シリーズ世界遺産100「ヴュルツブルクの司教館〜ドイツ〜」 2014.11.02

(テーマ音楽)宮殿の天井画の中に私がいる。
なぜ大砲に座っているかって?それは後でご説明しよう。
私は建築家のバルタザール・ノイマン。
ヴュルツブルクの司教館を建築した私の肖像画はなぜか必ず大砲と一緒に描かれる。
ドイツのヴュルツブルク。
ボヘミア生まれの私は1711年24歳の時この町にやって来た。
この宮殿が私が設計したヴュルツブルクの司教館だ。
任命されたばかりの司教は豪華で華麗な宮殿を造ろうとした。
1719年無名だった32歳の私を主任建築家に抜てきしたのはこの地方の領主であり伯爵でもあったフランツ司教である。
フランツ司教の命で私はバロック様式の華麗な宮殿を造った。
ナポレオンは「ヨーロッパで最も美しい司教館」と言いハプスブルク家の女帝マリア・テレジアは「これこそ宮殿の中の宮殿だ」と評したという。
入り口は宮廷広場の奥にある。
玄関を入ると突き当たりが庭園に面するホールである。
自然の光がさし込む明るい部屋に支えとなる柱が樹木のように林立する空間を作った。
ここではさまざまな催し物が行われた。
玄関ホールの左手に私の自慢の階段室と呼ばれる空間がある。
司教はまだ若い私に自由に設計を任せてくれた。
この空間には柱など何の支えもないのがお分かりだろうか。
階段室の天井は幅18m長さ33mの緩やかな曲線の円蓋である。
天井には堅いオーク材を使用し支えは何もない。
描かれているフレスコ画はベネチアの巨匠ティエポロの作品だ。
ティエポロは芸術の庇護者たる司教への礼賛を込めてこのフレスコ画を描いた。
見たこともないアメリカ大陸やアジアアフリカの世界。
ティエポロは想像でアジアの象を描いたのだ。
ヨーロッパ世界には私も描かれている。
なぜ大砲の上に座っているのかその訳を説明しよう。
当時この支柱のない円蓋に対して建築学会の重鎮たちは激しく私を攻撃した。
「絶対に持ちこたえられないだろう」と。
そこで私は「円蓋の下で大砲を撃ち鳴らしても大丈夫だ」と見得を切ったのだ。
実際に大砲を撃つ機会はなかったが私に大砲は付き物となった。
300ほどある司教館の部屋の中でも最も豪華と言われる鏡の間。
歴代司教たちの居室で後にロココ様式の装飾になったと聞く。
ベネチア製の鏡に金をかぶせた縁取り装飾がなされ中国趣味の絵が油彩画の技法でガラスの裏側から描かれている。
鏡の間のガラスは第2次世界大戦の空爆で全損したらしいが修復されたのはうれしいことだ。
第2次世界大戦でヴュルツブルクの市内の建物は破壊されてしまったが階段室はイギリス軍の爆撃にも見事に持ちこたえたと聞く。
さあ皆さんお待ちかね!2014/11/02(日) 04:25〜04:30
NHK総合1・神戸
シリーズ世界遺産100「ヴュルツブルクの司教館〜ドイツ〜」[字]

壮大なる階段室 ▽文化遺産 【語り】松平定知 【テーマ音楽】久石譲

詳細情報
番組内容
壮大なる階段室 ▽文化遺産 【語り】松平定知 【テーマ音楽】久石譲
出演者
【語り】松平定知
音楽
【テーマ音楽】久石譲

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境

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サンプリングレート : 48kHz

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