(汽笛)
(いずみ)おはよう。
(女性)おはよう。
おはよう。
(男性たち)おはよう。
おはよう。
気を付けてね。
(ニワトリの鳴き声)あっあっあぁあぁー!・
(ぶつかる音)
(鳴き声)もう!はぁ。
トメさーんいますかー?トメさん?入りますね。
うん?トメさん!・
(風の音)
(トメ)おやあんたかい。
ト…トメさん。
トウモロコシを収穫にね。
(トメ)ことしは実が小さいねぇ。
寒い日が多かったからねぇ。
(トメ)お茶は飲みごろだね。
よっ。
あのう…。
さっき上の方からバサバサって。
どうやって来たんですかね?どうやってってそりゃ空をすーっとね。
えっ!飛んだんですか!?最近はどうも足腰がね。
あぁ。
でもこれは島の連中には内緒だよ。
ひがむからね。
うんうんうん。
ところでこの間煎じてあげた薬旦那さん飲んだかい?あっいやそれが…。
だと思ったよ。
西洋医学をやる者はああいうのが嫌いだからね。
じゃあ今度は子宝に恵まれるご祈祷をしてあげるから旦那さん連れといで。
あ…はい。
(高杉)何バカなこと言ってんだよ。
本当だってば。
本当に空を飛んだのよ!
(高杉)静かに。
(高杉)特に異常ありませんね。
服着ていいですよ。
(茂蔵)ありがとうございます。
はいさぁさぁさぁさぁさぁ。
私だってねそんな話いつもは信じないけどでも何か変なことが起きるのよねあの人の周りでは。
(茂蔵)それ岬の魔女の話かい?魔女?やっぱり魔女だったんですか?
(茂蔵)いつだったかな?トメさんが魔法を使ったのは。
(春子)ハハハハ。
あんなものは偶然よ偶然。
でもあれからだろ?トメさんが魔女っていわれるようになったのは。
何があったんですか?嵐の夜にさこの近くを通った外国の船が難破しそうになってさ。
うんうん。
(茂蔵)それをトメさんが魔法を使って助けたんだ。
結局トメさんことしも健康診断来なかったわね。
やっぱりこっちから行って見せてもらいましょうよ。
去年そう言って行ったらひどい目に遭ったじゃないか。
そうだったっけ?ほらニワトリが突然襲ってきて。
そうだった。
こんな感じだったよね!コケーッコッコッコッコッコ。
コケーコケコケーッコッコッコ。
いい…痛い痛いちょっと。
コケーッコッコッコッコ。
ちょ…ちょっとやめてやめて。
あぁ!痛っ…。
ヒヒヒ!イヒー。
健太郎あんときもずっこけてたよね。
あいつら俺ばっかり襲いやがって。
あちこちつつかれてさ。
健太郎の方がおいしそうだったんじゃないの?冗談じゃないよ。
俺はあれ以来鶏肉食べられなくなったんだから。
もしかしてあのニワトリたちもトメさんが操ってたりして。
そんなわけないだろ。
健太郎はさ魔法とかそういうの全然信じないの?俺は医者だからね。
科学者の一人なの。
でも月命日には必ずお母さんの墓参り行くじゃない。
それとこれは別。
(雷鳴)健太郎?あっ…。
まだ起きてたのか。
何言ってるのよ。
ずっと待ってたのよ。
先に寝ててくれればよかったのに。
だって今日は仲良くしようって言ってたじゃない。
あぁーそうだっけ?あしたからしばらくできないからって。
そう言ってたでしょ。
あしたからか尾崎さん来るの。
そうそう。
そんなに気になる患者さんいるの?いや別に何でもないよ。
もう終わりにしようと思ってたから。
ふーん。
じゃあ仲良くしよっか。
ホントに?うん。
(汽笛)
(翔子)朝倉!先輩!ハハハハハ!アハッアハハ!
(翔子)ありがとうございました。
(翔子)朝倉!先輩!
(翔子)元気だった?元気です!
(いずみ・翔子)あぁー!ハハハハ。
もう先輩!
(いずみ・翔子)イエイ!イエイ!
(涼太)遠い所からご苦労さまです。
今回は旅行ですか?
(翔子)はい。
試験が終わったんで骨休みに。
(涼太)試験?先輩専門看護の試験受けたの。
普通の看護師よりもずーっと難しいやつ。
ドクターと変わらないぐらい難しいんですよね?いやまぁそんな…。
ウフフフ。
よく分からないけどすごそうですね。
まぁそんなわけで1週間ほど羽を伸ばそうかと思って。
(涼太)ちょうどいい時季ですよ。
魚もおいしいし景色も奇麗だし。
けど優しそうな人で安心しました。
はい?いやいずみちゃんからよく東京の若葉会だっけ?昔いた病院の話を聞かされるんですけどそこにすごく怖くて鬼のような先輩がいたって言うから。
あっ…えっ?この人が噂の鬼かと思ってビビってたんですよ。
アハハハハハ。
朝倉。
はい?あんた私のことどういうふうに話してたの?い…いやー。
あっ先輩あんな所に虹が!ごまかすんじゃないわよ!ホントですよほら。
あっ!
(翔子・いずみ)うわー!お久しぶりです高杉先生。
遠い所お疲れさまです。
あっいずみも楽しみにしてました。
今日は患者さんも少ないから島を案内してさしあげたら?あぁー。
お構いなく。
私が勝手に遊びに行きたいって言いだしただけで。
何かあればお手伝いもしますから遠慮なく言ってください。
いえいえとんでもない。
堅苦しい話はそこら辺にして取りあえずお部屋で荷物ほどきましょう。
ねぇ。
あっ朝倉ちょっと待って待って。
亡くなったお母さまのお部屋ですけど我慢してくださいね。
お布団は昨日干しといたんで。
これお母さんにお土産。
あっありがとうございます。
(鈴の音)今日から先輩が1週間ほどお世話になります。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
お母さん亡くなって何年になる?5年かな。
色々大変だったね。
あっどうぞ。
お世話してるときは大変だったけど終わってみるともっと何かしてあげれたんじゃないかなとか思っちゃうんですよね。
あんたは見掛けによらず頑張ったわよ。
見掛けによらずって何ですか。
高杉先生とはうまくいってるの?ええまぁ。
何よ?「ええまぁ」って。
いや…。
最近全然してないんですよ。
してないって何を?いやだからあれですよ。
あれって何?ほら夜2人でやる。
トランプ?トランプなんか今どきやりませんよ。
あっ分かった。
テレビゲーム。
違う。
じゃあ人生ゲーム。
いつの話ですか。
じゃあ何なのよ?もう分かるでしょ。
ほら前に手紙に書いたじゃないですか。
分かってるわよ。
もうヤダ。
秘密兵器持ってきてあげたわよ。
えっ?じゃーん!うわーすごーい!先輩これ永島先生の前で着てるんですか?まさか!こんなの着るわけないでしょ。
じゃあ何でこんなにたくさん?外国人の患者さんがね妙に私のことを気に入っちゃってバースデーのプレゼントだってくれたのよ。
じゃその人の前で着たんですか?これ。
残念だけど…。
冷たいなぁもう。
天国に着ていくわけにもいかないでしょ。
あっそういうことか。
それにうちにはまりあもいるからね。
こんなの着て歩くわけにもいかないし。
あっそういえばまりあちゃんアメリカに留学だって?卒業したら向こうで医者になるって手紙に書いてあったけど。
すごいですねー。
娘は母を超えていくわけよ。
まぁホントにドクターになれるかどうかはまだ分からないけどね。
先輩の娘なんだから大丈夫ですよ。
ねぇそんなことよりこれ着てみる?えっ今?今夜勝負かけるんでしょ?
