(テーマ音楽)
山梨県の中央にある甲府盆地
見守るようにそびえる山があります
乾徳山。
標高は2,031m
山頂付近には険しい岩場が連なります
古くから山岳信仰の修験者たちが訪れた祈りの山です
山の麓乾徳山ゆかりの寺から旅を始めました
「乾徳山惠林禅寺」というんだね。
山号になってるからやっぱり関わりが深いんだ。
登山の無事を祈願しに行きましょう。
武田信玄の菩提寺として知られる名刹恵林寺です
こんにちはすみません。
(古川)こんにちは。
この秋から住職を務めている…
乾徳山にみんな登ってるそうですよね。
修行ですか?やっぱりそれは。
修行ですね。
頂上でお経読んだりそれから行を兼ねてですね。
この寺を開いたのは鎌倉時代の禅僧夢窓国師。
乾徳山の岩穴でおよそ100日間座禅を組んだと伝えられています
乾徳山の下修行が続いています
ここが登山口のある徳和というとこなんですね。
あ〜何かね歴史のある山懐に抱かれた雰囲気のある町ですねここは。
登山口のある徳和集落です
こんにちは。
どうも。
見事ですねこれは。
それにしてもこれ随分豊かな水ですけど…。
あ〜冷たいわ。
冷たいですよ。
どこから流れてるの?この水。
これは乾徳山の…。
乾徳山から。
沢の水?いいえ沢の水ではないですよ。
山の中腹から噴き出してるんで。
湧いているの?ええ湧いてます。
じゃきれいなわけだ。
集落を潤す乾徳山の水
各家庭では水道水としても使っています
集落を過ぎると登山道が始まります
まず広がるのはヒノキの林
地元の人たちによって大切に手入れされています
中腹にさしかかると色づいた木々が迎えてくれました
ここまで来ると紅葉がきれいだな。
スケッチをしている人に出会いました
どちらからいらっしゃったの?
(温井)地元です。
すぐ近くなんですが近くの山ですからしょっちゅうこの辺をいろいろとスケッチをしてるとこです。
地元の市役所に勤める…
ほんとに全部乾徳山だ。
そうです。
何回か登る中でいろいろなものが楽しめる山だなと思ってます。
休みの日は度々足を運んでいます
よく描くのは山の中で多く見られる石や岩
これは大きな岩ですね。
(温井)そうなんですよ。
地元でもこの岩の事を大岩と言ってます。
修験者たちはかつてこの岩の下で修行を重ねたといいます
温井さんお気に入りの場所に案内してくれました
あ〜!どうですか?これはすごい!
日ざしを浴びて輝く一面のススキ。
扇平です
眼下に広がる雲海。
その先にははるか富士の姿
もうここへ登ってきたらほんとに休む時間が長くなっちゃうんですけど。
分かりますよ。
このススキノから正面の山から富士山までっていうほんとに最高の景色ですよね。
疲れ吹っ飛んじゃいますよ。
中腹を過ぎると木々は減り切り立った岩肌があらわになります
この岩場が乾徳山の魅力
東京から日帰りで訪れる事もできる岩山として人気があります
岩が好きなんですよ。
普通に歩くのつまんないんで。
あ〜そうなの。
はい。
見た目がきれいでかっこいい。
岩を見てかっこいいと言うのはおかしな話なんですけど岩好きには結構魅力的な岩が…。
この山の岩をこよなく愛する人がいます
こんにちは。
(村上)どうもこんにちは。
何をなさってるんですか?自分は石のね表情が見たくて今一つ一つの表情見てたんですけども。
石の表情?はい。
自然の中にある石を使って日本庭園や石垣などを造り上げるのが仕事です
今何かここら辺でこう触ってらっしゃったように見えたけど何をされてるんですか?今朝日が当たりますねこの日陰が出ますね。
この日陰と西日のこっちの日陰の具合でもって石を積んだ時の表現が…表情が違ってくるんですよ。
雨が滴が来ればこうたれますね。
