夢の扉+【がん細胞を狙い撃ち副作用抑えろ▽ナレーター/向井理】 2014.10.19

福島の原発事故から3年半
現場から半径20キロ圏内に男はいた
東日本大震災が起きて間もない頃
男はこらえきれない怒りを国にたたきつけた
彼は内科医であり世界屈指の科学者
今史上最大の敵に立ち向かう
その敵こそ日本人の国民病がん
主な治療法の一つが抗がん剤
再発や転移の予防にも欠かせない薬だ
ところが時に正常な細胞にもダメージを与え
つらい副作用が
そこでこの副作用を抑え
がん細胞だけを攻撃する薬の開発に挑むのが…
具体的な原因を治療することができると変わってきてましたんで
児玉は夢の薬を開発するため
スーパーコンピューターと最先端分野のスペシャリストを結集した
この不思議なリボンのように見えるのが開発中の薬
カギとなるのはギリシャ神話の愛の力
一体どういうことなのか
Ihaveadreamコレステロールが高いぐらいですかねふだんの血圧とかはどうですか?
診察時間は一人につき1時間はかける
患者と真摯に向き合うのが児玉のポリシーだ
そして今科学者として全力で向き合う研究がある
僕らは世界最前線の新薬開発の現場に密着した
これまで児玉は抗がん剤の副作用に苦しむ
多くの声を聞いてきた
忘れられないのはですね髪の毛がカツラみたいにドボッとお風呂で落ちたんですよ髪の毛が抗がん剤で抜けるからですねそのときに泣きながら呼んできた取れないって自分でそれを
抗がん剤はなぜ脱毛や吐き気といった
つらい副作用を伴うことがあるのでしょう?
まずこのがん細胞の正体を明らかにしましょう
人の体は無数の細胞でできています
その細胞の中にある遺伝子に何らかの原因で傷がつくと
細胞があたかもブレーキが壊れたように
どんどん増殖を続けますこれががん細胞
抗がん剤はこの盛んに増殖する細胞目がけ攻撃します
ところがその細胞ががんではないことも
なぜでしょう?
活発な細胞ががん細胞と間違って攻撃されてしまう
これが副作用の原因でした
乳がんを克服した内田さん
今は患者さんの心のケアをしています
どうすれば正常な細胞を傷つけずがん細胞だけを攻撃できるのか
これからどう作っていくかということが一番のチャレンジの課題でありまた多くの人たちに希望が持てる時代が来ようとしている
そこで児玉は性質の異なる
2種類の薬で挑むことに
まず一つ目の薬はがん細胞を見つけ出しくっつく
次に二つ目がその薬と合体そしてがんを攻撃
薬にチームプレーをさせる画期的なアイデア
結ばれてこそ力を発揮するがん治療薬を
児玉は愛の神キューピットと
彼に恋する娘プシケの愛の抱擁に例えた
ギリシャ神話で二人結ばれれば幸せになるっていうことで
薬のコードネームは常識破り
児玉は二人の愛に希望を託した
もちろんこれは神話ではない
そこで分野を越えた最先端技術者を集め
プロジェクトをスタートさせた
キューピット担当の杉山さんはタンパク質工学のスペシャリストだ
キューピットの正体はタンパク質
少しでもがん細胞とくっつきやすいタイプのタンパク質を
作り出せるかどうかが最初の大事なステップだ
蛍光塗料をつけたキューピットで見てみると
正常な細胞には全く反応しないが
がん細胞に対してはキューピットがピタリとくっついているのがわかる
次にがんを攻撃するプシケの担当が
チーム最年少の清水さん
毎日難しそうな化学式とにらめっこする彼は…
プシケのがんを攻撃する力を
少しでも高めようという狙いだ
キューピットががん細胞を見つけ
続いてプシケがキューピットと合体すれば
どんな小さながんも逃さず攻撃ができるはず
要するに早期発見早期治療ということばっかり言われてきてがんは取りきれればいいけど取りきれなかったら苦しいだけだというイメージだったんですよねそれを本当に治るところまで持っていける可能性が随分できてきているんじゃないかと思っています
これで副作用を抑えた薬ができる
ところが大きな壁が立ちはだかった
この二つの薬が手を取り合い強く結びついてこそ
チームプレーができる
つまり確実に合体できる薬の設計が不可欠なのだが
キューピットとプシケ実は細胞よりはるかに小さい
細胞を球場とするとキューピットは野球ボール程度
あまりに小さすぎて設計ができない
そこで児玉は大阪大学に突破口を見いだした
溝端先生いらっしゃいますか?はいこちらどうぞこんにちはどうもお待ちしていました
極小の世界を解析するスペシャリストだ
キューピットとプシケの結晶を作りX線を当てる
するとその姿がはっきりととらえられるという
これで夢の薬の設計が可能になるはずだ
がん治療の未来を開く愛の神は
どんな姿形をしているのだろうか
キューピットはまるでリボン
プシケはひも状だ
二つが結合した大きさはなんと
これががん治療薬の新たな光となるはず
副作用の苦しみを抑え治療できる薬を
最前線の技術を集結させがんと闘い続ける児玉
今も頭の上がらない恩師がいる