(生唾をのむ音)フフフフ。
(女性)先生またいつもと同じなんだけどこれ。
おっとっと。
ありがとうございます。
(女性)いやー。
毎年スイカばっかりであれなんだけど奥さんがおいしいおいしいって言うから。
いずみの大好物なんです。
呼んできますね。
(女性)あぁいいっていいって。
他も回るから後で帰りに寄るわ。
じゃあね。
いつもすいません。
あぁー。
あらためて見ると結構すごいですねこれ。
何言ってるのよ。
あんたがあいつをその気にさせたいって言うから持ってきたのよ。
ほらまずこれからいってみよう。
よし!じゃーん!ワーオ!うぅー!フゥー!ニャン!ニャン!ニャオ。
もう一丁。
せっかくだから先輩も着てみてくださいよ。
私は駄目よ。
だって本はといえば先輩のために買ったんでしょ?これなんかどうです?うーん。
よし。
いずみ畑山の奥さんからスイカもらったぞ。
みんなで…。
じゃん!あっ。
あぁー!あぁ…。
どうしたの?あぁーあぁー!いずみ!あっスイカ!あぁ!
(いずみ・翔子)あぁ!えっ?あっ…。
あっ高杉先生!大丈夫?痛っ…。
スイカは無事よ!あ痛っ。
危ない危ない。
(翔子・いずみ)うーん!ごちそうさま。
あぁ健太郎。
うん?あのさ今日は先輩と一緒に寝るから。
えっ?ほら色々話したいこともあるし。
健太郎だってゆっくり眠りたいでしょ?いいけど尾崎さん大丈夫ですか?うん?大丈夫って?だっていずみのやついびきが…。
あぁー!あぁー!あぁー!あぁー!それに寝言も。
寝言?そのくせ先に寝ちゃいますから。
いいから!そうそう昨日も順番にマッサージしようって言ったのに自分がマッサージされてる間にさっさと寝ちゃって。
《うぅー》《うーん》《もう食べれないって。
フフフフ》健太郎!知ってます。
付き合い長いですから。
あっそうですよね。
あぁ…。
じゃあよろしくお願いします。
じゃあね。
あんたも相変わらずね。
エヘヘ。
あっ!ちょ…ちょっと何取ってんの。
あっ!うんおいしい。
先輩!ちょっと何個食べてるのよ。
最後の1個なんですからこれだけは食べる。
あぁー!おいしい!そりゃおいしいですよ。
ちょっと手離して。
要するにあんたのいびきが原因だったわけね。
えっ?男の人は繊細なのよ。
特に高杉みたいなのは女がいびきをかこうものなら。
そんなことありませんよ。
前までは仲良くしてたもん。
じゃあいつから?何かきっかけがあるわけ?はぁ…。
あのころからなんですよね。
あのころから?ほら2年ほど前に大学の同窓会があるとかいって泊まりがけで出掛けていったじゃないですか。
あぁー。
うちの病院にもお土産持って顔出したわ。
永島先生と飲みに行くって。
戻ってきたら何か元気がなくて聞いても何を答えるわけでもなく。
それから急に頻繁に向こうに行くようになって。
永島先生に呼び出されたとか何とか言っちゃって。
そういえば来るたびに2人でどこかに出掛けてたわね。
永島先生に今度聞いてみてくださいよ。
何か隠してる気がするんですよね。
あいつは何考えてるかよく分からないからね。
うん?何ですか?その言い方。
ケンカでもしたんですか?ケンカなんかしてないわよ。
じゃあ私たちと一緒で仲良くしてないとか?それどころじゃないわよ。
何にもないわよ。
何にもって?そりゃまぁ最初は私から言いだしたんだけどね。
何を?あるときさあいつがうちに来て食事の後ソファでこうちょっともたれてたわけよ。
それで永島先生はこんな感じ。
そうそうそうそう。
そしたらさ自然とさそういう雰囲気になるじゃない。
なるなるなる。
それでそれで次はこんな感じ?翔子さん。
先生。
いい雰囲気じゃないですか!そしたら見てたのよ。
うん?誰が?まりあよ。
あぁ。
小さいうちはねそれでもよかったんだけどだんだんと大人になるしちょっとまずいかなと思って永島先生にもそう言ったのよ。
そしたら真剣な顔をして「それもそうだね」って。
でも病院も一緒だしホテルとかほら他の場所とか。
僕たちは大人として模範を示さなきゃいけないって。
それ以来何もなし。
もう10年も前の話よ。
えっホントですか?まぁ永島先生らしいんだけどね。
フフッ。
あぁ…。
あぁーよしよしよし。
うんおいしい。
よいしょ。
あぁ。
尾崎さんは?えっ?まだ起きてこない。
きっと疲れてたのね。
お前のいびきのせいで寝られなかったんじゃないのか?そんなことありません。
昨日はこれつけてたから。
痛っ!うぅー。
またつけたまま出掛けちゃうぞ。
食べようか。
うん。
うわー。
(高杉・いずみ)いただきます。
おいしい!ウフフ。
あっアジ。
ほっ。
うわー。
アハッ。
うん。
うーんおいしい。
(涼太)おはようございます。
あぁ涼太君。
昨日はありがとね。
(涼太)もう出掛けるんですか?朝一のお薦め持ってきたけど。
(涼太)はい。
うわーおいしそう。
うーんじゃあこれとこれ1つずつちょうだい。
これもおまけするよ。
今日からお客さん来てるから。
ありがとう。
じゃあ冷蔵庫に入れといてくれる?了解。
じゃあ。
いってきまーす!
