世界征服を狙う悪の組織に対して警察自衛隊は無力だった
悪の組織撲滅のために結成された第三の組織戦闘課に所属する5人のヒーロー黄金戦士トレジャーV
しかし戦い以上に戦ったあとの飲み会が盛んな彼らを人はこう呼んだ
乾杯戦士アフターV
(一同)乾杯!あ〜!俺ひと口目のビールのためだったら悪の組織に寝返ったっていいよ〜。
あの…イエローさん。
何?今日のあれなんなんですか?何が?今日戦いの時にマスクになんかつけてましたよね?あああれ?あれは…。
これ。
老眼鏡。
老眼鏡…?最近さ近いところだとかすむんだよね…。
ロボのボタン勘で押してるからね。
ダメだ…この姿は子どもたちに見せらんないな。
しまってください。
あっはい。
あっで…ついでにちょっと相談があるんだけど。
今のフォーメーションのポーズを変えようと思ってるんだ。
なんでですか!?ほら…出来るだけ肩に負担かけたくないんだよ。
今のやつだって別に負担なんてないでしょ?戦いの前なんだし。
そりゃリーダーの年齢じゃわかんないんだって。
お前らさ全員俺の歳でヒーローやってるって思ってみろ。
その歳までやんないですよ。
今のフォーメーションいくぞ。
ほら立って立って!じゃあいきますよ。
おう!黄金戦士トレジャーファイブ!っていうかそんだけしか腕上がってなかったんですか?これ以上上げると…。
アイテテッ!だからまあ…俺に合わす形になるんだけどちょっと変えてもらえると助かるなと思って。
変えるって…どう変えるんですか?実はもう考えてあるんだ。
奴らは新たな技を編み出すつもりか…。
決して奴らから目をそらすなよ。
(戦闘員)キー!あの…総帥。
なんだ?そのサイコロステーキはどちらへ?奴らのところだ。
しかしまだオーダーを聞いてませんが…。
フン!最近奴らは必ず最初にサイコロステーキを頼んでおるからな。
先に作ってやったわ。
ハハハハハハハハハ!さすがでございます。
じゃあいきますよ…。
おう!黄金戦士トレジャー…。
よいしょ。
ファイブ!何?これ。
すっごいぼんやりした感じ。
いいじゃんいいじゃん!楽!「よいしょ」はダメでしょ!この回すのなんなんですか?湯加減。
湯加減!いいじゃない。
これでいこう。
ダメですよ!ずっと決まっていたフォーメーションだったんですから。
なんだっていいんじゃないか?なんだってよくはないですよ!もう終了!飲もう!おい…お前たち…。
おいお前たち!この歳になったら絶対俺のフォーメーションにしておけばよかったって後悔するぞ!
(携帯電話)あれ?俺か…。
(携帯電話)うわっ!これこれ!えっ!本部長ですか?イエローさんに直接って珍しいですね。
え〜…。
出なくていっか!いや出たほうがいいでしょう。
え〜じゃあ外行ってくる。
頼んどいて!はい。
すいませーん!
(戦闘員)はい。
どうしましょうか?えっと一刻者のロックと…なんかある?じゃあ串の盛り合わせ塩で。
あと焼きそば。
(ピンク)じゃあとりあえずそれで。
えっ…以上でよろしいですか?
(ピンク)うん。
(戦闘員)食べ物はこれだけで…?
(ピンク)うんとりあえずそれで。
あっそちらの青の方は?よし…決めた。
(戦闘員)なんでしょう?ほっけで。
あっ…はい。
ほっけ。
ああ人数分。
(戦闘員)5つ。
私いんない。
(グリーン)俺も。
どうしましょう?あったら食べるから5つで。
じゃあそれで。
今日サイコロステーキがおすすめなんですけどどうですか?