年の離れた兄貴のような存在だった
ある日先生は生徒たちの前で熱く語り出した
先生は放課後大学で新しい知識を学んでは
生徒たちに教えた
「よし今日はDNAを取り出す遺伝子の実験をするぞ」
児玉少年はすっかり遺伝子の神秘に魅せられていった
やっぱり教育者ってすごく大きくて自分が一番考えてるっていうか一生懸命なことがあって訴えると子供にはすごく響くんですよね兄貴分みたいな先生がそのことを教えてくれたのが大きかった
もっと遺伝子を学ぼうと…
病気の原因となる遺伝子の研究にのめり込んだ
その後アメリカに留学し世界からも注目されていた
動脈硬化に関わる遺伝子の発見に挑んだ
気温4度の実験室にこもり続ける日々
牛の臓器を使いあると信じた遺伝子をひたすら探し続けた
4年間で牛120頭分もの実験に挑んだが見つからない
データを見すぎて世界が白黒に見えた
それでも決して諦めなかった児玉
ついに滞在ビザが切れ帰国する日も機内で探し続けた
飛行機がアラスカの上空に差しかかったとき
「あった…」
急に全部が解けてみると実はカラーの世界になったみたいくるっと飛行機の上で変わったみたいな不思議な感じをもやがサーッと晴れてくる感じを受けましたね
そのときの写真がこれ満面の笑顔
うれしさのあまりキャビンアテンダントにも喜びをまくしたてた
児玉が発見した遺伝子がきっかけとなり
その後動脈硬化を抑える薬が生まれている
一躍世界的な科学者に躍り出たのだ
どこでその答えが見つかるかわかんないそうするとあさっては全く明日によって変わっちゃうみんないつも失敗する人ってあさってのことを見て明日を変えちゃうけどそうじゃなくて…その次は全く違った世界があるだから世界の色が変わっていくっていうのはそういうことがあるんじゃないかと思いますね
高校時代の恩師の教え
「これからはDNAの時代だ」
本当にそのとおりになった
そして今児玉の新たながん治療薬は
大きく動き出そうとしていた
その切り札となるのは分子シミュレーションのスペシャリスト
操るのはあのスーパーコンピューター
大阪大が明らかにした結晶構造をもとに
キューピットとプシケが体内でどう合体しているかをシミュレーション
コンピューター上で薬が設計できる
これが今世界が注目するスパコン創薬だ
篠田さんはキューピットとプシケの形や動きを少しずつ変え
一番がん細胞に有効なタイプを探っていく
自分一人で全部のことができるというよりも進行がんに悩んでいる人の切実な気持ちをたくさんの研究者に伝え多くの研究室者が力を合わせてやっていくそういうことによって21世紀の進行がん治療っていうのが大きく様変わりしていくような転換点にあると思っています
スパコン創薬は資金力ではアメリカにはかなわない
児玉たちはチームワークで一歩ずつ明日を目指す
また現在治療が難しい
全身に転移したがんの治療薬としても期待が
一日も早い実現に向け研究生活を送る児玉だが…
そこは…
児玉には行かずにはいられないある思いがあった
(母)いい?1人に1つずつケーキを買っていたのが今までだとするとドコモの新料金は家族のケーキをホールでまとめて買うからパケ代がおトクって感じなの。
まだダメよ。
つまりたくさん使いたい人もちょっとでもいい人も一人一人が欲しい分だけパケットをちょうどよく分けあえるってわけ。
お財布に優しいわね。
(母)家族でまとめておトクなのがドコモの新料金。
さらに…長くドコモを使っていれば毎月のパケット代から最大で2,000円引き。
しかもうちは25歳以下の家族が2人いるから毎月2GBのパケットがもらえて1,000円割引になるの。
これらの割引をまとめて受けられるのはドコモだけ!なのです。
家族におトクがいっぱい。
ドコモの新料金
いつも穏やかに研究を進める児玉だが
震災後国に対し全身で怒りをぶつけたことがあった
国の財政事情を考えたらそんな余裕は一瞬もありませんどうやって除染を本当にやるか7万人の人が自宅を離れてさまよっているときに国会は一体何をやっているのですか!以上です!
立ち入りが制限されている原発20キロ圏内に入り
放射線量を調査している
科学者としてそれは使命だと感じていた
僕らが年をとっていくとだんだん遺伝子は分裂を繰り返すたびに傷が増えていくそれでそういうものの中でがんとかいろいろ出てくるもう一方で放射性物質というのもまた遺伝子に傷をつけるあれも牛も出荷されてるんですよね牛乳も出荷はしてます
さらに地元の人が生活する地域では
安全に暮らせるよう専門家として支援を続けている
現実の中へ入ってそこをきちんと細かく丁寧に見ていって議論をしないといけない例えばがんの治療をやるんだったらがんの患者さんの中に入っていって見ないといけないしまた福島の問題やるんだったら福島の現実の人たちと一緒に考えるってことがすごく大事だと思っています
児玉はそれががん医療
そして福島の問題解決につながると信じている