(自転車のベルの音)おはよう。
頑張ってね。
おはよう。
おはようございます。
いずみはもう往診に出掛けました。
往診?ええ。
この辺りは訪問看護が多いんですよ。
褥瘡の処置とか点滴の交換とか。
あっ朝食食べてください。
あらありがとう。
ちょっと聞きたいことがあるんだけど。
はい。
ねぇ何でセックスレスなの?何ですかいきなり。
いびきのせい?えっ?それとも朝倉に色気が足りない?あの子スタイルはいいんだけど何か色っぽさとは無縁で。
いえ違いますよ。
まさか他に女ができた?この小さな島の中で?あぁでもお医者さんってモテるもんね。
ちょっとやめてください。
変なこと言わないでくださいよ。
じゃあ何で朝倉と仲良くしてやらないのよ。
あの子結構悩んでるわよ。
色々とあるんですよ。
他人には言えないことが。
私とあの子はねあなたが研修医として若葉会に入ってくるずっと前から深い仲なの。
他人って言い方はないでしょ!あぁいやすみません。
もしかしてやっぱりあれなの?あれ?実はずっと気になってたんだけどさ医局で浜野先生や永島先生とやたらと仲が良かったじゃない。
こう体とかぺたぺたぺたぺた触ったりしてさ。
もしかしてそっち方面?はぁ?大丈夫よ。
私そういうのに偏見とかないから。
知り合いでそういうのを隠すために無理して異性と結婚した人がいてそういうのよく相談受けるのよ。
日常生活は問題ないのよ。
でも夜の方は難しいって。
やっぱりそういうもんなの?うわ!あぁー!
(男性)若い人はいいねぇ。
ちょっと痛いですよ。
よっ。
よっと。
あぁーごめんなさい。
あぁ。
今日涼太君に朝一のお魚頂きましたよ。
もうすっかり一人前ですね。
(安西)まだまだだよ。
一生懸命はやってるみたいだが。
そうですよ。
時間があるときは診療所のお手伝いもしてくれるしホントに助かってます。
そうかい。
ええ。
(せき)あっ大丈夫ですか?ああ。
そう言われるとほっとするけどな。
はい終わりましたよ。
どうぞ。
(タエ)先生新しいお嫁さんもらったのかい?えっ?あぁお嫁さんじゃないですよ。
(タエ)前のお嫁さんの方が若くてかわいかったよね。
逃げられたのかい?だからお嫁さんじゃないです。
今日はどこか悪いんですか?何か怖そうな人だねぇ。
ハハハハハ。
尾崎さんいいですよもう。
一人で大丈夫ですから。
今日はどうされました?お熱があるんですか?それともどっか痛いですか?何も。
どこも痛くねえよ。
それならどうして?あぁ今日はこの子の方さ。
何か熱があるみたいで。
そうですか。
じゃあ診てみましょう。
はいよ。
はい。
じゃあおなか出して。
出せるかな。
おっいい子だ。
はい吸って。
吐いて。
トメさーん。
いますか?トメさん?またあれか。
まったく紛らわしいな。
・
(トメ)うっうぅ…。
うぅ…。
トメさん!?トメさん!大丈夫?うぅ…。
うっうぅ…。
トメさんしっかりして!
(トメ)痛たたた!あぁーあぁー。
捻挫ですね。
湿布して包帯巻いてあまり動かさないようにしましょう。
はぁー大したことなくてよかった。
倒れてるの見たときはもう心臓が止まるかと思いましたよ。
ごめんなさい心配掛けちゃって。
さてそろそろ帰って夕飯作らなくっちゃ。
えっ!あそこに戻るんですか?そりゃそうよ。
帰らなくちゃ。
畑があるしニワトリもいるし仏様にお線香も上げなくちゃ。
はいまだ湿布まだですからね。
ゆっくり戻しますよ。
この足であそこに一人っていうのは。
一人だと心配ですね。
どうしよう。
ねぇいずみちゃん大丈夫だって。
とにかく今日はここに泊まってください。
その方がみんな安心して寝れますから。
そうそう。
それじゃあなたの寝る場所が。
私はほら待合室とかでも大丈夫ですし。
先輩をそんな所に寝かせたりしませんよ。
私が待合室で寝ますから。
じゃあ私は?だから寝室で。
高杉先生と一緒に寝るわけ?あっ。
ごめんね健太郎。
大丈夫だよ。
研修医時代はいつもこんな感じだったから。
そういえばそうだったね。
夜勤のときとかラウンドの後に医局にのぞきに行くと灯りつけたままよくソファで寝てたよね。
夜食を差し入れてくれたこともあったよね。
そうそう。
非番のときに眠い目こすりながら作ってたんだから。
それでほら一緒に食べた後にいずみがそのまま寝ちゃってさ。
朝方浜野先生に見つかっちゃって。
もうすんげぇ怒られたよな。
あったあった。
アハハハ。
何だか懐かしいわね。
色々あったよな。
うん。
《早く早く!》《朝倉》《何でこんなとこで寝てんだよ。
なぁ》《あっ高杉》《何やってんだよ》《あっ》《食べないんなら…》《食べるわよ》《だよな》《おいしい》《俺はお前いいナースだと思うよ》あっあさ…。
お邪魔でしたね。
(永島)あちっ!あちあち!あっ永島です。
何で電話してこないんですか?あ…いやでも専門看護師の試験が終わるまで気が散るから電話するなって言ったから。
試験は1週間前に終わりました。
あっそうなんだ。
でもその後いずみちゃんの所に行くって言ってたから。
私のこと心配じゃないんですか?心配なんかしてないよ。
翔子さんはしっかりしてるから。
まぁいいわ。
うん?こっちはみんな元気で楽しくやってます。
あぁそう。
それはよかった。
おやすみなさい。
仲良くしようか?ここで?そうここで。
よし。
痛たたたた。
あぁごめんごめんごめん。
よいしょ。
痛い痛い。
あっ踏んづけちゃった?大丈夫フフッ。
よいしょ。
何だかあのころみたいだね。
そうだね。
(いずみ・高杉)フフッ。
・誰だろ?こんな時間に。
出ないと。
あぁ…。
痛たたた。
あぁごめんごめん。
はい高杉診療所。
あぁ涼太。
どうした?えっ!?分かったすぐ行く。
どうかしたの?安西さんの様子がおかしいらしいちょっと行ってくる。
嘘。
昼間は元気だったのに。
私も行く。
いずみは残って。
今日は入院患者さんもいることだし。
でも…。
どうしたの?あっ。
ずっと面倒を見ている患者さんが様子がおかしいらしくて。
私がここにいるから行ってらっしゃい。
はい。
安西さん分かりますか?
(涼太)親父。
帰ってきたときには元気だったんですけど酒飲んで寝ようと思って見てみたら何だか様子が変で。
誤嚥性の肺炎になってる。
いずみ抗生剤の点滴。
はい。
(涼太)どうなんですか?本土の病院に運ぼう。
今から船は出せますか?
