美の京都遺産 2014.11.02

(ナレーション)
明治の文明開化間もない頃三条通に舶来の時計宝飾の店があった
屋根に時計塔をのせたハイカラな瓦の館…

三条通は明治時代京都のメインストリートで金融物流通信の中心として新しい様式の建築が多く建てられた
洋風なモダニズムを今に伝える三条通の近代建築を巡る
京都の街なかを南北に走る烏丸通
三条通を東へ進むと明治以来の近代建築が点在する三条界わい景観整備地区である
昭和40年までは園祭後祭の山鉾巡行は三条通を通っていた
明治から大正にかけて三条通は銀行などが集まった京都の中心であった
東洞院。
中京郵便局
旧京都郵便局で明治4年の郵便制度発足時にる日本で最も歴史ある郵便局の一つ
明治35年竣工でネオ・ルネサンス様式
設計は逓信省営繕課の吉井茂則三橋四郎
完成したときは参観者が列をなし京名物として絵葉書も発売された
明治になってから…その当時の郵便っていうのは貴重なインフラだったんでそういう意味ではやはり最新の建物っていうことで競い合ってですね建てていったんではないかというふうには思っております。
昭和53年赤瓦の壁と白い隅石を残したまま内部のみを新築する外壁保存の工法で改築された
歴史的建造物の雰囲気を残すための…
ここが日本で最初の実施例である
この郵便局の特徴は中央の所がなぜか9段になってございます。
当時は馬車による郵便輸送で郵便受け渡し口を馬車の高さに合わせていた
(柳内さん)この9段は今は使われてないんですけど床の高さがあの位置だった…昔はですね。
というふうに聞いております。
防火シャッターの名残の青い窓枠
新技術による防火設備であった
富小路西。
SACRA
旧不動貯蓄銀行京都支店
大正5年頃竣工
地上3階地下1階
重厚なルネサンス風
その一方で横縞模様や円形装飾などウィーンで流行したセセッションと呼ばれる幾何学的な意匠が見られる

(後藤さん)大正初期に出来たモダンな銀行の跡なんですけれども。
園祭が道が狭くて通れなくなったので四条の方に移ってそのままいい建物が壊されずに残った。
それが三条通のいちばんいいところじゃないかと思います。
木造の階段はシンプルで優美な趣

1階「雪月花」
銀行のもともとはメインロビーなんですけども柱…両方とも全てですね。
それから壁それから天井あのシャンデリアが…シャンデリア自体は違うんですけどももともとの意匠は全て当時のものですね。
はい。
重厚な柱天井の意匠は元のまま
落ち着いた風格を感じさせる
地下があるんですけども地下全て基礎が瓦で出来てるんですね。
で地上3階木造っていう今では許可されないような建築なんですけども。
地下が金庫室になってましてそちらもうちのバーになってるんですけれども。
神戸の震災のときに朝一でこちらまで飛んできたんですけれどもねグラス一個割れてないというすばらしい建築です。
地下はかつての金庫室
瓦造のアーチが残っている
富小路東
三条通周辺の瓦建築の中では最も古い
建築資材は瓦をはじめ全てドイツから輸入したもので要所に鉄筋を加えて耐震強度を高めている
外観はさまざまな洋風の装飾が凝らされている
日本最古の瓦石造商店建築である
「家時計店」は明治4年…
京都の時計貴金属商の草分けであった
当初は京町屋の店構えで屋根に時計塔をのせていた
その後明治23年に建て替えられたのが現在の建物である
当時上部には塔屋と時計塔があり市内のどこからでも見えたという
1階に入ると目を引くのは大きな金庫室
「YABEKIOTO」の文字
扉に描かれた油絵は修学院離宮の上離宮
田村宗立作である
浴龍池千歳橋隣雲亭などが描かれている
田村宗立は明治の洋画家画僧で号は「月樵」
京都で洋画普及の礎を築いた
厚さ25センチの鉄扉は斜めに合わさり火災に耐えられるようになっている
金庫の中は6畳の広さで2階建て
高価な商品を収めるために据え付けられた
奥には2階へ上がる螺旋階段
2階も店舗であり当時の面影を残す空間となっている
ここで人々は新しい時代のシンボルとして高価な時計宝飾などを選んだのだろうか
3階ではむき出しの木骨瓦造を見ることができる
御幸町
昭和3年大恐慌の翌年竣工
昭和天皇の御大典ですか。
それに合わせて造られたと聞いてます。
クラシックから近代建築に移行する過渡期っていうんですかねある種モダンでありながら少し装飾的なアール・デコ様式みたいなものが随所に含まれている。
例えば「毎日新聞」の社章である星のマークをデザインした窓とかですねそれからそれを形取ったバルコニー。
そういうものがデザインの中に取り入れられているというそういうところですかね。
京都の建築家若林の作品は斬新な建築のほか南海空港特急「ラピート」や「京つけもの西利」本社ビルなど伝統と未来を融合させた作品でも知られている
平成10年に若林が買い取りできるだけオリジナルに近く復元
レトロを生かしながらモダンに改装され建築年にちなんで「1928ビル」と改称された
鉄筋コンクリートの建物としては初期の…。
ほんとかうそか分かんないですけども3か月半で建ったっていうんですよ。
今の技術を持ってしてもねとても3か月半では建たないんですけれどもね。
ちょうど大恐慌の前の年たぶん労働者があふれてたと思うんですよね。
普請的には節約してはるという感じの建物ですね。
地下は「カフェ・アンデパンダン」
(橋さん)自主とか独立とかっていう意味のフランス語ですね。
この壁とタイルは当時のままですね。
辰砂釉…だから特殊な釉薬の掛かったタイル。
今作ろうと思ってもなかなか…貴重なタイルだっていうのは聞いてます。
落した漆喰壁貴重な辰砂釉のタイル外光が取り入れられる高窓夜勤の新聞記者のシャワールームの名残の赤瓦などは今もそのまま残されている
壁側に並ぶテーブルは新聞社の講堂で長年使われていたもの
僕が建築始めた頃に…この上にホールがあるんですけどもこうアーチ状のですね空間があって「ええ〜!京都のこんな所にこんな建物があったんだ」っていうことでちょっと感動したことがあったんです。
3階はアーチ型ホール
現在は劇場として使われている
(若林さん)「ギア−GEAR−」ですね。
言葉を使わないしゃべらないパフォーマンスっていうんですかね。
面白い演劇ですね。
レトロな空間を生かした舞台が楽しめるのである
明治の文明開化から大正の息吹を今も感じさせる三条界わい
レトロな佇まいが現代に生かされて躍動し新しい賑わいを生み出す
それが三条通の近代建築なのである
2014/11/02(日) 06:15〜06:30
MBS毎日放送
美の京都遺産[字]

「三条通の近代建築」

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
福祉 – 文字(字幕)

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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