(娘)《父さん覚えてる?》
(父)《なぁ覚えてるか?》《小さい頃あたし泣き虫で…》《お前いつもコロコロ笑ってて…》《父さんをしょっちゅう困らせた…》《毎日元気もらってた…》《生意気で憎たらしい子だった…》《オシャマで可愛らしい子だった…》《全然口利かない時期もあったね…》《お前のおしゃべりで家中明るくなった…》《でも父さんはいつも見守ってくれてた…》《なのに俺は仕事にかまけてた…》《あの頃のこと謝りたいよ…》《寂しい思いをさせてすまなかった…》《もっと素直に伝えられてたら…》《もっと素直に伝えられてたら…》これから親孝行するから。
もう一生分親孝行してくれた。
ライフステージに寄り添って
長く安心して使ってもらえるようにドコモは家族を応援し続けます
副作用を抑えたがんの新薬開発に挑む内科医児玉龍彦
遺伝子研究への道を開いてくれた恩師貝沼先生を訪ねると
当時の児玉の写真を見せてくれた
ご無沙汰してます今児玉君はがんの治療に関するすばらしい研究をされているようですねぜひ成功してほしいと思いますまたたくさんの後輩を指導されていると聞きましたぜひすばらしい後継者をたくさん育ててほしいと思いますなお児玉君は非常に堂々とした発言をたびたびされていることを僕もよく知ってますそういう面でも君の活躍を大いに期待しておりますどうぞよろしくお願いしますなかなかやっぱり恥ずかしいものがあって立派な先生に恵まれてねすごくうれしいですねお元気でいらっしゃる姿を見てすごくやってやろうという気が湧いてきますね考えてみれば一も二もなく再発とか転移とか手遅れだって言われたり進行しているって言われるがんの患者さんに治療薬がないそれを作りたい
この日別々の場所で研究を進めるチームが顔をそろえた
分野は異なっても思いは一つ
強く結ばれたチームの中心で児玉はほほ笑んでいた
スペシャリストたちとともに児玉の挑戦は続く
明日がん医療の未来が開くと信じて
次回は…
夢をつかんだ主人公たちのバカにされた日々
あの屈辱を乗り越えた原動力とは
そして彼らの最新の夢の続きとは?
(ワンダ)ワンダーX始まるよ初公開映像満載でお届け!2014/10/19(日) 18:30〜19:00
MBS毎日放送
夢の扉+[字]【がん細胞を狙い撃ち副作用抑えろ▽ナレーター/向井理】

夢の抗がん剤を!“副作用を抑えられる”新薬開発 スパコン×医工連携チームで、がん治療薬に革命!? ナレーター/向井理

詳細情報
お知らせ
日本人の2人に1人が、かかるとされる「がん」。患者にとってつらいのは、脱毛や吐き気、けん怠感といった“抗がん剤の副作用”・・。そこで、正常な細胞を傷つけることなく、がん細胞のみを攻撃することで副作用を少なくするという、新たな治療薬開発が進められている。各分野のスペシャリストが結集する開発チームを率いるのが、東京大学の児玉龍彦教授。世界で「科学に影響を与えた10人」に選ばれた医学博士だ。
番組内容
“夢の抗がん剤”開発の切り札は、あのスーパーコンピューター!そのシミュレーション技術を駆使して、薬が体内で、がん細胞のみを狙うシステムを解析。児玉は、医学の垣根を越え、タンパク質工学、薬学等の専門家とともに『本当にがんが治る薬』を日本から生み出そうとしている。薬の仕組みの核となるのは、ギリシャ神話のキューピット!?
出演者
【ドリーム・メーカー】
東京大学 先端科学技術研究センター 教授  児玉龍彦(61歳)
【ナレーター】
向井理
音楽
小田和正「やさしい雨」

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – その他
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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