(大和田)ああ。
(涼太)先生のとこじゃ駄目なんですか?呼吸が低下してる。
大きな病院に搬送しないと。
分かった。
すぐに船の手配する。
お願いします。
(大和田)おう。
(涼太)やめてください!
(大和田)何でだよ!?大きな病院に運ぶのはやめてください。
(涼太)おふくろのときもそうだった。
もっと大きな病院でって言われて船で本土に運んで。
立派な大学病院に入れてもらったけどおふくろのやつ毎日「島に帰りたい」って。
そのうちいろんな管をつけられて動かすこともできなくなって。
涼太君それは…。
別に先生たちに文句が言いたいわけじゃない。
精いっぱいやってくれたと思ってる。
けどおふくろの葬儀の後親父が俺に言ったんだ。
(涼太)「俺のときは島で死なせてくれ」って。
でもお父さんはまだ…。
お願いです。
静かに死なせてやってください。
痛いのだけは何とかしてやってください。
親父こう見えて痛がりで。
健太郎。
分かった。
あっ!
(読経)
(読経)
(読経)行ってください先に。
(読経)
(読経)あ…あぁ!ちょ…ちょっと!あぁ!朝倉!
(読経)すいません。
(読経)
(読経)ちょっと…。
(読経)すいません。
す…すいません。
(読経)
(読経)あぁー!
(笑い声)
(読経)
(一同)おぉー。
すいませんでした。
(男性)いっちゃった。
ありますよね。
ハハッ。
いやー先ほどはどうもすいませんでした。
(大和田)いやーよかったよ。
安西さんもさ堅苦しいこと好きじゃないから天国で喜んでるんじゃないか。
なっ。
(漁師たち)そうそう。
そんな優しいこと言ってちゃ駄目ですよ。
調子に乗ってまた何かやらかしますからこいつは。
先輩酔っぱらってるんですか?酔っぱらってません。
(大和田)いやいやこの姉さん気持ちいい飲みっぷりだね。
漁師仲間にしたいぐらいだ。
なぁ。
アハハハハ。
(涼太)あぁー。
高杉先生は?
(大和田)起きた。
あぁさっきも言ったけど急患があって明日の告別式には来れるって。
(涼太)えぇー。
じゃあ代わりに1杯。
あっいやいやいや。
また戻って仕事があるから。
(涼太)1杯ぐらいいいじゃん。
親父も喜ぶから。
あ…。
あっじゃあ1杯だけ。
高杉先生といずみちゃんにはホントにお世話になったって親父のやついっつも言ってた。
特にいずみちゃんはお気に入りで「俺があと10個若けりゃ口説いてた」とか言って。
「いやー高杉先生がいるんだから無理だよ」って言っても「面では負けるけど腕っ節では勝てる」とかバカなこと言っちゃって。
フッ。
色々とありがとうございました。
あ…いえ。
トメさん!はぁ…。
ここにいたんですか。
朝起きたらベッドにいないから。
ここは魂の通り道だからね。
魂の通り道?この島で死んだ人はみんなこの辺りを通って天に昇っていくんだ。
安西さんの葬儀無事終わったんですね。
トメさんはそういうのを感じることができるんですね。
昔はみんなできたんだ。
今は情けないかぎりだ。
つかまって。
えっ?あぁ…あっあぁ…。
あぁー!すごい!浮いてる!すごーい!みんなの家が見える。
あっ安西さんの家だ。
三沢先生の家もある。
風邪治ったかなぁ。
あっ小学校だ。
みんな勉強してるかな。
今日はいい波が出てるから海に遊びに行くのかなぁ。
みんな元気だといいなぁ。
いつまでも元気だといいな。
(トメ)いずみちゃんありがとうね。
あんたがこの島に来てくれて本当によかった。
ありがとうね。
あっ先輩。
あぁおはよう。
すいません洗濯物。
いいのよ。
早く起きちゃったし。
あんたゆうべ疲れてるみたいだったから。
またいびきかいてました?あぁ昨日は寝言かな。
寝言?っていうかジェットコースターに乗ってるときみたいに「ひゅー」とか「ひゃー」とか楽しそうだったわよ。
ってことはやっぱり夢か。
夢って?実は昨日トメさんと空を飛んだんです。
はっ?「この島に来てくれてありがとう」ってトメさんが言ったんです。
えっ?それって何かお別れのときの言葉ですよね。
私トメさんがそのまんま消えちゃうんじゃないかと思って。
考え過ぎよ。
そうですかね。
私言おうかどうか迷ってたんだけどあんた大したもんよ。
あんたがこの島で高杉先生とナースをやるって知ったときは長くは続かないって思ってたから。
そりゃあお母さんが生きてる間はそのお世話で必死だろうけどいなくなったらここにいる必要もないし。
けど来てみたら島の人たちともすっかり顔なじみになってちゃんと頼りにされてるし。
なかなかできることじゃないわ。
感心したわ。
フフッ。
先輩。
うん?そういうことは迷ってないでどんどん言ってくださいよ。
こら!痛っ!そうやってすぐ調子に乗るから言いたくないのよ。
うーん…。
さてと私出掛けてくるわね。
えっ?先輩一人でどこに行くんですか?お通夜で仲良くなった人が船に乗せてくれるっていうから。
ヤッホー!フゥー!
(汽笛)すごい気持ちいいね。
ふぅ…まったく先輩ったらあの荒くれ漁師たちと一晩で仲良くなっちゃうんだから。
私なんか島に来て半年もかかったっていうのに。
あっそういえば涼太君今日まだ見てないね。
うん。
さっき電話があって今日は来られないって。
あぁそう。
何かあったのかな。
漁師仲間とケンカしたみたいだよ。
ケンカ?何で?漁師辞めるって伝えたらしい。
何で?お父さんが亡くなってこれからますます頑張らなきゃいけないっていうときに。
たぶん前から考えてたことなんだよ。
お父さんが生きてる間は言いだせなかったんだよ。
ふぅ…。
(龍太郎)お二人の推薦もありますし向こうの審査もすぐに通ると思います。
あとは島の方に出向いて地元の患者さんたちから聞き取り調査をして…。
(根本)そこまでするんですか?ずいぶんと厳しくなったのね。
(龍太郎)コンプライアンスの時代ですから。
(根本)コンプ?