それよりもっと大きな雨になるとこう当たるんだからこれでまたまた表情が変わってくるんです。
この山で採れる石は「乾徳石」と呼ばれています
長い年月をかけて出来た趣あるたたずまい。
各地の庭園で使われてきました
これは昭和天皇の墓武藏野陵の石を積む村上さん
乾徳山を何度も訪れふさわしい石を探しました
今は山崩れを防ぐため石を運び出す事はできません。
村上さんは「乾徳石を楽しむため山を訪れる」と言います
歩いてるうちにとてつもないものがある事は間違いないんですね。
こうニヤッと笑ってですねうれしく思うんだけどどうする事もできないからまた同じとこに来てその石を見て帰る。
頂上が近づくと大きな岩が目立つようになります
大丈夫。
だいぶ険しいな。
あ〜これは面白い!え〜?これどうしたんだろうな?割れたんだろうなねえ。
うまくこれは…。
顔がこすれるほどの狭い隙間「髭剃り岩」と呼ばれています
この向こうはどうなってるんだ?あっあ〜!あ〜きれいだね。
こんな絶景ポイントが岩の間に隠されていたとは。
いよいよ頂上へ。
最大の難所です
ここ頂上?最後の鎖場だけど大丈夫かね?これ。
いや〜ちょっと難しいかな。
ちょっと足が掛かるとかじゃ…。
危ないものねこれ。
これ迂回しよう。
無理しても…登れない事はないかもしらんけどな。
この辺までだろう。
ハハハ!ここから上はちょっと難しい。
でもやってみるか。
事によったら大丈夫かもしれない。
足の掛ける所が…。
垂直に切り立ったこの鎖場高さはおよそ20m
何とか大丈夫のようだ!
時間をかけ登りきりました
心臓がバクバクしてる。
あぁ〜!もう頂上だよね。
あれ甲府盆地だろ?ちょっとガスがかかってるけどよく見えるわ。
最後がきつかった分だけ感激がひとしおだ。
澄み切った空気。
西には南アルプスの山々
東には大菩薩嶺などの山並みが望めます
作務衣姿で登ってくる人がいました
麓にある恵林寺の住職古川周賢さんです。
今年9月住職になったばかりの古川さんには大切な務めがありました
歴代の住職は皆ここへ登ってお参りをしてたという話を聞きましてね。
「お前さんもちゃんと登れよ」というような事を老師から言われてましてね。
きちっと山へ行って洞窟をお参りするというふうに昔やってた習慣だから。
古川さんが目指すのは恵林寺を開いた夢窓国師がかつて修行をしたという場所です
道なき道を下る事20分
険しい岩場にそれはありました
夢窓国師の石像
鎮座し富士山を望んでいました
袈裟を身にまとい祈りをささげます
(鈴の音)
(読経)
祈り響く岩の峰です
(テーマ音楽)
(テーマ音楽)2014/11/22(土) 05:15〜05:40
NHK総合1・神戸
小さな旅 シリーズ山の歌 秋「祈りの岩峰〜山梨県 乾徳山〜」[字]
山の歌、今回は山梨県の乾徳山。この山の魅力は、岩場。険しい岩場を登ったり、紅葉と岩の織り成す景色を楽しもうと多くの登山者でにぎわう。岩山に集う人々に出会う旅
詳細情報
番組内容
甲府盆地を見守るようにそびえる山梨県の乾徳山(標高2031メートル)。多くの登山者をひきつけるのは岩場。この季節、険しい岩場を登ったり、色づいた紅葉の木々と岩の織り成す景色を楽しもうと登山者が訪れます。岩山に魅せられ、山に通い続けるのは、お城の石垣などを組む「石匠」(せきしょう)と呼ばれる職人。古くから修験の場でもあった乾徳山には、祈りの声が響きます。歴史ある岩山に集う人たちに出会う旅です。
出演者
【語り】国井雅比古,山田敦子
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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