろうという動き、広がっているんです。
これから6年間、未来のアスリート、注目していきたいですね。
東京オリンピックを目指すアスリートについてお伝えしました。
続いて気象情報です。
土日は各地でよく晴れましたが、お天気は崩れてきてるんですね。
渡辺さん。
そうなんです。
週末は本当に、このようによーく晴れまして、からっとした天気、お洗濯物もよく乾きましたよね。
ただ、きょうからはこの外干し、ちょっと難しくなってきそうなんです。
というのもこれから広い範囲、天気がしばらくぐずつきます。
きょう、あす、あさってにかけて、全国的に雨の降る所が多くなりそうなんです。
きょうもどの辺りで傘の出番か、詳しく見ていきましょう。
気温、かなり高めなんですが、これから今週後半は気温がぐっと下がりまして、かなり冷え込みが強まりそうです。
これまで以上に寒くなりますから、まだの方は厚手の毛布や上着、ぜひご用意ください。
ではあす以降の予報です。
小渕経済産業大臣は、みずからの後援会などの政治資金収支報告書を巡る問題について、国民の理解を得るのは難しいと判断し、閣僚を辞任する意向を固め、きょう、安倍総理大臣と会談し、伝えることにしています。
安倍総理大臣は、政権運営などへの影響を最小限に抑えるため、辞任を了承し、直ちに後任人事に着手するものと見られます。
この問題は、小渕経済産業大臣の後援会など、2つの政治団体が開催した観劇会で、参加者から集めた会費と、劇場に支払った金額の収支が大きく食い違っていたもので、平成24年に開催された観劇会は、これらの政治団体の政治資金収支報告書に、収入も支出も記載されていなかったことも明らかになりました。
小渕大臣は、きょう、これまでにまとめた調査結果の内容を明らかにすることにしていますが、収支が大幅に食い違っていることなどについて、国民の理解を得るのは難しいと判断し、閣僚を辞任する意向を固めました。
小渕大臣はきょう、安倍総理大臣と会談し、調査結果の内容などを説明したうえで、閣僚を辞任する意向を伝えることにしています。
これを受けて安倍総理大臣は、政権運営などへの影響を最小限に抑えるため、辞任を了承し、直ちに後任人事に着手するものと見られます。
第2次安倍内閣発足以来、閣僚が辞任するのは初めてで、小渕大臣が先月の内閣改造で内閣の重要課題の女性の活躍の象徴として起用された閣僚の一人でもあることから、政権へのダメージは避けられず、政府・与党内からは、今後の国会審議への影響を懸念する声が出ています。
こうした中、松島法務大臣が、みずからの選挙区の祭りで、うちわを配ったとして野党から追及されている問題で、与党内から松島大臣の辞任を求める声が出始めており、今後、この問題への対応も焦点となる見通しです。
けさお伝えしているニュースです。
労働者派遣法の改正案を巡る国会の動きです。
国会は派遣労働の期間制限を一部撤廃する労働者派遣法の改正案を巡って、与党側が今週23日に衆議院本会議を開き、安倍総理大臣に出席を求めて審議入りするとともに、来月上旬には衆議院を通過させたいとしています。
これに対し、野党側のうち、民主党、共産党、生活の党、社民党は、格差の拡大につながるとして廃案に追い込みたい考えです。
また維新の党と、次世代の党、みんなの党は、改正案の方向性などは理解できるとしており、このうち維新の党とみんなの党は、派遣労働者の待遇改善も併せて進めるべきだとして、対案の提出や法案の修正を求めることにしています。
74人が犠牲になった広島市の土砂災害から、きょうで2か月です。
被災地では、土砂の撤去が進み、最大で16万人余りに出された避難指示・勧告の大部分が解除されました。
住民は自宅に戻ったり、自宅に戻るため家を再建したりしています。
しかし、これまでに行われた対策は、現場周辺に大型の土のうを置くなどの土砂崩れの被害を軽減する応急的なものにとどまっていて、住民からは、安全面の不安を訴える声も上がっています。
年内に設計に着手する予定の砂防ダムなどのハード面と、情報提供の態勢整備などのソフト面の両方で、本格的な対策を早急に進めることが課題となっています。
では今週の主な予定です。
23日木曜日、アジアで最大規模の映画祭、東京国際映画祭が始まります。
東京・六本木を中心に今月31日まで開かれます。
2014/10/20(月) 07:00〜07:45
NHK総合1・神戸
NHKニュース おはよう日本[字]
▼小渕経済産業大臣の政治資金をめぐる問題。きょう、安倍総理大臣と会談。小渕大臣は?▼6年後の東京オリンピック。体操や柔道の期待の星など、若手アスリートを大特集。
詳細情報
番組内容
▼小渕経済産業大臣の政治資金をめぐる問題。きょう、安倍総理大臣と会談。小渕大臣は?▼アメリカで二次感染した人が2人となり、市民の間に懸念が広がっているエボラ出血熱。日本の水際対策はどうなっているのか。成田空港から中継で。▼6年後の東京オリンピック。世界で勝つための勝負がすでに始まっています。体操界のホープやお家芸・柔道の期待の星、そして未来のメダリスト発掘事業など、若手アスリートを大特集します。
出演者
【キャスター】阿部渉,鈴木奈穂子,【スポーツキャスター】西堀裕美,【気象キャスター】渡辺蘭
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ニュース/報道 – 定時・総合
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
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