(龍太郎)つまり評判の悪い人間を送り出すわけにもいかないということです。
(根本)ウフフ。
あの2人なら絶対大丈夫よ。
ねぇ。
あぁそうですね。
その点は心配ないと思いますが。
(根本)他に何か?いえ…。
(バイブレーターの音)ちょっといいですか?水島君。
(龍太郎)はい。
島での聞き取り調査僕も同行しよう。
えっいやでも色々お忙しいんじゃ…。
大事なことだろ。
コンプレックスだよコンプレックス。
(龍太郎)はっ?都会の人間の島の人に対するコンプレックス。
憧れみたいなものじゃないんだよそれは。
憧れと違ってねそれはね…。
(根本)フフッ。
・
(クラクション)イエーイ!水島ー!よう!ハハハハ。
ハハハハハハ。
あぁー!久しぶり。
元気だった?もちろん!水島こそ元気そうだね。
まぁ慣れない仕事だけど何とかやってるよ。
今の方が向いてるかもね。
オペ室で血見るの苦手だったもんね。
そんな時代もあったな。
ハハッ。
(心臓の鼓動)
(龍太郎)《やめろ…やめろよ》それにしてもよく決心したね。
朝倉は…。
いや君はずっとここで過ごすもんだと思ってたよ。
うん?うん?・
(クラクション)ほら行くわよ。
難しい話は向こうでやろうよ。
(龍太郎)あっ尾崎さん!あぁお久しぶりです。
あれ?一緒だったんだけどな。
永島先生こっちです!あぁはい。
行きます行きます。
先生!やぁ。
やぁ…。
(永島)いやーさっきの人の荷物が重そうだったから持ってあげたらこれがホントに重たくてさ。
腰やられるかと思ったよ。
今どきの女の人っていうのは力持ちだよね。
あっ翔子さんももちろん力持ちだよ。
早く乗ってください。
荷物。
頭気を付けてください。
閉めますよ。
永島先生。
何で先輩に来ること言わなかったんですか?あぁ…以前娘のまりあちゃんが病院中のナースとドクターを集めて翔子さんの誕生パーティーを計画していてそれを翔子さんにしゃべっちゃったら後でえらく怒られちゃったんだよ。
こういうのはサスペンスが大切だって。
(龍太郎)先生「サプライズ」ですよ。
あぁそうそうそれそれ。
サプライズ…うわ!あぁ…。
まぁ取りあえず研修プログラムについて説明しようか。
私は何も聞いてないからね。
(龍太郎)ご存じのように若葉会医療法人はアメリカのカリフォルニアにある医療法人と業務提携を結んでいます。
今現地法人の日本側の責任者は沢田先生がやっています。
研修プログラムは先端医療を習得するために向こうのホスピタルに留学するというものです。
僕は3年ほど前からコーディネート部門の責任者をやっています。
このたび高杉先生の方からお申し込みを頂き今日はまぁその面接に伺ったわけです。
いつからそんなこと考えてたの?朝倉は何も聞いてないって言ってるわよ。
まだ決定したわけじゃないですよ。
高杉君もね色々と悩んでるわけで…何ていうか…。
永島先生はちょっと黙ってて。
あぁはい。
私は高杉先生はずっとこの島で患者さんを診ていくんだってそう思ってた。
朝倉はそういう覚悟でここに来たんだって。
もちろんそう思ってました。
じゃあ何で?ここでできることには限界があります。
風邪や軽いケガやそんな簡単な治療しかできない。
ちょっと難しい症例になったら結局本土の病院に送るしかない。
でも島に優秀なお医者さんがいるとそれだけで安心だって島のみんなに言われてるって。
そうでしょ?確かにこの島に来たときにはそうだったのかもしれません。
僕も自信がありました。
最先端の医療を提供するんだって頑張ってきました。
そうでしょ?でも今はもう違うんですよ。
医学は日々進歩してます。
学会や同窓会で東京に行くたんびに思い知らされてますよ。
僕はどんどん取り残されてるって。
あなたの言うことはよく分かるわよ。
でも勝手に一人で決めてアメリカに行っちゃうなんてそれはないんじゃないの?残される朝倉の気持ち少しは考えてあげてよ。
あっ…。
だから高杉君も色々悩んでて…。
永島先生は黙っててください!はい。
ちょっと朝倉。
ねぇ黙ってないで何か言いなさいよ。
あんたが当事者なんだからね。
これ…。
夫婦揃ってのプランって書いてありますけど。
んっ?申し込まれたのは夫婦揃ってのプランです。
えっ?つまり奥さんも一緒に向こうへ行くと。
(永島)そうそうそうなんだよ。
わ…私も行くの?えっ?当たり前じゃないか。
でも泊まる所とか…。
(龍太郎)住居は当然こちらで用意させていただきます。
コンドミニアムか戸建てか幾つか提携した物件があります。
こんな感じですが。
あぁーすごい!プールが付いてる。
嘘!見せて。
ショッピングモールにも隣接してますし生活に不便はないかと。
えっここに住めるの?そうです。
ご希望であれば。
行く。
私行く。
絶対に行く!うわーすごいこのお風呂。
うわー夢のシステムキッチン。
(龍太郎)送っていただいてありがとうございました。
僕らはしばらくここに泊まってますから。
ねぇ。
(龍太郎)はい。
今アメリカに行くことが本当にあの2人にとっていいことなのかしら?