(ピンク)ああ…どうする?最近毎回食べてますからねえ。
飽きましたね。
だよね。
やめとこ。
じゃあそれでお願いします。
ああ…はい。
なんでほっけ5つも頼むのよ。
どうなの?その顔。
本部長なんの話だったんですか?俺…ヒーロー辞める事になった。
え?なんだと?イエローが!?あの…オーダー聞いてきました。
黙れ!今大切なところだ。
キー!申し訳ございません。
奴らめ…ついに終わりか。
フッフッフッフ…。
あの…オーダーよろしいでしょうか?申してみよ。
それが…あいつらサイコロステーキ頼みませんでした。
どうします?これ。
ん?なんの話だ?いやサイコロステーキ頼みませんでした。
どうしますか?これ。
これはおぬしのまかないに作ったやつだぞ。
え?いやでも先ほど…。
キー!いただきます!つまり戦闘課から別の課に異動するって事ですか?そういう事だね。
俺さてっきり定年までヒーローやると思ってたからなんか心に空洞が出来たっていうかさ…。
わかります。
定年まではさすがに無理じゃ…。
いいから。
終わったよ…俺…。
(戦闘員)すいませんお待たせしました〜!いや…いや…いやいやまあ…。
ほら!俺みたいな優秀な人間がさいつまでも現場にいるっていうのも組織としてはもったいねえって思ったんじゃねえの?まあわからなくもねえよ!あっ…そうですよ…。
いや本当にそうです!おう。
だから今日は俺の出世祝いっていう事でパーッとやろう!いいですね!じゃあよし!あっすいません。
はい。
生でいいですか?ああ!あとサイコロステーキ!え?え?今日おすすめなんだよね?
(戦闘員)はい。
じゃあそれで。
かしこまりました。
食べて食べて!ほら!よいしょ〜!でさ異動先ってどこなの?ああ備品課だよ。
備品課?備品課っていうとあれですよ。
このベルトのポケットのボタンとかチェンジバンドのバッテリーとかそういうものを発注して管理してるところです。
あとティッシュとかも。
出世とは縁もゆかりもないんじゃないか。
バカ言わなくていいの。
何?俺ちょっと行ってきます。
えっどこに?本部長のところに。
えっ何するつもり?イエローさんのヒーロー存続を直訴してきます。
でももうどうにもなんないんじゃないですか?やってみなくちゃわかんないだろ!リーダー…。
リーダー!ピンク…。
お金置いてって。
あ〜!ちょっとトイレ!いってきま〜す。
はいいってらっしゃーい…。
いや〜まいったなあ…。
でも意外と元気そうでよかったですよ。
嘘!あんなの空元気じゃないの?サイコロステーキ残してるしな。
ほら〜。
実際体がきつかったのは事実ですから本当は喜んでるのかもしれませんよ。
何?イエローさんのTwitter確認してるんです。
うわっ…。
ちょっと前につぶやいてますね。
なんて?う〜わ…。
(グリーン)「どうにかなんないんですかね…」ごちそうさま〜。
(戦闘員)ありがとうございました。
フウ…終了終了っと。
キー!テーブル片付けてきます。
これ…。
(エレベーターの到着音)すいません忘れ物しちゃって。
(戦闘員)これですか?あっ…ありがとうございます。
これを忘れるなんてな。
最後だっていうのに…。
お客さん。
一杯やりませんか?ごちそうしますよ。
30年近くやってますから確かに潮時だったのかもしれません。
あっ…ありがとうございます。
あの…どっかであなたお会いしました?ここ以外で。
まさか。
いやいやでもどっかで…。
いや人違いでしょう。
でも30年もやってらっしゃるといろいろあったでしょう。
そうですね30年ですからね。
思い出しちゃいますねいろいろと…。
随分昔の話なんですけど実は一度だけ怪人との戦いで命を落としかけた事があるんです。
確かあれは30代の頃だったんじゃないかな。
いつものように怪人が現れて俺は仲間たちと一緒に戦っていたんです。
その時でした。
突然胸が苦しくなって私は気を失ってしまったんです。
そのまま病院に運ばれて私は生死の狭間をさまよいました。
幸い3日後に意識が回復してこの世に戻る事が出来たんです。
あの…。
はい。
それは怪人の特殊能力か何かで倒れたんですか?いえ。
3か月間あさりしか食べてなかったからです。
え?あさりにハマっちゃって…。
でも栄養バランスが相当悪かったみたいで医者にむちゃくちゃ怒られましたね。
想像以上に怒られましたよ。
そんな怒るの?みたいな。
ハハハ…。
でもそれも全ていい思い出です。
この30年で俺は何を残せたんでしょうかね…。
すいませんもう閉店になりますので…。
お客さんがまだ飲んでる途中だろうが!も…申し訳ございません!ほんの少し前まで私もそう思ってました。
何十年と毎日同じ事を繰り返してそこに私が生きてる意味は本当にあったんだろうかってね。