(龍太郎)ハハッ。
今までの実績からいうとこの研修プログラムを経験した人たちはその後目覚ましい活躍をしてます。
すいませーん。
あなた個人の意見が聞きたいのよ。
もしあなたが朝倉と結婚していたらどうしたと思う?あぁ…いやそれは難しい質問ですね。
英語もろくにしゃべれないし。
でも通訳も付くっていうしね。
その辺のフォローは詳しく詰めていきたいと…。
あの子ここにいたいのよ。
ここで子供を産んで高杉先生と2人でのんびり暮らしたいのよ。
でもいずみちゃんあんなに喜んでたじゃない。
あんなの無理してるに決まってるでしょ。
そうなの?うーんと…ホントに喜んでるのかしら。
きっとそうだよ。
ところで永島先生。
あなたは何しに来たんですか?えっ?研修プログラムのことなら水島先生だけで十分でしょう。
いや僕は…。
(龍太郎)ハハッ。
尾崎先輩に会いに来たに決まってるじゃないですか。
船の中で言ってましたよ。
しばらく会わないと寂しいって。
ねっ。
(永島)あぁ…。
絶対に嘘だわ。
そんなこと言うはずないわよ。
嘘じゃないよ。
専門看護師の試験が終わったらどこか旅行行きたいって言ってたじゃないか。
でも仕事が忙しいって言ってたでしょ。
あっいやそれは…。
(龍太郎)いやいやとにかくあしたはお二人で観光でもなさったらどうですか?僕は引き続き高杉夫妻と詰めた話をするんで。
お二人だけでゆっくりと。
ねっ。
あぁ…。
あぁ…。
(龍太郎)すいません。
いやあっあぁ…。
ねぇねぇ健太郎。
この家ディズニーランドのすぐ近くじゃない。
これだったら毎日歩いて遊びに行けるね。
歩いていくのは無理だよ向こうは一区画のスケールが違うからね。
車がないと何にもできないよ。
はい。
だったら私も免許取った方がいいかな?いやいずみには…。
向こうは道も広いし私でも何とかなるんじゃない?なぁ本当にいいのか?えっ?ホントは行きたくないんじゃないのか?何よ。
健太郎一人で行くつもり?こんな広い家に一人じゃさみしいわよ。
それで自分だけディズニーランドに行くつもりなんでしょ。
いや…。
それとも私が一緒じゃ迷惑なの?いやそんなことないよ!じゃあホントに一緒に来てくれるんだね?うん!ありがとう。
フフフフフ。
・
(走行音)あっ先輩戻ってきた。
ねぇねぇこんな広い家だったら先輩とまりあちゃん呼んでみんなでディズニーランドに行くのもいいよね。
フフフ。
そうだね。
先輩!今話してたんですけど先輩も一緒…。
(加代子)こちら高杉診療所ですね?あぁ…あっはい。
(加代子)私鮫島トメの娘飯田加代子です。
あっあぁ…。
これくらいかな。
はいっと。
ありがとういずみちゃん。
いいえ。
あなたがいずみさん?あっはい。
そうですけど。
母から名前は聞いています。
いつもお世話になってるそうでありがとうございます。
いいえこちらこそトメさんにはいつもお世話になってます。
先日も一緒にお散歩に出掛けてひゅーってお空を飛んで…。
はぁ?あっ…。
という夢を見るぐらいお世話になってるんです。
アハハ。
じゃあ何かあったら呼んでくださいね。
失礼します。
お土産もないのかい?そろそろマンゴーがおいしいころなんだけどね。
(加代子)母さん。
私が何でここまで来たのか分かってるでしょ?私のことなら心配いらないよ。
でも現にこうして入院してるじゃない。
ただの捻挫よ。
他に悪いところがあるわけじゃないし。
だけどね…。
はい私です。
何?その件は本田君に指示を出しておいたはずだけど?どういうこと?またそんな余計なことを。
(加代子)とにかく私が戻るまで余計なことはしないように言っておいてちょうだい。
困ったなぁ。
じゃああしたの便で戻るから。
それではお母さまを連れて帰りたいと?はい。
あしたの便で本土の病院に転院させるつもりです。
ずいぶん急な話ですね。
(加代子)以前から何度も言っていたんです。
ここにはいい病院もないですから。
あっつまり設備の整った病院という意味です。
でも軽い捻挫ですからすぐに治りますしお宅もこちらにありますし。
心臓病のことは知らないのですか?心臓病?母は以前心臓で入院したことがあるんです。
やっぱり大きな病院じゃないと駄目ね。
心臓のことは知ってます。
以前入院した病院から資料を取り寄せました。
では再び発作を起こしたらこちらで対応できますか?そのときは本土に送ることになると思います。
だったら最初から…。
いやしかしご本人にとって一番住みやすい環境というのも体には大事なことなんです。
それにトメさんはこの島が大好きなんです。
私も毎日お宅に通ってお世話します。
だから…。
いずみさん。
はい。
母があなたのことをまるで自分の娘のようにカワイイと言っていました。
あ…ありがとうございます。
でも娘は私です。
母のことは私が一番考えています。
あぁ…。
・
(風の音)・
(ノック)
(龍太郎)遅かったですね。
ちょっと最後の患者さんが色々あって。
いずみちゃんには?「漁協の会合がある」って。
漁協?ええ。
いつも出るんですか?必要なときだけです。
あっでも今日は風が強くなってるからたぶんホントに集まってると思います。
そうか。
実は今日高杉君に新しい薬を持ってきたんだよ。
向こうから取り寄せたものなんだけど。
先輩そんなに乱暴に洗わないでくださいよ。
どこが乱暴なのよ。
もういいです。
私がやりますから。
ちょっ…。
はいはいはいはいはい。
何いらいらしてるんですか?ていうかあんたの方こそいらいらしないわけ?トメさんの娘さんの話ですか?仕方ないじゃないですか。
私はトメさんのホントの娘じゃないんだから。
それもだけど高杉先生のことよ。
うん?健太郎?内緒でアメリカ行きの話を進めるなんてあんた頭にこないわけ?プール付きの家に住めてディズニーランドに行ければホントにそれでいいの?私決めたんですよここに来たときに。
今後何があっても健太郎についていくって。
私なんてもともと高い理想があってナースになったわけじゃないしそれに比べて健太郎はいろんなこと考えてて。
島の医療のこととか私たちの未来のこととか。
ちゃんと考えて決めたことだと思うんです。
あっそれに私結構自信あるんですよ。
どこに行ってもそれなりにやっていけるって。
あんた変わったわね。
そうですか?・あっ!あー!あっ!いって!いった!あ痛っ。
あー。
あー!・私ここ片付けとくから電話。
・大事なお皿だったのに。
・新婚のときに最初に2人で買ったお皿だったのに。
・朝倉…。
・
(泣き声)はい高杉診療所です。
(泣き声)ちょっとお待ちください。
(泣き声)漁協の方から。
(泣き声)はい?おかえりなさい。
ただ今戻りました。
今漁協から連絡があってあしたの朝の漁は全面的に中止だって。
連絡船も運休に決定だって。
やっぱりそうか。
いやあしたは色々気を付けないといけないな。
戸締まり確認した?あっ裏庭も吹き飛ばされそうなものは物置にしまった方がいいよ。
ええそうね。
高杉先生漁協の集まりに参加してたんじゃないの?えっ?聞いたら?高杉先生は今日は来てませんって言われたんでしょ。
うん。
あ…。
永島先生や水島先生と一緒だったんでしょ?いや…。
やっぱりね。
いったい何隠してるの?どういうこと?3人で何こそこそやってるの?こそこそなんてそんな別に…何も隠してないですよ。
嘘よ私たちに言えないようなこと何かたくらんでるのよ。
永島先生まで来るなんておかしいもの。
あっ。
うん?もしかしてサプライズ?えっ?ほら永島先生言ってたじゃない。
サプライズが必要だって。
あぁ!分かった。
何?痛い痛い痛い!何よ。
先輩!何?プロポーズですよプロポーズ。
永島先生先輩にプロポーズするんですよ!
(高杉・翔子)えぇー!そうなんでしょ健太郎。
えっ?あーうんうんそ…そうそう…。
やっぱり!ついに来たかー。
先輩おめでとうございます。
そんなことき…聞いてないわよ。
そりゃそうですよ。
サプライズなんですから!先輩知らないふりしなきゃ駄目ですよ。
健太郎心配いらないわよ。
私も一緒にだまされてあげるから。
翔子さん。
はい。
こ…これ。
どれ?
(加代子)どうして船が出ないんですか?別に海は荒れてないじゃないですか。
(男性)でももう決まったことだから諦めてください。
(加代子)そんな…。
仕事でどうしても今日中に戻らなくちゃならないんです。
戻らないとものすごい損害が出るんです!あなた責任取ってくれるんですか?
(男性)そう言われてもなぁどうしようもないですよ。
他の船はどうなの?あんなにたくさんあるじゃない。
それは漁師さんたちに聞いてもらわないと…。
(大和田)今日は駄目だよ。
そういう取り決めなんだよ。
(加代子)でも海は…。
(大和田)これだから…。
今はないでるけどいつ荒れるか分からんしね。
お金なら多少の額は出せます。
悪いけどそういう問題じゃないのよ。
どういうこと?いずみの勘違いで永島先生は尾崎さんにプロポーズするためにこの島に来たことになっちゃってるんですよ。
はぁ?悪くないんじゃないですか?だって船の中で言ってたじゃないですか。
尾崎さんにプロポーズするタイミングを逃して10年も過ぎちゃったって。
まりあちゃんも大人になって留学中だし今しかないですよこれ!お願いしますよ。
このままだと僕の体のこともばれちゃいそうで。
あっ!あぁー。
でも一つだけ問題がありますね。
何ですか?プロポーズとなると指輪が必要でしょ。
いやそんなの勢いで言っちゃえば。
そりゃ無理ですよ。
サプライズを仕掛けたって設定でしょ?指輪なしは…あり得ない。
あぁそうか。
指輪ならあるけど。
えっ?あるんですか?実は何年も前からずっと持ち歩いてるんだよね。
先輩!今水島から電話があってこれから健太郎と永島先生と3人で来るって。
いよいよプロポーズですよ。
ちゃんと驚いてあげないと…。
先輩聞いてます?朝倉まるで見当違いだったみたい。
えっ?根本看護部長からメールが来たのよ。
メールなんかやってるんですか?それで高杉先生の体のことが書いてあるの。
体のこと?
(龍太郎のせきばらい)
(龍太郎)えー先日お話しした研修プログラムについて永島先生から追加の説明があるので今日はお集まりいただきました。
永島先生よろしくお願いします。
あぁいやあのうえっと…。
永島先生。
いいのよもう。
全て分かってるの。
分かってたの?高杉先生の病気のことでしょ?はい?
(龍太郎)えっ?な…何でそれを?やっぱり本当だったの?えっ?あっい…いやあのう。
根本看護部長からメールが来て高杉先生は永島先生のところに自分の体のことで相談に来てたって。
根本看護部長が?私がお願いしたの。
高杉先生のことで何か分かったら教えてくれって。
あー。
あぁ相談に来たのは確かなんだけれどもそれは別にそんな深刻な病気ってことじゃなくて。
もうこれ以上嘘つくのはやめてください。
仕事のこととかアメリカ行きのこととか将来のこととか健太郎が私に相談せずに勝手に決めちゃうことは私は気にしない。
どこにだってついていくし頑張るつもり。
でも体のことはちゃんと相談してほしかった。
だって一緒に頑張りたいもん。
いやいずみ…。
そんなに頼りない?私健太郎の奥さんなんだよ。
だからそんなんじゃなくって…。
(龍太郎)永島先生いったいどうなってるんですか?いやこれは何かが間違ってる。
高杉君はただ単に日っサロで焼き過ぎて…。
先生!あっ。
ひ…日サロ?先生内緒の約束だったじゃないですか。
あーそうなんだけど参ったなぁ。
ひ…日っサロって何ですか?だからそれは…。
それはいわゆる日焼けサロンのことですか?そう。
えっ?どういうこと?いや何でも東京に来たときに日焼けサロンに行ったら背中がやけどみたいになっちゃったらしくて。
また何でそんな所に。
だって島にいれば自然とねぇ。
まぁそこが問題なんだけれども高杉君は体質的に紫外線に弱くて今まで焼かないようにしてきたんだけれどもそれだと島の人にバカにされるっていうか…ねぇ?いや別に…。
あぁー漁師さんたちみんな日に焼けてたくましいもんね。
比べて高杉先生は青白くて弱っちいっていうか…。
そんなんじゃないですよ!
(永島)日焼けサロンだったら焼き加減とかも調節できて大丈夫だろうと思ったんだけども思ったよりも高杉君の肌が敏感でそれで背中に熱傷ができちゃったんだよ。
そこまでして焼かなくてもー。
私分かるわ。
えっ?どうやったら島の人間に溶け込めるか私もずいぶん考えたから。
バカバカしく聞こえるかもしれませんけど健太郎なりに真剣に考えたんだよね?いずみ。
あ…。
・あぁごめん。
・はい高杉診療所。
えっ?座礁って出したんですか?こんな日に。
涼太君の船が座礁した。
えぇ!?
(大和田)いずみちゃん!高杉先生は?本土にヘリが飛べるか頼んでます。
僕は彼の同僚です。
見せてください。
涼太君。
聞こえますか?大丈夫?
(龍太郎)聞こえますか?
(大和田)あの女の人がどうしても戻るって涼太に頼んで。
何でこんなときに。
(大和田)俺のせいだ。
この間の会合で漁師辞めるなら二度とここには戻れないぞって俺が責めたからやけになっちまったんだこいつ。
涼太君今処置するからね。
(龍太郎)すぐに運びましょう。
おそらく内出血しています。
輸血が必要です。
運びましょう。
急いで!涼太君行くからね。
大丈夫?行きましょう。
・朝倉?分かった。
こっちはいつでも大丈夫よ。
気を付けて。
こっちに向かってます。
2人とも意識レベル低下で出血多量です。
しっかりしてください。
もうすぐ着きますからね。
水島急いで。
間に合わないわよ。
くそ!移ります1・2・3。
分かりますか?分かりますか?移ります1・2・3。
心電図つけますね。
大丈夫?まずいな。
ヘリは?この天候じゃ無理だって。
じゃあここでオペするの?でも麻酔の問題が。
できるだけのことをしよう。
麻酔は僕がやる。
以前麻酔科にいたこともあるんだ。
そうなんですか。
あっじゃあやりましょう。
麻酔器は?奥にあります。
いずみ。
輸血の準備。
あるだけ全部出して。
はい先輩止血代わってください。
分かった。
水島先生。
涼太君の方お願いします。
OK。
(龍太郎)涼太さん。
分かりますか?聞こえてますか?
(車のブレーキ音)
(大和田)おう来てくれたか。
ありがとなありがとな。
ちょっと待ってくれ。
先生!先生!いずみちゃん!
(大和田)涼太のやつ輸血が必要なんだろ?みんなに声掛けて集まってもらったからどんどん抜いてやってくれ。
あっちょっと待ってください。
ありがたいんですけど皆さんの血はそのままでは使えないんです。
何でだよ?