それでもまだきっといつかは輝かしい何かを手に入れられるんじゃないかって遠い先ばかりを見つめていました。
でも違ったんです。
私が生きてきた意味は私が何度も踏み固めた人生という名の道に全て残されていました。
それを気づかせてくれたのが私の意志を継ぐ若い者たちです。
総…!主任…。
我々が作った道を彼らはさっそうと駆け抜けていきます。
一片の迷いもなく疑いを持つ事もなく…。
あなたは若い彼らにとって未来へ続く架け橋となったんじゃないでしょうか。
これがサソリ固めだ。
よく覚えとけ!痛い痛い痛い痛い!ギブ!ギブ!ギブ!わかってる!お前の気持ちは全部わかってる!僕は全然わかんないですけど。
ねえねえそもそもなんで異動なの?しょうがねえよ…年齢だろう。
ちゃんと聞かなかったの?本部長に。
(ピンク)あっおかえり!どうだった?ダメでした。
どうしてなんですか!やっぱり一番は…年齢です。
しょうがねえよ。
(グリーン)それなら今までだってやってきたんですから!そうも言ったんですけど…。
しょうがねえよ。
肩は上がらないし老眼だしこれぐらいで息上がっちまうし。
俺が本部長に頼みに行ってくる。
やめましょう。
いい事になる気がしない。
なんでイエローなのよ…。
予備で支給されたバトルタイツを「ヤフオク!」に出品した私が残ってなんでイエローなの?そんな事したんですか…。
私の事はいいの。
イエローの事なんとかしましょう。
そうですね。
何か手があるはずです。
この5人で今までいくつものピンチを乗りきってきたんですから!もういい。
ありがとうみんな。
イエローさん…。
もう十分だありがとう。
でもこのままじゃ…。
ヒーローは諦めちゃいけないんです!俺は決めたんだ。
俺は…トレジャーファイブを引退する。
実はな少し前から考えてた事があった。
このヒーローっていう仕事を何十年も毎日毎日繰り返してきてそこに俺が生きてきた意味はあったんだろうかってな。
それでもまだいつかきっと輝かしい何かが手に入るんじゃないかと信じて…。
「遠い先ばかり見つめてた」
(戦闘員)これ…まんまですよね。
いいんですか?「俺が生きてきた意味は俺自身が何度も踏み固めた人生という道に…」
(戦闘員)まんまですよね?それを教えてくれたのは俺の意志を継いでくれた…。
「お前たちなんだよ!」イエローさん…。
「俺が作った道をお前らはさっそうと駆け抜けていった」「一片の迷いもなく疑いを持つ事もなく…」「俺はお前らにとっての未来へ続く架け橋になれたんじゃないかってそう思ってるんだ」「だからもう思い残す事はないんだよ」「本当にありがとう」「そして…さようなら」
(4人)イエロー!お前ら…!イエローさん。
ほら早く。
バカ野郎!じゃあいきますよ。
おう!黄金戦士トレジャー…。
(一同)よいしょ。
ファイブ!
(一同の笑い声)「よいしょ」って…。
あっそうだ!写真撮ってもらおうよ。
おっいいですね!ちょっと待ってください。
あれ?忙しいのかな…。
出ないですね。
もう〜!
(ブルー)俺が撮ってやる。
いやそれじゃ意味がないでしょ!「もういいよもう行くよ」
(ピンク)「待ってよ!どうしよう…」総帥…まさか…。
(グリーン)「出ないですね。
まいったな…」もういいよ!気持ちだけで。
じゃあな!うい〜…。
あれ〜?誰?あんたら!あれ?部屋間違えた?すいません部屋間違えました。
ああ…。
えーっと…どうだい?なんかあんだろ?ん?あ〜なんかあったらやるよ!あっそうだ!写真撮ってもらえません?ん?写真?じゃあ僕が「トレジャーファイブ」って言ったらポーズとるんでその時に写してもらっていいですか?はいよ!じゃあいきますよ〜!せーの…。
黄金戦士トレジャー…。
(5人)よいしょ!ファイブ!
(カメラのシャッター音)トレジャーファイブはこの5人なんだよ〜!バカ!ヒーローが泣いてどうする!イエローさ〜ん!リーダー!グリーン…ピンク…ブルー…。
(5人の泣き声)ありがとうございました!泣くな!バカ野郎!泣きません!けど…。
(泣き声)フン!奴らまんまとだまされよって。
総帥…。
総帥はやはり…いい人ですよね。
いい人?フン!侮辱しおって!じゃあ私そろそろ時間だから。
え〜!今日ぐらいいいじゃないですか〜!リーダーいいんだよ。
いつもどおりでいいんだ。
よいしょ…はい。
2000円で足りるよね。
何?いや…何も。
じゃあね。
ピンク。
ん?元気でな。
『さよならだけどさよならじゃない』「さよならだけどさよならじゃない」「明日も心平気元気」
つらいイエローとの別れの傷が癒えないトレジャーファイブ
戦闘員が運ぶファジーネーブルの謎
2014/10/31(金) 00:30〜01:00
サンテレビ1
乾杯戦士アフター