(男性)何で俺の血じゃ駄目なんだよ?
(男性)今日は酒も飲んでねえから新鮮だ!そうだよなぁ。
そういうことではないんです。
取りあえず診療所にある分でやってみますので。
もし足りなくなったらお願いします。
メス。
はい。
電メス。
(龍太郎)鑷子。
はい。
(龍太郎)ガーゼ。
(龍太郎)洗浄。
はい。
鑷子。
ガーゼ。
えっ何?
(永島)停電だ。
(龍太郎)おいどうする?いずみ。
非常用電源。
はい。
先輩直接介助お願いします。
分かった。
(雷鳴)はぁはぁ…。
あっ。
よいしょ。
うっ。
うっ!
(発電機のエンジン音)
(心電計の音)よし再開します。
はい。
はぁ…。
(雷鳴)トメさん?トメさん!出血が止まらない。
吸引をお願いします。
はい。
(永島)輸血を追加する。
ケリー。
はい。
(雷鳴)トメさん!鑷子。
ガーゼ。
トメさん!
(心電計の警告音)
(永島)高杉君。
VT。
DCお願いします。
はい。
(心電計の警告音)下がって。
トメさん。
危ない!加代子。
頑張って。
あっ…。
トメさん!トメさん!
(雷鳴)まったくこの年になって娘の看病をする羽目になろうとはね。
ヘヘヘヘ。
だから一人で帰るって言ってるじゃない。
その足が治らなきゃ料理もできないだろう。
私がやってあげるから安心しな。
うん?仕事もまた一からやり直さなくちゃならないし。
あぁもうやんなっちゃう。
しばらくはお母さんに甘えたらどうですか?はぁ…。
母さん。
漁協長。
あの…。
俺…。
バカ野郎。
しばらく俺の船手伝え。
(涼太)ありがとうございます。
はぁ…。
えっとしょ…翔子さん。
はい?色々あって渡しそびれてたんだけども。
あっその前にまずこれ根本看護部長から。
何?これ。
えっヤダ。
もしかして専門看護師の結果じゃない?分かりしだいすぐ教えてくれるって言ってたの。
代わりに開けて。
えっ僕が?早く。
えっ読んで!
(永島)あぁ。
「尾崎翔子さまこちらはじきに…」「朝倉さん高杉先生…」もう遅いわよ!見せて。
あぁ!あっ…。
朝倉ー!な…何ですか?見て。
見て見て。
やったわよ。
やったー!うわー!
(翔子・いずみ)アハハハハ!よかった!やったー!万歳万歳!万歳!やったー!うわーやったー!
(いずみ・翔子)イエイ!イエイ!もう1つ渡すもんがあったんだけど。
やったー!よかった!先輩。
朝倉ー!先輩!翔子さーん!お世話になりました。
朝倉。
ありがとね!先輩も元気でね!朝倉!先輩!
(汽笛)
(汽笛)・ただいま!先輩たち無事出港したわ。
そっか。
今日患者さんいないね。
うん。
臨時の休診日にしたんだ。
えっ?どうして?次来るドクターのためにカルテを整理したかったしたまには2人でゆっくりしたいなと思って。
あっすてき。
じゃあ岬の方にピクニックに行こっか。
それもいいけど取りあえず仲良くしようか。
えっ?ホントに?じゃあ先輩が置いてった下着着けちゃおうかな。
そんなのいらないよ。
いずみはそのままが一番。
そう?ほら早く行こう。
急患が来たら困る。
そうだね。
フフッ。
さぁさぁさぁ。
ウフフ。
うん。
「フランスはパリに来ています」うわー。
うん!えっ?うぅー。
・師長。
いやー若葉会も色々と変わったんですね。
(大島)あなたは相変わらずね。
もうここには戻ってこないと思ったのに。
うん?
(溝口)お食事でもご一緒できませんか?でも男っていうのは相手を幸せにできるっていう自信がないと。
それはカッコつけてるだけじゃない。
きっと溝口先生迷ってるんですよ。
いずみ。
行くぞ。
はい。
行くわよ。
・はい。
女の人生はまーだまだ長いわよ。
何なら僕紹介しましょうか?朝倉!うわ!先輩!だぁー!2014/10/31(金) 21:00〜22:52
関西テレビ1
ナースのお仕事・離島編[字][多]【2夜連続特別ドラマ】
あさくら!せんぱい!式根島を舞台に名コンビ復活!ベテランとはいえ、いずみのドジは健在。2夜連続でお届けします!
詳細情報
番組内容
式根島の診療所で島民たちの診察を行う朝倉いずみ(観月ありさ)と高杉健太郎(藤木直人)夫妻。若葉会総合病院で看護師と医師として出会い結婚した2人は、今は亡き健太郎の母の故郷で診療所を開業し、12年が経っていた。その島へ、いずみの元指導係で現在は若葉会総合病院第一病棟師長である尾崎翔子(松下由樹)が、専門看護師試験の受験を終えた休暇で遊びにやって来る。港で、久々の再会を喜ぶいずみと翔子。
番組内容2
いずみはその夜、健太郎が2年ほど前から若葉会総合病院へよく呼び出されるようになり、何か隠しているかもしれないという不安を翔子に打ち明ける。翌朝、翔子はいずみの悩みを直接健太郎にぶつけるものの、はぐらかされてしまう。
島でのいずみの生活は、翔子にとって新鮮に映る。“岬の魔女”と囁かれている鮫島トメ(草村礼子)は、娘のようにいずみを可愛がっている。高杉診療所の私設救急隊を進んで引き受けてくれている
番組内容3
安西涼太(阿部力)も気持ちのいい青年だ。
数日後、若葉会医療法人で働く水島龍太郎(岡田浩暉)と永島淳平(益岡徹)が島にやって来る。水島は、アメリカで先端医療を習得するための研修留学に申し込んだ健太郎の面接に訪れたという。いずみに相談なく1人でアメリカ留学を進めていた健太郎に対し、翔子は憤りをみせる。
一方、台風が近づき暴風が吹き荒れる島では、高杉診療所を慌ただしくさせる出来事が発生して…。
出演者
朝倉いずみ: 観月ありさ
尾崎翔子: 松下由樹
高杉健太郎: 藤木直人
水島龍太郎: 岡田浩暉
鮫島トメ: 草村礼子
安西涼太: 阿部力
永島淳平: 益岡徹
根本雅子: 吉行和子
スタッフ
【脚本】
両沢和幸
【プロデュース】
大賀文子
両沢和幸
大木綾子(フジテレビ)
【演出】
両沢和幸
阿部雅和
【音楽】
鴨宮諒
【制作】
フジテレビ
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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2/0モード(ステレオ)
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